[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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779: 「組織」強硬派人事担当の憂鬱 [saga] 2011/12/09(金)19:10 ID:GTsHimz10(2/2) AAS
そして、面接当日である
「……」
「……」「……」
果して応募者は現れた
だが一礼し、面接会場に入室までは良いが
こちらの質問に一切答えない
なんと失礼な男だろうか
こんな非常識な者と面を合わせる事になるとは、私にとって初めての経験である
いや、今のは正確ではない。非常識な者とは、「組織」にて何度も面を合わせている
はっきり言っておくが、穏健派を中心として、非常識なばかりか常識の欠片もない輩が多いのである
これは異常である
それでいて、連中の発言力は日に日に高まりつつある
くどいかもしれないが、これは異常である
この手の男は、強硬派というより穏健派にお似合いだ
面接開始から既に三十分が経過しようとしている
面接官として相対する私も、こんな非常識な奴と面を合わせるのは限界に近かった
隣に座る同僚は、我慢比べなら負けんぞとも言いたげな表情で腕を組んでいる
私は口から息を吐き出した
「貴方のお名前は?」
「……」
「いい加減にしろよお前!! 何も言う事は無いのか!?」
とうとう私の堪忍袋は爆発した
目の前の男に対し、脳は沸騰し、血流は加速し、犬歯が剥き出しになる
こいつは我々を何だと思っているのか
穏健派の連中と目の前の男が重なって仕方がない
ここまで非常識であるなら、もう拳の一つや二つ、構わない筈だ
私は机を叩いて、立ち上がった
同時に男も立ち上がった
我々の前へとつかつかと歩み寄ると
いきなり懐から何かを取り出し、机へ叩きつけた
「男は黙ってサッポロビール!!」
叩きつけられたのは、ビール缶だった
唖然とする私をよそに、横の同僚はただ一言
「素晴らしい」
そう呟いた
その後、強硬派幹部による会合の席で
私以外の出席者全員の即決により、彼の採用が決定した
会合の後に飲んだぬるいビールは頭に血が昇るほど苦々しいものだった
終
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