イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (957レス)
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
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408: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/11/22(木) 02:40:16.19 ID:xs1iM1AF0 …またしばらくして… ザラ「提督、間もなくカサルディ提督が到着するとのことです」 提督「はいはい、それじゃあみんなで迎えに行きましょうか」 ポーラ「はぁ〜い」 提督「ふふ、よろしい♪」 シモネッタ提督「…ルクレツィアに会うのも久しぶりね…フランカは?」 提督「私も練習航海以来よ…あー、あれね……」 …提督たちが波止場に立ってカサルディ提督の到着を待っていると、きれいに錨泊している鎮守府の艦艇をかすめるように白波を切り、かなりの高速で淡灰色をした二隻の魚雷艇が波止場に接近してきた…紺と白の生地に金モールも鮮やかな制服が波しぶきを浴びないよう提督たちが波止場から下がった瞬間、魚雷艇がエンジンを後進に入れて勢いを殺し、しぶきも上げずにぴたりと波止場に艇をよせた… 百合姫提督「すごい…さすがイタリアの魚雷艇隊……♪」 提督「ふふっ、さすがにあんな曲芸はイタリアでもそうそう見られないわ…何しろルクレツィアはエーゲ海管区でも指折りの腕前だから」 シモネッタ提督「ああいう所は相変わらずみたいで安心したわ…後は肝心の本人だけど……」 カサルディ提督「お久しぶりです、カンピオーニ少将……って、エレオノーラも来てたの?」…茶色の髪を後ろでお団子にしているカサルディ提督…琥珀色の瞳は明るく元気いっぱいの様子だが、提督の前に立つとその小柄な身体が際立っていて、その左右には黒のニーソックスと淡い灰色のワンピース姿をした、小学生くらいの小さな女の子が立っている… シモネッタ提督「あー、相変わらず可愛いわね…♪」 提督「もう、エレオノーラったら挨拶もしないうちに……久しぶりね、ルクレツィア♪」 カサルディ提督「フランチェスカ…! 相変わらず大きいね♪」もにゅ♪…と、提督の乳房を下から持ち上げるように触った 提督「あんっ、もう…元気だった?」 カサルディ提督「ええ、招待状をありがとう。おかげで久しぶりにエーゲ海から離れられたわ……」 提督「ならよかったわ…立ち話もなんだから、食堂でお茶でもいかが?」 カサルディ提督「ありがと、フランチェスカ……海水のせいで喉がガサガサにかれちゃって…」 提督「無理もないわ。さぁ、行きましょう?」 …ふたたび食堂… カサルディ提督「…ふー、美味しい……それに贅沢な施設でうらやましい…」アイスティーをあおりながら、明るく広々とした食堂を感心したように眺めている… シモネッタ提督「ね、それは私も思っていたわ…フランカったら一人だけズルい♪」 提督「むぅ…そう言われてもね」 カサルディ提督「ふふふっ、冗談冗談…さてと、改めてこの娘たちを紹介しないとね……私の所のトップエース…」 小学生くらいの艦娘「モート・シルランテ「MS16」と…」 艦娘「同じく「MS22」です…よろしくね、提督のお姉ちゃんたち♪」 シモネッタ提督「まぁまぁ…くふっ♪」 提督「…MS16と22……なるほどね」 (※MS16、22…イタリアがそれまでのMAS艇よりも大型で性能の優れた艇として、41年ユーゴスラビアで鹵獲した元ドイツの「Sボート」を参考に十八隻を建造した魚雷艇「MS.T」型の二隻。「Moto Siluranti」(魚雷艇)の頭文字を取って「MS」と言われる。重量62トンで34ノット。武装は再装填機能付き533ミリ魚雷発射管二基と魚雷四本、20ミリ機銃など…MS16と22はイギリス軍のマルタ島救援物資輸送作戦「ペデスタル作戦」の際に共同して船団を迎撃、グロスター級の軽巡「マンチェスター」を撃沈、輸送船四隻を撃沈・大破させるなど大活躍した) カサルディ提督「ええ、見た目は可愛いけどうかつに触ると火傷するわよ……エレオノーラ、あなたに言ってるんだけど?」 シモネッタ提督「んふっ、大丈夫…♪」優雅な手つきで向かいに座っている「MS16」の小さい手に自分の手を重ねようとする… グレイ提督「…MS16と22……なるほど、マンチェスターに一撃を加えたのはこの二人でしたか……」見おろすように二人を眺めているグレイ提督… MS16「くふふっ…大きいお姉ちゃんって大好き、特に不意打ちでイかせるのがたまらないの……ね♪」 MS22「うんっ……みんな私たちよりうんと大きいのに、すぐイっちゃって可愛いの♪」 シモネッタ提督「んふっ、くふふっ……はぁ、はぁ…二人ともおませさんで可愛いわ…ぁ♪」 提督「…」 ザラ「…」 ポーラ「…えぇ〜…と」 グレイ提督「どうやら遅かれ早かれ…どちらかと言えば早かれの方でしょうが…憲兵隊が必要になりそうですわね?」 エクレール提督「まぁ、イタリア人に風紀を期待する方が無駄ですわ…!」 提督「はぁ…この状況じゃあ言い返せないわね……」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/408
409: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/11/27(火) 09:29:25.28 ID:QT7frY/Bo ろりこんこわい http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/409
410: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/11/28(水) 00:46:06.65 ID:DKnEkfMy0 >>409 まずは遅くなってすみませんでした、この数日ばかりちょっと用事が立て込んでいたもので…「ろりこんこわい」って回文みたいですね(笑) …とりあえず、この後もしばらくのどかな基地祭の光景でお楽しみ下さい… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/410
411: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/11/28(水) 01:02:31.80 ID:DKnEkfMy0 提督「さてと…せっかくだから屋台でも回りましょうか?」 シモネッタ提督「いいわねぇ」 カサルディ提督「賛成。ブリンディシを出た時に食べただけだからこの娘たちもお腹が空いているところだと思うの…そうでしょ?」 MS16「うんっ、もうお腹すいちゃった」 MS22「ね、早くおいしい物が食べたいなぁ…♪」 提督「それじゃあ決まりね……姫、グレイ提督、ヴァイス提督も一緒にいかがですか?」 百合姫提督「ええ、美味しいイタリアの屋台料理を味わいたいわ」 グレイ提督「そうですね、せっかくですから…それにエリザベスたちの出番も終わったでしょうから、合流するとしましょう」 ヴァイス提督「ヤー、昼食には少し早いですが」 提督「分かりました…それじゃあまずはステージの所に行きましょうか♪」 エクレール提督「…ちょっと、どうしてわたくしを無視するんですのっ!?」 提督「あら、マリーはダイエット中だって言うから…てっきりいらないものかと♪」 エクレール提督「たとえそうだとしても、わたくしに声をかけないと言うのは失礼ではありませんこと?」 提督(フランス語)「はぁ、プロヴァンスの田舎娘にしてはあれこれと注文の多い事で……ご一緒しませんか、お嬢様?」…普段からパリジェンヌのふりをしていて、「プロヴァンスの田舎娘」であることを知られるのを嫌がっているエクレール提督のために、フランス語に切り替える提督… エクレール提督「もうっ…///」 カサルディ提督「そう言えばフランチェスカってフランス語も出来たんだっけ…すごいね」 提督「必要に迫られたからなのだけれど…ね」 カサルディ提督「パリ大使館付海軍武官への連絡将校だったっけ?」 