イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (954レス)
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
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729: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/01/19(火) 01:12:42.09 ID:B9ibwpp60 …しばらくは百合姫提督と艦娘たちの飲み会の場面をお送りする予定で、登場した艦娘たちについては後で紹介を書きたいと思っております… …相変わらず新型コロナの拡大が叫ばれている中で「大学共通入試テスト」に挑んだ受験生の皆さんや、雪の多い地域に住んでいる皆様は何かと大変なことと思いますが、このssで気分転換になれば幸いです… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/729
730: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/01/23(土) 02:04:32.82 ID:Hfaed8l30 鵜来「あ、これも美味しい……ほら、提督も今のうちにいっぱい食べてください」一段に小籠包が五つ入っている丸い蒸籠を渡す… 杉「麻婆豆腐もよそってあげますね」 梨(「松」型駆逐艦)「どうぞ、春巻と海老焼売ですよ♪」 四阪「棒々鶏も取ってあげます」 百合姫提督「い、一旦そのくらいで……いただきます…」 …小籠包を小ぶりのれんげに移して、箸で少し皮を切る……ふわりと生姜の香る熱い肉汁をすすると、それから小籠包そのものを口に運ぶ… 百合姫提督「あ、あふっ…!」 足柄「あー、もう提督ったら…よく冷ましてから食べないと……」 百合姫提督「え、ええ……でも美味しい…」舌先が火傷するかと思うような熱い小籠包に涙目を浮かべ、ふーふーと慌てて息を吹きかける… 初雪「それじゃあ私は春巻を…ふわ、おいひい……♪」 白雪「ん、本当に美味しいです…」 …皿に数本ずつ盛られている春巻を取り、まずはそのまま食べる二人……からりと揚がった皮目が「ぱりっ…」といい音を立てて、中にたっぷり詰まっている餡がこぼれそうになる……餡はひき肉と刻んだ春雨、きくらげと細切りの筍で、オイスターソースと醤油の風味が効いた香ばしい味が付いている……それから残りの部分に辛子醤油を付けて口に運ぶ… 四阪「小姐、很好吃(お姉さん、美味しいよ)!」通りかかったお姉さんに向かって声をかける… お姉さん「謝謝(ありがと)!」 足柄「それじゃあ私も…と♪」 …大皿から取り分けた「五目焼きそば」は塩味風のあんかけがたっぷりかかっていて、色鮮やかなむき身の海老、細かな切り込みの入れてあるイカ、きくらげ、フクロタケや短冊切りの筍…それにさっと油通しをしているおかげで、シャキシャキしていながら火の通っている白菜と人参などがたっぷり入っている… 足柄「……美味しいわね、これ」 第六十七号(第一号型)「これも美味しいですよ、提督?」 百合姫提督「ええ……私より、六十七号こそちゃんと食べてる?」 第六十七号「はい、いっぱい食べてます♪」 …醤油に八角や紹興酒を加えた甘辛い味で豚の三枚肉をとろとろになるまで煮込み、それをさらに蒸して仕上げた「東坡肉」……北宋時代の詩人であった蘇東坡が左遷先で考案したという一品は手間がかかるが大変に美味で、赤みを帯びた艶のあるタレが肉とよく合う… 百合姫提督「あ、これも美味しい…」 初雪「提督、これも美味しいですよ……はい♪」 百合姫提督「ありがとう、初雪」 初雪「いいんですよ、みゆ……提督///」 百合姫提督「ふふ…初雪がよければ「深雪」でもいいわ……♪」 白雪「…だって、吹雪お姉ちゃん?」 吹雪「い、いえ…さすがに提督のことを名前で呼び捨てにするのは……」 百合姫提督「そう……でもあんまり堅苦しいのは抜きにしましょう、ね?」 吹雪「え、ええ…」 足柄「そうよ、軽巡たちなんて羽目を外しすぎてひっくり返りそうだったんだから」 吹雪「あー……」 百合姫提督「まぁまぁ。人様に迷惑をかけるようなことをしない限りは、少しくらい羽目を外しても……ね?」 白雪「そうですね…特に比叡さんはああですから、提督の留守中は息苦しくって……」 吹雪「ちょっと、白雪…!」 白雪「…っ!」 百合姫提督「大丈夫、比叡には言わないであげるから…♪」 足柄「ま、余計な口は利かないで黙って食べておくことね……もしどこかでこの話が漏れたら、あの調子でねちねちやられるわよ?」 白雪「…気をつけます」 ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/730
