イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (952レス)
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
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121: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/13(火) 01:37:25.07 ID:t7y+Cy3V0 …えー、という訳で次回の投下でリットリオ級二番艦「ヴィットリオ・ヴェネト」と三番艦「ローマ」を建造する予定です……のびのびにしていて申し訳なかったですが、ようやくですね……次回は数日後になってしまうかもしれませんが、コツコツ投下していきます… …他に「基地祭」での小ネタ少々に追加して「提督の百合談義」、それと外国提督たちとの交流ネタは多少思いついています http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/121
122: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/16(金) 00:57:25.78 ID:yMMbjakS0 …数日後… リットリオ「それじゃあ、頑張りましょう♪」 提督「ええ」…手元にはリットリオお手製の「ヴィットリオ・ヴェネトおよびローマ建造の手引きマニュアル」が握られている ライモン「何と言うか…ここまで準備が必要とは思いませんでした」 提督「そうね、必要な書類を読んでいるとこの前の作戦を思い出すわ」 ライモン「ヴィットリオ・ヴェネト(Vittorio Veneto)作戦……『V・V作戦』では長いですし、『V作戦』と言ったところですね」 提督「なんだか聞いたことのあるフレーズだけど…まぁ良いわ、とにかくヴィットリオ・ヴェネトとローマの建造を準備しましょう」 リットリオ「おー♪」 ……… 提督「むぅ…まずはイオニア海・軍管区への理由説明ね……まぁ、どうにか思いついてみましょう」 リットリオ「うーん…」 ドリア「失礼します。提督、良かったら一緒にお茶でもいかがですか♪」 提督「ありがとう、でも今はいいわ…申請書類を書かないといけないから」 ドリア「そうですか……それではまた後で♪」 提督「ええ。……そうねぇ、『カヴール級およびデュイリオ級では火力・防御面において深海側の戦艦群に対しいささかの不満なしとせず…また、リットリオ単艦では運用上、艦隊の編制はなはだ難しく……』とでも書きましょうか」 リットリオ「なるほど、お上手ですね♪」 提督「まぁね。少尉になりたての頃から需品の申請なんかでよく代筆したものよ…さてと、次に……」 ……… 提督「あー…今度は主計部に申請書を出さないと……ふぅ」 リットリオ「…軽く数十枚はありますね……さすがに疲れました?」 提督「大丈夫よ、日課の書類はカヴールとライモンに任せてあるし…それにリットリオの可愛い妹たちのためだもの♪」ちゅ…♪ リットリオ「提督…っ♪」 提督「ふふ、いいのよ♪」 ドリア「……あの、提督…よかったら午後のお茶でも……提督のお好きなお菓子を用意しておきましたよ?」 提督「あら、わざわざ気を使ってくれてありがとう…でも今日はいいわ、この申請書類を片づけないといけないの……ごめんなさいね」 ドリア「いえ…いいんですよ、でしたらお菓子だけお届けしますから」 提督「ふふ…ありがと♪」 ……… ヴァイス提督「…という訳で、この時に「アトミラル・ヒッパー」「リュッツォウ」以下の戦隊が敵艦に対し果敢に攻撃を敢行していれば、間違いなく『JW51B』船団は壊滅していたはずです」 提督「それはあくまでも後知恵に過ぎないと思います……何しろクーメッツ提督とシュタンゲ大佐は「どのような形であれ艦の損害を避けよ」と厳命され、「同等の戦力であっても慎重に作戦すべし」と指示されていたのですから」 グレイ提督「対し我が方のシャーブルック大佐…彼が負傷してからも直接護衛の駆逐隊は「見敵必戦」で戦闘を行うよう意識づけされており、またノルウェーで長らく停泊していたドイツ艦と違い、常に戦闘行動を行い自信をつけておりました…特に「オンスロウ」「オーウェル」の擬似魚雷攻撃はそれだけでドイツ艦の動きをすくませておりますね」 提督「いずれにせよ、英駆逐艦の積極的な行動はドイツ側に疑念を抱かせ、結局は反転する結果をもたらしたと言えるでしょうね……以上でよろしいですか?」 ヴァイス提督「ええ…しかしどうも、イギリス海軍は強力な敵と分かっていても戦闘をあきらめない傾向があるようですが……理論的には12.7センチ砲の駆逐艦は20.3センチ砲の重巡には勝てないはずです」 グレイ提督「きっと…そちらがそう思っている所に駆逐艦が攻撃を敢行するから、面食らってしまうのでしょうね」 ヴァイス提督「なるほど……これもまたよく練られた心理的な戦術なのですね」 提督「と言うより、イギリス人のやせ我慢…あるいはこれが『ジョンブル魂』なのでしょうね♪」 ドリア「…提督、お疲れさまでした。よかったら夕食の席をご一緒して……」 ヴァイス提督「失礼…カンピオーニ提督。提督は先ほど「ヒッパー」の動きについて興味深い事をおっしゃっておりましたが……」 提督「あぁ、それは…ゴメンなさい、ドリア」 ドリア「……ええ」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/122
123: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/16(金) 01:52:52.86 ID:yMMbjakS0 …工作室… 提督「それでは…カンムスカード……ドロー!」…青いラピスラズリのような光が辺りを照らし、提督はずっしりした図鑑のような「艦娘全書」を左手に持ったまま、右手で投げ上げた白紙のカードを受け止める グレイ提督「イタリア海軍はその青いタロットのようなカードで建造できる艦や装備が分かるのですか…面白い仕組みですね」 ヴァイス提督「我が方は機械的に生成される艦種や装備が各鎮守府の戦力や方向性に基づいて配布されますから…なかなか斬新ですね」 リットリオ「どうですかっ、提督♪」 提督「だめ…37ミリ・ブレダ対空機銃」 リットリオ「がんばって下さい、リットリオも応援してますから♪」 提督「ええ…ドロー!」 リットリオ「どれどれ…むぅ、20ミリブレダ連装機銃ですね」 提督「大丈夫、頑張ってみるわ」 リットリオ「はいっ♪」 提督「ドロー…!」 ライモン「あの、提督…」 提督「なぁに、ライモン…急ぎの用かしら?」 ライモン「急ぎ…ではないですが」 提督「んー、それだったらお昼の後でいいかしら?……もうちょっとでヴィットリオ・ヴェネトが出そうな気がするの♪」 ライモン「…そうですか」 提督「ごめんなさいね、この数日ヴィットリオの建造にかかりきりで」 ライモン「いえ、わたしは平気ですから」 提督「そうなの?…ん、今「わたしは」……って言った?」 ライモン「え、ええ」 提督「って言うことは、「わたし」以外で平気じゃない人がいるのね?」 ライモン「平気ではない…と言いますか、このところ提督がご一緒してくれなくて「さみしい」と言っている方が数名……」 提督「言われてみれば…リットリオと建造の準備、グレイ提督たちと有名な海戦の図上演習と戦術論…それに書類の片づけ……食事時以外はあんまりみんなとお話してなかったわね」 ライモン「はい、忙しいのですから仕方ないですが…」 グレイ提督「…カンピオーニ提督、よかったらお茶にしましょう?」 提督「…そうですね。では建造の様子は、また後でお見せします」 グレイ提督「ええ、ぜひそうなさってくださいな」 提督「それじゃあライモン…行きましょう」 ライモン「はい…っ♪」提督の差しだした腕に自分の腕を絡めて寄り添うライモン…反対側にはリットリオが同じようにくっ付いている…… ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/123
