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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/
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746: ソニータイマー [sagesaga] 2011/12/01(木) 17:46:08.48 ID:Hdbe8vAO0 投下完了。シャドーマンの人に吹雪の中の土下座orz 裂邪君達のキャラってこんなんでよかったですか…? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/746
747: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海・関東) [sage] 2011/12/01(木) 20:24:59.48 ID:J0xStzZAO 「とある電話の通話記録(近距離)」 「えーと…毎回お馴染みの聞き方だけど生きてる?」 『いいや、絶賛致命傷中だよコノヤロー』 「まぁまぁ、今回は片腕いかれただけマシじゃない」 『あのなぁ…片腕でも痛いもんは痛いんだぞ』 「仕方ないじゃん…虎?チーター?…まぁいいや、あの獣集団に囲まれた状態を打開するにはそれが最善策だったんだから」 『最善って…お前が爆発携帯を投げた後、私が覆い被さって盾になる策がか?…というかもし、それで全部倒せなかったらどうするつもりだったんだよ…二人仲良く餌になる気か?』 「むぐぐ…煩いなぁ、ちゃんと全部倒せたんだから良いじゃん!それにちょっと爆発が、かすりかけたからって心配無いy」 『バカ…仲間なんだから私が心配すんだろ』 「っ…その……ゴメン」 『分かればいいんだ…さて又、怪人もどきが現れないうちに帰るぞ?』ナデナデ 「うん…あ、その前に飛んでいった片腕は?」 『あ〜…多分あの辺りに…?』 (発酵して…この肉…むしろウマイ)ガツガツ 「…エセタイガーマスクって腐った肉でも食べるんだね…アハハハハ」 『乾いた笑みを浮かべてないでさっさと逃げるぞっ!』 「い、いや…ここは再び自爆作戦を…」ゴソゴソ 『いや、しなくていいからっ!』 ブツン…ツーツーツー (続か…ない) http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/747
748: シャドーマンの契約者 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/01(木) 21:24:11.90 ID:gacvz6O00 ソニータイマーの人乙です〜 すげぇ、こんな大勢のキャラを同一シーンで……いつもいつも尊敬しますの 小奈美ちゃんかぁいいよハァハァかぁいいよハァハァ(エスタークに5分1秒で潰されました(仲間にならないようにわざわざタイムロス あと自分で言うのも難だけど裂邪もげろ( ところで、リム登場シーンの前にリムが自己紹介してますぜ 単発の人乙です〜 これは以前の2人組か……! これは良いカップル、もげrってもう腕がもげてた( http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/748
749: ソニータイマー [sagesaga] 2011/12/02(金) 17:01:28.40 ID:jwLcEX4E0 >>748 >ところで、リム登場シーンの前にリムが自己紹介してますぜ やばい、グダグダ長く書きすぎてミスが…orz http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/749
750: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage] 2011/12/02(金) 17:10:20.56 ID:flb0xFcHo 10月28日より少し前 CoA編は解決した後のお話 今日11月11日はポッキーの日である 時空が乱れている…だと? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/750
