[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
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767: 悔い改めよハーレクィン!と彼女は言われた ◇DkTJZY1IGo(代理) [sage saga] 2012/01/25(水)23:49 ID:IgtB3X/g0(9/12) AAS
「貴方の話し振りだと強者は別に何をやってもいいってことになるじゃない。
私は周りの友達も今の人生も結構気に入ってるんだから」
相手は急に顔を顰めた。
だが直ぐにまた剃刀の刃のような嘲笑いを浮かべた。
「悔い改めよ!ハーレクィン!」
まるで神のように黒い紳士は声を落として囁いた。
「時間を弄ぶ道化にすぎない人間よ、それは神を冒涜する能力だぞ。
人間の手に時間を返そうとするなど……
それは門にして鍵、全にして一、一にして全なる者にのみ許されている。
君は友達が好きだといったな?
だが君が居る事で君の友達はどういう利益を受けている?
何かの役に立つか?幸福にしているか?
いいや、そんなことはない。
多分これまで君は時間だけを見つめてそんな事気にも留めなかったんだろうね暦……
いずれにせよ、時間を操る強大な能力。
そして心の色と時間を覗き込むその才が本当に皆に受け入れられていると思っているのかい?
強大な力におののき排斥されるのが関の山なんじゃないかい?
そうだ、そのつもりは無くても、君は本当は世界の敵なんだ!!
それなのに、君はやっぱり誰かが好きだなんていうのかね?」
暦は一瞬自信が無くなってこの男の言う事は正しいのではないかとさえ思った。
「我々はただ皆を放っておいてもらいたいんだよ。
君がもし本当に友達や人間の事を大事に思うならそれに協力してくれるね?」
「えー、やだー」
何一つ真実を語っていないものに従うつもりは毛頭無い。
暦は黒い紳士の心が潜んでいる手ごたえの無い闇の中に真っ直ぐ目を向けた。
幾ら努力しても彼の心の色が見えない。
黒ですらない空っぽの透明な闇の中に落ち込んでいく気がする。
「無駄な努力など止める事だな」
皮肉っぽくニヤリと黒い紳士は笑った。
「我々に立ち向かう事など出来るわけが無い」
それでも暦は諦めなかった。
「それじゃあ、あなたの事を心底から愛してくれる人は誰も居ないの?」
男は押し黙って顔を歪めた。
「……時弄ぶ忌まわしい神殺しの小娘、何れその報いを受ける日が来るだろう」
そういって黒い紳士は消えていった……
「なんだったのかしら……一体……」
だんだんと恐ろしい寒さは引いていった。
【続く】
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