提督「ええ、そんなところよ」 シモネッタ提督「すごいわよね…」 提督「いえ、まぁそれほどでも…///」(実際は「お姉さま」の一人に無理やり推薦されただけなのだけれど…ね) …鎮守府・特設ステージ前… コルサーロ「…イタリアを馬鹿にするようなやつらの施しなんて…いらねぇやいっ!」施しとしてもらった金を叩きつける、出稼ぎ少年役のコルサーロ… 禿げ頭のおじさん「そうだそうだ、言ってやれ!」 白髪のじいさん「いいぞっ!」 アオスタ「……これにて一幕芝居「クオレ…パドヴァの愛国少年」を終わります。皆さま、出演の艦娘たちに改めて盛大な拍手をお願いします!」 おじさん「ブラヴォー!」 丸っこいおばさん「良かったわよ、お嬢ちゃんたち!」 明るいおばさん「いやぁ、演技とは言えイギリス人役の二人は本当に高慢ちきで…近くにいたら張り倒しているところだったねぇ!」 クィーン・エリザベス「お褒めに預かり恐縮でございます…では、失礼」 提督「みんな、お疲れ様」 コルサーロ「おっ、提督…あたしの芝居はどうだった?」 提督「ふふっ、威勢のいい啖呵の切り方が格好良かったわ♪」 コルサーロ「ははっ、そいつはあたしのような海賊にゃあ嬉しい意見だね……で、提督方はお揃いでどちらに?」 提督「ええ、実はこれから食べ歩きでもと思って…コルサーロもどうかしら?」 コルサーロ「これはこれは…それじゃああたしもご一緒させていただくよ♪」 提督「そう、良かったわ……最初はピッツァにしようかしら?」 百合姫提督「いいわね、ピッツァは好きよ♪」 提督「それじゃあローマの茸とチーズのラツィオ風ピッツァか、ムツィオのナポリ風マルゲリータがあるけれど…どっちにする?」 シモネッタ提督「私はナポリ風で」 百合姫提督「マルゲリータも捨てがたいけれど、濃厚なローマ風も美味しそう……足柄と龍田はどっちがいい?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/411
412: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/11/28(水) 01:21:46.83 ID:DKnEkfMy0 龍田「うーん、どっちも捨てがたいから両方がいいわぁ…♪」 足柄「そうよね。旅費は出るって言っても、どのみち鎮守府へのお土産だなんだで貯めておいた予算は使いきっちゃったし……どうせ戻ったら「MY作戦」なんだから、うんと美味しい物を食べておきたいわよね」 提督「姫「MY作戦」って、確かミッドウェイ方面の……こんな時期に作戦が控えているの?」 百合姫提督「あー…いえ、「MY」って言うのは別に頭文字をとっただけで「MI作戦」とは関係ないの///」 提督「頭文字?」 百合姫提督「ええ…実は「MY」っていうのは「もやし」の頭文字で……///」 足柄「鎮守府の食費が厳しい時の倹約献立集なのよ…はぁ、帰ったら三食とも豆もやしの朝鮮風(ナムル)かしらね?」 龍田「あれはあれで美味しいけれど…さすがに毎日だとねぇ…」 足柄「本当よ… ♪〜イヤじゃあ〜りませんかぐ〜んた〜いはぁぁ〜、かね(金属)のうつわに竹のはしぃぃ〜…」 龍田「♪ほぉ〜と〜けさまでもあるまいにぃ〜、いちぜぇ〜ん飯とはなさけなやぁ〜… まったくよねぇ…」(※海軍小唄) 提督「あらあら……それじゃあその分もここで食べて行って? ルクレツィアは?」 カサルディ提督「うーん…私はどっちも食べたいけど、他にも美味しそうなのがあるし…」 提督「じゃあ私が違うのを買うから、一口味見させてあげましょうか?」 カサルディ提督「あ、いい?」 提督「ええ♪ …あ、ちょっと待ってね」 カサルディ提督「どうしたの?」 提督「いえ、警備担当の指揮官が…大尉、見回りご苦労様です」憲兵隊の女性士官に近寄っていって挨拶をする提督…身なりにもうるさい憲兵隊だけあって、折り目もピシッと入った白と紺の制服に型崩れもしていない制帽…ピストルベルトに吊るしたベレッタM92ピストルにはきっちりランヤードが通してある… (※ランヤード…ピストルの銃把についているリングと、ベルトやホルスターをつなぐひも。紛失・落下防止のもの) 海軍憲兵士官「あぁ、司令官…いえ、これも憲兵隊の職務ですか…ら……」 提督「どうかしました?」 憲兵士官「あ、いえ…数人の提督が来訪されるとはうかがっておりましたが、こんなにたくさんの将官がいらっしゃるとは……」 提督「そう言うことですか。ふふ、緊張しなくても大丈夫ですよ…大変なご苦労でしょうが見回りの方、引き続きよろしくお願いします♪」 憲兵士官「は、お任せください」 提督「はい、それでは」 シモネッタ提督「……確かに中佐や大佐、少将がきら星のごとくだもの、固くもなるわよ…そうでしょ、フランカ?」 提督「ええ、大尉もやりづらいわよね」 カサルディ提督「ねぇ、おしゃべりもいいけどそろそろ買いましょうよ?」 提督「ふふっ、それもそうね…ローマ、その美味しいピッツァを一つもらえる?」 … 海軍憲兵下士官「……大尉、額なんて押さえてどうしたんです? 今の所たいした問題もないじゃありませんか」 憲兵士官「あなたは何をのんきなことを言っているの…あの三人が揃うなんて悪夢だわ……」 憲兵下士「あの三人って…確かにここの司令は「女たらし」のカンピオーニ少将ですけれど……」 憲兵士官「問題はその横にいた二人よ…長髪の優雅な方は「幼女集め」で有名なヴェネツィア第三のシモネッタ大佐だし、小柄で髪をお団子にしていた方は「スケコマシ」のカサルディ中佐でしょうが……」 憲兵下士「うえっ…あれがですか!?」 憲兵士官「ええ…参ったわ、イタリア海軍で一番問題のある女の上位三人がそろい踏みとはね……」 憲兵下士「どうします?」 憲兵士官「どうもこうも…よく見張って騒動が起きないようにしなさい。ここからは軽食を食べ歩くような暇はないわよ?」 憲兵下士「…了解」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/412
413: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/11/29(木) 01:52:13.48 ID:pFjHdzhp0 シモネッタ提督「ところで、フランチェスカ」 提督「なぁに?」 シモネッタ提督「…なんだかすごい事になってないかしら?」 提督「あー、そうね…あんまり見ないようにしていたけれど……」 ビスマルク「はぐっ…むしゃ、むしゃ……」屋台の椅子にどっかりと腰掛け、次々と皿を空にしているビスマルク… ヴァイス提督「全く…お恥ずかしい限りです///」 提督「いえ、別に構いませんが…大食い競争に出たら大会を総なめにできそうね……」 コルサーロ「そう言えば、ちょうどあんなのをアニメで見たことあるぞ……ほら、「千と千歳の船隠し」で両親がブタになる場面さ…くくくっ♪」 提督「あー…言われてみれば」 フィウメ「それでもあの体型なのはさすがですねぇ」 提督「確かに…いくら食べても太らないなんてうらやましいわ」そう言って遠巻きにしていると、アッテンドーロがビスマルクを挑発し始めた… アッテンドーロ「……へぇ、まだ食べられるの? 本当かしら?」 ビスマルク「ほう…よかろう、「鉄血宰相」は胃袋も鋼鉄だと言うことを見せてやる。もう一枚だ!」 ティルピッツ「姉上、姉上…っ!」 ビスマルク「何だ、金ならちゃんと払っているだろうが…釣りはいらないからその分焼いて持ってくるがいい!」 アッテンドーロ「毎度あり♪」…イタリアのことわざにも「美女よりもカネになるブタを選ぶのはミラノ人だけ」と言われるほど、物質万能主義で商売上手なミラノ人…アッテンドーロも艦名はミラノ人だけあって、口車にのせるのも上手い… 提督「…」 シモネッタ提督「……とりあえず私たちもどこかで座って食べましょうか」 カサルディ提督「ええ、お腹ぺこぺこ♪」 MS16「んー…ねぇねぇ、シモネッタ提督さん」 シモネッタ提督「うん、どうしたの?」 MS16「わたし、あのお肉が食べたいな…ぁ♪」くりっとした目で斜め下から上目をつかう… シモネッタ提督「ふふっ、それじゃあお姉ちゃんが買ってあげるわね♪」 MS16「…ほんと?」 シモネッタ提督「ええ、もちろん♪」 カサルディ提督「ちょっと、エレオノーラ!」 シモネッタ提督「あら……あなたは大佐の判断に異を唱えるの?」 カサルディ提督「いや、それよりも何で勝手にうちの娘たちにあれこれ買ってるのよ…だいたいエレオノーラは管区が違うんだから、直属の上官じゃないでしょ!」 シモネッタ提督「別にいいでしょうが…はい、不公平にならないようにあなたにも買ってあげるからね♪」MS22にもアラビア風の串焼き肉を差しだした MS22「ありがとぉ、エレオノーラお姉ちゃん……んっ♪」しゃがんだシモネッタ提督のほっぺたにキスをするMS22… シモネッタ提督「んふっ、んふふっ…いいのよ♪」 カサルディ提督「ねぇフランカ、どうにかしてよ!?」 提督「…エレオノーラ」 シモネッタ提督「もう、分かったわよ…もてなす側に叱られたら仕方ないわ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/413
