[過去ログ] まどか「これには流石に」篝「篝ちゃんもびっくりです」 (133レス)
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80: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:31 ID:XqhKjZkW0(1/12) AAS
*
風見野へと帰って来た佐倉杏子は、町内の異変に気が付いた。
杏子(……なんだ?感じた事の無い魔力反応が……?)
自身のソウルジェムを注視し、そう感じる。
杏子(断りも無く人様の縄張りに攻め入って来る奴がいるとはな)
省2
81: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:32 ID:XqhKjZkW0(2/12) AAS
そして、その場所を確認した杏子が態度を一変させる。
杏子「親父の教会に……っ!?」
不意に、風に流されて来た一枚の紙が杏子の顔にかぶさる。
それを手に取り、視線を落とした。
『私には関わるな』
それだけ、書かれていた。
省2
82: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:32 ID:XqhKjZkW0(3/12) AAS
杏子「どこのどいつだ、ここにいんのは!隠れてないで、出て来い!!」
荒れ果てた教会の中、杏子の威勢のいい声が響き渡る。
「私は隠れてなんかいないよ」
そう言って姿を現したのは、一人の少女だった。
杏子よりもひとつかふたつ程、年上のように見えた。
杏子「へぇ……ホントに出て来るなんて、大した度胸じゃん」
省3
83: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:33 ID:XqhKjZkW0(4/12) AAS
「……私の名前は………アサヒハルカ」
杏子「旭春花、な。アンタ、魔法少女だな?」
ハルカ「………忠告は、したはずだよ」
杏子「は?」
ハルカ「紙を見たでしょ?」
省4
84: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:35 ID:XqhKjZkW0(5/12) AAS
杏子「ふざけてんのか?人様の縄張りに勝手に踏み込んどいて、関わるな?あたしの縄張りを奪おうってんなら、叩きのめしてでも追い出せばいい」
ハルカ「…………それだけじゃ、無い」
杏子「何だと?」
ハルカ「もう一度、その紙に眼を通してみたらどう?」
杏子「回りくどい奴だな……」
省4
85: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:36 ID:XqhKjZkW0(6/12) AAS
杏子「………どういうことだ?」
ハルカ「さあ……どういうことだろうね………?」
杏子の酷く静かな声を嘲るように、ハルカはクスクスと笑った。
ごくり、と。
杏子は、周囲に響き渡るかのような音を立てて唾を飲み込む。
ハルカ「関わるの?私に……?」
杏子「っ……関わったら、どうなるってんだ」
省1
86: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:37 ID:XqhKjZkW0(7/12) AAS
杏子「勿体ぶりやがってっ!!」
恐怖を振り払うようにして、杏子はハルカに飛びかかる。
紙の事を考える余裕など、杏子にはなかった。
ハルカ「止めておいた方がいいよ。あなたに勝ち目なんて、ないんだから」
真っ直ぐに飛び込んできた杏子の攻撃をひらりと回避し、槍を持っている左腕をガシリと掴んだ。
杏子「ぐ、うぅぅっ!!?」
省5
87: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:37 ID:XqhKjZkW0(8/12) AAS
ハルカ「美国織莉子さん、呉キリカさん。佐倉杏子は、どうやらここで死にたいらしいよ」
杏子「何……!?」
ハルカの言葉を受けて、そこに更に二人の少女が姿を現した。
織莉子「こんばんは、佐倉杏子」
キリカ「いい夜だね。人一人の死なんて、その闇に吸いこんでくれそうな……いい夜だ」
88: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:38 ID:XqhKjZkW0(9/12) AAS
杏子「……あんたの、お仲間ってわけか」
痣を庇いながら、杏子は冷や汗が背を伝った事を意識した。
勝ち目は、確かに無さそうだった。
ハルカ「この人たちはね、佐倉杏子。私を、救ってくれたんだよ」
杏子「………」
ハルカ「その左腕の痣……怖い?怖いよね?」
省3
89: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:40 ID:XqhKjZkW0(10/12) AAS
杏子「っ……」
ハルカ「これも、魔法だと思う?」
