[過去ログ]
「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/
上
下
前
次
1-
新
通常表示
512バイト分割
レス栞
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索
歴削→次スレ
栞削→次スレ
過去ログメニュー
45: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 21:15:57.31 ID:+DvCR+8p0 十一時から本来投下予定のお話 きっと一番面白い http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/45
46: SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage] 2011/12/24(土) 21:21:30.62 ID:+tT4006j0 乙! 赤い靴か……回転蹴りと色から察するに、甥っ子が見てるのはカブトですかな にしても、強盗に入ってはいけない建物ベスト100に入るんじゃないかこの会社 24時間営業の上に、社内の全員が殺しにかかってくるとか下手なホラーより怖いwwww http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/46
47: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:08:00.08 ID:+DvCR+8p0 【受付嬢は忙しい】 その日は朝から五人ほどの小学生が会社を訪ねてきていた。 社会科見学ツアーなのだそうだ。 案内役は私。 「おはようございます!社会見学に来た蜷川小学校六年二組の皆様ですね! お姉さんは受付の雀座律葉、律葉お姉さんって呼んでくださいね!」 「「「はーい!」」」 こんにちわ、私の名前はジャック・ザ・リッパー。 性別は女性、なぜなら私はジャック・ザ・リッパー女性説から生まれた存在だから。 「皆さん今日は社会見学でこの会社にいらっしゃったと聞いてますが、この会社の名前を言える人は居るかな?」 「河城綜合警備保障です!皆が眠っている間に悪い人が悪いことをしないように皆の安心を守ってます!」 その通り、都市伝説による犯罪を都市伝説で食い止める素敵な警備会社です。 巷で有名なハーメルンの笛吹きの事件が切欠になって設立されて、 それ以来都市伝説の存在を知る一部のブルジョワジーな皆様に支持されている素敵な会社。 あ、勿論組織みたいに一般人は守りません。慈善事業じゃあないですし。 でも表の仕事の時に乱入されたらまあ……やりますけどね。 「はい、よく言えました!」 うはかわええええええええ!ショタかわええええええええ! 今すぐ殺して解して並べて揃えて晒してええええええええ! お姉ちゃんがぺろぺろしたろうかほんま! あ、ちなみに私ロンドン出身なんかじゃなくて大阪出身です、念のため。 「それじゃあこの会社が何の会社か解った所で皆でこの会社を見て回りましょう!」 「「「はーい!」」」 子供たちを引き連れて私はまず受付カウンターまで向かう。 「まずはここが受付!会社に来た社員じゃない人達はここでなんで会社に来たのかと自分の名前を言わなくちゃ駄目なんだよ」 「律葉おねえさーん」 うぇひひ、可愛いのうwwwwwww http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/47
48: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:08:22.18 ID:+DvCR+8p0 「どうしたのかな?」 「僕達はそういうことしなくていいの?」 「うーん、今日は先生からもう許可をもらっているからオッケーなんだよ」 「へぇ……」 「当たり前だろケンジ」 「だって心配だしさあ」 「さて、こちらの人が受付のお姉さん(口裂け女)、名前は坂口凛って言うから凛お姉さんって呼んであげてね 普段は律葉お姉ちゃんもこの人と一緒に働いているんだよ」 「「「おはようございます!」」」 「おはようございます、本日は社会科見学ツアーを楽しんでいってくださいね」 「お姉ちゃんなんでマスクしているの?」 「今の季節は風邪が流行っているから万が一にでもお客様に移さない為よ」 「へー!」 にこりと微笑むマスクをした美人のお姉さま。 はい、小学生専門の変態です。 こいつを案内役にすると途中で何やらかすかわからないので私が小学生たちの相手をしてます。 おい、睨むな凛。 口裂けてる、見えかけてる、抑えろ、絶対抑えろよ。 後でべっこう飴あげるからさあ。 「さ、さあ皆さん見学する場所はまだ沢山有るから早く行きましょうね!」 駄目だ、急げ!私急げ!この場から一秒でも早く逃げるんだ! 私は急いでエレベーターに子供たちを連れ込み……やばい。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/48
