[過去ログ] 宝塚最新情報 part3278 (1002レス)
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(1): 2022/10/19(水)18:21 ID:q7OUb/+R(1) AAS
薮下評

甦った柴田氏の幻の名作、柚香光主演、花組全国ツアー公演「フィレンツェに燃える」開幕

柴田侑宏氏の数ある作品中、代表作の一つといわれながら再演の機会がなかったミュージカル・ロマンス「フィレンツェに燃える」(大野拓史演出)とショーグルーヴ「Fashionable Empire」(稲葉太地作、演出)が、柚香光を中心とした花組選抜メンバー出演による全国ツアー公演として14日、梅田芸術劇場メインホールで開幕した。47年ぶりの再演となった「フィレンツェ‐」は、柚香、水美舞斗らの熱演で見ごたえ十分の舞台に仕上がり、若き日の柴田氏の創作熱を今に蘇らせた。

「フィレンツェ‐」は1975年2月、稀代のショースターだった真帆志ぶきの退団公演のショー「ザ・スター!」(鴨川清作作、演出)の前物として汀夏子、順みつきらによる雪組で上演された作品。ドストエフスキー原作「白痴」をモチーフに、国家統一運動に揺れる19世紀後半のフィレンツェの貴族社会を背景に対照的な兄弟の愛憎を描く。その年の4月に東上、芸術選奨新人賞を受賞した。以来、一度も再演されたことがなく幻の名作といわれてきた。生前、柴田氏に「再演はありませんか」と伺ったところ「役者がそろったらやりたい」と仰っていたのを覚えている。
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(2): 2022/10/19(水)18:21 ID:VGOe2Qck(1) AAS
>>768

1850年ごろのイタリア、フィレンツェ。由緒正しい貴族バルタザール家の二人の息子、ノーブルで品行正しい兄のアントニオ(柚香)野性的で熱血漢の弟レオナルド(水美舞斗)のもとに遠縁にあたるクレメンティーナ公爵の若き未亡人パメラ(星風まどか)が静養にやってくるところから物語が始まる。

元歌姫だったという過去を持つパメラに貴族たちは冷たい視線を浴びせるが、アントニオはその奥にある純粋さを見出して恋するようになる。同時にレオナルドはパメラの激しい性格を見抜き、兄のためを思って一芝居をうって二人を引き離してしまう。こうして悲劇の幕が開く。

オープニングは純白の衣装の柚香アントニオ、水美レオナルド、星風パメラ、そしてアントニオの幼馴染で彼を慕うアンジェリカ役の星空美咲の4重唱「愛のエレジー」から。47年前の大劇場の舞台がまざまざと甦り、懐かしさがこみ上げる。初演は後半のクライマックス、カーニバルの場面で大劇場の回り舞台を活かした舞台進行が見事だったことを鮮明に覚えていて、今回は全国ツアーでそれが出来ないのをどうするのだろうと不安に思っていたのだが案の定コロスの動きでカバー、一番の見せ場だっただけにダイナミックさに欠けたのが残念だった。作品の色合いとしては登場人物の関係性とかに後年の「琥珀色の雨にぬれて」との共通点が見られるのが興味深く、ヒロインをめぐる兄弟の葛藤という本筋以外にも当時の社会情勢がしっかりと書きこまれていて、それがクライマックスで畳みかけるように収斂していく様は見事というほかなく、脇役に至るまで目こぼしのない神経の細かさも宝塚の座付き作者としての愛が感じられた。大野演出はほぼ初演に忠実に進行、柴田氏に対するオマージュとなっていたにも好感が持てた。
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