751: シャドーマンの契約者 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/02(金) 17:28:16.10 ID:5CuKd3xS0 >>749 よくある事だ気にしない(←数回やらかした奴 >>750 今思い出したわ、そういや「マヤの予言」編は10月だったwww http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/751
752: や [sage] 2011/12/02(金) 18:41:12.98 ID:E1R8M1CDO >>750 魔女が時間圧縮使ったんじゃね http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/752
753: ソニータイマー [sagesaga] 2011/12/03(土) 20:07:32.29 ID:H1bXZji10 「守りの力と七不思議」 こんにちは、私、宛奈 盾子(あてな じゅんこ)。中央高校2年生よ。よろしくね 盾子「はぁ…外は変なジャガーがたくさん居るし…どうなってるのよ…」 ちなみに私は都市伝説と契約している。この盾、『アイギス』とこの巻物、『七不思議』 盾子「どーすんのよ…私防御くらいしかできないわよ…」 私達宛奈の一族はギリシャ神話の女神アテナの子孫と言われていて、(あれ? でも確かアテナって処女女神として有名なんじゃなかったかしら? 真相は闇の中である) アテナの伝説、『アイギスにメデューサの頭をはめ込んだ』によりあらゆる物品に都市伝説を込めることが出来るの。それで巻物に『七不思議』を入れたってわけ。 盾子「とりあえず見つからないように慎重に行動しましょう…幸いキーウィもあるし」 そういえば『ジャガー人間はマタタビ科の植物で逃げ出す』なんて噂誰が流したのかしら? ところで私の契約している『七不思議』は少し特殊なの。普通『七不思議』って言ったら『学校の七不思議』『本所七不思議』『世界の七不思議』なんかのことで、 それに当てはまる都市伝説を召喚できたりするんだけど、私のは『七不思議に一つずつ最大七つまで他の都市伝説を当てはめ、七不思議1つ分の契約コストで他の七つの都市伝説と契約できる』というものなのよ ちなみにこの使い方は『友達の友達』に教えてもらったわ。何でもこういう使い方が出来る人間は限られてるらしいけど… 盾子「ってそんなこと言ってる間に通り道にジャガー人間が…。いや、言ってないけど」 さて、抜け道を調べるわ。右は…だめ、ジャガー人間が居る。左…も駄目ね。じゃあ来た道を…ってそっちにも居るし! 八方塞だわ! 盾子「…と、なると突破するしかないようね…。一番数が少ないのは…左ね」 だから私は右手にキーウィ、左手にアイギスを持ち左の通路に突入する 『ババリ? バリ?』(なんだ? 誰か居るぞ?) 『バリバリ、バリ!』(おい、獲物だぜ!) 『『『『ババリバリッシュ!!!』』』』(喰い尽くしてやろう!!!) くっ…やっぱり気づかれたわね…! でも… 盾子「くらいなさい!!」 右手でキーウィを握りつぶして撒き散らす。これでジャガー男を倒せるし、そうでなくても無力化できる! 『バリバリ!?』(なんだ!?) 『バッ…ババリ!』(ひっ…キーウィだ!) 『バリバリ、バリッシュ!!』(まずいぞ、逃げろ!!) 『バ…バリ…バリ…』(く…顔に直接…キーウィが…) 『ババリ!?』(アニキ!?) 『ババリ、バリバリ!』(やめろ、逃げるぞ!) 『バリ、バリバリ!!』(でも、アニキが!!) 『バリ! ババリバリッシュ!!』(馬鹿! あいつの犠牲を無駄にする気か!!) 『バババリ…ババリバリッシュ…バリバリバリバリ…バリッシュ…』(そうだぜ…俺はもう長くねぇ…てめぇらだけでも…逃げろ…) 『ババリ…ッ』(アニキ…ッ) 『…ババリ』(行くぞ) 『ババリ! ババリ! ババリバリッシュー!!』(アニキ! アニキ! 虎壱アニキー!!) 『ババリバリッシュ…バリバリ…』(俺は虎じゃねぇ…ジャガーだ…) 一匹ジャガーが倒れ、他のジャガーは一目散に逃げていった 盾子「ごめん、何言ってるか分かんないわ」 バリバリバリバリ言ってたわね。さて、これで大丈夫なはず。はやく突破するわよ 盾子「静かに…急いで…」 『ババリバリッシュ!』(おい、誰か居るぜ!) 盾子「!?」 え!? 何、もう新しいのが来たの!? まずい、もうキーウィが無い! 『『『ババリバリッシュ!』』』(今回の獲物だ!) 盾子「『アイギス・シールドモード!』」 三匹…! 私はアイギスでジャガー男の攻撃を防ぐ。