49: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:08:51.34 ID:+DvCR+8p0 「うわっ、すげえ!」 「このエレベーター勝手に十三階まで動き出した!」 「は、ははははは!ハイテク!ハイテクですから!」 ※無論呪いである ※恐らく悪霊の類である 素早く周りを見回す私。 居た!ああなんか薄ぼんやりした影が!影が! おぞましい何かが! 「あら?」 わざとコインを何枚も落として小学生達の注意を床にひきつける。 その隙に影に向かってナイフで斬りつける! 命中!切断!エリミネエエエエエエエエエエエエエエエト! 「はいどうぞお姉さん」 「あらら、ごめんなさい。皆拾ってくれてありがとうね」 無事に十三階到着。 本当は五階の営業部の部屋から見せるつもりだったのだが……。 「十三階はプログラミングルーム、皆の家のコンピュータを守るセキュリティソフトを開発しているのよ」 その実、赤い部屋などのコンピュータ系ネット系の都市伝説を退治する人達の部屋だったりもする。 セキュリティソフトの中に魔術のコードを埋め込むだかなんだからしいけど詳しいことは忘れたわ! 「ここだけなんか不思議なデザインだね!」 「おもちゃ屋さんみたい!」 「あ、あそこで飲み物飲み放題だって」 「お父さんの読んでる本に乗ってたよ!グーグルの社内にそっくり!」 「その通り、実はこの階だけはプログラマーの人達の為に特殊なデザインになってるんだよ 今日はプログラマーの人達のお部屋に入ってお話を聞けることになっているから皆でお邪魔してみようか!」 「良いの?」 「勿論!それじゃあまずこの部屋から……」 ガチャリ 私は打ち合わせ通りにドアを開けた。 その瞬間、赤ん坊の鳴き声。 大慌てで赤ん坊を何故か美少女フィギュアであやす女性。 私は黙ってドアを閉めた。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/49
50: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:09:27.24 ID:+DvCR+8p0 「皆、ここでちょぉっと待っててくれるかな?」 「「「「「はーい!」」」」」 ありがとう良い子の皆。 私は一人で部屋に入り込んで今度は子供に哺乳瓶でミルクを上げている女性に声を掛けた。 「なにやってんですか茜さん!」 「うぅ……子供が泣き止まないの!」 「貴方のところ行って子供たちに貴方が働いている姿を見せてこの会社は子供を連れているお母さんも働ける福利厚生の整った男女平等な会社ですってアピールする予定だったじゃないですか! その上なんですかこれは!美少女フィギュアしまえって言ったじゃないですか!」 「美少女フィギュアじゃないです!十分の一スケールセイバーフィギュアZERO仕様です!」 こちらのスタイリッシュに和服を着こなすプログラマーの女性は茜さん。 都市伝説【赤い部屋】なのだが人間に紛れて暮らしており、元ニートで重度のオタクという経歴を生かしてプログラマーとして働いている。 私たちみたいな都市伝説はたいてい社長か会長にスカウトされてここで働いているのだが彼女もその一人である。 「オルタもありますよ!ライオンセイバーも!それに赤セイバーだって! 青セイバーにいたっては一分の一スケールのやつを自作しました!」 「 は た ら け ! 」 ちなみに腕は良い。 社長のお気に入りである。 「それよりどうするんですかこの子泣き止みませんよ」 「旦那さえ……旦那さえ居れば……」 駄目だこの人……。 マジで駄目だこの人……。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/50
