アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.14 (1000レス)
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943: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/09/21(水)18:39 ID:EOmKTrqE0(25/63) AAS
「……畜生め!」
ポリーストは、敵部隊を見つめ続けているうちに、その後方に別の連隊規模の敵集団が続いていることに気づき、無意識に罵声を放った。
「2個連隊投入してきやがったか……あいつら、持てるだけの戦力を叩きつけて戦線を突破するつもりだ!」
シホールアンル軍は、第12師団の戦区にあるだけの戦力を動員したようだ。
敵戦力は約2個連隊であり、前方の戦闘集団の背後1マイルほどの所に、別の戦闘集団が後続している。
戦闘用キリラルブスの数は40台程と、思いのほか少ない。
度重なる戦闘で払底し、残っていた予備を合わせているのだろう。
そして、その背後を行く兵員輸送型キリラルブスはかなり多く、先の戦闘の損害なぞ知らぬとばかりに、雪原を驀進し続けている。
師団砲兵は尚も阻止砲火を浴びせ続けるが、敵の勢いは止まらない。
敵の砲兵は、グレンキア軍砲兵隊との撃ち合いで壊滅したらしく、グレンキア軍陣地に野砲弾が降り注ぐ事はなかった。
第32装甲擲弾兵連隊の将兵は、陣地内の塹壕や、付近に擱座したキリラルブスの残骸の裏に隠れて、射撃開始の時をじっと待つ。
「こちら第3戦車中隊、いつでも行けますぜ!」
保有戦車が16両から6両にまで激減した戦車中隊の指揮官であるカイム大尉が、依然、やる気のある口調で無線機越しに報告してくる。
「こんな地獄に巻き込んですまんな」
「なーに、硝煙と血の匂いの混じった空間には慣れっこです。それに……地獄にも終わりはあります。前向きに行きましょうぜ」
カイム大尉は、相変わらず陽気な口ぶりでポリーストに返答した。
擲弾兵連隊の戦区内には、敵味方の死体が散乱し、そこから流れ出た血が、雪を赤く染め上げている。
方々には吹き飛んだ手足や臓物等が散乱し、擱座したキリラルブスの中には、まだ黒煙を上げて燃えている物もあり、そこから流れ出る
悪臭は吐き気を催すほどだ。
しかし、部下達は、戦場の凄惨な様相に顔を顰めつつも、それに耐えながら敵を待ち構えていた。
(どいつもこいつも感覚が麻痺してやがる。本当は、人間はこの地獄に慣れちゃいかんのだろうが……そうでもなければ、戦争なぞ
できもしない……か)
彼は、鼻の奥をつく悪臭に顔を歪めつつも、迫りくる敵部隊を睨みつけた。
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