[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
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608(1): プラモデルの外伝◆GsddUUzoJw [saga] 2012/01/20(金)02:13 ID:u/S7Tk5X0(3/9) AAS
「……何で……何で、こんな酷い事……」
思わず溢れたトンカ裸トンちゃんの呟きに、ο-No.2は事もなげに答える。
「ん?いや、だってこれがゼロりんからの命令だし。《廃墟ニ巣食ウ集団とんからとんヲ殲滅セヨ》って、今朝早くメールで」
「嘘……だって、隊長が「話し合い」だって……皆仲良く、なれるって」
「皆仲良く、か…………トンカ裸トンちゃん、それ凄い勘違い」
「勘、違い……?」
「この世のルールはたった一つ…………【強者は食べ、弱者は食べられる】…………これだけだよ」
ο-No.2がそう言い終えた瞬間、彼女の腕がトンカ裸トンちゃんに向かって伸びた。
「……!お嬢ーーー!」
「ぁ……(早―――よけられ、な―――)」
「うぉぉぉぉぉぉぉ!」
ザシュッ
【トンカ裸サイド】
「……ガハッ……!」
―――嘘だ。こんなの、嘘だ。
「あ、外れた」
―――何で。何で私がなんともなくて、
「たい……ちょう……?」
―――隊長が、あいつに、貫かれてる、の?
「お前たち、彼女を連れて、早く……ぐぁぁっ!」
「隊長ぉぉぉ!」
「……いい、か……誰も、恨む……な……」
そう最後に言い残して。私たちの隊長は、あいつの中へと消えた。
その後の事は、よく覚えていない。
あいつに隊長が食べられるのを見た私は、身体中の力が抜けて動けなくなったらしい。
そのまま放って置かれても可笑しくなかったのに、皆は私を抱えて廃墟の中を逃げ回ってくれた。
外に出ようにも、何か大きな物が置いてあって出られなかった。アレもあいつがやったんだろうか。
そして私は、地下にあった食料貯蔵庫の中へ隠された。他の皆がどうなったかは……大体、想像がつく。
あいつは一旦私がいる場所の真上まで迫ったが、「あれ?何だ、もう26体食べてるじゃん♪」と言ってそのまま立ち去った。
少し経って大きな揺れと共に、何かが崩れるような音が頭の上でした。怖かったけど、そっと貯蔵庫の扉を開けて周りを見た。
「………何、これ………皆……皆、どこ……!?あ、あぁ………」
何も、無かった。応接室も、ロビーも、食堂も、訓練場も、寝室も………何もかも全部、ただの瓦礫になっていた。
その瓦礫のあちこちに、見慣れた包帯や日本刀が――――――
「ぃゃ……いやぁ…………ころ、す……!あいつ、絶対殺…………ぁ」
『誰も、恨む……な……』
「………たい、ちょう……私、どうすればいい……うぁぁぁぁぁぁぁ………」
あいつは嫌い。大嫌い。皆の敵を討ちたい。でもそれをすれば、隊長の言葉を裏切ってしまう。
その時の私に出来たのは、ただただ涙を流す事だけだった…………。
(終わり)
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