51: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:14:14.94 ID:+DvCR+8p0 「そうだ、旦那のところに送れば良いんですよ」 「え?」 「そーっれ!」 「うわちょま……」 何をトチ狂ったのかこの女、自分の子供パソコン画面にニュルっと突っ込みやがりました。 って、え?入れるの? 「うそ……」 「いや、赤い部屋の子供なんだから入れるでしょう。あとは宛先指定して送るだけ!」 「自分の子供Eメール感覚だよこの人……」 十秒後 ちなみにこの間私はロッカーにフィギュアをぶち込んでます。 「あ、送り返されてきました。すやすや眠ってます」 「メール感覚!?」 「もう見学の子達呼んできていいですよ」 「え、ええ……」 顔を営業スマイルに切り替えてからドアを開く。 「ちょっと企業秘密の書類が有ったから片付けに手間取っちゃったみたい、皆待たせてごめんね?」 「あれ?お姉さんさっきまで俺達と一緒に居たじゃん!」 「この階の別の場所見て回ってたよね?」 シェイプシフターの田中二郎(女装趣味アリ)先輩がなんとかしてくれたようです。 「そ、そうだったねー!」 ありがとう先輩。でも正直きもいよー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/51
52: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:14:36.68 ID:+DvCR+8p0 「じゃあこの部屋を最後に見てまわろうか!」 「はーい!」 とまあそんな感じで茜さんは子供たちの質問に答えたり赤ん坊抱かせたりしてこの会社が滅茶苦茶福利厚生のしっかりした会社アピールをしてくれましたとさ。 ただ最後に 「あ、プログラミングって才能ですから努力で限界までやっても無理なもんは無理です 皆さんも自分の得意なことを見つけてそれを限界まで伸ばす努力をしましょう」 とか子供の夢を華麗にブレイクしたことだけは後で社長に報告な。 あの後フォローきつかったから。 マジきつかったから。 次は企画宣伝部。 新しいビジネスプランやら経営戦略を立案していく部署。 ここは至って普通の…… 「ハローエブリワン!君たちガ蜷川小学校の子供たちだね!」 ごめんなさい、ここも変です。 「はい!」 「私ホベンシオ、ここの企画宣伝部長ダヨ!」 つーかホベンシオてめえ何子供受け狙って外人キャラ作ってんだよ。 お前日本語ペラペラじゃねえかよ。 ボビー・オロゴンより露骨だよ。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/52
53: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:15:04.59 ID:+DvCR+8p0 「おじさんアメリカ人?」 「ハッハッハ、チョトチガイマスネー、私元々メキシカン、まあ今はアメリカ国籍ダケードネ」 「マラカス?」 「イエス」 「サンバ?」 「それはブラジルネ」 「サボテン?」 「イエス」 「はい皆、企画宣伝部長のホベンシオさんに挨拶しようか」 「「「「「「こんにちわ!」」」」」 「ミナ挨拶シッカリ偉いね、私ノ国ミナ貧しくて礼儀作法ドコロじゃなかったよ だから私海兵隊入って戦ッタ……仲間たち皆……」 「はい!それじゃあホベンシオさんについて見学しましょうか!」 急いでホベンシオさんの過去語りをストップする。 そう、ホベンシオさんは元海兵隊の精鋭です。 時々戦争の記憶を思い出してしくしく泣き始めるけど良い人なんです。 企画課を一回りしたから次は社員食堂。 ここでお昼ごはんだ。 お昼ごはんが終わったら解散なので気持ちもなんだか軽い。 「うん、美味しいわ。サボっていないようねえ」 「あれー?おばちゃん何してるのー?」 「おばちゃんも会社の人?」 「あ、こら君たち勝手にお姉ちゃんから離れちゃ駄目……ってもう遅い」 会 長 降 臨 なんであんたみたいな金持ちが社員食堂で食ってるんですか! ここは社員のもの!社長とか!会長とか!重役連中のものじゃないの! つーかガキ!なんだよおばちゃんって!ぶっ殺されるぞ! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/53
54: 笛 ◆2PnxfuTa8. [saga] 2011/12/24(土) 23:15:54.33 ID:+DvCR+8p0 「あれ?この子達って誰ですか?」 「社会科見学よ」 そして何故か会長の娘さんまで居るし! あんた高校どうした!あ、冬休みかな。 「会長、ご迷惑をおかけしました!ほら皆、会長さんのお食事の邪魔しちゃ駄目だよ!」 「いいのよ雀座さん、この子達今日は社会見学に来ているんでしょう?」 会長はそう言って子供たちに向けて微笑む。 「おばちゃんもこの会社の人だよ。おばちゃんはね、この会社で一番偉くない人」 「偉くない人?」 「そう、社員のために身を粉にして働かなくちゃいけない人」 「おばちゃんの言っていることよくわかんなーい!」 堪忍や、胃袋崩壊するから堪忍して。 頼むから無礼を働かんといて。 うちが後でどんな目にあうか分からへん。 「いいのよ、分からなくて。でも三十年後、貴方たちが偉い人になったならこの言葉を思い出してね?」 