414: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/11/29(木) 02:08:26.16 ID:pFjHdzhp0 カサルディ提督「はぁ…もう、二人ともお姉さんたちを困らせないのっ!」 MS16「そんな事言ったって……大きいお姉ちゃんたちはたらしやすいんだもの♪」 MS22「ねっ…んー、美味しっ♪」 カサルディ提督「こぉら、ちゃんと司令の話を聞きなさいよ」 MS16「うんっ、聞いてるよ」 MS22「そうそう…あ、ねぇカンピオーニ提督さんっ」 提督「なぁに?」 MS22「あの白と紅のケーキも美味しそう…一つ買ってくれる?」 提督「ふふ、それじゃあルクレツィアに聞いてあげるわね」 MS22「わぁ、ありがと…カンピオーニお姉ちゃんは優しいねっ♪」 提督「いいのよ…で、どうかしら?」 カサルディ提督「はぁ…あなたもなの、フランチェスカ?」 提督「まぁまぁ…そんなに大きいわけじゃないし、一つならいいんじゃないかしら?」 カサルディ提督「分かったわよ、それじゃあお金は私が出してあげるから…まったく、これじゃ普段何も食べさせてないみたいじゃない……ほら、買っていらっしゃい」 MS22「ありがと……うんっ、美味しい♪」 提督「そう、良かった…うちの娘たちが頑張って作ったお菓子だから、よく味わってね♪」 カサルディ提督「はぁ…とはいえこの娘たちがはしゃぐのも無理ないわ。何しろうちの施設は貧弱で…たびたび管区司令部をせっついてはいるんだけど……」 MS16「ふふっ…司令のせいじゃないから、気にしてないよ」 MS22「いつも司令が頑張ってるのは知ってるもん♪」 カサルディ提督「そう…ありがと、二人とも」 シモネッタ提督「あぁぁっ…うらやましいっ、私だって配属希望をエーゲ海管区って出したのに……」 提督「まぁ、エレオノーラの希望がいれられなかった理由は……ね」 カサルディ提督「それはもう「お察しください」…ってところよね」 シモネッタ提督「むぅ…二人は自分の好みの娘を抱えておきながら、私にはそう言うことを言うのね?」 提督「さすがに貴女の趣味まではかばえないわ」 シモネッタ提督「そうやってすぐ人を差別して…ねぇ、マエストラーレ?」 マエストラーレ(ヴェネツィア第三)「くすくすっ…さすがにこればっかりは司令をかばえないですよぉ♪」 シモネッタ提督「あー、マエストラーレまで私をいじめるの?」 カサルディ提督「ほらね?」 リベッチオ(ヴェネツィア第三)「えへへっ、それでも司令はいい人だよ…♪」 シモネッタ提督「ほぉら見なさい、純粋な心を持った幼女にはちゃんと分かるのよ……それじゃあ、いい子のリベッチオには何でも買ってあげる♪」 グレカーレ(ヴェネツィア第三)「あきれた…すぐこれだもん」 提督「ふふ、変わってないわね…ザラ、隣に座る?」 ザラ「ありがとうございます、提督…ねぇライモンド、私の隣にはポーラたちが座るし、あなたは提督の左隣に座ったらいいんじゃない?」 ライモン「そうですね、ありがとうございます……それじゃあわたしは提督のお隣に…///」 提督「ええ、いらっしゃい♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/414
415: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/02(日) 02:20:58.48 ID:WKpfxO2k0 提督「あむっ、んむぅ…んぅ♪」チーズたっぷりのピッツァにかぶりつき、頬を押さえて幸せそうな提督…と、そこにアッチアイーオ級の中型潜「アッチアイーオ」と「アラバストロ」が走ってきた… アッチアイーオ「あ、いたいた…提督ぅ♪」 提督「あら、アッチアイーオ…何かご用かしら?」 アッチアイーオ「ううん、でも提督と一緒にいたくって……///」寒くなると途端につんけんするアッチアイーオだが、日差しが暖かいのですっかりデレデレの「甘えモード」に入っている… 提督「まぁ、嬉しいわ…アラバストロもどうぞ♪」 アラバストロ「はい、どうもありがとうございます…♪」アッチアイーオとは対照的に白っぽい瞳と淡色の髪、白いフリル付きワンピース…と、白一色のアラバストロ(雪花石膏・白大理石)… デシエ(中型潜アデュア級)「あー、もうあんなに集まってるわ…」エチオピア風なのか肌がいくらか褐色がかっていて、瞳も茶色っぽいアデュア級の名コンビ「デシエ」と「アクスム」 アクスム「ちょっと出遅れちゃったかもね……どうする?」 デシエ「それはもう…二人で斬り込みましょう♪」 アクスム「ふふ、そう言うと思った…それじゃあ、行こうか」 提督「あらあら…みんなあちこち見て回らなくていいの?」次第に集まってくる艦娘たちに、にっこりと笑いかける提督 アッチアイーオ「提督と一緒に回りたいの…ね、お願い♪」 デシエ「ねぇ提督…」 アクスム「私たちと一緒に…」 デシエとアクスム「「基地祭を回ってくれる?」」 提督「ふふっ、二人とも息ぴったりね♪」 アクスム「ええ…だってデシエは最高の戦友だもの、ね♪」 デシエ「ふふ、むしろそれ以上の関係…かな♪」 アクスム「言われてみればそうかもね…んむっ、ちゅ♪」 提督「あら…二人の間には私なんていらないんじゃないかしら?」 デシエ「そうつれない事を言わないで…ね?」 アクスム「私たちと一緒に回りましょ?」 提督「もう、私の身体は一つだけなのよ…?」 ザラ「……あの、提督」 アッチアイーオ「だーめ、私が提督と一緒に回るのっ♪ …ね、アラバストロ?」 アラバストロ「そうですね、アッチアイーオは提督の事が大好きですから……よかったら譲ってもらえませんか?」 デシエ「え、なに? ワタシ「デシエ」イタリア語ヨクワカラナイ…提督ヤサシイ。ワタシ、誘ッテモラウ…ワタシ、ウレシイ!」 アッチアイーオ「もうっ、そうやって都合のいい時だけエチオピア訛りにして…アクスム、そのとぼけた相方に言ってやって!?」 アクスム「ハウ、ワタシ「アクスム」…コ・ン・ゴ・ト・モ・ヨ・ロ・シ・ク」 アッチアイーオ「あ、このっ…もういいわ! 提督、一緒に行きましょう?」 提督「ふふ、それじゃあ順番で……」 ザラ「提督、提督…っ!」 提督「なぁに、ザラも一緒に回りたいの?」 ザラ「そうじゃなくて……あの、提督の「許嫁」さんが…」 提督「い゛っ…!?」 アンナ「…さーて、フランカ。電話にも出ず、あまつさえ車をとばしてやって来た許嫁の目の前でいちゃついてくれるなんてね……被告人、何か弁解は?」 提督「いえ、あのっ…さっき出し物の邪魔をしないように携帯電話をマナーモードにしたっきりで……」 アンナ「へぇ…それじゃあどうやって埋め合わせるのか聞かせてもらうわ。それが私の気に入ったなら執行猶予にしてあげる♪」 提督「わ、分かったわ…ごめんなさいね、みんな」 ドリア「まぁ怖い…まるで「プラダを着た悪魔」ですね♪」 提督「いえ、アンナはプラダを着てなくても悪魔だから……」 アンナ「何か言った?」黒いプラダのドレスの腰に手を当てて、提督を「きっ」とにらみつけた… 提督「い、いえ…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/415