魔除けの能力を持つ神話の盾…対都市伝説防御力はかなり高いわ! 『ババリ?』(防いだ?) 『バリバリ!』(固ぇな!) 『ババリバリッシュ!』(だが絶対に喰ってやる!) バリバリ吠えたジャガー男達が飛び上がり、三方向から襲ってくる…囲まれた! まずいわ… 盾子「『アイギス』は盾…正面からの攻撃しか防げない…! …とでも言うと思ってたのかしら? 『アイギス・アーマーモード』」 今まで盾の形だった『アイギス』が鎧の形になり、私の身体に装着される 盾子「『アイギス』の防御力は天下一品。貴方達ごときの攻撃じゃあ傷一つ付けられないわ」 私の言葉通り、鎧がジャガー人間の攻撃を全て防ぐ。『アイギス』は防具には間違いないのだが、 その形状は『盾』とも『胸当て』とも『肩当て』とも言われているのだ。そこからの拡大解釈により、私は『アイギス』をあらゆる防具に変形させられる 『ババリ…バリッシュ!』(ちくしょう…固ぇ!) 『バリバリ! リッシュ!』(それでも! 固いだけだ!) やっぱり何言ってるか分からないわ。でも、ここで終わりにしておきましょう… 盾子「メデューサ・アイ」 私の鎧が開き、メデューサの目玉が現れる。当然、それはジャガー人間達を睨み… 『『『ババリ…バ…』』』(なんだ…メ…) ジャガー人間達は石化した。 盾子「今度こそ大丈夫ね。さ、早く帰りましょう」 私は『アイギス』を元に戻し、走る。見つからないように、こっそりと。 結局、もうジャガー男とは会わずに、無事帰宅できた私なのでした…。って誰に言ってるのかしら? 続く… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/753
754: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) [sage] 2011/12/03(土) 20:41:39.32 ID:s4lUN4tao その内、小宇宙を燃やす契約者でも出てきそうだ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/754
755: 夢幻泡影 † 粛清の炎、裁きの光、断罪の剣:前 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/04(日) 20:45:12.12 ID:xB7vZ9lh0 【参考:>>734-735】 「何しに来たかって?……お前を殺しに来たんだ」 冷たく燃える紫炎に照らされ、裂邪は歩きながら静かに、ローゼにそう告げた 彼女は信じられないといった表情で目を見開いた それでも彼を信じたいというローゼの気持ちは、言葉となって裂邪に投げかけられる 「っな、何かの間違いですわよね? 裂邪さんがそんなことする訳…… やっぱり貴方はナユタに操られているんですわ!」 「くどいぞローゼ、俺は本気だ……お前も、俺を殺す気で戦え」 「………そんなこと、できる訳ありませんわ」 「そうか、なら遠慮なく」 裂邪は立ち止り、「ティルヴィング」を頭上高く持ち上げ、切っ先を天に向けると、 揺らめく紫炎を反射して邪悪に輝くその秀麗で仄かに紅く染まった剣の先で、ゆっくりと円を描いた 紫炎の軌跡で描かれた円は激しく燃え、天使の輪のように裂邪の真上に浮かび上がる 「…ナユタ、お前の力を借りるぞ」 『ギハハハハ…実に馬鹿げた話だ、殺人鬼に手助けを要求するなんてね』 「黙れ、それも今日限りだ!」 裂邪が剣を勢いよく振り下ろすと、「ティルヴィング」から紫の煙状のものが溢れ出し、 それを持っていた右手を伝って裂邪の身体全体を包み込む と同時に、彼の上に浮いていた炎の輪が、ゆっくりと下降し始めた 裂邪の身体が、紫炎のリングをくぐってゆく だが、リングをくぐって現れた者は、裂邪であり、裂邪で無い者 全体を覆っているのは「ヴァルプルギスの夜」の炎 めらめらと激しくも冷たく燃え滾る身体は、人間らしいというには程遠い 背に生えた翼や、目のような造形が施された頭部は、どちらかと言えば“昆虫”のようであり、 さらに、今まさに彼が金色のパスを取り出し、それを黄金色の剣に変えて構えれば―――その姿はまさに蟷螂 「……転生、天を廃して」 「ッ!? れ、裂邪さん……本気ですの!?」 「何度言わせれば分かるんだ? “僕”は君を殺しにわざわざここまで来たんだよ さあ……生きる為に抗って見せたまえよ!!」 