「「「「「はーい!」」」」」 「返事の良い子は好きよ、それじゃあ雀座さん、私たちはもう行くわ 普段社員が食べている物と同じ、なんてしみったれたことは言わない 子供たちには社員食堂でも普段からは社員が食べないような一番いいものを準備させているから貴方も一緒にお食べなさい」 「ありがとうございます会長」 会長と娘さんはそのままどこかに行ってしまった。 こうして私のドキドキ社会科見学ツアーは無事終了したのであ…… 厨房から人の腕と思しきものが見えてるよー!見えてるよー! 都市伝説用メニューは分けろってアレほど言っただろうがあああああ! バカ!この会社はほんとバカばっかりよ! 私は水のおかわりを貰いに行くふりをしながら人間の手足(下ごしらえ済)を隠しに向かった。 【受付嬢は忙しい おしまい】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/54
55: 笛 ◆2PnxfuTa8. [sage] 2011/12/24(土) 23:33:51.86 ID:+DvCR+8p0 くっ……パトラッシュ僕もうつかれたよ…… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/55
56: SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage] 2011/12/24(土) 23:36:59.57 ID:+tT4006j0 >>55 笛の人お疲れさま―! しかし、都市伝説用の食事とはいえ『人間の手足(下ごしらえ済)』が普通に出るのか…… 意外とこの会社、ブラック側なのかな?それでも入社したいと思うから不思議 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/56
57: その女、苛烈につき [] 2011/12/24(土) 23:43:23.94 ID:L85LbULd0 ーーーーねぇ、犬鳴村って、知ってる? 戦前から何らかの事情で一般社会から隔絶されていて、村の入り口には「ここより先、大日本帝国憲法は通用せず。」って書かれた看板があるんだって もし、その村に入り込んでしまったら、鎌を持った村の住民達に追い掛け回されてしまうんだって ……追い掛け回されて、どうなるのか、って? 決まってるじゃない 殺されてしまうんだよ …それが、ごくごく一般的に人々の間で伝わっている、都市伝説「犬鳴村」の内容だ つまるところ、人殺しが許されている村があり、村の住民は全てが人殺しである、と言うそんな話 そんな村、実際に日本国内にある訳がない ……が 人々が噂すれば、その都市伝説は生まれてしまう それが、この世界の真理である 故に、この世界の日本国に、犬鳴村は生まれてしまった 当然、村人も都市伝説「犬鳴村」の一部であり、正確には人間ではない ただただ、村を訪れた者を[ピーーー]ためだけに存在する駒でしかない村人達 それらは、静かに鎌を研ぎ獲物を待つ そして、この日 その村に、久方ぶりに訪問者が現れた 「………」 訪れたのは、真っ黒なスーツをまとった女だった 日本人、ではない 欧米人であろうか、美しい容姿をしている すたすたと、その女は「ここより先、日本国憲法は通用せず。」と書かれた看板を素通りし、村へと入り込んできた 「……ふん。看板の内容こそ若干違うが。「犬鳴村」で間違いはないようだな」 ぼそり、女は呟く ずんずんと、村の中央へと向かっていく女 その女の後をそろり、そろり……と 鎌を、鉈を、包丁を、斧を、刀を、長刀を、槍を ありとあらゆる、刃物がついた凶器を持った村人達が、気配を押し殺してあとをつけ始めた 人々が噂する通りに、女を[ピーーー]ために いつからか、「追いかける」事よりも「[ピーーー]」ことが主流となった村人達は、哀れな犠牲者を見つけたとしか思っていない 村人達は気づかない 女が、「組織」所属の黒服であるのだと 村人達は気づけない 女が、その中でも「過激」派に所属している存在であり……… 「さて」 ぴたり、と 女が、足を止めた瞬間 村人の一人が、興奮を抑えきれなかったのだろう 雄叫びを上げながら、女に向かって突進していった 槍を構え、女の無防備な背中に向かって突き立てる −−−−どすっ、と 槍は、女の腹部を、あっさりと貫いて…… 「都市伝説「犬鳴村」よ」 しかし 女は、苦痛など感じていない様子で、村人に 否 都市伝説「犬鳴村」自体に、告げる 「私は「組織」所属、ANo内「過激」派の者だ……私の部下が、貴様らの世話になったらしいな」 以前に、女と同じような黒いスーツを着た者を殺したことがあることを そういえば、と村人が思い出した、直後 どろり、と 女の腹部に突き刺さった槍が、溶け始めた 「部下の仇をとらせてもらおう」 それだけではない 女の体が、どろり……と 溶け始めているように、見えた http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/57
