アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.14 (1000レス)
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663: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/07/26(火)15:40 ID:263ZQ54w0(60/225) AAS
そして、2本の白い航跡が敵巡洋艦めがけて伸び始めた。
マーチスは機銃を撃つことも忘れ、増速しながら敵艦の真上を通り過ぎた。
敵艦からの追い撃ちが放たれたが、マーチスは機を蛇行させながらそれをかわした。
少し間を置き、彼は港の入り口付近に顔を向けた。
「……よし!」
そこには、期待通りの光景が広がっていた。
マーチス機の雷撃を受けた敵巡洋艦は、黒煙を吐きながら左舷側に大きく傾いている。
敵艦は後進しつつ、出入り口付近から艦体をどけようとしていたが、それが災いしてか、敵艦はちょうど、出入り口の真ん中付近で
停止して沈みかけていた。
彼は魚雷命中の瞬間を見ていなかったが、敵巡洋艦は左舷後部と中央部に魚雷を受けてしまった。
魚雷は薄い装甲をぶち破ると、艦内で炸裂する。艦深部の機関室は魚雷の弾頭部に配置されていた炸薬が爆発した事によって、
膨大なエネルギーが発生し、瞬時にして機関室やその周辺区画を乗員諸共粉砕した。
同時に、2本の水柱が左舷側に高々と吹き上がる。
艦体に穿たれた大穴からは、大量の海水が流入し、爆砕した機関室や周辺区画を膨大な量の水が満たしていく。
もはや、敵巡洋艦は完全に死に体と化していた。
艦長は確かに、最後まで諦めまいと、必死に操艦を続けた。魚雷に艦体を穿たれた後もなお、諦めるなと叫んですらいた。
しかし、現実は残酷である。
敵艦の大胆な行動は、どれも勇気あるものであり、その根性にはマーチス自身、頭が下がる思いであった。
だが、その行動はことごとく裏目に出てしまい、遂にはシギアル港自体を閉塞してしまうという重大事を引き起こしてしまったのだ。
「生へのあがきが、更に最悪の事態を引き起こした訳か……敵ながら、不憫な物だ」
マーチスは敵巡洋艦に対し、微かばかりの同情の念が沸き起こっていた。
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