[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
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754: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2012/01/25(水)22:40 ID:zqs4libc0(1/9) AAS
【陛下と僕と獣の数字 第六話】

「鷲山くん、今度一緒に遊びにいかないか」

「え?」

「この前のお礼も兼ねてだ!」

「ああ……」

 そんな感じで事件の有った翌日、陛下はさっそく九郎に接触していた。
 僕の都合は特に考えていない辺りがまた泣けるぜ。

「俺だって、解ったのか」

「私の眼力の前では仮面なぞ無意味故、しかし中々洒落たデザインだったな」

「ふぅん……まあ良いぜ、契約者同士話は有るだろうしな。場所は……」

 うーん、完全に僕の存在は無視ですか。

「無論、私はセージを連れてくるし貴様はあの少女を連れてくるのだぞ
 場所は街の北側にある遊園地が良いな、ダブルデートという形式にしておこう
 セージはあれで遊園地が好きだしな」

 クラウディアちゃん愛してる。
 マジチュッチュ、ディアちゃんマジディアディア。
 でも僕が好きなのは遊園地じゃなくて油淋鶏だ。
 食べ物だ、場所じゃない。話し聞いてなかっただろお前。

「あ、ああ……それなら一応了解とってから返事とさせてもらおうか」

 若干困ったような表情をする九郎。
 そりゃあそうだ、同級生がそんなメルヘンな趣味持っているなんて聞かされたらドンびくわ。 

「うむ、それでは色よい返事を待っているぞ!」

 そういって陛下は僕を連れて教室を出ていった。

「クラウディア、なんでわざわざ彼らに接触を?」

「うむ、あの九郎という男はまあ善人というか常識人というか、良きにつけ悪しきにつけ筋の通った気分の良い男だ
 しかし奴の側に居るあの女を見定めねば少々危険に思われてな」

「あー、あのちっちゃい子」

「そうだ、恐らくあれが九郎を蘇生させた都市伝説だろう」

「まだ死んだとも決まった訳じゃないのに……」

「いいや、私の直感が正しければ間違いなくあれは一度死んでいる
 そして私の直感は八割方当たる」

「ふぅん……じゃあ良いけど」

 家に続く帰り道。
 商店街にはまだあちこちに昨日の事件の爪痕が刻まれていた。
 警察が忙しく歩き回っている中に黒服の人達も混じっている。
 おそらくは組織の人間だろう。
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