SSスレ(萌え)8 (188レス)
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2013/01/29(火)22:49
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126: 41です [] 「帝国の龍神様」サイドストーリー掌編 その夜、大原伯爵邸へ戻った俺は、先に帰宅していた綾子に堀中将の話を――するわけがない! 聞いたら最後、目を三角にして強烈な怒気を発しながらの説教フルコースが待ち受けているのだから。しかし、「どんなに痛い目に遭っても三歩歩いたら忘れてしまう」鳥頭の馬鹿竜に注意しておくのを忘れたため、俺が伯爵に呼ばれて話し込んでいた間に撫子が「あかれんがとかで面白い話を聞いたのじゃ」と、得々と喋ってしまったのだ。 応接間に戻った俺は、綾子の爛々と輝く両の目にすべてを察した。ああ、また二時間も怒声を浴びながら正座させられるのかと頭がくらっとなりかけたが、意外にも綾子は「それがどうかしましたか?」とのたまわったのだ。 「おい綾子、怒らないのか?」 「今さら何を。お兄様と一緒に竜州まで行った者なら、その程度で怒っていては生活する時間がありません。少なくとも撫子さんがこちらの世界に来られてからの経験で、男とは救いようもなく愚かなけだものであると思い知りましたから」 冷たい笑いを貼り付けた綾子の眼差しに冷や汗を流しながら、俺は猛烈な時化の海で駆逐艦に乗っているような気分だった。怒っているじゃないか! 深く静かに、底の底まで、ブリザードのような絶望が吹き荒れる怒りに凍りついてしまいそうだ。うはあ、さっき伯爵が「綾子は戻ってきてから目つきがすっかり変わってしまった。あちらで何かあったのかね」と聞いていたが、こういうわけだったのか……。ようやく撫子も察したのか、テレパスで(ひろゆき〜、こわいのじゃ〜)と告げながら、ぶるぶると震えて後ずさってやがる。遅いんだよ、この馬鹿竜が! かくしてその夜は、予想通りの綾子の怒髪天説教フルコース――にはならなかった。目は全然笑っていない綾子に、能面のような笑みを浮かべて「お兄様、撫子さん、前々から考えていたことがあるのですが」と言われて断れるわけがないだろう。 「実は私、地球規模のクーデター計画を練っておりますの。このくだらない戦争を一刻も早く終わらせて、全世界を平和にするための……」 「撫子さんが言われたように、男という名の愚かなけだものは残らず竜州へ送り込んでしまうのです。彼らは竜州で好きなだけ戦争をやればいい。そして地球は、平和を愛する女性だけの世界にする。どうでしょう……」 「手始めにルーズベルトだけでなく、チャーチルもヒトラーもムッソリーニもローマ教皇も蒋介石も小磯総理も、自分たちが世界の指導者だと思い込んでいる愚かなけだものどもすべてを、ダークエルフで骨抜きにして何でも言うことを聞かせてしまうのです。反対する連中は、フクジョウシとやらにしてやればよろしいでしょう。撫子さんのお話では、そのくらいわけないのではありませんか。彼らも幸福な最後をとげられるなら、殺人などではないでしょう……」 「もうこれ以上、愚かなけだものどもに政治や戦争を任せてはおけません。それでも愚昧な男たちがいいという女も竜州にやってしまえば、人類の理想である平和と正義が実現するではありませんか。そして撫子さん、あなたがた竜は、その新世界の神となるのです。何とも魅力的な構想ではありませんか……」 当然のように正座させられ、延々と酔ったような綾子の言葉を聴かされるのは説教よりも精神に響いた。ああ、あの純真で清楚な綾子はどこに行ってしまったのか。最後のほうは気が遠くなりながら、ナチス親衛隊の黒い制服をまとって地球を踏みつけ、男たちに鞭をふるう綾子の姿を幻視していた。 (うう、ひろゆき〜、綾子はわらわなど足元にも及ばぬ悪の暗黒女帝なのじゃ〜) (全部お前のせいだ! 少しは懲りやがれ、この馬鹿竜が!) (馬鹿竜ではない……いや、これほど綾子を怒らせたわらわは確かに馬鹿竜なのじゃ。アンナとナタリーが戻ってきたときのことを、すっかり忘れてしまっておったから……) すごいぞ綾子、撫子が反省している! それだけでもお前は、コイツの調教師として最高の技術を誇っていい。しかし綾子の奴、「腹上死」の意味を知ってて使っているのかは疑問だが。 「お兄様、何かおっしゃりたいのですか?」 「イイエ、マッタクナニモゴザイマセンデス」綾子もテレパスなのか――。 あとから思えば、こんなのは実にほほえましく楽しい平和な時代だったわけだ。やがて開催された東京竜会議と世界列強首脳会議の裏側で、俺も撫子も綾子も想像もしていなかった人外どもが暗躍する影の世界の暗闘に巻き込まれることになったのだから。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/4152/1335097928/126