731: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2021/01/26(火) 02:54:08.31 ID:Gu6r3h8L0 …数時間後… 百合姫提督「ふぅ…すっかり食べ過ぎちゃった……」 足柄「そうねぇ、それに飲み過ぎもしたし…最後のお銚子は止めておけばよかったわね」 百合姫提督「まぁまぁ…いつも鎮守府で過ごしているんだもの、たまには酒量を過ごしたっていいわ……♪」ぎゅっ…♪ 足柄「///」 …多少酔っているらしく、少し紅潮した頬をした百合姫提督はいつもより積極的な様子で、足柄の腕に軽くしがみついた……もちろん足柄もまんざらではないが、腕に抱きつかれて赤くなっている… 大淀「あぁ、提督もいらっしゃいましたか」 百合姫提督「ええ…この後はカラオケに行くんでしょう?」 大淀「はい。ああいう施設は「この姿」になるまでは知らなかったので、目新しくて面白いですね……それに「中央」や「どぶ板通り」もずいぶんと変わったものです」 (※「中央」「どぶ板通り」…いずれも横須賀の繁華街。戦前は横須賀鎮守府の門前で栄え、今でも海自や米軍、観光客向けの店で賑わっている。また「どぶ板通り」は戦前に海軍工廠から鉄板を分けてもらってどぶ川の上に渡し、その上に店を連ねたからと言われる) 百合姫提督「そうね……それで、みんなも行くのかしら?」 大淀「何人かの当直艦と眠気がこらえきれない数人は先行して帰りましたが、おおかたは行くそうですよ」 百合姫提督「了解」 龍田「……あらあら、足柄ったら提督に抱きつかれて…うらやましいわねぇ♪」 足柄「からかわないでちょうだい、提督も少し「きこしめしてる」から支えてるだけよ…ところで川内はどこ?」 扶桑「それがさっきはぐれてしまって……磯波も一緒だったはずなのですが」 山城「まったく、図体の割には手のかかる子供なんだから……戻ってきたらうんとしごいてやらないといけないわね…ぇ♪」白地に紅と黒で彩った般若と髑髏の着物をまとい、ぎらりと八重歯をのぞかせる「鬼」の山城… 初雪「確かに旗艦がいないのでは……」 白雪「…困っちゃいますよね、お姉ちゃん?」 吹雪「え、ええ? まぁ、そういうことになるのかも知れないけど…」 叢雲「まぁ、風の向くまま気の向くまま…月に叢雲、花に雨……まこと世の中は変わりやすい…」 百合姫提督「とりあえず、しばらくの間ここで待っていてあげましょう?」 …数分後… 川内「……お、遅くなりました」 磯波「済みません…」 百合姫提督「大丈夫…それよりも二人が迷子にならなくてよかったわ」 川内「は、それが鳳翔さんが探しに来てくれまして……面目次第もありません」 鳳翔「ふふ、迷子の扱いには慣れていますから…それに少しだけとはいえ「水雷戦隊旗艦」というのも面白いものでしたよ♪」 金剛「おやおや、川内も鳳翔の前では赤子同然ですねぇ…♪」 川内「///」 百合姫提督「まぁまぁ……無事に揃ったわけだし、お店に行きましょうか」 …カラオケ店… 大淀「…予約しておいた「横二」鎮守府ですけれど」 店員「あぁ、はい…えーと、大部屋が全部と手前の個室が十部屋、それにドリンクの飲み放題ですね」 大淀「そうです」 店員「…それでは、これが端末とマイクですね……どうぞごゆっくり!」 大淀「はい、それじゃあ分散してそれぞれの部屋に入って下さい」 一同「「了解」」 百合姫提督「…それじゃあ、私は大淀たちと一緒でいいかしら?」 大淀「そうですね、それじゃあまずは私たちと……♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/731