翼を広げ、右手に「ティルヴィング」、左手に「レイヴァテイン」を携えて、裂邪はローゼに飛びかかった 蟷螂の両刃が、獲物を捕らえようとする 「っく…『フォトン・デュアルエッジ』!!」 咄嗟にローゼは両腕に赤い光の刃を作り出して、裂邪の剣を防いだ バチッ、と激しい雷撃の音が洞窟内を木霊する ローゼの瞳が、赤く燃え上がる 「ヒハハハハハ…やっと戦う気になったようだな」 「裂邪さん…ワタクシが必ず、貴方を正気に戻して差し上げますわ!」 「ほう、ならお手並み拝見と行こうか!」 互いに刃で押し合って距離を取る 足ではなく「ティルヴィング」を地面に突き立てて着地し、それを足場代わりに蹴って裂邪が先手を取った 迫りくる「レイヴァテイン」の刃をローゼはヒールの踵で弾いて、赤い刃を振り上げて反撃を狙う しかし、裂邪が置いてきた「ティルヴィング」が飛来してそれを防ぎ、 彼は地面を蹴って宙返りをしながら、「レイヴァテイン」で空を切って鎌鼬のような衝撃波を生み出す 対するローゼは指先から赤い光条を放って、裂邪が放った衝撃波と相殺させた 爆煙の中から、彼女は拳にフォトンを纏わせて振りかぶったが、 裂邪は紫の炎の壁を作ってその攻撃を止め、平然と後方へ退避した ほんの僅かな時間の攻防 ローゼはその少しの間に、裂邪の動きを観察していた (…これが都市伝説との“融合”……確かに“飲まれた”状態とは大きく違う… 身体能力が大きく飛躍しているのは「憑依霊」であるナユタが融合した所為で…? いえ、あの「ティルヴィング」は独りでに浮遊した…まさか、魂を分割していると仰るの?) 「ウヒヒヒヒ、今まで戦ったどの都市伝説よりも、どの契約者よりも手応えがある 流石はNo.0…いや、『赤い幼星』と評価しようかな?」 嘲笑うかのように、または挑発するかのように裂邪が言うと、 ローゼの表情に微かな憤りの色が見えた 彼女の眼も、赤みに深さが増す 「…いくら裂邪さんでも、その名で呼ぶ事は頂けませんわ!」 感情は彼女の身体を動かした 刃を光の弾に変え、裂邪目掛けて彼女はそれを掌から撃ち出した 彼は、炎の中で邪悪に笑った http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/755
756: 夢幻泡影 † 粛清の炎、裁きの光、断罪の剣:前 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/04(日) 20:45:52.25 ID:xB7vZ9lh0 「その攻撃、頂くよ」 右手の「ティルヴィング」の刀身を光弾に向けると、白銀の刃は光弾を纏って赤い光を放った 驚くローゼに追い打ちをかけるように、裂邪は「ティルヴィング」をぐるりと振り回して光弾を撃ち返した 裂邪の放つオーラの所為か、光弾の色は赤ではなく、炎と同じ禍々しい紫に変わっている 「ッ、『フォトン・ヴェール』!!」 赤いオーロラのような壁を作って、彼女は自らが放った攻撃から身を守る 2つの刃を持つ手をくるくると回して遊びながら、裂邪は笑っていた まだまだ余裕だという事を強調したいのか ただ単純に、戦闘を愉しんでいるのだろうか 「忘れていたようだね…僕は「エルクレスの塔」の能力も使えるんだ 君の光子を使った遠距離攻撃は、僕の前では無力…ウヒヒヒ、残念」 「…なるほど、それでワタクシが不利だと仰りたいの? なら、近づけば良いだけですわ!!」 ローゼは再び両腕に刃を生成し、「フォトンベルト」の能力で遺伝子をいじって脚力を向上させ、 足場を砕く程に地面を蹴って裂邪との間合いを詰め、刃を構える しかし彼女の前に、金銀2つの剣が迫った 反射的に防御の姿勢を取り、刃がぶつかり合う そこで彼女は、余りにも奇妙な光景に声を漏らした 「………え!?」 「悪いけど、君は僕には近づけない」 そう、彼女は裂邪に接近していなかった 「ティルヴィング」と「レイヴァテイン」は彼の手を離れ、宙に浮いていたのだ まるで、「透明人間」とでも拳を交えているかの如く不気味な感覚 流石のローゼも、驚きを隠せない 「そ、そんな……!?」 