SSスレ(萌え)8 (188レス)
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14: 陸士長 2012/04/26(木)12:38 ID:vylzbKeg0(3/15) AAS
ベルンシュタインの庭で

ドイツのとある大きな農場。
そこでは各種野菜や穀物、果物、果てには薬草や花まで育てられている。
それらをニコニコと満足げに見やりながら、少女は長柄箒を手に農場を巡っていた。
たわわに実った果実や野菜、或いは穂が重たげに頭を提げている。
収穫の時は大変だろう。事実、厳つい男達が適度に熟れたり成長した野菜などを収穫している。
それらは選別の後、グロスベルリンなどへ送られる。この国の最高指導者の胃袋へ収められる食材として。
しかし、どうしてだろうか。些か季節を無視したような野菜や果物も当たり前の様になっているのは。
だが、男達は黙々と作業を続け、少女もニコニコと笑いながら農場の管理を行うだけである。
と、少女が懐中時計に目をやる。どうやら、何かの時間が来たようだ。近くの男に声をかけ、急ぎで取りに行って貰う。
戻ってきた男が押している台車には数匹の子豚。同時に近くの茂みがザワザワと不穏に揺れた。
少女は笑顔のまま、子豚達を抱え茂みへとポポイと放る。
シュルリと延びた触手やら蔦やらが子豚を瞬時に拘束し、即座に茂みに引き込んだ。
バリ、ゴキゴキ、ゴクン。生々しい音が聞こえ、少女はニコニコと笑い、男達の膝が笑っていた。
茂みの中の住人は少女によって作られた忠実な僕であり、農場の守護者だった。
この間も農場に怪しい薬(ホルモン剤だった)を持ち込もうとした小作人をモグモグし、破壊工作を未然に防いだのだった。
それだけではない。この農場の野菜を食べ始めてから、最高指導者の消化器官の調子が幾分良くなったという。
最初は農場を彼女に任せる事に反対していた者達も多かったが、結局はヒトラーの鶴の一声と健康回復で黙らされたそうな。
故に農場は重宝されたが、誰もがその農場に配置されるのを怖がったという。
おかげで今では農場の労働者の何割かは警備も兼ねて親衛隊らしい。
親衛隊達の最近の悩みは、立ち入り禁止のハーブ・薬草園であはーと笑いながら怪しい液体を調合している少女が怖くて堪らない事らしい。

今日もベルンシュタイン・ガーデンは概ね平和であった。
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