732: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/01/28(木) 01:52:17.18 ID:jnaPZfiB0 百合姫提督「えーと…それで、まずは誰から歌うの?」 球磨「んじゃあこっ球磨が「一番槍」行くと……ぬしらも一緒っ歌ば歌うとばい!」 (※…>1は方言のない地域の人間なので出てくる方言は正しくありませんが、あくまでも雰囲気としてお読み下さい) 多摩「あぁ、球磨ってば酒が入るとまた球磨弁に戻っちゃうんだから…ったく分かりづらい!」 木曾「まぁまぁ…こっちも訛りくらい出るこたぁーあーから」 多摩「だぁぁ、もう…っ!」 百合姫提督「はいはい、それじゃあマイクをどうぞ……」 多摩「それじゃあ「妖怪人間」の替え歌で「水雷戦隊の歌」…行きます!」 三人「♪〜闇にかーくれて生きる、おれたちゃ水雷戦隊なのさ」 三人「♪〜敵に姿を見せられぬ、ブリキのようなこの船体(からだ)」(早く二水戦になりたい!) 三人「♪〜くらいさーだめを、ふきとばせ!」(※以下くり返し) 球磨「球磨!」 多摩「多摩!」 木曾「木曾!」 三人「♪〜水雷戦隊!」 …そのまま二番、三番と続ける三人……本来は「北上」と「大井」も姉妹艦であり仲が悪い訳でもないが、二人は別の部屋に入っている… 三人「♪〜月に涙を流す、おれたちゃ水雷戦隊なのさ」 三人「♪〜悪を懲らして人の世に、生きる望みに燃えている」 (※くり返し) 三人「♪〜星に願いをかける、おれたちゃ水雷戦隊なのさ」 三人「♪〜正義のために戦って、いつかは生まれ変わるんだ」 (※くり返し) 百合姫提督「うん、上手だったわ……次はだあれ?」 白雪「…でしたら提督、一緒に歌いませんか?」透き通るような白い肌にほっそりと涼しげな顔立ちの「白雪」が百合姫提督を誘った… 百合姫提督「ええ、それじゃあ……」 白雪「えーと、じゃあこの曲を……吹雪お姉ちゃんに捧げます♪」くすくす笑いながらマイクを取り、ついでに初雪にも渡した… 吹雪「?」 白雪「曲は…「氷の世界」です」 百合姫提督「あぁ、なるほど……」 白雪「♪〜窓の外ではリンゴ売り、声を枯らしてリンゴ売り…!」 百合姫提督「♪〜きっと誰かがふざけて、リンゴ売りの真似をしているだけなんだろう…」 初雪「♪〜僕のテレビは寒さで、画期的な色になり」 白雪「♪〜とても醜いあの子を、ぐっと魅力的な子にしてすぐ消えた…」 百合姫提督「♪〜今年の寒さは、記録的なもの」 初雪「♪〜凍えてしまうよ、あぁ…!」 白雪「♪〜まいにーち、吹雪、吹雪…氷の世界ぃぃ…!」 吹雪「も、もう…そういうことね///」 一同「「あはははっ♪」」 百合姫提督「…ふぅ、それじゃあ私は他の部屋にも顔を出してきますから……みんなはそのまま楽しんで♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/732
733: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/01/31(日) 01:34:17.20 ID:jBZPKpsI0 …別の個室… 百合姫提督「…どう、みんな?」 天龍「おう、提督……おかげさまで楽しくやらせてもらってるよ!」 百合姫提督「そう、よかった」 天龍「まぁまぁ、立ち話ってこともないだろ…ほら」席を詰めるとソファーの座面を「ぽんぽん…っ」と叩いた… 百合姫提督「ええ、それじゃあ……」 天龍「いいってことよ」 龍田「ふふ、来てくれて嬉しいわ」 百合姫提督「いえいえ…♪」 伊勢「龍田、貴女の番じゃない?」 龍田「あら、ご丁寧にどうも……では、わたくし「龍田」が一曲歌います…♪」提督に向けて軽く一礼するとマイクを取りあげる… 天龍「龍田か…「よっ、待ってました!」とは言いにくいな……」 龍田「ふーん、一体どういう意味かしら…ぁ?」立ち上がっていたが腰をかがめ、天龍のあごを指先で撫でた…… 天龍「いや、龍田の歌は怖いんだよ……」 百合姫提督「まぁまぁ、天龍…別に龍田だって怖がらせるためにやっているわけじゃないはずだもの……」 天龍「いや、それは分かってるんだけどさ…で、何を歌うんだい? まぁ、なんか明るいのがいいな!」 