「「ティルヴィング」にはナユタの「憑依霊」が僅かに残っていてね そして「レイヴァテイン」は『独りでに浮遊する』という伝承がある 別に僕が近づかなくても、君を斬り刻む事くらい簡単なんだよ」 ローゼは背に赤い翼を生やして飛翔し、2本の剣から離れた が、剣は執拗に彼女を追い、刃と刃がぶつかり合う それは寂しい鬼ごっこか、はたまた執念深い幽霊か 珍妙で奇天烈なその光景を、裂邪は愉しげに地上で傍観していた 「僕はあらゆるものを拒絶する……攻撃、言葉、友情、そして光さえも …あぁそうだ、まだ名前を考えていなかったが、今思いついたよ」 裂邪は闇を仰ぐように両腕を広げ、 嬉々とした、しかし狂気に満ちた調子で取り憑かれたように語り出す 「光を嫌った堕天使、傲慢の化身、宵の明星…… そう、僕は地上に降りた悪魔の王……『リュツィフェール』」 大きく両手を動かす裂邪 彼の手の動きに合わせて、「ティルヴィング」と「レイヴァテイン」がローゼを襲う 戦闘という曲を奏でている指揮者のように 剣という糸でマリオネットを踊らせる操り人のように 時にしなやかに、時に激しく、時に慎重に、時に荒々しく ただ、ローゼの隙を窺いつつ攻撃を咥えてゆく 彼女とてそれを易々と許す筈もない 2つの赤い刃を使い、赤い光の壁を作り、裂邪の猛攻を凌いでいる 現状から判断して、明らかに優勢なのは裂邪だった http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/756
757: 夢幻泡影 † 粛清の炎、裁きの光、断罪の剣:前 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/04(日) 20:46:18.29 ID:xB7vZ9lh0 「くぅっ、これじゃ2対1と大差がないじゃありませんの……!」 「ヒハハハハハ! そもそもタイマン自体僕の趣味じゃないのでね 戦いは数が多ければ多い程、こちらが勝利を掴む確率があがる」 剣を撥ね退け、その隙に赤い翼を畳んで地上に降り、 裂邪に接近戦を挑もうとするが、黄金の刃がそれを阻んだ 「…質より量だと、そう仰るの?」 「そうじゃない。質の良い物を手に入れたとしても一つだけでは物足りないからね どうせなら、良質の物をより多く持っていれば……効率が良いだろう?」 「一体どうしてしまったの!? 今までの貴方は、そんな言い方はしなかった… シェイドさんやミナワちゃん達を、“物”扱いするような方じゃ無かった!!」 「どうしてだろうね、「ティルヴィング」を持つと身体の芯から湧き上がってくるようだ 傲慢、嫉妬、殺意…邪心と呼ばれ、人に忌み嫌われる存在が沸々とねぇ!!」 宙に待機させていた「ティルヴィング」を手にし、 その切っ先を、「レイヴァテイン」を抑えているローゼに向けた ぎらり、と剣が光を放ったのを、ローゼは見逃さなかった 「ッ!! 『フォトン・ヴェール』!」 「『トータラージーク』!!」 咄嗟に展開した光のカーテンが、「エルクレスの塔」の能力による紫の光条を遮った ふぅ、と彼女は尚も「レイヴァテイン」と刃を交えながら、間一髪の出来事に溜息をついた (これはフォトンを反射したものじゃない… きっと、「ヴァルプルギスの夜」で出現させた周りの炎が発するもの…… この暗闇の中で、いつでも「エルクレスの塔」が発動できるようにする為、といったところかしら) 不意に、彼女は小さく笑った 今は敵として自分の前に立ちはだかっている裂邪を、一人の戦士として評価したのだ 「…流石ですわね、裂邪さん!」 「だが君はどうだね?」 え、と声を漏らす前に、彼女の腹部に激痛が走った 背中から貫通した白銀の剣が、ローゼの血に濡れて真っ紅になった刃を腹から露出させている いつの間にか背後に回っていた裂邪は、「ティルヴィング」を容赦なく彼女の身体から引き抜き、 浮遊する「レイヴァテイン」を片手で受け取りつつ、剣を染めた鮮血を舌で舐めとった そして、腹部と口から赤黒い血を吐きながら、ローゼは力無く膝から崩れ落ちた 「かはっ………!?」 「君は…本気で戦っていないだろう?」 ...To be Continued http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/757
758: シャドーマンの契約者 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/04(日) 20:53:29.81 ID:xB7vZ9lh0 風邪引いたっぽい…37度しかないけど、今週面接があるのでこじらせるとまずい というのを言い訳にして前半部分だけ投下( すげぇ書きたかった、裂邪がローゼを傷つけるシーンが書きたくて堪らなかった ソニータイマーの人乙です〜 「アイギス」の契約者か、しかも解釈が面白い さすがはソニータイマーの人……その発想を俺にも分けてください(まだ言うか http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/758