124: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/03/16(金) 02:38:50.02 ID:yMMbjakS0 …執務室… 提督「…それじゃあお茶の時間にふさわしく、少し軽い格好に着替えるわ」 ライモン「はい、でしたら先にお茶の用意をしてきます」 リットリオ「私は提督のお側にいたいです…いいですか?」 提督「ふふ、いいわよ…まったく、リットリオったら立派な戦艦なのに甘えん坊さん…ね……」ドアを開けて固まった提督… ドリア「あら、提督……今日もリットリオと一緒なんですね。まぁ私のようなおばあさんとちがって可愛いですものねぇ♪」にっこりと笑みを浮かべるドリア…が、その表情は強ばっている…… ポーラ「えへへぇ…提督のベッド、いい匂いがしますねぇ…ん、んっ♪」…くちゅくちゅっ♪ ジョスエ・カルドゥッチ(オリアーニ級駆逐艦)「んはぁ…すぅ……はぁ……提督、提督っ……///」 …開いている寝室へのドアからは、クローゼットの下の引き出しに顔を埋めてランジェリーにまみれているカルドゥッチが見え、ベッドで喘ぎ声をあげているポーラの嬌声も聞こえる… 提督「あー…」(これはアレね…一つでも間違ったら間違いなく刺されるわ……) リットリオ「ひっ…!」 ドリア「どうしました、リットリオ…別に怖がることなんてないじゃありませんか、私みたいな「おばあさん」なら簡単に沈められますもの……ね、そうでしょう♪」 提督「ち、ちょっと…ドリア」 ドリア「はい、何でしょうか……提督♪」 提督「あ、あー…リットリオ、ちょっと外してもらえる?」 リットリオ「は、はいっ……!」 提督「…これでよし、と」ポーラたちはそのままに寝室のドアを閉めた ドリア「…提督、別に構いませんよ……私の用事なんてリットリオのお願いに比べたら大したことなんてないですものね♪」 提督「もう…ドリアったら」…ぎゅっ♪ ドリア「ふふ、リットリオの張りのある肌に比べたら……わたしの身体なんて樽みたいなものでしょう?」 提督「もう…ドリアったら何を勘違いしているの?」 ドリア「…あら、この期に及んで言い訳ですか」 提督「あのね……このところリットリオとばかりいて、ドリアのお誘いを断って来ちゃったわよね?」 ドリア「ええ…別に構いませんよ……リットリオの方が若くて可愛いですからね」 提督「ふふ、すねないの……あのね、そうでもしないと見境が無くなりそうだったんだもの……///」 ドリア「…」 提督「だって……グレイ提督とヴァイス提督が来ている手前、あんまりドリアとえっちしてる訳にも行かないじゃない?」 ドリア「そうですか…でも、リットリオとならいいんですか?」 提督「ふふ…リットリオは超ド級艦だけあって、あの色欲でしょう?…放っておいたら発情して何をしでかすか分からないわ。だから手元において手綱を取っていたわけ♪」 ドリア「でも…私だって提督と……///」 提督「分かってます。我慢させちゃったのは悪かったわ……でも、ドリアは大人の女性だし、デュイリオもいるからどうにかしてくれると思っちゃったの…寂しくさせてごめんなさいね?」 ドリア「提督……提督っ!」 提督「きゃあっ///」 ドリア「もう、寂しかったんですからね…っ!」んちゅっ、ちゅむ、ちゅぅぅっ……ちゅぷっ♪ 提督「んぅ、んっ…ん……ドリア…私も……我慢できないの///」 ドリア「ふふ…それじゃあ「年増の魅力」をうんと教え込んで差し上げます♪」ぬちっ…ぐちゅぐちゅっ! 提督「あっ、ふあぁぁっ……あ゛っ、んあぁぁぁっ♪」ドリアに抱き上げられ、多少乱暴に指をねじ込まれる…柔らかなドリアのもち肌にしがみつき、口を開けて喘ぐ… ドリア「……しばらく放してあげませんから♪」 提督「…あ゛ぁ゛ぁぁっ、いいっ…んぁぁっ、あふっ……ひぐっぅぅっ♪」ぐちゅぐちゅっ、とろっ…にちゅっ♪ ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/124
125: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/19(月) 00:56:12.35 ID:VUHSzbKi0 …翌朝・食堂… グレイ提督「モーニン。アドミラル・カンピオーニ……ご機嫌はいかがですか?」 提督「……どうにか生きています」どこか嬉しげながらもすっかり疲れた顔で、よたよたと朝食の席にやってきた提督 グレイ提督「ふふ、面白いお返事ですこと…よろしければ隣でご一緒なさいませんか?」 提督「え、ええ……あいたた…」 グレイ提督「…どうかなさいましたの?」 提督「えぇ、少し腰が…」そーっとテーブルにお盆を置き、牛乳を飲み干す提督…と、機嫌の良さそうなドリアを始め数人が何くれとなく世話をしてくれる…… グレイ提督「あらあら…カンピオーニ提督は艦娘たちに慕われておりますのね?」 エリザベス「仲がよろしいようで何より…でございます」 エメラルド「そうですね……それにしてもずいぶん親しげで…もしや……?」 グレイ提督「…ふむ」 提督「あ、あー……そう言えば、今日こそはリットリオ級戦艦の建造をお見せしますよ」 グレイ提督「ふふ、それは楽しみです…あの古い電話ボックスのようなお洒落な機械が動くのですね?」 提督「ええ、そうです」結局一睡もさせてもらえなかった前夜の猛烈な「夜戦」のせいで、お腹が背中にくっつきそうなほど空腹な提督… …朝食は生クリームとチーズのリゾット、中にマッシュルームが混ぜ込んであるふわっとした卵二つ分のオムレツに、昨夜の残りのチキンが化けた美味しい冷肉……鶏モモ肉のローストを裂いて、そこに粗挽きの黒胡椒とバジルを散らしたもの……それを取ってもらうと、丸パンと一緒に食べ始めた… グレイ提督「ふふ、朝からたくさん召し上がって……見ていて微笑ましいですね」…グレイ提督が「労働者階級は朝からうんと食べ、貴族や有閑階級は朝をほとんど食べない」ことをさりげなくあてこすってくる…… 提督「ええ、何しろイタリアの朝食は美味しいですから…もっとも、「朝食だけ」ではなく昼も夜も美味しいですが♪」提督もサマセット・モームの言った「イギリスで美味い物を食いたかったら朝食を一日三回食べろ」を引用してやんわりとやり返す……と、テーブルの一角にきっちりと座っているヴァイス提督とドイツ艦たちに目が行った… ビスマルク「…イタリア人と言うのはいつも祭日のような食べ物を食べているのだな…むしゃむしゃ……しかしだ…ドイツの食事だって美味いから、そこまで気を引かれるわけではないが……作ってもらっている以上、義務として味は見ておかないといかん……むしゃむしゃ…」 ティルピッツ「…これも美味しい……姉上、よかったらこれもどうぞ」 ヴァイス提督「…えーい、全く揃いもそろって食い意地ばかり……」 ディアナ「ビスマルク、イタリアの食事はいかがですか?」 ビスマルク「ふむ…何とも豪華で美味な食事である、このビスマルクが褒めてつかわそう」 ディアナ「ふふ…よしなに♪」 提督「あー…ヴァイス提督、食事の方が済みましたら今日こそ建造に取りかかりますので」 ヴァイス提督「ヤヴォール……おい、いい加減にしないか…」 ビスマルク「待て、戦闘前には腹に燃料を詰め込んでおかなくてはならん」 グレイ提督「ふふ…わたくしは待っておりますから、『以前食べられなかった分』もいっぱいお食べになって?」(※ビスマルクは派遣されたタンカーと合流する前に撃沈された) 提督「あー…ヴァイス提督。こちらもゆっくり準備をしますから、もうしばらくたったら工作室に来てください」 ヴァイス提督「失礼ながらカンピオーニ提督…もうしばらくとは何時ごろでしょうか、指定をお願います」 提督「えっ?……えーと、それでは0930時頃にお願いします」 ヴァイス提督「ヤヴォール。……二人とも、もういいだろう。これから支度に二十五分はかかるのだ…あと五分で朝食を終えろ」 ビスマルク「む、仕方ない…ティルピッツ、切りあげろ」 ティルピッツ「ですがまだ朝の甘い物を……」 ヴァイス提督「…部屋にバウムクーヘンがあるからそれですませておけ……残り三分だぞ」 ティルピッツ「…ヤヴォール」 提督「…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/125
