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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
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526: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [saga] 2012/01/16(月) 21:28:36.04 ID:IYAqLWtf0 「んあ、ケインじゃん」 途中、彼はサークルの先輩に会う。 「おやどうしたんですか先輩、こんな時間に? まだ日も登っている内から登校なんて魔術科の生徒らしくもない」 「いやあ博士課程ともなると色々勉強大変なのよ」 「そいつはお気の毒、時間ができたらまた飲みに連れて行ってくださいね」 「綺麗なお姉さんの居る店?姉ちゃんにバレたらぶっ殺されるからなあ。返り討ちにするけど」 「さすが先輩、頼りになりますね」 「また調子いいこと言って……、言っておくが本命が居ないと遊びは面白くないからな 本命あっての遊びだ。お前はそこんとこを……ってもうこんな時間か、そんじゃあ行くわ」 「はい、でわでわ」 サークルの先輩と別れて家路を急ぐ青年。 この季節になるとアーカムも日が沈むのは早い。 夜になるまえに家に着こうと急いだ青年は路地裏を通っていた。 「忍者、忍者ならこういう時屋根伝いに走っちゃうのかなあ」 青年は紅に染まる空を見上げる。 よそ見をしていたせいか、彼は向こうから歩いてくる男とぶつかった。 「すいません、失礼しました」 「いや構わないさ、物思いにふけるってのは誰にでもあることだからね」 なんでもないといったように男は笑う。 笑いながら、どこからか皿を取り出して青年の顔面に叩きつけた。 路地裏に響く青年の悲鳴。 彼が悲鳴を上げるのも無理は無い。 彼に叩きつけられた皿の中身には赤黒く染まる激辛麻婆豆腐が入っていたのだから。 激痛で転げまわる青年の上に馬乗りになって麻婆豆腐をこれでもかと叩きつける男。 笑っている。 高らかに笑っている。 「おいおい!なんで泣くんだ!この世で一番うまいものをご馳走してやっているんだぜ? 笑えよ、笑わねえか?笑え!笑えと言っているんだこの●●●●! 俺みたいに!口が裂けちまうくらいに笑って笑って笑って笑いまくれよ! そうか!解ったぞ!足りねえんだな!もっと欲しいか! 済まねえ誤解してたよ!」 男は懐から鋏を取り出して青年の手足を地面にくくりつける。 青年の悲鳴などまったく聞いていないようだ。 男は懐からなおも麻婆豆腐を取り出して青年の顔に叩きつける。 「うめえええええよなあああああああああああああああ!? 麻婆豆腐ってやつはよおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 俺はこの味を世界中の皆に知ってほしくってさあああああああああああ! 見ろよ俺の顔!始めて麻婆豆腐を食った時からこの笑顔の表情が固定されちまっててさあ! 俺は気づいたんだ!涙に濡れるこの街にトラックいっぱいの麻婆豆腐を食わせてやろうってね! のべつ幕なしに麻婆豆腐を食わせれば皆笑顔!この街も平和になるってもんさ! ポリ公も!ギャングも!ヤク中も!娼婦も!学生も!リーマンも!子供も!父ちゃんも!母ちゃんも! ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」 「契約者ー、もうそろそろ組織の人間が来るわ」 笑い転げる男の肩にそっと手を置く口裂け女。 まるでピエロのようなメイクをしているせいで口が裂けていることが分からない。 「おっと、もう時間か。悪いなハニー」 すでに青年は気を失っている。 気管に麻婆豆腐が入って窒息死するのも時間の問題だろう。 「こんなつまらない所で捕まったら本当につまらないわよ、逃げましょう」 「オーケィ、じゃあな青年、最後に一つ良い事を教えてやる」 男は目を垂れ下げて口角を極限まで吊り上げながら言い放つ。 「麻婆豆腐は飲み物です……バッハハーイ!」 口裂け女の運転する車に乗って男は走り去っていった。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/526
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