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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/
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606: プラモデルの外伝 ◆GsddUUzoJw [sage] 2012/01/20(金) 02:11:04.14 ID:u/S7Tk5X0 前回までのあらすじ:途切れた日記、そして…… ―――12月30日・22:30。 その日は「組織」の穏健派に位置する黒服たちと、隊長含む頭格の数人による対談の場が設けられる日だった。 主な内容は『トンカ裸トンちゃんや他のトンカラトンたちの安全』を保証するため、集団全員が仮にではあるが「組織」の保護下に入る事について。 初めは黒服たちの話を警戒していた隊長たちであったが、彼らも自分たち同様に人と都市伝説の共存について真剣に取り組んでいると分かり、今回の様な対談を開くまでに至った。 「………『今日は、黒服さん達と話し合いの』………」 「お、まだ続いてたのかその日記」 「………うん」 対談に参加しないトンカラトンたちは皆、応接室前のロビーに集まっていた。何せこの対談次第で、自分たちの行き先が大きく変わるのだ。 隊長の呼び掛けに答え、各地で人助けやボランティアを行なっていたトンカラトン(この集団に所属する者たち)全員がこの廃墟に集結していた。 その『遠征組』の一人が、トンカ裸トンちゃんに話しかけてきたのだ。 「はー本当に偉いねえ、この娘は……俺だったら二日で放り出してるよ」 「ははっ、お前早すぎwwww三日坊主ってレベルじゃねえぞwwww」 「ほう……そこまで笑うんならさぞ自信があるんだろうな、そういうお前は何日までなら書けるんだ?」 「馬鹿め、俺はハナからそんな物書かねえよww」 「「なおさらタチ悪いじゃねえか!」」 「ちょ、おま、日本刀抜くなって!」 「なんだなんだ、喧嘩か!よし、俺が混ざれば数も合う……」 ヒュンッ ゴッガッドゴッ 「いだっ!?一体何が……ハッ!」 「………喧嘩、駄目」 「「「「……すいませんでした、お嬢!」」」」 危うく一戦始めようとしたトンカラトンたちを、トンカ裸トンちゃんは日本刀のひと振りで沈める。 瞬殺された四人を見て、他のトンカラトンたちがドッと笑い出す。そんな、いつもの光景。いつもの日常。 「ふぅ………『今、応接室に隊長と黒服さんたちが』………」 …………その、はずだった。 「………あ………ちょっと、違う。『隊長たちとくr』………」 その時、バターン!と大きな音を立てて応接室のドアが開く。 対談が終わったのかと皆が考える間も無く、そこから傷だらけの隊長たちが飛び出してきた。 「……はぁ、はぁ……」 「あ、終わり……!?た、隊長!」 「隊長!?どうされたんですか、そのお怪我は!?」 「まさか、あの黒服たちが……!」 「…………げろ…………」 「隊長!隊長ー!」 「落ち着け、お嬢!何か言いかけて……」 「…んな……皆、逃げ「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!」………!」 隊長の声に覆いかぶさるように、応接室から何人もの断末魔が響いた。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/606
607: プラモデルの外伝 ◆GsddUUzoJw [sage] 2012/01/20(金) 02:12:06.00 ID:u/S7Tk5X0 「……何だよ、今の叫び声……!」 「絶対普通じゃない、あれは……おい!誰か出てくるぞ!」 ……やがて断末魔が途絶えた頃、一人のトンカラトンが何者かの足音を捉える。 その足音の主は応接室とロビーを結ぶドアをくぐり、その姿を現した。 淡い水色の瞳に同じ色の長い髪。小・中学生くらいに見える身長とは裏腹に、発育は悪くないようだ。 《女の子》特有の身体のラインがうっすらとわかる。 「……!遅かったか……!」 「……え?誰?」 「女の子だと……やばい、結構好みかも」 「黒服を着ているという事は、「組織」の人間か?」 「おい女、さっきの悲鳴は一体何だ!?それに、何故隊長たちがボロボロに……!」 戸惑いを隠せないトンカラトンたちを気にする事なく、少女は彼らを一人ずつ指で指しながら 「21、22、23……うに、さっきのと合わせて26体いるね」 そう呟くと、その場の全員に聞こえるような声で、こう言い放った。 「初めまして、ο-No.所属【消化処分】のο-No.2です。早速だけど、皆さんは美味しい?」 「「「「「…………は?」」」」」 「だから、皆さんは美味しいのかと聞いているの。