58: その女、苛烈につき [] 2011/12/24(土) 23:45:42.61 ID:L85LbULd0 いや、違う 女の、体が…… 「……「過激」派としてのやり方でなっ!!!」 女の、体が 溶岩へと変化したのを 女に槍を突き刺していた村人は、その身を焼き尽くされながら、確かにはっきりと、見た ドゴォオオオン!!と 火山が噴火したような音が、周囲に響き渡って その瞬間には、もう 都市伝説「犬鳴村」は、攻撃手段を…それだけではなく その存在そのものを、焼失させた どろ、どろ……ぽた、と その身から溶岩を滴らせる黒服の女 …彼女は、アメリカのハワイ出身の存在である その名は、「ペレ」 火の女神、もしくは火山の女神として言い伝えられている存在である あまりにも美しく、出会う男全てを魅了するといわれる存在 ……しかし同時に、高い戦闘力を持つ存在でもある 彼女が能力を発揮して物の数分もせずに「犬鳴村」を完全消滅させたことからも、その戦闘力の高さはうかがえるだろう ふん、と、ペレは己から滴る溶岩を、髪でもかきあげるようなしぐさですくいあげる 「この程度か。この国の都市伝説はこんなにも軟弱なのか」 つまり、これに倒されたという「過激」派所属のその黒服は、もっと軟弱であったということだ …これは、「過激」派の黒服達を、もっと徹底的にしごきあげるべきだろう ペレがそうやって部下をしごく方法を考え出した、その時……彼女が持っている通信機が、小さく震えた 別の任務に就いていた「過激」派の黒服……部下からの連絡だろう 私だ、とペレはすぐに応じた 「あぁ、こちらは完了した。後始末をして帰還する。そちらは…………………」 ……… ………… …………… 通信機の向こう側の相手からの話を聞いていくペレの、その表情が どんどんと、険しくなっていく ビキッ、と 通信機を持つペレの力に耐えきれなくなったのか 小さく、通信機が悲鳴を上げる 「っの、馬鹿者がぁあああああああああっ!!!」 感情を抑えきれなくなったペレが叫び どろっ、と、再び彼女の体が溶岩に変化し始めた! 「誰が!いつ!!そのような指示を出したっ!!!疑わしきは罰せよとは言ったが、都市伝説と契約している子供を無差別に殺せ、などとは指示しておらんわ、この大馬鹿者ばぁっ!!!!!」 「犬鳴村」跡地に響くペレの怒号 そして、彼女が叫ぶたび、彼女の体からマグマが飛び出し、あたりを焼いていく 「確かに、我々は「過激」派だっ!だが、我々「過激」派の役目は、甘っちょろい「穏健」派の討伐できぬ対象を討伐するのが役目!無差別殺人を許可している訳ではない、何を勘違いしているかっ!!!!」 止まらぬ、マグマの流出 …火山の女神ペレは美しい女神である が、同時に、あまりにも身勝手で短気で負けず嫌いで容赦のない女神である うっかり夫婦喧嘩で島を破壊しかけるレベルの短気さと苛烈さの持ち主である 火山そのものの神格化は伊達ではない 「我々「組織」の黒服は、全てA-No,0の部下であり、我々の行動一つ一つ全てが「組織」及びA-No,0への評価へと繋がるのだ!ただでさえ、我ら「過激」派や「強硬」派は、馬鹿をやらかした連中のせいで肩身が狭いのだぞ!!これ以上、我々の評価を!!そして、「組織」とA-No,0の評価を落とすつもりか、この馬鹿者!知能0の考えなしがっ!!!!今すぐ、貴様を消しに行ってやる、そこから動くなよっ!!!!」 どろぉっ!!! 溶岩と化したペレの体温に、もはや耐えられなかったのだろう 通信機は溶け落ちて、通信は切れた 体から溶岩を滴らせたまま、ペレは部下の元へと急ぐ ……結局 「犬鳴村」があった場所は、村自体が消滅したのち、さらにマグマによって焼かれてしまい 「組織」内の事後処理部が、泣きながら後始末をしたのだそうだ 終わってしまえよ、こんなネタ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/58
59: その女、苛烈につき [] 2011/12/24(土) 23:49:31.99 ID:L85LbULd0 まーた「saga」入れ忘れたよ 常に目欄に入れとかないと忘れるな、こりゃあ とりあえず、悪者じゃない(?)強硬派美人黒服出したよー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/59