416: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/04(火) 11:06:30.17 ID:6XBsA2Zw0 グレイ提督「あらまぁ…もてなし役が退場してしまいましたし、ここからはそれぞれ自由行動ですわね?」 エクレール提督「本当にイタリア人は自分勝手で困りますわ……せっかくリシュリューとジャンヌが気を使って留守をしてくれていると言うのに、フランチェスカときたら…///」ため息をついて肩をすくめた… カサルディ提督「…さぁ、これでエレオノーラを抑えられる人間がいなくなっちゃった……二人とも私のそばにいなさいよ?」 MS16「了解♪」 MS22「大丈夫…司令とはいつも一緒よ♪」 チコーニャ(ガッビアーノ級コルヴェット「コウノトリ」)「…ほらお姉ちゃん「あーん」して?」 ガッビアーノ(ガッビアーノ級「カモメ」)「あーん……うん、美味しいよ…♪」折りたたみテーブルに両肘をついて黄色い目で水平線を眺めながら、チコーニャに「あーん」してもらっている… シモネッタ提督「…フランチェスカったらあんな可愛い娘を隠しているなんて…くふふっ、隅に置けないわね……♪」 カサルディ提督「ほら、ちょっと目を放すとすぐこれだもん…参ったわね……」 …一方… 百合姫提督「ふふ…うちもそうだけれど、ここの娘たちも仲睦まじくて微笑ましいわね……」 足柄「はぁ…この「ただ事じゃない仲の良さ」をそれで済ましちゃう辺りが、ね」 スーツ姿の男性「……さて、なにを食うか…晴れやかなイタリアの空にふさわしい腹具合だ…」 龍田「いかにもうちの提督らしいわねぇ…きゃっ!?」足早に歩く地味なスーツ姿の男性と軽くぶつかった… 男性「あ、すみません……お怪我はありませんか?」 龍田「え、ええ…」 百合姫提督「大丈夫、龍田?」 龍田「私は平気よぉ…それより、そちらもお怪我は……」 男性「あぁ、はい…って、もしかして日本の提督と艦娘さんですか?」 百合姫提督「ええ、そうですが……もしかしてそちらも日本の方ですか?」 男性「ええ、そうなんです…あ、実はわたくし、こういう者でして……」慣れた手つきで名刺を差し出す男性… 百合姫提督「まぁ、すみません…えぇと、「井之頭」さん?」 男性「はい、井之頭と申します……」 百合姫提督「まぁまぁ、イタリアまでわざわざ…商用でいらしたのですか?」 井之頭「ええ、その通りです…あ、今はちょっと急ぎの用事が……失礼します」 百合姫提督「はい…お仕事、うまく行くといいですね」 井之頭「どうも」 足柄「…何だかせかせかした感じの人だったわね」 百合姫提督「南イタリアののどかな鎮守府であんなに急ぐ用事があるとも思えないけれど…まぁ、きっと何かあったのでしょうね」 足柄「そうね…って……」 井之頭「……うーむ、困った…イタリア料理、パスタにするかピッツァにするか、ドリアにするか……いや、せっかくならいきなり肉にかぶりつくと言うのも悪くない……」 足柄「…あの人「急ぎの用事で」って言う割には、屋台の前で悩んでいるだけに見えるんだけど……」 龍田「そうねぇ、私にもそう見えるわぁ」 百合姫提督「うーん……だとしたら午後に商談か何かが控えていて、お昼を急がなくてはいけないのかもしれないわ。 …せっかくだから私たちも何か食べましょう♪」 足柄「そうね…龍田、何か注文したいなら私がしてあげるからね?」 龍田「ふふ、助かるわぁ…♪」 足柄「いいのよ、イタリア語ならそこそこ出来るし…代わりに一口ちょうだいよ?」 龍田「ええ、もちろん」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/416
417: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/06(木) 01:36:14.06 ID:x1vr9PdN0 …しばらくして・昼下がりの提督寝室… 提督「ふー…これで少しは満足した?」 アンナ「ええ、被告人への告訴は取り下げにしてあげるわ…♪」 提督「そう、良かった……あら?」ベッドサイドの小机に置いてあった携帯電話がぶるぶると震え、「ピリリリ…ッ!」と着信音が響いた アンナ「……あなたの着信じゃない?」 提督「みたいね。もしもし…あ、お母さま♪ ええ、うん…そうね、一応駐車スペースは確保してあるから平気よ……うん、うん…分かった、待っているわね。チャオ♪」 アンナ「今の電話…お母さんから?」 提督「ええ、そろそろここに着くって電話…シルヴィアおばさまも一緒よ」 アンナ「そう…なら私も、お義母さまにあいさつしなくちゃね♪」 提督「…え」 アンナ「何よ?」 提督「いえ、構わないけれど…」 アンナ「決まりね……それじゃまだ時間はあるし、もうちょっとこのベッドを堪能させてもらうわよ♪」提督の枕に顔をうずめて息を吸い込む… 提督「もう、仕方ないわね……それじゃあ私は先に着替えるから」 …同じ頃・上空六千フィート… P-3Cの副操縦士「よーし、目標が見えた…機長「タラント第六」上空まで五分です」 アントネッリ「よろしい。アンジェ(天使)1からアンジェ2、アンジェ3…これから隊形を組んで鎮守府上空を通過、一周してからチャフ・フレアの発射訓練を行うぞ」 …基地祭を迎えた提督へのちょっとしたプレゼントとして、チャフ・フレアを放つ「回避機動訓練」を鎮守府上空の空域にセットしたアントネッリ中佐……僚機二機が後ろに従い、低周波を奏でるエンジン音を響かせながら飛行を続けている… 僚機「アンジェ2了解」 アントネッリ「…いいか、私のカウントにちゃんと合わせろよ?」 僚機「分かっていますよ、隊長!」 アントネッリ「結構……それじゃあ私をトップに、くさび形陣形を組め!」 僚機「了解…2、3ともに位置につきました」 アントネッリ「よろしい、では三千フィートまで降下するぞ…!」 …一方・鎮守府… アンナ「今日は飛行機がずいぶんうるさいのね……昨日はここまでじゃなかったのに」 提督「…そろそろ時間ね……アンナ、着替えてテラスに出ましょう♪」 アンナ「えぇ? …何だかニヤニヤしてるけど、アクロバット飛行でも始まるっていうの?」 提督「まぁそんなところね…さ、早く♪」 アンナ「もう、分かったわよ…」脱ぎ捨てられていた服を着直すと、提督に手を引かれながらテラスに向かった… …鎮守府上空… アントネッリ「いいか、アンジェ1よりアンジェ2、3…フレア射出まで五秒前…トーレ、ドゥーエ、ウノ……フレア、フレア、フレア!」…C130輸送機の「天使の翼」ほど派手ではないにしろ、三機のP-3Cがタイミングを合わせてフレアを打ちだすと、上空に鮮やかな白い煙と明るい光が漂った… …鎮守府・二階のテラス… 提督「…さすがね、タイミングもぴったり」 アンナ「まぁ、すごい花火……あれって照明弾か何か?」 提督「ええ、ミサイル妨害のフレアね……ジュリア、上手だったわよぉー♪」上空を飛び去るオライオンに手を振る提督…すると提督が見えているわけではないだろうがP-3も軽く翼を振り、エンジン排気の薄い雲を残して飛んでいった… ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/417
418: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/12/06(木) 10:46:56.20 ID:bRXIe96lo 乙。読んでるよ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/418
419: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/07(金) 02:23:56.40 ID:BXut0DCi0 >>418 どうもありがとうございます…書くのが遅いものでなかなか進みませんが、そろそろ提督とアンナの馴れ初めの話を投下するつもりです …ちなみに提督(小)×アンナ(小)の百合っぽいのも書くつもりですので、どうかお待ちください… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/419