759: 鳥居を探すの人 ◆12zUSOBYLQ [sage] 2011/12/04(日) 21:59:22.55 ID:zJMpgOQAO ソニータイマーの人乙です ロリコン+ロリコン=なんというカオスwwwwww 「アイギス」カッコいいっす! 単発の人乙ですー この二人いいコンビですね〜 シャドーマンの人乙&お大事にです 自分も喉をやられてまるっきり声が出ない… 仕事にならんがな ノイ「裂邪、怖いよー、ホントに操られてないの?」 飛縁魔「この際それはほめ言葉ねぇ…迫力もシリアスさも段違いじゃないの」 柳「今までは“楽しく”やってたんだろうね…本気になればいつでもこれくらいで戦えたんだろうな」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/759
760: シャドーマンの契約者 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/04(日) 22:20:44.49 ID:xB7vZ9lh0 >>759 >自分も喉をやられてまるっきり声が出ない… お互いに、健康には気を使いませんと… >ノイ「裂邪、怖いよー、ホントに操られてないの?」 こればっかりはマジなの 友人でもあり協力者でもあったローゼを刺した裂邪の心中や如何に…来週までには書きたいorz >柳「今までは“楽しく”やってたんだろうね…本気になればいつでもこれくらいで戦えたんだろうな」 実は裂邪もまだ本気じゃなかったという(ぁ 本気を出すのはローゼ戦の後のメインイベント、兄弟対決・裂邪vs正義だぜ! 俺自身、ずっと書きたかった話だけど…ちゃんと書けるかなぁ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/760
761: ソニータイマー/3DS [sagesaga] 2011/12/05(月) 01:10:18.20 ID:fLeIei6z0 シャドーマンの人乙ですー! 裂邪君vsローゼちゃん! 裂邪君の真意が気になるところですな 堂寺「たとえ操られてたとしても、裂邪君が喜び勇んで幼女を傷つける筈がない! これには何か理由があるはずだよ!」 >>758 お大事に!そういえば『焼きネギを入れた手拭いを首に巻くと風邪が治る』って都市伝説があったよな… 早く良くなってくださいね そして実は『アイギス』の変形能力はシャドーマンの人の『レイヴァテイン』を少し参考にさせて頂きました。差別化はしますが。 それと関係ないけど夢幻泡影の技一覧の『レイヴァテイン・シールド』って鎌じゃなくて盾じゃないですか? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/761
762: シャドーマンの契約者 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/05(月) 17:08:26.87 ID:9N3LwbtT0 >>761 >裂邪君vsローゼちゃん! 裂邪君の真意が気になるところですな もうちょっとだけ待っててね♪(やばい大まかには浮かぶのに細かいところが浮かばねぇorz >堂寺「たとえ操られてたとしても、裂邪君が喜び勇んで幼女を傷つける筈がない! これには何か理由があるはずだよ!」 (裂邪>……ウヒヒヒ >早く良くなってくださいね ありがとうございますです<(_ _)> >そして実は『アイギス』の変形能力はシャドーマンの人の『レイヴァテイン』を少し参考にさせて頂きました。差別化はしますが。 そうだったのかwwwwwwww >それと関係ないけど夢幻泡影の技一覧の『レイヴァテイン・シールド』って鎌じゃなくて盾じゃないですか? ぎゃあ、コピペしてたのを直し忘れてたorz ありがとうございます、修正しておきますの ついでに『リュツィフェール』追加しておこう http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/762