龍田「……えぇ、ではこの曲を「龍田の夢は夜ひらく」です…♪」演歌ではなく怨みを込めた「怨歌」と称される名曲にのせ、歌い始める… 天龍「これだよ……」 龍田「♪〜紅く咲くのは、けしの花…白く咲くのは百合の花」 龍田「♪〜どう咲きゃいいのさ、この私……夢は夜ひらく…」 龍田「♪〜(昭和)十六、十七、十八と…私の人生、暗かった……過去がどんなに暗くとも、夢は夜ひらく…」 龍田「♪〜昨日「蕨」に「四十三」…明日は「疾風」と「如月」と……」 (※「龍田」は戦前の演習で「第四十三号潜水艦」と衝突・沈没させ、「美保関事件」では演習の防御側として夜襲を迎え撃つため探照灯を照射、これを避けようとした「神通」が回頭し「蕨」沈没の原因となった。「疾風」「如月」は大戦初期ウェーク島攻略時に撃沈された) 天龍「なぁ提督…」 百合姫提督「なぁに、天龍?」 天龍「いや、龍田が歌い終わったら一曲やってくれないか……これじゃあ盛り下がっちまうよ」 百合姫提督「分かったわ…」 龍田「……ありがとうございました」 百合姫提督「上手だったわ、龍田……それじゃあせっかくだから私も…♪」 龍田「それじゃあマイクをどうぞ」 伊勢「曲は何にします?」 百合姫提督「あんまり上手じゃないから、ちょっと恥ずかしいけれど……誰か一緒に歌ってくれる?」 天龍「もちろん」 松「じゃあ私も♪」 梅「うむ、わらわも付き合うぞえ♪」 梨「はい」 百合姫提督「ありがとう、それじゃあ……」 ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/733
734: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/02(火) 22:39:27.84 ID:MJAwUMIL0 …次の投下は(多分)木曜の深夜になるかと思います…このところなにかと忙しく、かといって休日に出かけるのもはばかられて息苦しい感じですが、そのぶん頑張って書き続けていこうと思います……ちなみに出てくる曲は懐かしの昭和歌謡から名曲と思われるものを多めにしております …そういえば今年は百数十年ぶりに今日が節分だそうですね……ぜひ豆を撒いたりヒイラギを飾ったりしましょう http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/734
735: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2021/02/05(金) 02:00:59.75 ID:SXqBTSbd0 …しばらくして… 比叡「提督、ぜひもう一曲お願いします♪」 百合姫提督「…分かったわ、それじゃあ……「初恋」で」 天龍「おっ、提督の十八番じゃないか!」 夕立「待ってましたっ!」 百合姫提督「もう…そんなに言われたら恥ずかしいわ……///」 百合姫提督「♪〜五月雨は、緑色……かーなしくさせたよ、一人の午後は…」 百合姫提督「♪〜恋をして、淋しくて…とーどかぬ想いを、暖めていたぁぁ……」 百合姫提督「♪〜「好きだよ」と言えずに初恋は……振り子細工のこころ…ぉ」 百合姫提督「♪〜放課後の校庭を走る君がいた…遠くで僕はいつでも君を探していた……」 百合姫提督「♪〜浅い夢だからぁ…胸を離れない……」 梨「提督の声、やっぱり沁みるわ…」 梅「確かに綺麗じゃのう……」 百合姫提督「も、もういいでしょ……ほら、次は誰の番?」 …しばらくして・また別の個室… 百合姫提督「……ごめんなさい、遅くなっちゃって」 赤城「あぁ、提督……良く来て下さいました」 加賀「謝る事なんてありませんから…どうぞかけて下さい♪」 百合姫提督「ありがとう」 飛龍「ここは空母ばっかりだから蒸し暑いかもね?」 鳳翔「まぁ、ふふ…♪」 赤城「その話は言いっこなしですよ」 蒼龍「曲は?」 赤城「そうですね…さっきまで演歌でしたから、この辺りで趣向を変えて……ね、加賀?」 加賀「はい、一緒にね…♪」 …曲の前奏に合わせて「ピピピピピ…」と電子音が流れると、二人して背中合わせに立った… 赤城・加賀「♪〜I just feel 『rhythm emotion』……この胸の鼓動は…」 赤城・加賀「♪〜あなたへとつづーいてーる…so far away…!」 赤城「♪〜…もう、傷ついてもいい 瞳をそらさずに……熱く、激しく生きていたい…!」 