帝国の龍神様サイドストーリー掌編 その夜大原伯爵邸へ戻った俺は先に帰宅していた綾子に堀中将の話をするわけがない! 聞いたら最後目を三角にして強烈な怒気を発しながらの説教フルコースが待ち受けているのだからしかしどんなに痛い目に遭っても三歩歩いたら忘れてしまう鳥頭の馬鹿竜に注意しておくのを忘れたため俺が伯爵に呼ばれて話し込んでいた間に撫子があかれんがとかで面白い話を聞いたのじゃと得と喋ってしまったのだ 応接間に戻った俺は綾子のと輝く両の目にすべてを察したああまた二時間も怒声を浴びながら正座させられるのかと頭がくらっとなりかけたが意外にも綾子はそれがどうかしましたか?とのたまわったのだ おい綾子怒らないのか? 今さら何をお兄様と一緒に竜州まで行った者ならその程度で怒っていては生活する時間がありません少なくとも撫子さんがこちらの世界に来られてからの経験で男とは救いようもなく愚かなけだものであると思い知りましたから 冷たい笑いを貼り付けた綾子の眼差しに冷や汗を流しながら俺は猛烈な時化の海で駆逐艦に乗っているような気分だった怒っているじゃないか! 深く静かに底の底までブリザードのような絶望が吹き荒れる怒りに凍りついてしまいそうだうはあさっき伯爵が綾子は戻ってきてから目つきがすっかり変わってしまったあちらで何かあったのかねと聞いていたがこういうわけだったのかようやく撫子も察したのかテレパスでひろゆきこわいのじゃと告げながらぶるぶると震えて後ずさってやがる遅いんだよこの馬鹿竜が! かくしてその夜は予想通りの綾子の怒髪天説教フルコースにはならなかった目は全然笑っていない綾子に能面のような笑みを浮かべてお兄様撫子さん前から考えていたことがあるのですがと言われて断れるわけがないだろう 実は私地球規模のクーデター計画を練っておりますのこのくだらない戦争を一刻も早く終わらせて全世界を平和にするための 撫子さんが言われたように男という名の愚かなけだものは残らず竜州へ送り込んでしまうのです彼らは竜州で好きなだけ戦争をやればいいそして地球は平和を愛する女性だけの世界にするどうでしょう 手始めにルーズベルトだけでなくチャーチルもヒトラーもムッソリーニもローマ教皇も蒋介石も小磯総理も自分たちが世界の指導者だと思い込んでいる愚かなけだものどもすべてをダークエルフで骨抜きにして何でも言うことを聞かせてしまうのです反対する連中はフクジョウシとやらにしてやればよろしいでしょう撫子さんのお話ではそのくらいわけないのではありませんか彼らも幸福な最後をとげられるなら殺人などではないでしょう もうこれ以上愚かなけだものどもに政治や戦争を任せてはおけませんそれでも愚昧な男たちがいいという女も竜州にやってしまえば人類の理想である平和と正義が実現するではありませんかそして撫子さんあなたがた竜はその新世界の神となるのです何とも魅力的な構想ではありませんか 当然のように正座させられ延と酔ったような綾子の言葉を聴かされるのは説教よりも精神に響いたあああの純真で清楚な綾子はどこに行ってしまったのか最後のほうは気が遠くなりながらナチス親衛隊の黒い制服をまとって地球を踏みつけ男たちに鞭をふるう綾子の姿を幻視していた ううひろゆき綾子はわらわなど足元にも及ばぬ悪の暗黒女帝なのじゃ 全部お前のせいだ! 少しは懲りやがれこの馬鹿竜が! 馬鹿竜ではないいやこれほど綾子を怒らせたわらわは確かに馬鹿竜なのじゃアンナとナタリーが戻ってきたときのことをすっかり忘れてしまっておったから すごいぞ綾子撫子が反省している! それだけでもお前はコイツの調教師として最高の技術を誇っていいしかし綾子の奴腹上死の意味を知ってて使っているのかは疑問だが お兄様何かおっしゃりたいのですか? イイエマッタクナニモゴザイマセンデス綾子もテレパスなのか あとから思えばこんなのは実にほほえましく楽しい平和な時代だったわけだやがて開催された東京竜会議と世界列強首脳会議の裏側で俺も撫子も綾子も想像もしていなかった人外どもが暗躍する影の世界の暗闘に巻き込まれることになったのだから
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