くーちゃん「しょくぶつさんとおはなししてたらびょういんにつれていかれました」 (425レス)
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249: [saga] 02/12(月)20:32 ID:yG3666Uy0(4/10) AAS
海の男「そいつはたぶん馬鹿な大人だ」

怒らないでください。くーちゃんはお兄さんを馬鹿だと、思ったことありません。

だってくーちゃんたちを助けてくれたじゃないですか。

海の男「ふう」カチッ フーッ

くーちゃん「タバコ、からだにわるいです」
省1
250: [saga] 02/12(月)20:33 ID:yG3666Uy0(5/10) AAS
海の男「俺は海の男だ」

海の男「だけど、一人の大人でもある」

海の男「大人ってのは、子どもを守るのが仕事なんだよ」

くーちゃん「なら守ってください」

くーちゃん「くーちゃんを守るなら、島、連れてってください」
省7
251: [saga] 02/12(月)20:35 ID:yG3666Uy0(6/10) AAS
海の男「まあ、もちろん例外はあるが」

海の男「少なくとも、お前さんたちは大切に育てられているんじゃないか?」

くーちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんで」

くーちゃん「なんで、そんなことわかるですか」

くーちゃん「もちろん、ハナちゃんのご両親から連絡受けて」
省7
252: [saga] 02/12(月)20:37 ID:yG3666Uy0(7/10) AAS
くーちゃん「くーちゃん、嘘、嫌いです!!」

くーちゃん「嘘だらけの毎日なんです!! ずっとずっとそんなまいにちでした!!」

くーちゃん「海の男に何がわかるですか!!!!!」

くーちゃん「くーちゃんの生き地獄を! なにもしらないのに!!」

くーちゃん「勝手なこと! いわないでください!」
省2
253: [saga] 02/12(月)20:39 ID:yG3666Uy0(8/10) AAS
くーちゃん(もうよいです)

くーちゃん(今すぐ海に飛び込んで、バタ足で島まで行ってしまえば…)

ドン!

くーちゃん「え」

ハナ「」
省5
254: [saga] 02/12(月)20:42 ID:yG3666Uy0(9/10) AAS
海の男「おいこら! 何考えてる!!」バチャバチャ

くーちゃん「ハナちゃん、たしかにくーちゃんたちは逃亡の身です」

くーちゃん「なので軽犯罪の一つや二つ、重ねたところで特にくーちゃんは何も思いません」

くーちゃん「正しいことだけが人生のすべてじゃないですから」

くーちゃん「でも、どうやって島までいくですか?」
省5
255: [saga] 02/12(月)20:42 ID:yG3666Uy0(10/10) AAS
また明日ノシ
256: 02/12(月)23:02 ID:RCh8UAYv0(1) AAS

257: 02/12(月)23:03 ID:VR/JrcnGo(2/2) AAS
おつー
258: 02/13(火)12:45 ID:fDCpKnGDO携(1/2) AAS
見方を変えればいじめられてるでもなく恵まれてるのに自分で勝手に絶望して親不孝してる子供ってなるのかも
259: [saga] 02/13(火)18:50 ID:RYXcxsNH0(1/34) AAS
ブロロロロロ

くーちゃん「…うまいですね、うんてん」

ハナ「えへへ」

海の男「まてえええええ!」ばちゃばちゃばちゃ

くーちゃん「ハナちゃん、なんで運転できるですか?」
省3
260: [saga] 02/13(火)18:51 ID:RYXcxsNH0(2/34) AAS
ハナちゃんは、真剣な顔で船の舵を切って、前進してゆきます。

行き先の島までぐんぐん近づいていました。

途中、飛んでるカモメさんや、海を泳ぐ魚さんたちは、

まるでくーちゃんとハナちゃんを応援しているみたいでした。

縦にぐわんぐわん揺れる船は、空を飛んでるみたいでした。
261: [saga] 02/13(火)18:52 ID:RYXcxsNH0(3/34) AAS
くーちゃんは、船の先端部へ、好奇心で向かってみました。

揺れているので少し動きにくかったですが、島の方をよく見たかったので、足を止めませんでした。
 
不安定で、まっすぐ立つのは難しかったのですが、

勇気を出して、体を起こして、両手を思い切り広げました。
 
最高に気持ちのいい海風が、くーちゃんの体を吹き抜けていきました。

冷たかったですけど、それがくーちゃんの火照った体を優しく包んでくれたんです。

抱きしめられてるみたいでした。
省2
262: [saga] 02/13(火)18:58 ID:RYXcxsNH0(4/34) AAS
TRACK10 島

くーちゃん「ハナちゃん、島、みえてきましたけど」

くーちゃん「どこにとめるですか?」

ハナ「………砂」

くーちゃん「…すな?」
省4
263: [saga] 02/13(火)19:01 ID:RYXcxsNH0(5/34) AAS
くーちゃん「なにはともあれ、つきました」

くーちゃん「ここであってるのでしょか」

なんとなく、島とゆうのは、一つの生き物に近い感じがして、

どこからでもトンネルにつながってるような気がしたんです。

じゃりっとした、一粒一粒砂が、くーちゃんのほっぺにふれます。
省5
264: [saga] 02/13(火)19:03 ID:RYXcxsNH0(6/34) AAS
ですが、ハナちゃんの描いたようなトンネルと、少し、違います。

とゆうより、まだ距離が空いているような、そんな感じです。

けれど、違うトンネルとも言いきれません。

砂浜から感じたトンネルの奥。

底の底から、微かに香りました。
省4
265: [saga] 02/13(火)19:04 ID:RYXcxsNH0(7/34) AAS
くーちゃんは目を開きます。

いつの間にか船から降りていたハナちゃんが、トンネルの絵を畳んで、手に持ったまま隣に立ってました。

くーちゃんは体を起こします。

ほっぺについていた砂が、ぱらぱらと落ちましたが、まだ何粒かくっついたままです。

でもかまいません。
省8
266: [saga] 02/13(火)19:06 ID:RYXcxsNH0(8/34) AAS
くーちゃん「ハナちゃん、ききたいこと、あります」

くーちゃん「その絵、どうして描いたですか?」

くーちゃん「どうして、描けたですか?」

ハナ「・・・・・・・・・・・」

くーちゃん「大丈夫です。変なこと、ちがいます」
省10
267: [saga] 02/13(火)19:10 ID:RYXcxsNH0(9/34) AAS
島の中

くーちゃん「しょくぶつ、ずいぶんのびてますね」

ペタペタ

くーちゃん「虫さんもたくさんです」

くーちゃん「秋にこれなら、夏はもっとすごそうです」
省4
268: [saga] 02/13(火)19:11 ID:RYXcxsNH0(10/34) AAS
くーちゃん「ハナちゃん、だいじょぶですか!」

ハナ「…大丈夫、おい、つく」

くーちゃん(…ハナちゃんも、必死です)

くーちゃん(きっとハナちゃんも、くーちゃんと同じように、トンネルの呼び声に応えたいのでしょう)

くーちゃん(あの絵を描いて、ここまでついてきてくれたです)
省3
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