126: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/19(月) 01:50:29.28 ID:VUHSzbKi0 …しばらくして・工作室… 提督「…で、後はこのレバーを引けば建造が開始されるわけです」…相変わらず「ド○ター・フー」に出てくる電話ボックスとお洒落なクローゼットのあいのこ……のようなデザインをした建造装置の前に立ち、説明を終えた グレイ提督「なるほど」 ヴァイス提督「ふむ、そう言う仕組みなのですか」 提督「ええ…では実際にお見せしましょう。リットリオ?」 リットリオ「はいっ♪」提督がレバーに置いた手の上に指を重ね、横目で愛おしむように提督を見た… 提督「では、建造を開始します」レバーを引き、周囲に低い機械音が響き始めた… ……… … 提督「さてと…あのカウンターがゼロになったら建造が完了します」 グレイ提督「ふふ、それにしてもお茶の時間を挟んだ上でまだかかるとは思いませんでした……さすがに戦艦ともなると時間がかかるのですね♪」さりげない口調ながら、それも「イタリアの造船所は能力が低いから」という意味での皮肉であることにピンと来た 提督「その分斬新なアイデアと進取の姿勢は持ち合わせておりますから♪」 グレイ提督「ふふ、言われてみれば……ド級艦のアイデアも、もともとそちらの物でしたものね」 ヴァイス提督「性能のバランスが取れていて、短距離の作戦では優秀な性能を発揮しうると思います」 提督「そうですね……さぁ、出てきますよ♪」 リットリオ「やっと二人に会えます……もう嬉しくてたまりません…っ♪」 …建造装置の上についているカウントダウンのタイマーがゼロになると、相変わらず目を開けていられないような瑠璃色、あるいは群青色の強烈な光が目を眩ませ、同時に建造装置のドアが中から開かれた… 明るい茶髪の艦娘「…」 栗色の髪と眼鏡の艦娘「…」 …リットリオ級の二人は長身で、メリハリの効いた身体は張りがあり、胸を強調するような淡いグレイのブラウスに黒のコルセット、折れ線の幾何学迷彩を意識した淡いグレイと濃いグレイのプリーツスカート、それと艦首を1.7メートル延長したことがあるせいか、黒いエナメルハイヒールを履いている…片方は髪を三色旗のリボンでアップに結い上げ明るい笑みを浮かべていて、もう片方は栗色の髪で眼鏡をかけ、なぜか多少不機嫌そうに目を細めている… 提督「初めまして、お二人とも…ようこそ♪」 茶髪の艦娘「ボンジョルノ……えーと…?」 提督「タラント第六鎮守府司令官のフランチェスカ・カンピオーニ少将です…よろしく♪」挨拶として左右の頬にキスをし、リットリオと同じような甘い匂いと張りのある肌を楽しむ提督… 茶髪の艦娘「それでは私も…リットリオ級戦艦二番艦、「ヴィットリオ・ヴェネト」です。活躍させてくれると嬉しいです♪」 眼鏡の艦娘「同じくリットリオ級三番艦。戦艦「ローマ」です。好きなものは『永遠の都』ローマに関わること全般、嫌いなものは航空攻撃と誘導爆弾です……よろしくお願いします、提督」 提督「ええ、よろしくね…あの、ローマ?」 ローマ「何ですか?」 提督「私が何かしたかしら?」 ローマ「いいえ、別に…いったいどうしてです?」 提督「だって……なんだか不機嫌そう」 ローマ「いえ、むしろ上機嫌ですよ……ただ、眼鏡の度が強くて…」 提督「あらあら……そのうちに直してもらいましょうね♪」 ローマ「そうして頂けると助かります」 ヴィットリオ・ヴェネト「それで、提督さんは……きゃあ!?」 リットリオ「んー、ちゅうぅっ!……よく来てくれましたねぇ、お姉ちゃんですよっ♪…覚えてます?」 ヴェネト「わ、分かってます、分かってます!……リットリオ姉さまでしょう?」 リットリオ「そうですよっ…わぁぁ、懐かしいですねぇ……はい、ローマも……んーっ♪」 ローマ「…ん、んんっ!……も、もう…リットリオ姉様は愛情表現が過激すぎです、もっとこういう物は時間をかけて…///」 リットリオ「そうかしら、いつも提督にしているのにくらべたらこんなの……あっ」 ヴァイス提督「…な、何!?」 グレイ提督「…なるほど、それで納得がいきましたわ」 提督「あー…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/126
127: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/20(火) 11:37:25.08 ID:RK1r9fFE0 …しばらくして… グレイ提督「…なるほど、それで納得がいきましたわ」優雅にティーカップのダージリンをすすりつつ眉を上げて見せた ヴァイス提督「まぁ…その……とにかく、カンピオーニ提督が鎮守府の指揮を見事にこなしていることは間違いありません」 提督「…ヴァイス提督」 ヴァイス提督「は、はっ!……何でしょうか」 提督「あー…そこまで態度がぎこちないと、さすがに私も悲しくなります」 ヴァイス提督「も、申し訳ありません…」そう言ってちらりと提督の奥に目をやる… リットリオ「はい、あーんっ♪」 ローマ「別にあーんしてもらわなくても食べられます……あーん///」 リットリオ「ふふっ、じゃあ今度はヴェネトね…「あーん」して?」 ヴェネト「あーんっ♪」 リットリオ「えへへっ…美味しい?」 ヴェネト「ええ、とっても♪」 ヴァイス提督「…」 提督「…可愛いですよね、リットリオたちは♪」 ヴァイス提督「いえ、そのっ!……別に私はそう言う目で見ていたのではなく…カンピオーニ提督から「そう言う関係である」と教えて頂いてから改めて観察すると……」 ザラ「…もう、口の端にクリームが付いてるわよ♪」 ポーラ「じゃあとってください、姉さま♪」 ザラ「はいはい…♪」ぺろっ♪ ポーラ「あんっ、もうザラ姉さまったら…///」 グレイ提督「確かに……皆さんずいぶんと親しげな感じがしておりましたが、これもまた「イタリアらしさ」なのかと思っておりましたわ」 提督「いえ…ここが特別に「仲良し」なだけで、中にはお互いに素っ気ない鎮守府もあると聞いております」 グレイ提督「なるほど…ところでカンピオーニ提督」 提督「はい、何でしょう?」 グレイ提督「よかったらわたくしに「百合」について教えて下さらない?」 ヴァイス提督「!?」 提督「別に構いませんが…グレイ提督にその趣味はないのでしょう?」 グレイ提督「ええ、今まで特に感じたことはありませんわ……ですが、イギリス海軍内にも様々な趣味の提督たちがおりますし、予習しておくのはいいことですから」 ヴァイス提督「…で、でしたら私も……」 提督「嫌なら別にいいんですよ、ヴァイス提督?」 ヴァイス提督「いえ、とんでもない…ただ、カンピオーニ提督からそれを聞いて、どうお付き合いすればよいのか少し……」 提督「別に、今までと変わりなく話しかけてもらってかまいませんよ……いきなり取って食べたりするわけじゃありませんもの♪」いたずらっぽいチャーミングな笑みを浮かべると、指先ですっと頬を撫で上げる… ヴァイス提督「…り、了解」 チコーニャ(ガッビアーノ級コルヴェット)「…はい、あーんしてください♪」赤ん坊を連れてくるという「コウノトリ」だけあって、いつも何かしらのお菓子や食べ物を持っているチコーニャ… ガッビアーノ「むぐむぐ……とても美味しいよ、もう一口欲しいな」澄んだ黄色の目をしたガッビアーノは「カモメ」らしくぼーっと海を眺めていたり、寂しげに漂っているような様子に見えるが、実は食い意地が張っていて何でもよく食べる…… チコーニャ「はい、どうぞ……あんっ、指まで食べちゃだめですよぅ♪」 ガッビアーノ「ふふ、美味しそうなものだから…つい♪」 チコーニャ「もう…お姉ちゃんたらぁ♪」ちゅ…っ♪ ヴァイス提督「…あんな小さな娘なのに、大胆というか…私だってあんな真似はしたことがないぞ……」 ビスマルク「…全く、度し難いな」 ティルピッツ「……私も姉上とあんな風に……いやいや、私は何を考えているんだ///」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/127