763: 三面鏡@ドクター ◆W5H6Y5Rl3M [sage saga] 2011/12/05(月) 22:46:11.02 ID:dJWSDvXyo こつん、と音を立ててテーブルの上にドミノ牌が立て置かれる 何の規則性も無く乱雑に並べられたそれは、端の一つを指先で突付いて倒したところで、いくつかの牌を押し倒しただけで止まってしまう いつもの薄い笑みすら浮かべずに、ドミノ牌の山をじっと見詰める葉鳥 「そろそろ、ね……逢瀬佳奈美という『牌』を倒すのが、無理になりそうなんだよ」 「どういう事?」 ソファに転がっていた『友達』が、その言葉に反応してむくりと起き上がる 「今まで僕の『バタフライエフェクト』が、何十何百何千何万の羽ばたきを起こしてきたけど。それはどれも彼女には届かなかった」 「つまりは、今まさにそのテーブルみたいな状況な訳だね」 テーブルの真ん中には、赤く塗られたドミノ牌が鎮座しているが、その周りには倒れたり倒れなかったりした牌が乱雑に入り乱れ、牌をきちんと並べるようなスペースはほとんど無い 「それで、どうするの? 諦める?」 「そうだね、もう全く余裕が無かったら諦めようと思うんだけど」 ざらりとテーブルの端に牌の山を押し退けて、中央に佳奈美に見立てた牌を置き直し その周囲にいくつもの色に彩られた牌を改めて乱雑に並べていく 「彼女の周りは、彼女を守ろうとする牌が多過ぎる。それらもまた相互に守り合って、そう簡単には倒せない……でも、ね」 葉鳥の指先が、佳奈美の隣にあった一枚の牌を突き倒すと、それにぶつかった佳奈美の牌がぱたりと倒れた 「逢瀬佳奈美という『牌』ではなく、周りを狙う。この『牌』はとてもとても弱いから、周りの『牌』が倒れてしまえば……その振動だけで倒れてしまうかもしれないからね」 そう言って葉鳥は、倒れた佳奈美の『牌』をひょいと手に取ると、かきりと音を立ててそれに噛み付いた 「もう立っていられないような傷をつける事ができれば、僕の勝ちって事でさ」 葉鳥が顎に力を入れて、ぎしりとドミノ牌を噛む ごきん、と嫌な音が鳴って 「どうしたの、葉鳥」 「……歯が欠けた」 「日頃の不摂生のお陰だね」 葉鳥は情けない顔でティッシュを手に取り、もごもごと欠けた歯の一部を吐き出して、丸めてゴミ箱に捨てる 「というわけでさ、折り入って『友達』に頼みがあるんだけど」 「何? 僕が直接介入するの、好きじゃないんじゃなかった? あと逢瀬佳奈美を直接狙うのは無理だよ。僕、あいつの傍に居る黒服が苦手だから」 「いや、逢瀬佳奈美には関らなくていいよ」 「ふうん?」 「そうだねぇ……親友の、宮定繰。とりあえず彼女辺りを殺しておいて」 「両親とか、生まれたばかりの妹とかじゃなくて?」 「この娘、本当なら高校に上がる前に君が殺してたはずなんだから。他の二人はきっちり始末したろ?」 「んー、厳密に死んでるのは一人だけだっけ、そういえば。確かに仕事が中途半端だね」 洗濯物を取り込んだけど畳むのを忘れた、そんな調子で頬を掻く『友達』 「あとは、そうだなぁ……北区の診療所の連中も縁があるみたいだから、気が向いたら適当に。あと診療所の大元の『第三帝国』と、縁がある『組織』の連中も殺っとく? HナンバーとZナンバー辺り。宮定繰はAナンバーだっけ」 「わぁい、一気に増えた」 「メインは宮定繰でいいよ。他は気が向いたらで」 「うん、まあ殺り残しがあるとすっきりしないからね」 そう言って『友達』は笑う 「『八尺様』と巡り合せた真田映(さなだ・あきら)」 ざわりと神経を逆撫でするような気配と共に現れた、赤い服と帽子の女『八尺様』 そんな彼女に抱き留められた、蒼白い顔をした少女の姿 「『くねくね』と巡り合せた玖柳弥依(くやなぎ・みい)」 ぎりぎりと脳髄を締め付けるような気配と共に現れた、白い姿の何か『くねくね』 そんな存在をべったりと身体に絡みつかせ、狂気に満ちた笑顔で小刻みに震えている少女の姿 「君達を裏切って逢瀬佳奈美と縁を結んだ、君達を裏切って一人生き延びた、宮定繰を……君達は、どうしたいかな」 逢瀬佳奈美、宮定繰の名前に 二人の少女の顔が、あからさまに歪む 「そうだね、じゃあ話してあげないとね。君達の体験を、君達の恐怖を、君達の無念を、君達の絶望を。君達の『友達』の僕が伝えてあげよう、宮定繰という君達の『友達』に。そして思い出させてあげよう、彼女自身の体験した『人が消えるブティック』というお話を」 笑い声と共に、『友達』も『八尺様』も『くねくね』も二人の少女も、全てが一瞬で姿を消す 残された葉鳥は、痛む歯と顎を抑えながら携帯電話を手に取り 「あ、もしもし。診察の予約をお願いします……ええ、明日の昼で。固いもの噛んだら、なんか歯が欠けちゃって」 歯医者の予約を入れていた http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/763
