[過去ログ] 【福岡】福岡アニソンカラオケ事情 3【アニカラ】 (941レス)
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264: 2011/11/10(木)07:09 ID:vNK0mlIo0(18/37) AAS
女はゆっくりとジードを見上げた。
やはり、その表情は穏やかだ。
数十人の野盗達を一瞬にして葬り、屍の山を築いた女の表情とは誰も思えないであろう。
見上げるほど大きなジードを前にしても、その瞳には怯えも怒りも感じ取ることはできない。
ただ、肉の塊を見るように冷たい光を宿している。
対してジードは怒りと殺気を剥き出しにしていた。
全身から発する獣氣を帯びた殺気が陽炎のようにゆらめき、その巨躯をさらに大きく見せた。
異常など程に発達した筋肉がビキビキと音を立て隆起し、巨大なイチモツも怒りと興奮でさらに隆々と硬く勃起している。
「ぬおおおおぅぅぅ〜!! 貴様、よくも俺の仲間をっ!! ぶっ殺してやるっ!!」
獣の咆哮のような雄叫びを上げ、血走った目で女を睨み付ける。
それが、腕力ひとつで野盗集団をまとめ上げた首領としてのプライドであり、得体の知れない恐怖を振り払う唯一の方法だった。
今や、抱え上げていた小娘は、自分の行動を妨げる邪魔なお荷物でしかなかった。
この時代、たった一人の小娘が人質としての価値があるわけがないのだ。
そう判断したジードはリンを投げ捨てると、これまで自分と共に多くの血を吸ってきた特大の斧を地面から引き抜いた。
一振りで武器と防具もろとも、8人の敵の胴体を断ち切ったこともある、ジードの無敗伝説を築き上げた斧だ。
まさに防御不能の一撃必殺の斧だった。
放り投げられたリンが地面に叩き付けられる寸前に、抜け目無く廃ビルの物陰から飛び出したバットが体でリンをキャッチする。
そして、女に向かって得意げに親指を立てた。
(……ったく、もう最後にオイシイところだけ持っていって……)
思わず、女の口元がわずかに緩む。
ジードは女の含み笑いの意味を理解することはできないであろう。
自分がこの圧倒的な力を持つ女を無力化できる切り札を持っていたこと。
そして、己の唯一無二の命綱を自らの手で投げ捨てたことを知ることも、理解することもないのだ。
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