128: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/21(水) 00:59:43.83 ID:3rhe7pTR0 …しばらくして・会議室… 提督「さてと…まずはどれから始めましょうか」 ライモン「うーん…これなんかどうですか?」図書室や提督の寝室から十数冊ばかり漫画を持ってきてくれたライモン… 提督「なるほど。「あの子にキスと不知火を」ね?」 エウジェニオ「そう?…私としてはやっぱりこっちの方がいいと思うけど♪」エウジェニオはとある「いちごパニック」な漫画を取り上げる… グレイ提督「なるほど、結構こうした分類の漫画や小説も多いのですね」パラパラとページをめくりながら、感心したように百合本の山を眺める エリザベス「何とも……興味深いものでございます」 エメラルド「…で、でもこんな風にキスしたりするなんて……///」 提督「まぁまぁ、「桜に錨Trick」はキスシーンが多めだから…でも絵柄は可愛い感じだし、入門にちょうどいいでしょう?」 ビスマルク「こ、これが入門なのか…!?」 ティルピッツ「…う、うわぁ///」 提督「ふふ、好きなのを選んでね?…もし必要なら訳して読んであげるわ♪」 デュイリオ「あらあら、ビスマルクにティルピッツ……貴女たちにはまだ早いかしら♪」 エリザベス「何しろ二人ともお若くていらっしゃるものね…♪」 ビスマルク「む……このビスマルクが何かで遅れを取ることなどあり得ん。ましてや漫画ごときではな!」 デュイリオ「…でしたら一緒に読みましょうか♪」 ビスマルク「あぁ、ぜひそうさせてもらう!」 提督「…それではヴァイス提督、私と一緒に読みませんか?」 ヴァイス提督「え、ええ…漫画など読むのは子供のころ以来ですが……ドイツの物に比べてカラフルで綺麗ですね」 提督「そうですね、ここにあるのはだいたい日本の漫画ですし♪」ヴァイス提督の横に座ると肩を寄せ、ぱらりとページをめくった… ヴァイス提督「///」 …しばらくして… 提督「いかがでした?」 ヴァイス提督「…あー…その……何と言いますか///」 グレイ提督「ふふ、なかなか面白かったですわ」 エリザベス「わたくしもこの胸の内にあふれる好奇心をくすぐられましてございます…♪」 エメラルド「…はぁぁ、世の中にはこんな世界があるのですか///」 デュイリオ「ふふ、面白かったでしょう?」 ビスマルク「し…しかしどうして女同士で……その…ベッドを共にするのだ……///」 デュイリオ「ふふ、それが愛というものです…理屈なんてないのですよ♪」 ティルピッツ「うぁぁ…なんだか恥ずかしくて、姉上を直視できない…っ///」 提督「あらまぁ…良かったらアニメもあるけれど、見る?」 ビスマルク「いや、もう結構だ…!」 ティルピッツ「……わ、私はもう少しだけ見ていきます…その、せっかく用意して下さったのですから///」 提督「じゃあこの席の方がよく見えるわ…さ、どうぞ♪」 ティルピッツ「…ダンケシェーン」 エウジェニオ「ふふふっ…隣、失礼するわね?」 ティルピッツ「…あっ、あぅ……///」 ヴァイス提督「わ、私も一応見ていく…その、途中で退席するのも規則に反しているような気がするので……」 ビスマルク「規則か……なら私もとどまるぞ、最後の一発まで忠誠は失わぬ…!」 提督「ふふ、どうぞごゆっくり♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/128
129: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/21(水) 01:55:03.32 ID:3rhe7pTR0 ……… …数時間後… 提督「…いかがでした?」 グレイ提督「ええ、なかなか面白かったですわ……なんと申しましょうか…これからは愛情に近い感情を持って、より一層わが艦隊の娘たちに思いやりを持ってあげられそうですわ」 提督「それはよかったです♪…ヴァイス提督、どうしました?」 ヴァイス提督「いえ、何でもありません……うぅ、顔が熱い///」 エウジェニオ「あらあら…いつもは厳格なドイツの海軍将校が真っ赤になって……可愛いわね♪」 デュイリオ「ふふ、それを言ったらビスマルクも顔を赤くして…うふふっ♪」 ビスマルク「し、しかし……むしろあんなのを見て平然としている貴様の方がどうかしているのではないか!?」 デュイリオ「まぁまぁ、ずいぶんと怖い表情ですこと…♪」 ビスマルク「お、おのれ…イタリアの年増女がこの『鉄血宰相』ビスマルクを愚弄するとは……!」 デュイリオ「あらあら…可愛いちっちゃなビスマルクが何か言ってますね……そう言えばビスマルク」 ビスマルク「何だ!?」 デュイリオ「実を言うと私、年下の娘が好きなのですが……ビスマルクは顔が整っていますし、身体も引き締まっていて……うふふっ♪」 ビスマルク「!?」 ティルピッツ「待て、姉上は私の物だ!」 ビスマルク「……ティルピッツ、今何と言った?」 ティルピッツ「あっ…いや、それは同型艦、あるいは姉妹としてと言う意味で……///」 エウジェニオ「ふぅん…仲睦まじいのはいいことよね♪」 提督「エウジェニオのそれはちょっとオーバーだけれど…ね♪」 グレイ提督「まぁ……百合は姉妹であっても成り立つのですか」 提督「ええ、むしろお互いの事を知り尽くしている姉妹だからこそ…だと思います」 グレイ提督「だんだんと話が難しくなってきましたが…つまり百合と言うのは姉妹・母娘・友人・上司と部下・その他もろもろ……いずれにおいても成り立つと?」 提督「ええ、もちろんです」 グレイ提督「…そうですか……ところで」 提督「何でしょう?」 グレイ提督「もしぶしつけな質問でしたら許して下さいね……このイラストですが…」 提督「二人がキスをしているところを見られている…これですか」 グレイ提督「ええ……それで、この二人は誰を見て驚いているのですか?」 提督「んー…それはきっと二人のお姉さんかもしれませんし、あるいは母親…背景は礼拝堂みたいですし、もしかしたら修道女かもしれません……それを想像するのも楽しみの一つでしょうね♪」 グレイ提督「なるほど…」 ヴァイス提督「…ど、どうすればいいのだ……あれだけ色々見せられた後だと、全員の仕草一つひとつが意味ありげに見えてきてしまうな……」 提督「ヴァイス提督?…よかったら冷たいお飲み物でもいかがですか?」 ヴァイス提督「い、いえ……それより少し体育館を使わせていただきたいのですが///」 提督「ええ、遠慮なさらずにどうぞ♪」 ヴァイス提督「は、ありがとうございます…二人とも、行くぞ」 ビスマルク「ヤヴォール」 ティルピッツ「り、了解…///」 グレイ提督「では、わたくしたちも失礼いたします」 エウジェニオ「……くふふ、ビスマルクたちは真っ赤になってたわね♪」 提督「こぉら、あんまりからかわないの……でも、ヴァイス提督も普段は厳格な女性なのに、漫画数冊であんなになって可愛かったわね♪」 デュイリオ「うふふ…色々教えてあげるのが楽しみです♪」 ライモン「…みなさん悪い笑顔になってますね……」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/129
130: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/03/21(水) 16:30:08.69 ID:9y728Tvj0 めちゃめちゃどうでもいいかもしれんが前作で提督の実家に戻るときにガソスタで会った奴って某英国のハゲだよな…? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/130
131: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/22(木) 00:27:37.97 ID:qNp1uz/t0 >>130 いえいえ、前作から読んで下さっている上に気づいてもらってうれしいです……もちろんその「英国のハゲ」ですよ(笑) 投下がなかなか進みませんが、基地祭のネタに絡めて百合姫提督と「横須賀第二鎮守府」の日常も多少お送りしようかとは考えております…ご期待下さい http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/131
