[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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796: 夢幻泡影 † 兄弟:前 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/12(月)00:28 ID:eS5YGVBu0(2/7) AAS
「…成程、流石は少年の兄、といったところか」
「あの都市伝説、海水浴の時にも見かけたけど…いつの間に契約してたんだろう…?」
「ウヒヒヒヒ…ローゼの「フォトンベルト」、『マヤの予言』のキーとなる「太陽の暦石」と同じ、
 世界を破滅させる力を持つ「恐怖の大王」……まさかこの程度じゃないだろうな?」
「何…?」
「とは言え、2対1じゃ俺も少々分が悪い…という訳で、」

裂邪を纏っていた鎧が、一瞬だけ金色の枝の形を取り、裂邪の右手に四角いパスとして収まった
それを持ったまま、彼はバックルの白いボタンに左手の人差し指を添える

「俺も仲間を呼ぶ事にしよう」

《ドリーム》と機械音声が流れ、直後にパスをバックルに翳す
虚空から突如として、熊の胴体、虎の足、象の鼻を持った白い毛並みの怪物が出現した

「あ、あれは…理夢!?」
(少年の兄の「獏」か……だが今どこから出現させたんだ?)
「ッククク、やっと俺様の出番か」
「あぁ、早速だが頼むぞ…『胡蝶之夢』!」
「OKィ!」

理夢の鼻先から白い煙が溢れ出し、裂邪の身体を包み込む
頭部には細長い触角が2本伸び、背中には蝶の羽が美しく広がった
さらに彼はパスをハルバートに変化させて、理夢の背に跳び乗り得物を構えた

「す、姿が変わった!?」
「ヒッハハハハハ! テメェの夢を、俺様が喰らい尽くしてやるぜぇ!!」

理夢が前足を上げた時、目にも止まらぬスピードで正義達との距離を詰め、
頭上に上げられたハルバートが、勢いよく振り下ろされた
2人は咄嗟に飛び退いた為に、砕かれたのは彼らが立っていた地面のみに留まった
裂邪の翅から白い煙が、鱗粉のように舞い散った

「くっ…あんなもの喰らえばただでは済まんな」
「大王、気をつけて!」
「おいおい、他人の心配なんかしてる暇があんなら…夢でも見てろ!!」

ぱちんっ、と裂邪が指を鳴らすと、洞窟の至る所から肉体が腐乱した人間――「ゾンビ」が現れ、
歩みは遅いが、真っ直ぐに正義と大王を目指し、攻撃を始めた
力も感情も無いそれらを、容赦無く袈裟斬りに斬り払う

「何だこれは、「獏」にこんな能力があるなど聞いたことが無いぞ!?」
「ククク、契約で付加されたに決まってんだろうが!」
「そういう事だ、言っとくがこういうことも出来るんだぜぇ?」

再び裂邪は指を鳴らす
何処からともなく現れたのは、リニアモーターカーだった
何故こんな洞窟の中で走っているのか
何故レールも無いのに走っているのか
何も分からないが、ただ、それは今確実に正義に迫っていた

「なっ…少年!!」
「ヒハハハハハハハ!! じゃあな正義!これでお別れだ!」
「…これ、夢でしょ?」

静かに、彼が断言すると
リニアモーターカーはおろか、大王が交戦していた「ゾンビ」の群れでさえも、
最初からそこにいなかったかのように、すぅっ、と消えていった

「…やっぱり。理夢って、相手に夢を見せられるんでしょ?
 自分が死んじゃう夢を見たら、それを『夢だ』って自覚してないと本当に死んじゃうんだよね
 でも…逆手にとれば対策は簡単だ!」
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