420: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/07(金) 03:07:22.68 ID:BXut0DCi0 …しばらくして… 提督「あ、来たわ…♪」 …海軍憲兵に誘導されて駐車スペースに鮮やかなイタリアン・レッドの「アルファロメオ・ジュリエッタ」(初代)が停まると、クラウディアとシルヴィアが降りてきた…シルヴィアは綿のスラックスに白い開襟シャツ、淡い茶色のブレザー…クラウディアは秋らしく、カシミアらしいふわっとした白いセーターに明るい朽葉色のスカートと黒いタイツでまとめ、肩ひも付きのハンドバッグを持っている… シルヴィア「…フランカ、来たわよ」 クラウディア「ここはのどかでいい所ね♪」 提督「お母さま、おばさま、来てくれて嬉しいわ…ようこそ鎮守府へ♪」ちゅっ…と左右の頬にキスを交わす提督たち…… ライモン「お久しぶりです、夏休みの時は色々とありがとうございました」 クラウディア「いいのよ…って、あら」 アンナ「お久しぶりですね」 クラウディア「まぁまぁ…アンナ、貴女も来ていたのね♪」 アンナ「ええ、だって許嫁の基地祭ですから…クラウディアお義母さまも、シルヴィアおばさまも元気そうで何よりです♪」 クラウディア「ふふ、ありがとう」 シルヴィア「おかげさまでね…そちらのご家族は?」 アンナ「ええ、おかげで上手くやっています……今はフランカと話したいことがたくさんあるでしょうし、その話は後にしましょう?」 クラウディア「そうね、アンナには悪いけれど…ごめんなさいね?」 アンナ「いえ、いいんですよ……それじゃあフランカ、また後でね♪」 提督「ええ、チャオ……ふー、来てくれて助かったわ…」 シルヴィア「アンナも相変わらずのようね」 クラウディア「ええ、それにしても綺麗な大人の女性になって…どこかのモデルかと思ったわ♪」 シルヴィア「そうね」 提督「お母さま、おばさま、ここで立ち話もなんだから…食堂に行きましょう?」 クラウディア「あら、ありがとう」 シルヴィア「フランカ、ここは軍の施設でしょう…大丈夫なの?」 提督「ええ、通信室や武器庫でもない限りは大丈夫…それじゃあ案内するわ♪」 …食堂… シルヴィア「…それにしてもなかなか立派な施設ね……感心したわ」 クラウディア「うふふっ、フランカにはそれくらいの価値があるわ♪」 シルヴィア「クラウディアは相変わらずフランカに甘いんだから…ここで食事をしているのね」床に古代ローマ風のモザイク画が施してあったりと、広くて明るい上に装飾も優れている食堂に感心した様子で、ぐるりと辺りを見回した… 提督「ええ、うちの娘たちと一緒にね……ちょうどいい機会だし、紹介するわね。この優しげな貴婦人が、私の副官を務めてくれている戦艦「コンテ・ディ・カヴール」…それから高速スループの「ディアナ」…料理上手だから、厨房を取り仕切っているわ。それからこちらは大型潜「エットーレ・フィエラモスカ」…姉妹艦がない代わりに、潜水艦隊の訓練役をしているわ」 クラウディア「よろしくね、カヴール……フランカから聞いていた以上の美人さんね♪」 カヴール「まぁ、お上手ですね♪ こちらこそ提督のおかげで、鎮守府での生活を何不自由なく過ごすことが出来ております…それに、提督はお母さまと瓜二つでいらっしゃいますね♪」にっこりと笑みを浮かべてクラウディアとあいさつの接吻を交わす… クラウディア「ふふ、ありがとう…それから、あなたがディアナね?」 ディアナ「さようでございます…提督から、クラウディア様は大変な料理上手と伺っておりますし、ぜひご教示願いたいものです」 クラウディア「もう、フランカったら……それじゃあ時間があったら何か作ってみるわ。ディアナの参考になればいいけれど…」 ディアナ「嬉しゅうございます」 シルヴィア「それからあなたが大型潜の「フィエラモスカ」ね…いつもうちの娘を支えてくれてありがとう」 フィエラモスカ「いえ、こちらこそ…提督から紹介して頂きました、エットーレ・フィエラモスカです」 提督「さてと、そのうちにみんなも入れ替わりで戻ってくるでしょうし…ところでお母さまたちはお昼を済ませたの?」 クラウディア「いいえ、せっかくだからここで何か買ってあげようと思って…ね、シルヴィア♪」 シルヴィア「ええ。だから案内してちょうだい…私もクラウディアも、お腹を空かせたら何をしでかすか分からないわよ?」口の端に笑みを浮かべて冗談めかした… 提督「ふふっ、了解しました♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/420
421: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/10(月) 02:39:38.01 ID:blGHsMb30 …午後… カヴール「それで…実際の所、提督とアンナさんとはどんな関係なのですか?」 アッテンドーロ「あー、それは私も気になっていたわ……何でも「許嫁」って話だったけれど…」 クラウディア「まぁ…アンナったらあの時の話をちゃんと覚えていたのね。フランカ、どうしてみんなに話してあげないの?」 提督「いえ、だって…話そうとは思っていたけれど、みんな基地祭で忙しいし……」 シルヴィア「ずいぶん前の事なのにね…それじゃあ、フランカが話をして、クラウディアが足りない部分を付け加えればいいわ」 クラウディア「そうね、そうしましょう…いい、フランカ?」 提督「ええ……アンナは自分の事を「許嫁」なんて言っているけれど、少なくとも幼馴染ではあるわ」 アッテンドーロ「ふーん」 提督「知り合ったのは小学校も低学年の頃ね…どっちかというと内気で本ばっかり読んでいた私と活発なアンナだから、最初は特に付き合いもなかったわ」 ドリア「それがどうしてそんな深い中になったのでしょう?」 提督「ええ、それがね……」 …提督・小学校時代… 提督(小)「あ、お母さま、おばさま…今日は保護者会なの?」 クラウディア「ええ、そうよ……その間は本でも読んで待っていてくれる?」 提督(小)「うん」 …翌日… 同級生の男子(金色がかった髪)「そういえば、カンピオーニの家ってお父さんっていないの?」…保護者会にやってきたクラウディアとシルヴィアを見かけたらしい男子が聞いてきた… 提督(小)「いないよ?」 男子「じゃあどこかで出稼ぎとか?」 提督(小)「ううん、最初からいないけど…?」 男子「へん、そんなのおかしいや!」 提督(小)「別に…おかしくないよ」 男子「おかしいや、だってそれじゃあ父無し子じゃんか…そうだろ、ロッシ!」 男子(やせっぽち)「あぁ、おかしいや…へんなの!」 提督(小)「変じゃないもん……おばさまがいればお父さんなんていらないし」 男子「それが変なんだよ、カンピオーニって変なやつ!」 …集団でいる子供ならではの、ちょっと毛色の違う相手への「思いやりがなく意地悪な」からかいが提督に向けられた…大人しい提督は困ってしまって、本を開いたまま少し泣きそうな顔をしている… アンナ(小)「ねぇ、ちょっと!」 男子「…ん、なんだよ?」 アンナ(小)「あんたたち、フランチェスカをいじめてどうしようっていうの?」両の腰に手をあてたアンナは、まだあどけない子供にもかかわらずプラダのプリーツスカートと、襟元をリボンで留めた白のブラウスを着て、長い黒髪をツインテールにしている… 男子「別にいじめてなんかないや…変だって言ってるだけだろ?」 アンナ(小)「それをいじめてるって言うんでしょうが。だいたい、私に言わせればあんたたちの方がよっぽど変よ。エミリオなんて真っ黄色な髪で、まるでポレンタじゃない…あんたってピノッキオのじいさん友達みたいに「ポレンディーナ」なんじゃないの?」 (※ポレンディーナ…トウモロコシ粉を練った料理「ポレンタ」から。ピノッキオのもとになった木材をくれたジェペット爺さんの友達で、カツラが金髪…当時はカツラのレベルが低かったのですっかり皆に知られていたがからかわれると怒る。当然ピノッキオはそれを(材木のままではあったが)からかい、ジェペットが言ったものと思った二人はケンカになる) 男子「そ、そんなことねーし!」 アンナ(小)「へぇ、まぁカツラの人はたいていそう言うわよね…中身が足りなくて、おまけに髪もポレンディーナじゃ仕方ないもんね」 男子「このぉ…!」 アンナ(小)「それにロッシ…あんたなんて勉強はできないし、顔もろくに洗わないし……まるで野良犬…それとも山ザルかしら?」 男子(やせ)「このやろ…!」こぶしを握る男子… アンナ(小)「おまけに言い返せなくなるとすぐ手を出そうっていうんだもん…ホントにキャンキャン吠えてる野良犬そこのけよね…あんたのお母さんって、昨日そこを歩いていたぶち犬?」 男子(やせ)「なにを…っ!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/421