132: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/22(木) 01:39:02.23 ID:qNp1uz/t0 …夕食時・食堂… エリトレア「えー…という訳で、今日はお客様に合わせてイギリス・ドイツ料理を作ってみました…わー、ぱちぱちぱち♪」自分で拍手と歓声を上げるエリトレア チェザーレ「うーむ、まさか食事が不味い国の上位二つが揃うとは……チェザーレは出された物は食べるとはいえ、好んで手を出したくはないな……」 ドリア「…焼野原の方がまだ食欲をそそりますね」 カヴール「少なくとも焼野原ならセンスのなさはありませんからね……」食べ物にはうるさくないチェザーレさえ眉をひそめ、日頃から美食でならしているドリアはかなり辛辣な意見を吐いている… 提督「あー……たしかにいつもとは雰囲気の違う料理が並んでいるわね」トマトの赤にバジルやズッキーニの緑や黄色で特にカラフルな南イタリアの料理に比べ、食欲の出ない地味な色合いの料理が並んでいる…… ヴァイス提督「おぉ…グラーシュがある」(※グラーシュ…あるものを色々と入れて煮込むドイツ風シチュー。一方ハンガリーではパプリカパウダーで紅も鮮やかな世界最高のスープ「グヤーシュ」がある) ビスマルク「白ソーセージか…ビールがないとな」 ティルピッツ「それならやっぱりピルスナーでしょうか…コミスブロートもありますね」(※コミスブロート…ドイツ黒パン。酸味があって胃に溜まる感じのする重いパン) グレイ提督「…スターゲイザー・パイもありますね」(※スターゲイザー・パイ…「星を見るもののパイ」パイ皮の表面からニシンの頭が林立しているパイ。味も見た目もイギリス人専用とか) エリトレア「それだけじゃありませんよ…じゃーん♪」オーブンミトンを両手にはめて、大きな四角いパイ皿をグレイ提督たちの方に向ける……パイ皿にはこんがりと焼けたパイが収まっているが、表面をよく見ると飾りとして細く切ったパイ皮の帯を縦・横・斜めに乗せて焼いてあり、パイが見事な「ユニオン・ジャック」(英国旗)になっている グレイ提督「まぁ♪」 エメラルド「それで、中身は何なのでしょう…♪」 エリトレア「はい、中身はステーキ・キドニー・パイですっ…初めて作ったのですが、きっとうまく出来てますよっ♪」(※ステーキ・キドニー・パイ…牛の内臓や尻尾など、普通に食べるには難しい部分を煮こんだりして詰めたパイ) エリザベス「まぁ、それは楽しみですわね」 ローマ「……もし着任早々の食事がこれだけだったら自沈するわ」 ヴェネト「まさか、そんなことはないですよ……ね?」 エリトレア「もう、大丈夫に決まってるじゃないですか…ローマ風の四角いピッツァもばっちり焼きあがってますって♪」 提督「ふふ、私の特製カルボナーラもね…熱々のフェットチーネに絡めてあるわ♪」 ヴェネト「グラツィエ!……提督は素晴らしい女性ですね♪」 ローマ「ええ、そのようね…ところで提督」 提督「ええ、なぁに?」 ローマ「貴女の階級は?」 提督「海軍少将だけど?」 ローマ「ふーん…海軍少将って「アミラーリオ・ディ・ディヴィジォーネ」と同じ階級で合ってるのね?」(※Ammiraglio di Divisione…旧イタリア海軍少将) 提督「ええ……私の階級がどうかした?」 ローマ「どうして海軍少将が自分でエプロン付けてパスタなんて茹でていたの?」 提督「んー…海軍少将はエプロンをつけてパスタを茹でたらいけないの?」 ローマ「いけなくはないけど…少なくとも私の知っている限りでは例がないわね。だいたい、旧王国海軍で提督だけ……しかも女性しかいない司令部なんて聞いたこともないわ」 提督「まぁね…とはいえここは比較的のんびりした鎮守府だから私と秘書艦の娘だけでも書類は片づけられるし……それより、早くしないとパスタが冷めちゃうわよ?」 ローマ「それはいけないわね…では……」くるりとフェットチーネを巻きとり、口に運んだ…と、口の端にえくぼが浮かぶ…… 提督「…お味はいかが?」 ローマ「ボーノ…とっても美味しい♪」手を口もとに当てて「おいしい」と、投げキッスのような仕草をする… 提督「ふふ、よかった…ヴィットリオは?」 ヴェネト「もちろん美味しいです……ワインも最高級で言うことなしです♪」 リットリオ「ふふっ…だって二人のために数十年物のキァンティをポーラに見立ててもらいましたから♪」 提督「私までお相伴にあずかっちゃって悪いわね……んー、本当に美味しい♪」 ロモロ(「R」級大型輸送潜)「どころか私までごちそうになっちゃって……ふぅ」 レモ「レモ、頭がぼーっとしてきちゃったぁ…提督、もたれかかってもいーい?」 提督「あらあら…どうぞ♪」排水量2000トンはある「R」級潜水艦の艦娘だけに「ばるん…っ♪」……と弾むたわわな胸とむっちりした豊満な身体で、提督にもたれかかってくる…そのもちもちした肌触りに思わず顔がほころぶ提督…… カヴール「むぅぅ……リットリオの次はロモロとレモですか」 ライモン「相変わらずですね…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/132
133: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/03/22(木) 10:07:16.83 ID:nXf7BuIa0 開発で是非サボイアs21(見た目はマッキm33)を出して頂きたい… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/133
134: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/23(金) 02:39:20.30 ID:VjluLH8N0 >>133 それならきっと真っ赤に塗った「シュナイダー・トロフィー・レース」仕様でしょうね……大戦中のイタリア水偵はたいてい「カント25AR」飛行艇か「メリジオナーリ・Ro43」水偵でしたからなかなか機会がありませんが、駆逐艦「アヴィエーレ」の模型飛行機か、開発時に一種の「ハズレ」カードとして出したいものですね…… …後はザラ級重巡フィウメ(あるいはポーラ)が戦前にスペインの「ラ・シエルヴァ」ジャイロコプターの発艦試験を行ったとか……そうしたちょっとした「こぼれ話」も機会があれば小ネタに取り入れていく予定です …今日はちょっと投下できませんが、この後はヴァイス提督の苦労話を聞いてあげる提督(場合によっては提督×ヴァイス提督)や、百合姫提督の鎮守府から小ネタを……などと思っています http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/134
135: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/24(土) 01:21:03.97 ID:JNBzrhLS0 …食後・バーカウンター… グレイ提督「…あら、グレンリベットがありますね。ストレートで頂きましょう」 ポーラ「はぁ〜い、どうぞ♪」 エリザベス「わたくしはビーフィーター・ジンを…ダブルで」 エメラルド「えーと…それではグロッグをお願いします」(※グロッグ…ナポレオンの時代から英国海軍の伝統だった水割りラム酒。水で割ったラムを配給させた提督に対する皮肉から、その提督の着ていた上衣の生地から名前を取ったとも。…ちなみにオーストリアのピストルは『グロック』で、全く関係はない) ポーラ「はぁ〜い♪」 ビスマルク「よし、シュナップスだ!」 ティルピッツ「姉上…また騒ぎを起こしたら怒られますよ?……キルシュヴァッサーを頼みます」(※キルシュヴァッサー…ドイツ産チェリーブランデーの一種) ビスマルク「なに、この前は少し飛ばし過ぎただけだ…今度は間違い(アクシデント)など起こさん!」 エリザベス「あれがアクシデント…ふふ、あれは貴女の虚栄心が生んだ必然……でございます♪」 ビスマルク「…なめるな!」一気にシュナップスをあおってみせるビスマルク グレイ提督「おやめなさいエリザベス……それにビスマルクも」 エリザベス「失礼いたしました、何しろビスマルクが簡単に乗ってくれますので……このエリザベス、ついからかってしまいましてございます♪」 ビスマルク「……おのれ、老いぼれのアルビオンめ」 グレイ提督「こほん…そう言えば、ヴァイス提督はどちらに?」 ティルピッツ「は、何でもカンピオーニ提督とお話があるとかで…」 ビスマルク「……そのままイタリア娘に手籠めにされなければいいが…ちゃんとピストルは持って行っただろうな?」 チェザーレ「…なかなか失礼な小娘であるな…そなたの目には、チェザーレたちの提督が嫌がる女を無理やり抱くように見えるのか?」 ビスマルク「常に女をはべらせ、にやけているあの様子ではやりかねんだろうが?」 チェザーレ「ビスマルク…提督に限ってそんなことはない。