764: 三面鏡@ドクター ◆W5H6Y5Rl3M [sage] 2011/12/05(月) 22:50:40.79 ID:dJWSDvXyo 逢瀬佳奈美、宮定繰に関る縁のシメになりそうな感じのお話の開幕という事で 相変わらず先の展開は全く決まっておりませんが、ここまで頑張ってきた二人ならきっと良い結果を出してくれるでしょう 年度末までにはなんとかシメられるよう頑張りたい所存 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/764
765: 夢幻泡影 † 粛清の炎、裁きの光、断罪の剣:後 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/06(火) 00:18:08.74 ID:pw05vpOn0 地に倒れ伏したローゼの背を、裂邪は躊躇いなく蹂躙した わざと傷口を踏み躙って、彼女の苦痛に満ちた叫びを聞きながら不気味に笑う 「っぁあああっ!? あ゙がぅっ!?」 「ヒハハハハハ……どうしたローゼ君、この程度でダウンかね? それでも“赤い幼星”と謳われた英雄か? まさかそんな力であの「太陽の暦石」に挑もうとしてたのか? 早く見せたまえよ、君の真の力を……ナユタとの戦いで見せた、あの力を 「フォトンベルト」に秘められた、世界破滅の力を!!」 その直後、ローゼは両腕で上体を軽く持ち上げ、下半身を捻る事で裂邪のバランスを崩し、 不意打ちのような形で彼の横っ腹に力強い蹴りを入れた 「フォトンベルト」によって筋力が上がった一撃は見事にクリーンヒットし、裂邪の身体は宙を舞って吹き飛ばされたが、 彼は空中で態勢を整え、砂埃を散らしつつ、地の上を数メートル滑って着地した そのまま裂邪はローゼを睨むと、ある事に気がつく 腹部から流れていた血が、もう止まっていた 「…成程、「フォトンベルト」で遺伝子情報を組み替え、細胞分裂を促進したのか」 「っはぁ、はぁ……これで、まともに戦えますわ! 『フォトン・エッジ』!!」 右腕に赤い刃を生成し、振りかぶって裂邪との距離を詰める 裂邪はその手から「ティルヴィング」と「レイヴァテイン」を離し、浮遊させる 「ヒハハハ、何をするのかと思えば……無駄だと言うのがまだ分からんか!?」 2本の刃が、またもローゼを襲う だが彼女はその刃をどちらも受け止めた 「レイヴァテイン」は赤い刃で 「ティルヴィング」はハイヒールで 空いている左掌に、赤い光が集中する 「なっ………!?」 「『フォトン・バレット』!!」 赤い弾丸が放たれ、紫の悪魔に命中した 「ティルヴィング」を持っていなかったが故にそれを反射できなかったが、 彼は“防ぐ事”も、“回避する事”もせず、彼女の攻撃を受けて仰向けに倒れた 否、しなかったのではなく、それらも“できなかった”のだ 力が弱まった剣を退け、ふぅ、とローゼは一息吐いた 「やっぱり…ただのトリックでしたのね 「神出鬼没」や「ヴァルプルギスの夜」の能力の使用、そして身体能力の向上は、 全て「ティルヴィング」を持っている時になさっていた事 逆に言えば、「ティルヴィング」が貴方の手から離れた瞬間に、貴方は殆ど無防備になっていた それは「憑依霊」としてのナユタの魂が、普段は裂邪さんの身体に、 そして「ティルヴィング」を操作する寸前に、「ティルヴィング」の中へ移動しているから 融合しているとは言え、その5つの都市伝説を扱える魂はただ一つ…“2人”じゃ扱えませんものね」 裂邪はぴくりとも動かない 悲しげな表情を浮かべ、ローゼはかつ、かつ、と彼の元に近づいた 「…申し訳ございません裂邪さん でも、今はワタクシ達が戦っている場合じゃありませんわ ワタクシ達は、共に力を合わせて――――――」 「黄昏裂邪が命じる……“動くな”」 ピタッ、とローゼの動きが止まった それはまるで時が停止したかのようだが、止まったのは彼女の身体だけ 驚愕するローゼの前で、裂邪はゆっくりと起き上がり、飛来する剣を手に取った http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318689302/765
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