422: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/12/10(月) 02:56:11.24 ID:blGHsMb30 アンナ(小)「ほら、何か言い返せるなら言い返してみなさいよ…フランカが大人しいからってつけあがっちゃって!」 同級生の女子「そうよ…アンナはちょっと言い過ぎだけど、さっきからどうしてフランカにちょっかいを出すの?」 女子(おさげ)「本当よ、フランチェスカが何をしたって言うの?」 アンナ(小)「ほら見なさい、とっととその薄汚い顔を引っ込めるのね!」 男子「…ふんだ、お前たちなんてうちの兄ちゃんがコテンパンにしてやるからな!」 アンナ(小)「あっそう、じゃあうちはパパに言いつけてあげるから…!」 提督(小)「……助けてくれてありがとう、アンナ」 アンナ(小)「いいのよ、あんなエテ公なんかに言わせておくことなんてないわ…今日は逃げられちゃったけど、今度会ったらきっちりあいつらに謝らせるからね」 提督(小)「ううん、本当にありがとう…」 アンナ(小)「いいのよ♪」 …数日後の放課後・図書室… アンナ(小)「ねぇフランカ、ちょっと来てちょうだい?」 提督(小)「なぁに、アンナ?」 アンナ(小)「いいから来て?」 提督(小)「?」 …教室… 提督(小)「!?」 アンナ(小)「ほら、約束したでしょ?」 男子「う゛え゛えぇ゛ぇん゛…っ、げほっ、ごほっ……!」 男子(やせ)「う゛わ゛ぁ゛ぁぁ…ん゛っ!」 提督(小)「ど、どうしたの…?」 …教室の中心で鼻を垂らしながらわんわん泣きわめいているのは例の男子二人……そしてアンナが呼び集めたのか、その時の事を見ていた何人かが恐るおそると言った様子で周囲に立っている… アンナ(小)「どうしたもなにも…この前の事でちゃんと謝らせるって言ったでしょ? ほら、二人ともとっととフランチェスカに謝りなさいよ!」 男子「ごう゛ぇん゛な゛さぁ゛ぁい…っ!」 男子(やせ)「ひぐっ、う゛え゛っ……」 アンナ(小)「ほら、あんたも謝るのっ!」 男子(やせ)「えぐっ、ぐずっ…ごめ゛んな゛…ひぐっ、ひっ……さ゛い゛…」 アンナ(小)「よろしい…みんなもこれでいいわよね?」 女子「う、うん…」 女子(おさげ)「い…いいよ?」 アンナ(小)「それじゃあ二度とフランカに余計なおせっかいはしないこと…はい、おしまい!」両手をぱんぱんっ…と叩いて解散をうながした… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/422
423: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/10(月) 03:26:43.71 ID:blGHsMb30 …少しして・再び図書室… 提督「……どうもありがとう、アンナ」…何が何だかよく分からないが、とりあえず男子には謝ってもらい、これでシルヴィアおばさまの迎えが来るまで心おきなく本が読めると図書室に戻った提督(小)…が、当然のようにアンナ(小)もついてきて隣の椅子に座ったので、一旦本を閉じて再度お礼を言った… アンナ(小)「いいのよ。…でも私が助けてあげたんだから、何かしらの「お礼」が必要だと思わない?」 提督(小)「うん…でもお金はないし、あげられるような物も持ってないから……」学校への送り迎えはシルヴィアの車で、お昼は持参のお弁当…なので特にお金も持っていない提督(小)… アンナ(小)「別に物じゃなくたっていいわよ……それならどう?」 提督(小)「うーん……あ、ならこれでどうか…な?」…ちゅっ♪ アンナ(小)「!?」 …提督(小)の柔らかい唇がアンナ(小)のきゅっと引き絞られた唇に重なった…放課後の明るい図書室には人気もなく、暖かい午後の日差しを浴びて古い紙の香りが漂い、静かな部屋に二人の吐息の音だけが聞こえる… 提督(小)「……どう、だったかな?」 アンナ(小)「な…今のって……///」唇を指でなぞる… 提督(小)「ありがとうっていう気持ちはいっぱいこめたけど……ダメだった、かな…?」 アンナ(小)「いえ、気持ちは伝わったわ…でもまだ足りないわ、もう一回ね///」 提督(小)「うん、それじゃあ……んっ///」ちゅっ…んちゅっ、ちゅ…っ♪ アンナ(小)「ん…んっ///」 提督「…どう、今度は伝わった……?」 アンナ(小)「そ、そうね…これで十分よ/// ……今度うちに遊びにきなさいよ、招待してあげるから」 提督(小)「うん。それじゃあね、アンナ」 アンナ(小)「ええ」 …その日の午後… クラウディア「そう、友達の家に招待されたの」 提督(小)「うん…行ってもいいかな?」 クラウディア「別に構わないけれど…迷惑をかけないようにしなさいね?」 シルヴィア「何か手土産でも持って行った方がいいかもしれないわ……何か用意しておいてあげる」 提督(小)「ありがとう、おばさま♪」 …数日後… シルヴィア「それで、その子の方から迎えに来るって?」 提督(小)「うん…アンナが家の人から「迎えに行くから、一度学校から帰ってからにしなさい」って言われたらしいの」 クラウディア「そう……わざわざうちの方まで迎えに来てもらって悪いわね」 シルヴィア「帰りはこっちで車を出すとか…でも、それも相手を信頼できないみたいで失礼ね……」 クラウディア「まぁ、その人が来たらきちんとお礼を言えばいいわね……って、来たんじゃないかしら?」 シルヴィア「あの車…まさかね?」 …玄関の呼び鈴がリンと鳴り、シルヴィアが出迎えるとスーツ姿の男が立っていた…丘の上にあるカンピオーニ家の前に停まっているのは角を曲がるのも難しそうな黒塗りのメルツェデス・ベンツSクラスのリムジーネ…それも50年代のいかめしいモデルで、かっちりしたフロントグリルのデザインに、四灯のヘッドライトが付いている… 若い男「ボンジョルノ、カンピオーニさんのお宅で間違いないですか?…フランチェスカさんをお連れするよう言いつかっているのですが……」 シルヴィア「申し訳ないけれど……一応名前を確かめさせてもらえる?」 男「ええ…シニョリーナ・アンナ・マリア・ベアトリーチェ・カスティリオーニのお友達、シニョリーナ・フランチェスカ・カンピオーニをお迎えに上がりました。自分は運転手のジャンニです」 シルヴィア「分かったわ……フランカ」 提督(小)「はい、おばさま」 シルヴィア「来たわよ、粗相のないようにね」 提督(小)「はい。それじゃあ行ってきます」 シルヴィア「ええ…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/423
424: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/11(火) 02:46:35.22 ID:0vMzAc370 …数十分後・カスティリオーニ家の玄関… 男「さぁ、つきましたよ…どうぞ」 …メルツェデスの重いドアを開けてもらって降りると、目の前には広い立派な庭と大きな館が建っていた…黄色っぽい石を積んだ外の壁に這わせたバラに、水がめを抱えた女神の噴水…館自体は明るい白壁と黄色がかった屋根瓦で、庭にもよく馴染んでいる……どういうわけかこわもての男が何人かいるが、小さい提督はそこまで気が付かなかった… 提督(小)「ありがとうございます」 男「いえ、お嬢のお友達なら大歓迎ですよ…さ、こっちで……」 アンナ(小)「フランカ、待ってたわよ!」 提督(小)「アンナ…そんなに抱きつかれたら苦しいよ…///」 アンナ(小)「ん、それもそうね…とにかく、よく来てくれたわ。とにかくまずはフランカをパパとママに紹介しなくっちゃ♪ ご苦労様、ジャンニ」 男「へい、シニョリーナ」 …邸内… 提督(小)「…すごいお家ね……」素朴な南イタリア風ではあるがとても広いお屋敷と、あたりに飾ってある大きくて高そうな花瓶や飾り皿に、子供ながらに感心している… アンナ(小)「そう? まぁいいから居間に来てちょうだい♪」提督(小)の手をつかみ、引っ張っていくアンナ(小)… 提督(小)「う、うん…」 アンナ(小)「パパ、ママ…フランカが来たわ!」 …広々とした居間には第二次大戦前に撮られたらしい色あせた昔の写真が数枚かけてあり、真ん中にはがっちりした木の椅子とテーブルが置いてある…テーブルの中央には素朴な田舎屋敷には場違いな銀の花瓶が置いてあり、椅子にはアンナの「パパとママ」が座っている… アンナの父「そうか……初めまして、フランチェスカちゃんだね?」 