私まだ食べたことないからわかんないし」 「……どういう、意味?」 意味不明な言葉に、思わず反応してしまったトンカ裸トンちゃん。彼女に目を向けたο-No.2は、興味深そうに目を細める。 「君が噂の……ふーん、本当に女の子なんだ。さしずめ《トンカ裸トン》ちゃんかな?」 「………答えて」 「さっきの言葉はね、そのままの意味だよ。だって私―――“トンカラトンを食べた”事、まだ無いから―――」 その言葉と共に、彼女の両腕がぐにゃりと崩れ…………近くにいたトンカラトンたちに向かって伸び、その全身を飲み込んだ。 「「「………!?……!…!!…………」」」 「んっ……はぁ……中の上、かな?食べられる人数も多いし、今日は当たりに入りそう……♪」 飲み込まれた彼らはしばらく藻掻いていたが……やがて、包帯と日本刀のみを残して跡形も無く消え去った。 あまりの出来事に、言葉を失うトンカ裸トンちゃんたち。やがて、我に帰った数人がο-No.2に切りかかる。 「てっ……てめぇぇ!よくも同士たちを……!」 「さっきの悲鳴……まさかお前、自分の仲間まで!」 トンカ裸トンちゃんも走り出そうとするも、隊長にガシッと片手を掴まれてしまう。 「……!?隊長、何で……」 「いかん、皆下がれ!そいつに刃物は―――!」 隊長の制止も空しくο-No.2に数本の日本刀が降り下ろされる。彼女は微動だにせず、それらを全て受けきり……… 「な……!刀が、突き抜け……」 「ば、化物……うわぁぁぁぁっ……!」 ………刀ごと、切りかかってきたトンカラトンたちを飲み込んだ。 「ふぅ……はい、後20人。次は誰から食べられたい?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/607
608: プラモデルの外伝 ◆GsddUUzoJw [saga] 2012/01/20(金) 02:13:09.14 ID:u/S7Tk5X0 「……何で……何で、こんな酷い事……」 思わず溢れたトンカ裸トンちゃんの呟きに、ο-No.2は事もなげに答える。 「ん?いや、だってこれがゼロりんからの命令だし。《廃墟ニ巣食ウ集団とんからとんヲ殲滅セヨ》って、今朝早くメールで」 「嘘……だって、隊長が「話し合い」だって……皆仲良く、なれるって」 「皆仲良く、か…………トンカ裸トンちゃん、それ凄い勘違い」 「勘、違い……?」 「この世のルールはたった一つ…………【強者は食べ、弱者は食べられる】…………これだけだよ」 ο-No.2がそう言い終えた瞬間、彼女の腕がトンカ裸トンちゃんに向かって伸びた。 「……!お嬢ーーー!」 「ぁ……(早―――よけられ、な―――)」 「うぉぉぉぉぉぉぉ!」 ザシュッ 【トンカ裸サイド】 「……ガハッ……!」 ―――嘘だ。こんなの、嘘だ。 「あ、外れた」 ―――何で。何で私がなんともなくて、 「たい……ちょう……?」 ―――隊長が、あいつに、貫かれてる、の? 「お前たち、彼女を連れて、早く……ぐぁぁっ!」 「隊長ぉぉぉ!」 「……いい、か……誰も、恨む……な……」 そう最後に言い残して。私たちの隊長は、あいつの中へと消えた。 その後の事は、よく覚えていない。 あいつに隊長が食べられるのを見た私は、身体中の力が抜けて動けなくなったらしい。 そのまま放って置かれても可笑しくなかったのに、皆は私を抱えて廃墟の中を逃げ回ってくれた。 外に出ようにも、何か大きな物が置いてあって出られなかった。アレもあいつがやったんだろうか。 そして私は、地下にあった食料貯蔵庫の中へ隠された。他の皆がどうなったかは……大体、想像がつく。 あいつは一旦私がいる場所の真上まで迫ったが、「あれ?何だ、もう26体食べてるじゃん♪」と言ってそのまま立ち去った。 少し経って大きな揺れと共に、何かが崩れるような音が頭の上でした。怖かったけど、そっと貯蔵庫の扉を開けて周りを見た。 「………何、これ………皆……皆、どこ……!?あ、あぁ………」 何も、無かった。応接室も、ロビーも、食堂も、訓練場も、寝室も………何もかも全部、ただの瓦礫になっていた。 その瓦礫のあちこちに、見慣れた包帯や日本刀が―――――― 「ぃゃ……いやぁ…………ころ、す……!あいつ、絶対殺…………ぁ」 『誰も、恨む……な……』 「………たい、ちょう……私、どうすればいい……うぁぁぁぁぁぁぁ………」 あいつは嫌い。大嫌い。皆の敵を討ちたい。でもそれをすれば、隊長の言葉を裏切ってしまう。 その時の私に出来たのは、ただただ涙を流す事だけだった…………。 (終わり) http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324651745/608
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