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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/
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506: 葬儀屋 ◆yeTK1cdmjo [sage saga] 2012/01/16(月) 01:31:43.96 ID:HbMfoumWo 「ハワード・フィリップス・ラブクラフトの名前を聞いたことは?」 「クトゥルー神話なら読んだ」 「彼の綴った物語の中に『ネクロノミコン』と呼ばれる書物がある」 「知っている」 「それはラブクラフトが作り出した空想上の書物さ。どんな巨大な図書館にも置いていない」 「……大英図書館にもな」 「その通り。彼は世間に想像上の本が現実に存在すると思わせることに成功した数少ない者のひとりなのさ。 彼の素晴らしさはそれだけじゃない。『アーカム』に向かおうとする者だって現れた。存在しない本や町を求めてだ。 彼が綴る物語により、たくさんのモノが現実味を帯びた。そう、まるで――」 「――都市伝説のように、か」 「さて、ここまで言えばぼくの目的もわかってきただろう? 『学校町』はどこにある? 千葉県? 埼玉県? それとも東京? もっと言おう。学校町は通称にしか過ぎない。いつから、誰が呼び始めたのかもわからない。 じゃあ、この町の本当の名前は? 今、僕らが立っているこの場所の正確な住所は?」 今この場に存在するが世界中のどこにも存在しない町――学校町。 だからこそ錨野は括弧をつけたのか。敬意の証に。 「『学校町』は存在しない町だ。だが、ぼく達がいるこの場所は『学校町』に間違いがない」 「だからお前達は『学校町』を〈ゲーム王国〉に書き換えるのか」 「違うね」 静かに首を振る錨野。 己の高揚を隠さず。だが、強く。 「現存しない国を現存させる。存在しないものが存在した時、世界はどうなるのかが知りたい。それだけだ」 「ラブクラフトはシェアワールドという形を取ることにより己の創作物を都市伝説に近付けた。お前のしていることは――」 「――ラブクラフトの一歩先だ」 無から有を生み出す奇跡は都市伝説で行える。 それとは限りなく似ているが限りなく異なる奇跡は可能なのか。 ラブクラフトの一歩先と錨野は口にした。 彼の眼には学校町がどのように見えているのか。 「そのためにはね、江良井くん。きみはぼくの敵じゃなければダメなんだ。遅いと笑われてしまうかもしれないが、ようやく覚悟ができた」 正面から江良井の目を見据え、 「ぼくはきみの敵だ」 ――敵となる宣言。 対して、江良井の答えはひどくシンプルなものであった。 「そうか」 この瞬間、錨野は江良井の敵となり、江良井は錨野を敵と認めた。 老若男女区別なく、一切の容赦なく。 総ての敵を殺害する男――江良井卓が錨野蝶助を敵と看做した。 そして、物語は動き出す。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/506
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