安心いたせ」 ビスマルク「そうか?……よし、カエサルがそこまで言うなら信じてもよいぞ」 チェザーレ「結構。…ただし口説き落としてベッドに連れ込むかどうかについては保証できぬが♪」 ビスマルク「…なんだと?」 チェザーレ「ポーラよ、チェザーレにカンパリソーダを」 ポーラ「はぁい♪」 ビスマルク「おい…!」 グレイ提督「わたくしにもう一杯…♪」 エットーレ・フィエラモスカ「うぃー…先生にチンザノを下さいな…♪」大型潜「エットーレ・フィエラモスカ」は姉妹のない単艦で、戦前は長距離航海や記録作りでならしていたが、大戦時にはすっかり旧式化していたこともあり訓練用潜水艦として過ごしていた…そのせいか、鎮守府では潜水艦組の先生として定着している…… ポーラ「あまり飲むと毒ですよぉ〜?」 ザラ「貴女が言えたことじゃないでしょうが…」 ポーラ「えぇ?…でもぉ、ポーラはぁ〜……自分で限界が分かってますっ♪」 フィウメ「確かにポーラ姉さんはいくら飲んでも絡んだりしませんよね」 ザラ「うーん……そう言われると吐いたこともほとんどないわね」 ポーラ「だってぇ〜、吐いたらもったいないじゃないですかぁ〜……えへへぇ♪」手早くカルーアミルクを作るときゅーっと飲み干す… ザラ「ふぅ…仕方ないわね。それじゃあ私にカンパリ・オレンジを一杯ちょうだい?」 ポーラ「はぁ〜い、りょ〜うか〜い♪」 ザラ「…それにしても提督は何の話をしてるのかしらね?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/135
136: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/03/24(土) 02:26:19.77 ID:JNBzrhLS0 …そのころ・執務室… 提督「…それで、私に聞きたいこととは何でしょう?」いつもならみんなとおしゃべりとカクテルを楽しんでいるか、ゆっくり入浴しつつ身体をほぐしているか、あるいは誰かとベッドに入っている提督……が、真剣な表情のヴァイス提督に相談事を持ちかけられ、執務室で略装の白ワイシャツとタイトスカートのまま座っている… ヴァイス提督「は、それが……」 提督「それが…?」 ヴァイス提督「…どうやったらあのように艦娘たちと打ち解けられるのでしょうか……ぜひともやり方を教えて頂きたい」 提督「うーん…そうは言っても私が着任してすぐにあの娘たちのほうから『仲良く』してくれたので……私は特に何かをしたと言うほどでも…」 ヴァイス提督「いえ、そんなことはないと思います。…もちろん本官も命令を下す立場であり、規則の上でも、あまり公私をわきまえぬような付き合いはどうかと思いますが……それでも、ビスマルクたちを始め所属の艦娘たちには常々信頼していることを伝えたいと思っているのです」 提督「あー…」(別に意識をしないで言っているのでしょうけど……絶賛公私混同中の私の耳にはちょっと痛いわね) ヴァイス提督「いかがでしょうか、カンピオーニ提督……無論このような相談事を他国の少将にお尋ねするなどあり得ないことかと思いますが、同僚や上官にはなかなか相談しづらいもので…」 提督「いいえ、構いませんよ♪……えーと、それでは何か「感謝の意を表せるような贈り物」はどうでしょうか?」 ヴァイス提督「贈り物ですか…これまでにも幾度か試みてはみたのですが、やはりそれが一番ですか」 提督「そう思いますよ?やっぱり、何かをもらえると言うのは嬉しいものですし♪」 ヴァイス提督「なるほど……しかし我が方の鎮守府全員に贈るとなると数十個は必要か…とすると予算を一人当たり10ユーロとまでとして……」 提督「あの…ヴァイス提督、贈り物は全員にではなく数人に贈るのですよ?」 ヴァイス提督「…しかし、それはえこひいきなのでは?」 提督「ふふ…そうは言っても全員に同じプレゼントをあげたら、「特別さ」が薄れてしまうでしょう?……ですから、何か理由をつけて数人にだけ贈るか、一人一人の好みに合わせて違うものを贈ってあげるのがいいかと思いますよ?」 ヴァイス提督「…なるほど……」手帳にペンを走らせる… 提督「たとえばビスマルクの趣味は何かありますか?」 ヴァイス提督「趣味、ですか…」 提督「ええ。私室に何か……たとえば花とか、絵画とか…宝石とか♪」 ヴァイス提督「いえ、鎮守府で黒ネコは飼っていますが……部屋にはティルピッツやヒッパーたちの写真があるくらいで」 提督「…それならカメラはどうでしょう?「今度ティルピッツと一緒に撮るといい」と言ってプレゼントしたら喜ぶと思いますよ?」 ヴァイス提督「いえ…あくまで着任時のアルバム写真ですから、自分で撮るわけではないかと」 提督「あー…」(…こういう時はドイツ人の生真面目さがうらめしいわ) ヴァイス提督「…」 提督「えーと……でしたら、何かスポーツは?」 ヴァイス提督「あぁ…ティルピッツはスキーを良くします」(※スキー…ティルピッツがノルウェーで無駄に係留されていた間、乗員はスキーに興じるのが唯一の楽しみだったという) 提督「それならビスマルクとティルピッツを連れてスキー旅行に連れて行ってあげるとか…どうでしょうか?」 ヴァイス提督「…なるほど」 提督「もちろん軍の施設などではなくて、観光ホテルにでも泊まって…そうすればきっと親しみやすい部分も出てきますよ♪」 ヴァイス提督「ふむ…参考になります」 提督「あとは……私の場合はよくキスをしたり、抱きしめてあげます♪」 ヴァイス提督「いえ…それは私には無理です……軍規にも『艦娘たちと必要以上に親密になることは好ましくない』とありますから」 提督「ええ、ですから「必要以上に」親しい状態にならなければいいんですよ……何しろこちらの規則にも『艦娘たちと不純な交友関係を持つことを禁じる』とありますし」 ヴァイス提督「しかしカンピオーニ提督は……こほんっ」 提督「ふふ、ですから私も執務中にえっち…つまりレズセックスはしないと決めています♪」 ヴァイス提督「…と、言うことは……その…///」 提督「ええ、ですから書類仕事の時はこうやって……はい、これで執務中ではありませんよ♪」書類を取り上げると、改めて執務机に置いてみせた ヴァイス提督「…ず、ずいぶん規則を柔軟に運用しているのですね」 提督「ええ、結局「鎮守府の艦娘たちがどれだけ暮らしやすいか」ですから…ね♪」 ヴァイス提督「な、なるほど……では相談ついでに、もう一つだけよろしいですか」 提督「ええ、どうぞ♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/136
137: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/26(月) 12:26:39.46 ID:N62CQbQE0 ヴァイス提督「実は、以前キールに赴任していたのですが……」 提督「キールと言うと…潜水艦戦隊ですね?」(※Unterseeboot・flotte…潜水艦戦隊) ヴァイス提督「ええ…と言っても戦前の編制と違って各Uボート群から戦果に応じて艦を選り抜いたり、組み換えているので同じではありませんが……」 ……… …数年前・キール潜水艦戦隊… ヴァイス大尉(当時)「…さて、いよいよここの艦娘たちと話す訳だ……全員無事に帰投させ、かつ戦果を残せるように努力せねば…!」前任者との交代式典を終えたばかりの、真っ白なチリ一つない制服に身を包み、艦娘たちが待っているはずの「食堂」と書かれたドアを開けた… ザール(潜水艦母艦)「…大尉、そのようにあまり気負われますと……」 Uボートの艦娘「…あっははは!…何しろ私は「イギリスの女王」を手籠めにしてやったからな!」(※エンプレス・オブ・ブリテン…42350トンと言われる元豪華客船。兵員輸送船になっていたがZA型「U32」に撃沈さた。Uボートの撃沈史上最大の商船) 鼻息の荒いUボート艦娘「うわっははは、違いない!…こっちは「王室の樫」をへし折ってやったけどな!……で、何だっけ…あぁそうだ、トミーのやつらはこっちのPK(宣伝中隊)そこのけに大ぼら吹きだ!…二隻目を水上機母艦の「ペガサス」だなんて言いやがって。あんなちっこいオンボロ汽船をリパルスと見間違う訳ないだろ!」(※王室の樫…ロイアル・オーク) 芝居がかったUボートの艦娘「…さてさて、ではこの私がいかにしてあの船団をこましてやったか……とくとお聞かせしよう!」 