[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part5 (1002レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
864: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga] 2012/01/30(月)22:08 ID:5hNuzFaI0(1/5) AAS
【聖母の涙】

「仕方ないですよね、性癖ですものね」

 彼女は優しく笑う。

「うん」

 そう言って、すでに青アザの痛々しい彼女の顔を思い切り殴りつける。
 物も言わずに吹き飛ばされて床に叩きつけられる彼女。
 硬い床。
 馬乗りになって首を絞める。
 僕の下で苦しそうにもがく彼女はすごく愛らしかった。
 でも胸が痛くなる。
 こんな可愛らしい女性を痛めつけているなんて僕は最低の人間だ。
 おそらく俺より最低な人間など刑務所でも探してこない限り出てこないだろう。
 首を締めるのをやめて腹を殴りつける。
 小さく悲鳴をあげる彼女。
 僕の顔に向けてそれでも手を伸ばしてくる。
 だから手首を捻ってみる。
 慣れているのかそれくらいでは痛くないらしい。
 腕をねじり上げて組み敷くと彼女の荒い息遣いが聞こえる。
 あと少し腕を強くひねれば関節が外れるだろう。
 骨が折れるかもしれない。
 痛くて痛くて彼女は泣いていた。
 声を出せば僕がためらうと思ったのだろうか?
 そんな彼女の優しさが僕には辛かった。
 だから、手を離して、彼女を抱き起こして、涙をそっと拭いてから

 もう一度顔を殴った。

 放心したような顔でソファーに倒れこむ彼女。
 そのまま彼女はピクリとも動かなくなった。

「……ごめん、ごめん」
 
 なんで僕はこんなにも優しい娘を殴りつけなくてはいけないんだろう。
 なんで僕はこんなにも愛らしい娘を傷つけなくてはいけないんだろう。
 口から謝罪の言葉がポロポロと溢れる。
 放心状態の彼女の胸に埋もれたままに僕は泣き続けていた。

「仕方ないんですよ」

 ポン、と僕の頭の上に手が乗る。
 柔らかくてやさしい手が僕を撫でる。
 
1-
あと 138 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.012s