60: その女、苛烈につき [] 2011/12/24(土) 23:52:16.84 ID:L85LbULd0 強硬派じゃねぇよ過激派だ しっかりしろ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/60
61: シャドーマアッー! ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/25(日) 00:15:35.95 ID:c5Aquja+0 1レスの人乙です〜 何ちゅうダメ男wwwwwwだがそこが……良い?(訊くな Sliderの人乙です〜 おぉ、かっこいい…「Slider」か、覚えておこうかしら 笛の人乙です〜 「赤い靴」と来ましたか、てか会社あの人等のかwwwwwwww 雀座さん可愛い、そして茜さん何やってんのwwwww 花子さんとかの人乙です〜 うひょう素敵美人抱きたい! そして「ペレ」って少し前に俺の使用予定リストにあった奴だwww(「ミノア噴火」に変更したけど http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/61
62: その女、苛烈につき [] 2011/12/25(日) 00:22:49.66 ID:Qmq18BIz0 >>61 ペレの能力に関しては女版赤犬を想像してやってくださいですの http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/62
63: シャドーマアッー! ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/25(日) 00:26:32.59 ID:c5Aquja+0 >>62 (火音>要はワシの上位互換じゃろォ? (清太>噴火は出来るけど溶岩にはなれねぇもんなぁ、火音姉ちゃん http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/63
64: 単発:クリスマスの夜に [sage] 2011/12/25(日) 00:26:39.28 ID:4RK14EzRo 「おかーさーん!」 今年で小学校三年生になる杉田このみは、家に帰ってくるなりランドセルも下ろさずにリビングに駆け込んでくる 「あらあら、どうしたの?」 キッチンからエプロン姿で出てきた母に、このみは小さな手をぶんぶん振りながら、真剣な顔で叫んだ 「クリスマスプレゼント、サンタさんに今からでも変えてもらえるかな!」 ――― 「で、このみは何だって?」 「サンタさんに会いたい、ですって」 「何でまた」 「お友達と喧嘩したんですって。クリスマスのプレゼントを誰に貰うのかって話で」 その言葉に、このみの父は苦笑を浮かべる 「こういう時って、僕がサンタの格好してプレゼント渡したりするべきかな?」 「逆効果じゃないかしら。お友達に『プレゼントをくれるのは親だ』って言われたらしいから」 「そうかぁ……まあ正しい事だけになんとも言えないね」 ――― クリスマスの夜 このみはベッドの上で布団をかぶって丸くなっていた サンタクロースが会いにきてくれると信じて けれども 「このみ、入るよ」 聞こえたのは、ノックの音と父の声 「……お父さん」 「良い子は夜更かしはしちゃ駄目だよ」 「でも、わたしね、サンタさんに会いたいの」 無垢な願いを語る娘の頭を、父はどこか困ったような笑みを浮かべてそっと撫でる 「このみにクリスマスのプレゼントを贈っていたのはね、お父さんなんだ」 「……そうなんだ」 僅かな沈黙の後、このみはうつむいてぽつりとそう漏らした 心の内では、そうなのかもしれないと思い続けていたけれど、否定したかった事 子供が夢を踏み台に、大人の階段を昇る一つの出来事を経験し、寂しさのようなもので胸が一杯になり涙が溢れてくる 「このみ」 「なに、おとうさん」 「少しお出掛けしようか」 「でも、もうお外は真っ暗だよ」 「うん。だけどね、このみに今年のクリスマスのプレゼントがあるから」 ――― 厚手のコートと手袋を着たこのみは、父に手を引かれて夜の町を歩いていく あちこちの家の窓に、ちらちらとクリスマスツリーの電飾が輝いて見える中 「やあ、杉田さん」 「こんばんは。今年もですか?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/64
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 938 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
Google検索
Wikipedia
ぬこの手
ぬこTOP
0.271s*