Uボートの艦娘「ははは、そんなことを言ったら私なんて映画のモデルになったよ!」 物静かなUボートの艦娘「……一雷一殺。…隠密接近して外周の護衛艦艇をすり抜けてから雷撃する。それだけだ……」 大柄なUボートの艦娘「…おいおい、たぷんたぷんのいい身体をしてるじゃないか……ほぉら、「乳牛」なんだったら吸わせろよ…こちとら遠距離航海で喉が渇いているんだからな…っ♪」…もみっ♪ ぽっちゃりしたUボート「あんっ…いやぁぁ♪」 …広い食堂には中学生か高校生くらいに見えるUボートの艦娘たちが百人近く座っている……が、あたりは雑然としていて、シガレットの煙がたちこめる室内にはビールとブランデーの空き瓶が転がり、食べかけのジャガイモやサーディンの皿はひっくり返り、果ては床に落ちたテーブルクロスの上で寝ている艦娘までいる… ヴァイス大尉「…アハトゥング!(気を付け)」 Uボート「おいおい、何だぁ…?」 Uボート「おや、新任の大尉さんじゃありませんか…「ウェッジゲン潜水クラブ」に何かご用ですか…ってね♪」(※キールの第一潜水隊は第一次大戦のUボート・エースの名前から「ウェッジゲン潜水隊」と呼ばれていた) Uボート一同「「あっはははっ…!」」 ヴァイス大尉「……一体全体なんだ、このざまは!」 芝居がかった艦娘「…これはこれは見目麗しきフロイライン(お嬢さん)に、見苦しいものをお見せしました……わたくしめは「ZB型」Uボート、U100にございます…して、何かご用ですかな?」よれた革のコートに白の艦長帽をかぶり、ニヤニヤしながら一礼すると拍手喝采が上がる… ヴァイス大尉「貴様がU100か…なぜきちんとした格好をしないか」 U100(ZB型…艦長シェプケ)「おやおや…われらUボートに戦艦のような白制服と金モールをお望みで?」 U99(ZB型…艦長クレッチマー)「…ふん、格好で戦果が上がるわけでもあるまいに。…下らんことを言う」…物静かで宣伝を嫌った「沈黙のエース」クレッチマーらしく静かに言う 鼻息の荒い艦娘「はんっ、戦果ならうんと挙げてるが?」…わざとらしく首元にかけている騎士十字章をチャラチャラいわせる ヴァイス大尉「…誰だ」 鼻息の荒いUボート「私か、ZB型Uボートの「U47」だ…ご存じないかな?」 ヴァイス大尉「…ギュンター・プリーンの『ボート』か」 U47(ZB型…艦長プリーン)「いかにも!」 Uボート「…そうそう、「スカパ・フローの牡牛」さ♪」 ヴァイス大尉「…」唇をきっと噛みしめ、めちゃくちゃな食堂の中をにらんでいる… ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/137
138: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/27(火) 01:40:30.78 ID:wlDgRadb0 ヴァイス提督「…と言うことがありまして、どうにか規律を守らせようとしたのですが……」 提督「あー…何と言うか……新任の大尉さんにはつらい鎮守府でしたね」 ヴァイス提督「ええ、何しろ……」 ……… ヴァイス大尉「よし、順番に艦名を名乗れっ!…これからはドイツ連邦海軍の一員として、規則をきっちりと守ってもらう!」 U32(ZA型)「ZA型Uボート、U32…そういう訳で、「エンプレス・オブ・ブリテン」をレズレイプ…になるのかな?……とにかく、あの高慢な女王を犯してやったのは私さ…戦果を挙げている以上、文句を言われる筋合いはないね♪」 U38(ZA型)「同じくZAUボート、U38!……あたしはね、リーベ大尉やシュッヒ大尉と一緒に戦って来たんだ!戦艦の連中じゃあるまいし、新任の大尉さんに格好の事までうだうだ言われたくないね!」 (※ハインリッヒ・リーベ大尉…Uボートエース第十位の艦長。スコアは撃沈30隻。162333トン。U38は他の艦長とも出撃し、35隻、187077トンを記録…敗戦時ドイツの軍港にあり乗員が自沈させた) U47「さて、改めて自己紹介が必要なようだな!…本来は「第七潜水隊」所属なのだが、今はここに配備されている「U47」だ!」プリーンのあだ名と第七潜水隊の紋章にもなった「鼻息を吹く牡牛」のイラストを基にした記章が、よれた革ジャケットの胸につけてある…… U99「…ZB型、「U99」だ」白い艦長帽はシミだらけで、長い金髪は後ろでしばって垂らし、黒の革ジャケットに双眼鏡を胸から下げ、黒のよれよれスカートをはいている… U100「それではわたくしも…改めましてU100でございます、港に居並ぶスマートで小ぎれいな戦艦や重巡の『お姉さま』たちには格好でこそ劣りますが、その分戦果を挙げておりますのでなにとぞご勘弁を♪」…何事も芝居がかっていたというシェプケ大尉を真似ているのか、おどけたように一礼した U96(ZC型)「ウンターゼーボート「ZC」型のU96だ……西ドイツの映画になったのは私さ!」名作映画「U・ボート」のモデルになったとされるU96は、映画の「デア・アルテ」(※おやじ…艦長のこと)と同じようにボロボロになった私服のタータンチェックのシャツに鉄十字章をぶら下げ、ジャーマングレイの薄汚れたズボンをはいている… U66(\C型)「あたしは\C型のU66…アメ公の護衛駆逐艦となぐり合ったのはあたしだ、文句があるならあとで勝負しな!」 (※U66…小説・名作映画の「眼下の敵」でモデルになったと思われるUボート。1944年5月6日の深夜、護衛空母「ブロック・アイランド」を中心にした対潜空母グループに捕捉され、航空攻撃の間に隠密接近したTE級護衛駆逐艦「バックレイ」の砲・銃撃の後、衝角攻撃を受け絡み合ってしまい、「総員退艦」をかけてから「バックレイ」の乗員と小火器などで交戦した。「バックレイ」側もピストルからげんこつ、空薬莢、コーヒーカップなどで応戦し、最後は損傷したU66が沈没) 胸を揉んでいた艦娘「わたしは「\C」型のU510だよ、遠路はるばる日本の神戸まで行って、しかも帰りだってどうにかフランスまでは戻ってきたんだ……ちょっとくらいだらしない格好だからって怒らないでほしいもんだね♪」 (※U510…おもにインド洋などで作戦し、1944年には神戸まで到着。45年1月になって故国に戻ろうと厳しい警戒をくぐり抜け、何とフランスまで到着した……が、燃料が尽きサン・ナゼール港でフランス軍に降伏。戦後も59年までフランス潜として活躍した) 揉まれていた艦娘「…私は補給型Uボート、Uタンカーの「]W」(14)型、U459です……「乳牛」なんて言われることもあります」…ぽっちゃりとしたお腹や、ばるんっ…と揺れる乳房は、誰が見ても補給に活躍し潜水艦隊に愛された「Milchkuh」(乳牛)にふさわしい…… ヴァイス提督「うむむ……では、今日の所はひとまず解散!明日からはちゃんとした制服を着用のこと!」 U47「ヤヴォール」 U100「はいはい、了解りょーかい」 U96「…ビールの気が抜けた……ザール、おかわりを!」 ザール「…は、はいっ!今すぐ!」 ヴァイス提督「……秘書艦がこれでは規律を正すのは到底無理か……仕方ない、こうなったら戦艦でも何でも呼んで規律を整えさせるしかないな…」 ……… … 提督「…それで戦艦を配属してもらったのですか?」(…いやーな予感) ヴァイス提督「ええ…ところが……」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/138
