[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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768: 単発ネタ 2011/12/07(水)00:51 ID:wF7tXktSO携(1/2) AAS
女の子が立っていた。
何をするでもなく、ただぼうっと立っていた。
女の子の見つめる先には、男の死体。
女の子の横には、
「これは、何があったんですかね」
いつの間にか、黒服の男がいた。
「貴女が殺したんですか?」
「……っ…………」
黒服の言葉に女の子の唇が微かに動き、目には涙が滲んだ。
「ぉ、おとっ……さ……お父さんがっ……私が、悪い子だからっ……て……殴っ、……て、きょ……今日、は……首っ、絞めて、きて
 そしっ、っ、そしたら、この子達が……この子達が……っ……ぅ、……っ」
息をつっかえさせながら、言葉を吐き出す女の子の周囲を、スカイフィッシュが飛び回る。
「なるほど、DVに耐え兼ねて殺してしまった、と」
「わたっ、しが、悪い子、だから……私がっ、悪い子だからっ……私がっ…………私っ……私が……
 良い子だったら!!」
「良い子になりたいんですか?」
「なりたい……。でも、でも、テストで百点でもっ、先生の言う事、ちゃんと聞いても……、お掃除頑張っても、お父さんは、私を……叩いて
 どうしたら……何したら…………良い子なのか、……分かんなくて、……私っ、分かんなくて……」
「知りたいですか?」
「…………え?」
女の子が顔を上げると、黒服の男は優しそうに微笑んでいた。
「悪い人を懲らしめれば良いんですよ」
「悪い人を……?」
「そうです。私についてくれば、その方法を教えてさしあげますよ?」
そう言って、黒服は女の子に腕を差し出す。
女の子は、迷う事なくその手を握った。良い子になる為に。

おそらく、女の子のスカイフィッシュには、ほとんど意思は無い。
女の子の父親を殺したのも、契約者の危機に反応しただけだ。
父親の死に、女の子がどう思うかも考えてはいなかっただろう。
今も、女の子がついていこうとしているのが、組織の過激派所属の黒服だという事も、この後、女の子がどんな教育をされるかも、
考えていないだろう。
そして、黒服が「満月の夜は犯罪が増える」という、人を暴力的にする能力を持つ都市伝説と契約していた事も、気にしてはいない。


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