[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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687: 花鳥風月 † 夜は続く ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/11/22(火)00:53 ID:wGjt6FSK0(2/5) AAS
マタタビを与えられた2体のジャガー人間が、突然大人しくなった
ネコ科であるそれらの本能と、メールによって流れた噂の影響を受けている事を利用して、
“本拠地に殴りこもう”と提案したのは、ファントム――本条 雄介だった
2度、3度と深く頷いて、百花は非常に感心していた

「なーるほどね、案外頭良いじゃない!」
「褒めても何も出ないぞ」
「…俺はてっきり調子に乗ると思っていたが」
「私が薫以外に褒められてデレるとでも思ったのですか?」
「そうかそうか俺が悪かった」
「んじゃま、早速その………何だっけ?」
「「マヤの予言」だぞ」
「そうそう、それのいる所にしゅっぱーつ!!」
「待て、俺達だけじゃ危険だろ。仲間を集めるか、「組織」の上位メンバーに任せておくべきだ」

まるで遠足にでも行くかのように楽しげに脚を振り上げる彼女を制したのは多胡 水城だった
水城の言葉にむっときて何か言おうとした百花だったが、玄鳥が彼に続いて彼女を止める

「水城さんの言う通りだよ。「マヤの予言」は人類滅亡の都市伝説……
 もしかしたら、文字通り僕達を“消し去る”ことぐらい簡単にできるかも…」
「…こ、怖いの……」

日傘を強く握り締め、身を縮ませるように怯える月夜の肩を支え、
玄鳥は彼女をそっと抱き寄せて安心させようとする
その光景を見てさらにむっときた百花は、コホンと咳払いを一つして

「なに弱気になってんのよあんた達!! さっきの怪人見たでしょ!? みーんな弱かったじゃない!
 あんなのしか呼び出せないなら、その親分みたいな奴もきっと大した事無いに決まってるわ!
 ってゆーか、もし人間を消せるんだったら、とっくの昔にそうしてるわよ!
 そうよ、皆で束になってかかったらやっつけられるのよ! あたしが、ううん、あたし達が正義よ!!」
「おー、かっこいいぞ百花!」
「ここまで来て今更退けんしな…大将潰しも悪くない」
「こ、こいつらは……お、おい、お前も何か言ってやってくれ!」
「…ん、頑張る」
「やる気満々かよっ!?」

メイスをぶんぶん回す菊を見て頭を抱える水城
思わず苦笑いを浮かべる玄鳥には、彼の気持ちが痛いほどよく分かっていた

「じゃ、気を取り直して……さあネコ怪人! あんた達の親玉のところに案内しなさ―――」

―――――――――すぱんっ!!
一同の目の前で、2体のジャガー人間の首が刎ねられ、弧を描いて虚空を飛んだ
飛ばされた頭部がごろんと転がると同時に、頭と命を失った胴体が力無く倒れ、光の粒子となって消滅した

「ッ!?」

その気配を察知した者は皆、真っ先に空を見上げた
そこに、ジャガー人間の首を刎ねた張本人がいたからだ

「っな……何よ、こいつ……!?」

真っ黒な身体が月光に映え、そのシルエットを浮き上がらせる
悪魔のような翼を羽ばたかせ、鋭い牙と深紅の眼を輝かせるそれは―――巨大な蝙蝠だった

「こふおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

蝙蝠は、耳を劈く甲高い声で、
空全体を揺らすが如く雄叫びをあげた

   ...続く
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