提督(小)「はじめまして…え、えーと…お母さまとおばさまからおみやげを……」大事に抱えてきたお菓子の箱を差しだした… アンナ父「これは親切にありがとう。私はフランチェスコ・サルヴァトーレ…アンナの父親だよ。それでこちらが母親のマリア」 …アンナの父親は顔に深いしわが刻まれた一癖ありそうな顔をしていて、髪の毛をポマードでぺったりと後ろに撫でつけている…声もいくらかしゃがれた癖のある声をしているが、可愛らしいを無邪気な二人を見てにこにこしている……一方、横にいるアンナの母親はまだ可愛らしいが、そろそろドレスよりエプロンが似合いそうな、ぽっちゃりとしたイタリアの「肝っ玉母さん」らしい貫禄が出始めている… アンナ母「初めまして、よく来てくれたわね♪」 提督(小)「その…はじめまして」 アンナ父「はは、緊張することはないよ…フランチェスカちゃんはおじさんの「フランチェスコ」と同じ名前だし、アンナとも仲良くしてくれているそうだから家族同然だよ……そうだろ、アンナ?」 アンナ(小)「ええ、パパ…それで、もういいかしら?」 アンナ父「ああ、いいとも。好きに遊んでいなさい…パパは書斎でイナッツィオさんとお仕事の話をしてくるからね」 アンナ(小)「分かったわ、邪魔はするなってことね?」 アンナ父「邪魔なんてことはないさ…ただ、あまりうるさくしちゃだめだよ?」 アンナ(小)「ええ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/424
425: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/12(水) 01:43:35.64 ID:HdJniM6n0 …アンナの部屋… アンナ(小)「さ、どうぞ」 提督(小)「うん…わぁ、すごい……!」 …アンナ(小)の部屋には子供にしてはずいぶん立派な机と椅子、それに本棚いっぱいに詰め込まれた(その割には読まれていない様子の)豪華な装丁の物語集……それにどこかのプリンセスめいたお洒落なベッドが置かれていて、その上にはクマのぬいぐるみがずらりと並んでいる… アンナ(小)「そう? 別にそこまですごいところはないと思うけど?」 提督(小)「ううん。とってもすてきなお部屋だし、すごいと思うな…ぬいぐるみもいっぱい」 アンナ(小)「別に欲しいわけじゃないのに、パパとお仕事をする人たちが「アンナちゃんに」って持ってくるのよ……ああいうオジサンたちは煙草臭いから好きじゃないわ」 提督(小)「アンナのお父さんは、いろんな人とお仕事してるの?」 アンナ(小)「ええ、「カスティリオーネ・ファミリア」って言って、オリーヴオイルとかを世界中に売ってる会社の社長なのよ……首相よりもえらいんだから♪」 提督(小)「へぇ…」 アンナ(小)「まぁいいわ…さ、座って? そろそろ誰かがお菓子を持ってきてくれるから」 提督(小)「うん、分かった……それじゃあここでいいかな…?」 アンナ(小)「そんなのどこだっていいわ、お好きなところにどうぞ…ほら、来たわ」 男「…シニョリーナ・カスティリオーネ、お菓子を持ってきましたよ」少しけばけばしいオレンジと茶色のネクタイを締めた男が、お菓子の盆を持って入って来た… アンナ(小)「グラツィエ。ありがとね、トーニ」 男「いいんですよ、他に何か必要だったら言ってください」 アンナ(小)「ええ、それとこの間はあのエテ公を締め上げてくれてありがとね…パパには内緒よ?」 男「おやおや…シニョリーナ、「エテ公」だなんて、どこでそんな乱暴な口の利き方を覚えたんです?」 アンナ(小)「この間……いえ、言わないでおくわ。誰かに迷惑がかかるといけないものね♪」 男「はは、さすがはシニョリーナだ…とにかく、ドン・カスティリオーネには秘密にしておきますよ」 アンナ(小)「ならいいわ……ところでトーニ、それとそのネクタイの柄はなに?まるでピエロよ」 男「あれ、こりゃ手厳しいや。シニョリーナの前じゃ着る物にも気を付けなくっちゃあ」 アンナ(小)「当然でしょ、パパも「トーニがうちのファミリアをきちんと締めてくれているんだ」って言ってたもの…それがそのネクタイじゃ笑い者になっちゃうわ」 男「参ったな……今度から気を付けます」 アンナ(小)「よろしい…それとお菓子をありがとね♪」 男「なぁに、シニョリーナのためなら何でもありませんや…何か用があったら構わずに呼んでくださいよ」 アンナ(小)「ありがと……さ、食べて?」 提督(小)「うん……とってもおいしい…♪」出されたカンノーロとクッキーを一つ二つ食べると、丁寧に手を拭った… アンナ(小)「よかったわ…さ、何して遊ぶ?」 提督(小)「んー…」 アンナ(小)「ま、フランカってばいつも本ばっかりだもんね……ところで…」 提督(小)「?」 アンナ(小)「この間のやつ…もう一回やってみてくれない……?」 提督(小)「この間の……キスのこと?」 アンナ(小)「ええ、それよ…あれ、とっても気持ちよかったから…///」 提督(小)「うん、お母さまには「大事な人とだけするように」って言われてるけど……アンナは大事な人だもんね……んっ♪」 アンナ(小)「ん、ふっ…///」…ぞくっ♪ 提督(小)「んむっ…んっ……♪」ちゅっ…はむっ、ちゅぅぅ…っ♪ アンナ(小)「んんぅ…はーっ、はーっ……んっ♪」ぞくっ…ぞくぞくっ……♪ 提督(小)「んちゅっ、ちゅぅ…ちゅっ……ぷは♪」薄いが意外と柔らかく、カンノーロのクリームに入っていたリコッタチーズとアンズの甘い味がするアンナの唇に、提督(小)は見よう見まねで覚えた、優しいついばむようなキスをしばらく続けた… アンナ(小)「はーっ、はーっ、はぁぁ…っ♪」 提督(小)「…きもちよかったね……「ちゅう」するの///」 アンナ(小)「そ、そうね…///」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/425
426: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/12/13(木) 02:41:42.59 ID:68DxiTCT0 ……… 提督「…って言うようなことがあって、それ以来時々遊びに行っては子供らしい口づけをよく交わしていたわね……当時はまだ小さくて世間知らずだったから、キスをするのは「仲良しのしるし」みたいなものだと思っていて…アンナの家に遊びに行ったりとか、学校で二人きりになるたびにキスしてたわ///」 アッテンドーロ「うわ…ぁ…」 アメティスタ「まぁ、戻ってきたら何やら興味深いお話の最中のようで……失礼します」 ペルラ「屋台に出さなかった分の「宝石のタルト」が少しありますから、よかったら一緒に召し上がりませんか?」 ディアナ「あら、でしたらわたくしがお皿を持ってきて差し上げます……皆さまは、どうぞおかけになって待っていらしてくださいな」 アッテンドーロ「ありがと、ディアナ…ちなみに今はみんなで提督のスケコマシぶりにあきれ返っていたところよ。こんな色魔に引っかかっちゃった姉さんが気の毒だわ…」 提督「色魔って…ずいぶんな言われようね……」 カヴール「…あの、それはさておき……アンナさんのお父上の「カスティリオーネ・ファミリア」って…その…」 提督「あー…まぁ、その…つまり……貿易会社よ」 コルサーロ「やれやれ、何を「取引」するんだかわからねえなぁ……」 シルヴィア「あー…当時フランカの事が心配になったから調べたけれど、ギリギリで違法なことはしていないわ……いささか怪しい書類で建築許可を得たりとか、入管手続きで目をつぶってもらったりとか…だいたいはそんな感じね」 クラウディア「それにアンナちゃんがフランカと仲がいいのを邪魔することもないし…そうでしょ、シルヴィア?」 シルヴィア「まぁそういう事ね。