[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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935: 単発ネタ 2011/12/21(水)00:52 ID:9MAWJBCSO携(1/4) AAS
「暇だわ」
本当に退屈そうに黒服の女がそんな事を言った。
組織の光線銃と、契約者の能力と怒号が飛び交う建物での話である。
組織の敵となる契約者の集まりを、組織が襲撃した。そんな場面のようだ。
奇妙な風景だった。
腕の吹き飛んだ黒服が、腹に穴の開いた黒服が、口の裂けた黒服が、まるで傷など無いかのように歩く。
足を擦りむいただけの契約者が、頬に小さな切り傷のできた契約者が、手を火傷した契約者が、まるで重傷のように痛みに泣き叫び、呻き、うずくまっていた。
黒服達は契約者の攻撃を全く恐れずに突っ込んでいく。
「彼らは、命がいらないのですか?」
黒服の女の隣で、同じく黒服の男が呟く。
「命?」
男の言葉に、女は意味が分からないという顔をする。
「彼らは人形よ?大量生産できる感情の無いお人形」
「そう、ですか……」
この場にいる黒服は、この二人以外、感情の無い黒服らしい。
そんな無表情な黒服が一人、真っ黒に火傷した右半身を引きずりながら近づいてきて、黒服の男に耳打ちをする。その動作に、火傷の痛みを気にしている様子は無い。
「見つけたらしいですよ」
「そう、それじゃあ行きましょうか」
「え?直々に会いに行くんですか?」
「えぇ、少しは、退屈を紛らわしてくれるかもしれないわ」
黒服からの報告を受け、二人は建物の奥へと進む。
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