139: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/27(火) 02:20:36.20 ID:wlDgRadb0 ヴァイス大尉「本日をもって秘書艦を潜水艦母艦「ザール」からこの「ティルピッツ」に交代する!…今後は厳格に規律を励行し、違反があれば容赦なく罰則を与える!」 ティルピッツ「…秘書艦となったビスマルク級二番艦「ティルピッツ」です。司令のおっしゃる通り、今後はきちんとしてもらいます!」 U100「結構なことでございますな……ところでお美しいティルピッツどのは撃沈何隻、何トンになりますので?」 ティルピッツ「いや…それは……」 U47「…何度も出迎えはしてくれただろうが、出撃したことはあるのか?」 Uボート一同「「あっはははは!!」」 ティルピッツ「うぅ…これでもビスマルク級の二番艦としてノルウェーからにらみをきかせていたんです!」 U100「…スキーと海水浴を楽しみながら?」 ヴァイス大尉「…いい加減にしないか!……規則に文句があるなら私が相手になるが!?」 U100「いえいえ…とんでもございません、わたくしどもはこの美しいユングフラウ(若い乙女)の活躍を聞きたかっただけなので♪」 U38「…けっ、図体ばかり大きい戦艦が」 U47「……ロイアル・オークの代わりにG7e魚雷で沈めてやってもいいかもな」 U96「…私みたいに銀幕デビューしてから言って欲しいね」 U510「…こっちは日本まで行ってきたんだから、あんまり指図されたくないね」 ティルピッツ「うぅぅ…」 ヴァイス大尉「もういい!…以上、解散っ!!」 ティルピッツ「…司令、この任務は私に向いてないのではないでしょうか……」 ヴァイス大尉「気にするな。ティルピッツは職務にまい進すればいい」 ティルピッツ「……は、命令とあらば頑張ってみせます!」 … ……… 提督「あー…やっぱり」 ヴァイス提督「ええ…それで数週間もすると……」 ……… ヴァイス大尉「一体どうなっているのか…ザール!」 ザール「は、はいっ…!」 ヴァイス大尉「これで規律が保たれていると言えるのか?」 …艦娘用の食堂には大音量でUボートの歌が流れ、同時にエディット・ピアフのシャンソンやララ・アンデルセンの「リリー・マルレーン」もかけられている。…皮肉で現実主義者なUボートの艦娘たちはビールやコニャック、シュナップスを浴びるように飲みながら、胸を強調するようなドイツの民族衣装を着せられ、きゃあきゃあと嬌声をあげているU459たち]W型「乳牛」の身体を揉みしだいている… ザール「い、いえ…」 ヴァイス大尉「ティルピッツ!……ティルピッツは?」 U100「どうやらおねんねの時間みたいですなぁ…♪」一同が爆笑する ヴァイス大尉「…U100、ティルピッツに何かしたのか?」 U100「いいえ…♪」 ヴァイス大尉「…ふむ、いずれにせよ諸君は規律を守る気がないようだ」 U99「規律はともかく戦果は挙げています…一魚雷につき一隻で」 U47「私の牡牛の角だって相変わらず冴えわたっている…レッド・エンサイン(※英商船旗…赤地の旗の隅にユニオン・ジャックが入っている)があれば突進してやるさ!」 U29(ZA型)「…うまいっ、私が「カレイジャス」を撃沈した時みたいに冴えてるな!」(※カレイジャス…英空母。1939年9月17日に撃沈された) ヴァイス大尉「…もう結構。この調子なら私も他の手を考えさせてもらう」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/139
140: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/03/27(火) 03:28:34.74 ID:wlDgRadb0 提督「…それで?」 ヴァイス提督「ですが結局のところ、ひんぱんに長期の出撃をさせられて、かつ戦果もあげているUボートたちが唯一持てる休息時間であることを考えると強く出ることも出来ず…ティルピッツも戦果が少なかったことからUボートたちにはにらみがきかないままで……」 提督「…そのまま転属に?」 ヴァイス提督「ええ……昇進はしましたが、結局キールの潜水艦隊では勝手放題されたままで終わってしまいました。ティルピッツもそのせいでより病弱になってしまい……カンピオーニ提督はどうやってあんなに和気あいあいと艦娘たちを仲良くさせているのですか…っ!?」 提督「落ち着いて下さい、ヴァイス提督…ね?」よく見るとヴァイス提督の頬がほのかに紅くなっている…食事中に出した美味しい白ワインと質量ともにたっぷりの夕食がついついグラスを誘い、飲みすぎてしまったらしい…… ヴァイス提督「しかし…っ、カンピオーニ提督は一見すると何も厳しいことは言っていないのに、どうしてこのように上手く……くっ!」テーブルの上に出してあったワインを一気にあおるとくやしげな表情を浮かべた…… 提督「…シャルロッテも大変だったのね……よしよし」そっと席を立ってぎゅっとヴァイス提督を抱きしめると柔らかなプラチナ・ゴールドの髪を撫でつつ、そっと髪を束ねていたゴムを外す… ヴァイス提督「…カンピオーニ提督…っ」 提督「……よかったら、髪をとかしてあげますね」寝室の化粧台からヘアブラシと香水を持ってきて、ヴァイス提督の後ろに立った… ヴァイス提督「あ…いえ、そのようなお気遣いは不要です……///」 提督「まぁまぁ…」さらさらでくせのない髪に優しくブラシをかける…… ヴァイス提督「こんな…恥ずかしい物語まで聞いていただき、その上で少将に髪をくしけずらせるなんて……」 提督「ふふ、かまいませんよ…ヴァイス提督はまるでレーヴェ(ライオン)のように誇り高く、芯の強い方なのですね♪」 ヴァイス提督「……そ、そんなことは///」 提督「…ありますよ。さ、せっかくですからお化粧もしてみましょう?」ヴァイス提督の髪に、さっぱりしたシトラス(citrus)系の香水をひと吹きし、寝室に案内する… ヴァイス提督「いえ…私に化粧など似合いませんから……」 提督「そう言わずに…私も気分が落ち込んだ時はお化粧に時間をかけて集中するんです。いい気分転換になりますし、何よりお化粧は女性の特権みたいな物ですから♪」 ヴァイス提督「……そこまでおっしゃるのなら、お願いします」 提督「ええ♪」 …提督寝室… 提督「さて…と」化粧台の前に座らせ、チークの粉やルージュが制服に付かないように、適当なバスタオルを首からかけた… ヴァイス提督「…化粧品だけでこんなに……これだけの物をいったいどこに使うのですか?」 提督「んー…いつも使うのはほんの数種類で、ここに並べてある化粧品はたいていもらい物なんです」 ヴァイス提督「もらい物…男性からのプレゼントですか?」 提督「いいえ?…ここにあるのは基本的にお付き合いのあった以前の恋人たちや、軍の上官や同僚……元部下の娘たちや、私が親たちからもらったものもあります♪」 ヴァイス提督「えーと…しかし、時には男性士官からもらうこともあったのでは?」 提督「お付き合いできない方に贈り物をもらうのは申し訳ないので、全てお返ししています」 ヴァイス提督「……そ、そうですか」 提督「ええ…さ、まずは下地を作りましょうか♪」すっ…と指先で頬を撫で、後ろから身体を寄せる ヴァイス提督「…うわっ」 提督「ふふっ…大丈夫ですよ、とって食べたりはしませんから♪」パフで下地をのせて行き、暗くなりがちな喉元や頬骨の下のエリアへ軽く白粉をはたく…どちらかと言えば白っぽく血色の悪いヴァイス提督の頬には軽く頬紅をのせ、目の下も暗くならないように明るい色を置く……上まぶたにはパッと明るいパステルピンクのラメ入りアイシャドウを引き、厳しい表情を少しぼかす… ヴァイス提督「…なんだか、自分の顔が変わっていく気がします」 提督「ふふ、これは新型の迷彩ですから…少し時期外れですが、華やかな花畑でクロッカスやアネモネに偽装できるような春用の迷彩ですよ♪」…きゅっと引き締まっている薄い唇には華やかで優しいピンクパール色のルージュを引き、こてをあてて髪を軽くウェーブさせる… 提督「さぁ、できました…どうですか?」 ヴァイス提督「…何と言うか、軍人にはふさわしからぬ雰囲気ですが……休暇の時に時間があれば、こうした格好をしてみるのもいいかもしれません」 提督「ふふ、それじゃあせっかくの機会ですし…時々ここに来てもらって、戦術以外にお化粧も覚えていったらどうでしょう♪」 ヴァイス提督「…いえ、そこまでしていただくのも……そもそも今回のプログラムでは戦術論を学習し、帰国してからの艦隊行動に活かすために来ているのですから」 提督「ふふ、分かっています…でも、覚えられる事を覚えないで済ますのは「時間の有効活用」を考えるとひどくもったいないでしょう?」 ヴァイス提督「…たしかに。たかが化粧と言えども、何の役に立つかは分かりませんね」 提督「でしょう?」 ヴァイス提督「……分かりました。とりあえず今日は話を聞いて下さって、ありがとうございます」 提督「どういたしまして♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/140
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