それに向こうの方も、フランカの事を可愛がってくれたから…問題が起きない限りは、わざわざ引き離すこともないと思って……」 提督「…でもそのおかげで、すっかりアンナとはおかしな関係になっちゃって……」 ……… … …それから数か月後… 提督(小)「ボンジョルノ、シニョーレ・カスティリオーネとシニョーラ・カスティリオーネ……アンナと遊ぶ約束をしたので、おじゃましにきました♪」 アンナ父「よくきたね、フランチェスカ…アンナが来るのを心待ちにしていたよ♪」 アンナ母「そうね、後でおばさんがおいしいお菓子を持って行くから……二人で遊んでいてちょうだいね♪」 提督(小)「はい♪」 …アンナの部屋… 提督(小)「うん…やっぱりこのお話は面白いなぁ……」 アンナ(小)「ふぅ、相変わらずフランカは本が好きねぇ……パパに「読書をするといい大人になれるから、アンナもフランカみたいにいっぱい本を読みなさい」って言われちゃったわ」…やれやれね」 提督(小)「ごめんね、アンナ」…すっかりアンナの部屋に慣れた提督(小)はアンナのふかふかのベッドにうつ伏せになって、脚をゆっくりとばたばたさせながら、どっしりした装丁の本をめくっている…その脇ではアンナ(小)が少し退屈そうにしながら提督(小)の髪を梳いてみたり、もてあそんだりしている… アンナ(小)「いいのよ…おかげでフランカがうちに遊びに来てくれるわけだし、わたしもお友だちができてうれしいわ♪」 提督(小)「うん、わたしもアンナとお友だちになれてうれしい……それにアンナのお家の人も優しいし」 アンナ(小)「…そうね、パパやママだけじゃなくて「ファミリア」のメンバーたちも、みんなフランカの事が好きみたいよ…ところでフランカ、そろそろ…///」 提督(小)「また「ちゅう」…する?」 アンナ(小)「ええ…フランカのキス、とってもきもちいいし…///」カンピオーニ家の「教育」のおかげでキスが上手で、ぷるっと柔らかな唇と甘い匂いのする提督(小)に、すっかり病み付きになっているアンナ(小)…何かと理由を作っては家に呼び、そのたびに提督(小)とのキスをせがんでいる… 提督(小)「よかった…だっていっぱい「好き」って気持ちをこめているもの……ん、ちゅっ♪」 アンナ(小)「んふっ、んんぅ……ぷはぁ♪ …ねぇフランカ」 提督(小)「なーに?」 アンナ(小)「フランカは私のこと…好き?」 提督(小)「うん、アンナはやさしいから好き…いじわるな男の子からかばってくれたし、本もいっぱいかしてくれるもの♪」 アンナ(小)「……じゃあ私たちって「好きどうし」だし…大きくなったら、私とけっこんしてくれる?」 提督(小)「…うーん、シルヴィアおばさまはクラウディアお母さまとけっこんしちゃったから……うん、アンナとならけっこんしたいな♪」 アンナ(小)「ホントに? うれしい…っ♪ …それじゃあわたしたちは今日から「いいなずけ」ね…やくそくしたわよ、フランカ?」 提督(小)「うん…っ♪」 アンナ(小)「それじゃあもう一回「ちゅっ」てして…///」 提督(小)「わかった……んちゅっ、ちゅっ…ちゅぅっ♪」…提督(小)はアンナ(小)とベッドの上で向かい合い、両方の頬を小さな手で押さえると、柔らかいキスを交わした… ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/426
427: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/12/14(金) 01:38:19.87 ID:C5IentQe0 提督「…というわけで、アンナはそのことを持ちだしては私の「許嫁」だ……って言い張っているわけ」 アッテンドーロ「まぁ、子供の口約束だし何とも言えないわね…それにしても、彼女もよくそんな子供の頃の事を覚えていたわね?」 提督「そうね。まぁアンナは昔から物覚えが良かったから……勉強しているところなんて見たこともなかったけれど、いつも成績は上の方だったもの…」 クラウディア「…何はともあれ、私はアンナがお嫁さんでいいと思うのだけど…こればっかりはフランカの気持ちが固まらないことには決められないわ♪」 シルヴィア「まぁどっちにしろ、結婚するならオランダかイギリスにでも行かないことにはね……」 提督「だから、アンナが言っているだけで私にその気はないの…だいたい「カスティリオーネ・ファミリア」の女統領(ドンナ)の奥さんなんて私には務まりっこないもの……」 シルヴィア「そこはアンナに任せておけばいいんじゃないかしらね…それに、もしかしたらファミリアを継がないつもりかも知れないわよ?」 提督「そんなはずはないわ…あれだけお父さんのことを思っているアンナだもの……」 ……… … …提督・高校生のころ… アンナ(高)「んあぁ…あむっ、ちゅぅぅ……はひっ、あふぅ…っん///」ビクッ、ビクン…ッ♪ 提督(高)「んむっ、ちゅぅぅ…んっ、んちゅっ♪」 アンナ(高)「あっ…あ゛っあ゛っ……んあ゛ぁぁっ♪」 提督(高)「アンナの唇…柔らかいし、髪もいい匂い……ねぇ…もっと…して……いい?」椅子に座ったアンナの上にまたがり、両手の指を絡めてねちっこいキスを交わす二人……物覚えがよく要領のいいアンナもこればかりは提督のされるがままで、脚を開いてぐっちょりとめしべを濡らしている… アンナ(高)「ええ、もっと…もっとしてちょうだい…っ♪」がくがくっ……とろっ…にちゅっ♪ …成績はお互いに悪くなかったが、地元カンパーニア州にあるごく普通の「身の丈にあった」公立高校に進んだ提督(高)と、ローマにあるただれた噂の絶えない、お金持ちだらけの私立高級女子校に進んだアンナ(高)…お互いに離れ離れになって会う機会が減った分、たまに提督が実家に戻ってきたアンナの家に遊びに行くと、挨拶もそこそこに舌を絡めるようなキスを交わす… 提督(高)「それにしてもアンナったら……久しぶりに遊びに来たのに、挨拶も抜きにいきなりこんな……ちゅっ、んちゅ…っ♪」 アンナ(高)「いいじゃない、高校が別々になっちゃってなかなか会えないんだもの…それより、もっとキスしてよ?」 提督(高)「はいはい…それじゃあ会えなかった分♪」むちゅ、ちゅぅっ…れろっ、ちゅぽ…っ♪ アンナ(高)「はひっ、んむっ…んちゅっ、れろっ……ぬちゅっ……ん、ふぅ…♪」 提督(高)「ぷはぁ…どう、満足してくれた?」 アンナ(高)「ええ、よかったわ……ん、もう下着がぐちょぐちょ…フランカは?」高校生とはいえかなり大人っぽいランジェリーを脱ぎ捨て、髪を留めていた金の髪飾りを外した… 提督(高)「…ええ、私も……このままスカートの中が濡れたまま帰ることになりそう///」 アンナ(高)「ふふ、じゃあ私のを貸してあげる…もっとも、フランカが履いたら食いこんじゃいそうだけど……またおっぱい大きくなったんじゃない?」 提督(高)「ええ、もう走るたびにたゆんたゆん揺れるから運動が大変……それに足をついた時じゃなくて、それより一呼吸遅れて揺れるから…」 アンナ(高)「あっそう。私はそんな巨乳じゃなくてよかったわ」 提督(高)「もう、聞いたのはアンナじゃない…」 アンナ(高)「まぁね…ところで、フランカは進路って決めた?」 提督(高)「うーん……私は大学で歴史を勉強しようかなって」 アンナ(高)「なるほどね。フランカは昔のものとか好きだし、いいんじゃないかしら?」 提督(高)「ありがと……それよりアンナは何でも得意だけれど、数学が一番得意だし…やっぱり数学者とか?」 アンナ(高)「ううん、私はもう決めてあるの…ボローニャ大の法学部よ」 (※ボローニャ大…十一世紀に開校された欧州最古の名門大学。当時隆盛を極めていたボローニャ商人たちが出資したこともあって、商法・民法などを学ぶための法学部や神学部、文学部、医学部が有名だった。また、実利を重んじる商人らしく、当時から宗教にとらわれない自由な発想で女性の参加にも抵抗がなく「学生がボーっとならないよう」カーテン越しに講義をしたと言う絶世の美人、ノヴェルラ・ダンドレア教授など有名な女性教師もいた) 提督(高)「えっ、法学部…?」 アンナ(高)「ええ…弁護士になって検察からパパを守って、いつかは「ファミリア」の相談役になるつもりなの……ま、とりあえずの夢は「街の国際弁護士」ってところね♪」 提督(高)「…もうやることが決まっているなんて、アンナはすごいわね……応援してるわ」 アンナ(高)「ありがと…じゃあ、あの時の約束通り結婚してよ♪」 提督(高)「そ、それとこれとは話が別でしょう…///」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/427
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