加賀「♪〜あーきーらめーなーい強さを…くーれーる、あなただから抱きしめたい…!」 赤城・加賀「♪〜I just feel 『rhythm emotion』」 赤城「♪〜過ちも痛みも…あーざやかーな、一瞬の、光へとみちーびーいて!」 赤城・加賀「♪〜I just feel 『rhythm emotion』」 加賀「♪〜この胸の鼓動は、あなたへとつーづいてーる、so far away…!」 百合姫提督「二人とも、とっても格好いい…」二人が歌い終わったのを見て拍手をしている百合姫提督… 赤城「ありがとうございます…♪」 加賀「…ゼロ、教えてくれ……私はあと何機のグラマンとカーチスを殺せばいい…?」 百合姫提督「……加賀?」 飛龍「…くすくすっ♪」 龍驤「くくっ…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/735
736: 以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage] 2021/02/05(金) 03:03:25.01 ID:2vv8dtEa0 VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/736
737: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2021/02/08(月) 23:25:37.09 ID:DjVB5Cg70 まさかのガンダムW http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/737
738: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/11(木) 01:06:37.59 ID:yelslRfq0 Wのあの効果音付きは、最後の数回だけだったとは思えないほどの印象がありましたね… …それにしても「そうりゅう」の事故はかなりひどいものですね… …もちろん詳しい原因は各種の審判や調査を待つ必要がありますが「航路逸脱があった」とか「フルノを作動させていなかった」とか「ワッチがちゃんとしていなかった」といった言い訳も立つ水上艦と民間船の事故ならばともかく、聴音もバッフルクリアーもせずにただ浮上し、おまけにセイルのアンテナを損傷させたので乗員の携帯で陸と連絡を取ったというのでは…… こう言うときはたいてい、部外者側に何か原因の一部でもを押しつけられないかやっきになって、それから不運な当直など「誰か」が責任を負わされる…そして「監視をちゃんと行う」のような分かりきったことを小難しく書いたマニュアルを作るよう言われる、というパターンが出来上がっていますから……そして責任者は「あぁ、あの人はね……」と毒にも薬にもならない場所に転属させられて、腫れ物に触るような扱いを受ける……と …「そうりゅう」型そのものは「世〇の艦船」のそうりゅう型潜水艦とAIPについての特集で詳しく書かれており、なかなか優れた潜水艦である印象を受けましたが…… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/738
739: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/14(日) 01:19:37.38 ID:+E2XBgOH0 …本当は今日投下するつもりだったのですが、地震もありましたし明日以降に持ち越します……住んでいる地域は揺れこそしたものの、棚の小物が少々落ちた程度で済みましたが……皆様の住んでいる場所でも被害が少なかったことを願っております… ……落ち着いたらまた投下します http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/739