杏子「まどろっこしい!!」
これ以上、ここを汚されたくはなかった。
勝ち目のあるなしに関わらず、杏子はこの三人を追い出す為に戦うしかなかった。
ハルカ「クスクスクスクス…………馬鹿な人………」
省7
90: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:41 ID:XqhKjZkW0(11/12) AAS
―――廃教会から、一枚の紙が風に乗って大空へと舞った。
『私に関わるな 関わればお前が 呪いによって命を落とすだろう』
―――その紙を確認する少女は、もうどこにも存在しなかった。
91: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/04(火)02:42 ID:XqhKjZkW0(12/12) AAS
短いですが、今回はここまで
92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/09/04(火)20:14 ID:aIDQUKbso(1) AAS
乙
あんこちゃんが・・・
93: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:03 ID:9drdWplZ0(1/35) AAS
*
夜。
町の外れに集合したオカ研一同は、それぞれの情報を交換し合っていた。
瑚太郎「会長ルチア組は、特に収穫無しってことか」
朱音「ええ、そうね。ひとつだけ、不可解な事故未遂があった程度よ」
ルチア「しかし、それも被害者はただの野良ネコ。まあ、よくある話だろうな」
省4
94: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:04 ID:9drdWplZ0(2/35) AAS
小鳥「んで、どうするの瑚太郎くん?」
瑚太郎「そうだなぁ……」
朱音「もう調査は十分であると、わたしはそう考えるけれど?」
瑚太郎「うぐっ……」
ちはや「そうですねぇ。この街に来た当初の目的だって、その不可解な事故や動機のはっきりしない自殺とかなんでしょう?」
省3
95: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:05 ID:9drdWplZ0(3/35) AAS
朱音「この件は記事には出来ないわね。あー残念。さあ、咲夜、車を出してちょうだい」
咲夜「よろしいので?」
朱音「仕方ないでしょう?この件、わたし達で例えるならば超人やら魔物やらの記事を載せるのと同義よ?」
瑚太郎「うぅっ……俺の期待してた真相じゃなかったってのか……」
小鳥「元気出しんさい、瑚太郎くん」
省5
96: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:06 ID:9drdWplZ0(4/35) AAS
〜〜〜
それを見つけたのは、見滝原の街を出て、風見野の町外れへと差しかかったところだった。
咲夜「…………おや?」
ちはや「どうかしましたか、咲夜?」
咲夜「いえ……道端に、倒れ込んでいる人が……」
省7
97: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:07 ID:9drdWplZ0(5/35) AAS
しかし、そんなのは瑚太郎には些細なことだった。
小鳥「ど、どうかしたの、瑚太郎くん……?」
瑚太郎「近づくな、小鳥!」
小鳥「え、え……?」
瑚太郎「ルチア、静流!近くまで来てくれ!」
省6
98: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:07 ID:9drdWplZ0(6/35) AAS
瑚太郎「………ルチア、こいつに見覚えは?」
ルチア「い、いや、ないぞ?第一、わたしの毒は……!」
瑚太郎「まだ、完全に消せたわけじゃなかったよな?」
ルチア「あ、ああ……だが、今はもう手袋をしなくとも十分な程に、抑制されている」
静流「この子………町外れで会った子だ」
省8
99: ◆/ZP6hGuc9o [saga] 2012/09/05(水)23:09 ID:9drdWplZ0(7/35) AAS
咲夜「……流れから察するに、その体の傷は、此花さんの体に宿る毒によるもの……ですか?」
瑚太郎「ああ。間違いない」
朱音「………穏やかじゃないわね。とにかく、こんな道路のど真ん中でいつまでもぼんやりとしているわけにはいかないわ。一旦、その子を車の中へ」
朱音の言葉に従い。気絶している少女を車の中へ連れて行く。
ルチアの毒に耐性の無い小鳥、ちはや、朱音は車の後部座席へ。
そもそもの持ち主であるルチアに、今は耐性が出来ている瑚太郎、自身の力により毒を中和出来る静流は中部座席へ。
運転手である咲夜は運転席に座り、とりあえずはその少女の眼が覚めるのを待つ。
省6
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