740: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/15(月) 03:44:21.64 ID:V1XzAlLH0 …数十分後… 龍驤「♪〜きさまとお〜れ〜と〜はぁぁ、同期のさ〜く〜らぁぁ! お〜なじ兵学校のぉ、にぃぃわぁぁにぃ咲ぁぁくぅ〜!」 鳳翔「♪〜ちぃぃにくわぁぁけたぁぁる、仲でぇぇはな〜い〜がぁぁ…!」 二人「♪〜な〜ぜか気がおぉぉてぇぇ、わぁぁかれらぁぁれぬぅぅ…!」(※「同期の桜」二番) …酔うとたいていの(特に戦前から戦況の良かった大戦序盤を経験している)艦娘たちは当時流行していた軍歌のメドレーというのがお決まりになっていて、鎮守府のそばにあるカラオケ店の履歴には「軍隊小唄」や「月月火水木金金」のような歌が入っている……そしてかなり酒が回っている鳳翔と龍驤もそのタイプで、肩を組みながら「同期の桜」を熱唱している… 百合姫提督「……ぐすっ…」 鳳翔「あぁ、目一杯歌っていい心持ちです……って、提督…っ!?」 百合姫提督「だめ、歌詞が……泣けて…あのね、絶対に……ぐすんっ…私はみんなのことを無駄死なんてさせない……無茶な作戦で「散る」なんてさせないから…!」 赤城「あらら……さ、ちり紙をどうぞ」 百合姫提督「あ、ありがとう…」 …さらに数分後… 鳳翔「……それにしても少々歌いすぎたせいか、喉が渇きましたね」 百合姫提督「…ドリンクバーはセットに入っているし、何か取ってくる…烏龍茶でいい?」 鳳翔「そんな滅相もない!提督に飲み物を取ってきていただくなんて……」そう言いながらマイクを握っていない数人をちらりと見た… 赤城「あー…なら私が……」 加賀「そ、そうですね…ここは若輩者である私たちが…」 飛龍「いえ、だったら我々の方が後輩なので……!」 蒼龍「そ、そうですよ…!」鳳翔の視線を受けて、一斉に立ち上がろうとする「後輩」たち…… 龍驤「え、飲み物を持ってきてくれるって? …なんだか悪いねぇ」 鳳翔「おや、わざわざ済みません……でも、せっかくそう言ってくれるなら…お言葉に甘えさせてもらいましょうか♪」 百合姫提督「鳳翔、龍驤。いくら自分たちが年上で先輩だからって、赤城たちをあごで使うようなことはしない」ソファーでくつろいだ姿勢を取っていたが、急に背筋を伸ばすとピシリと言った… 鳳翔「……それを言われますと」 龍驤「確かに提督のおっしゃるとおりです…」 百合姫提督「あのね、飲み物が欲しいなら素直にお願いすること……それから不公平にならないように順番で行きなさい。いい?」 鳳翔「はい」 百合姫提督「……よろしい、それじゃあ私は他の部屋も回ってきます♪」 …いくらか酩酊しているらしい百合姫提督はいつもより感情の表し方がはっきりさせていて、それもころころと変わる……ついさっきまで鳳翔たちを叱っていたかと思いきや、素直に反省した様子を見せると途端に笑顔になった… 飛龍「提督、大丈夫ですか…?」 百合姫提督「ええ、大丈夫大丈夫…お気持ちだけいただいておきます♪」 …別の個室… 百合姫提督「みんな、お待たせ♪」 択捉「提督っ、連絡してくれたら迎えに行ったのに…!」 百合姫提督「いいのいいの……ここ、座っていい?」 択捉「はい、もちろんですよ♪」 日振(「甲(日振)」型海防艦)「…えー、それじゃあ次は私たちが歌います」 佐渡(「甲(択捉)」型海防艦)「この曲を大好きなお姉ちゃんたちに捧げます……たとえ三人生まれたときは違っても、最期はみんな一緒だからね…お姉ちゃん?」 松輪(「甲(択捉)」型海防艦)「き、気持ちは嬉しいけど……」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/740
741: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/21(日) 02:14:31.92 ID:4bYGHXsG0 百合姫提督「わー…♪」胸の前で小さく拍手する百合姫提督… 日振「♪〜かーわいいいふりしてわりと、やるもんだねと」 佐渡「♪〜言われ続けたあのこ〜ろ、生きるのが辛かった」 日振「♪〜行ったり来たりすれ違い、あなたと私の恋…」 二人「♪〜いつかどこかで結ばれるって、ことは永遠(とわ)の夢…」 日振「♪〜あーおーく、広いこのそーらー…」 佐渡「♪〜誰のものでもなーいわー」 二人「♪〜かーぜに、ひとひらの雲…流してなーがーされてーぇ…」 二人「♪〜わたしまーつーわ、いつまでも待つわ」 二人「♪〜たとえあなたが振り向いてくれなくても」 二人「♪〜まーつわー(待つわ)…いつまでもまーつーわ」 二人「♪〜他の誰かにあなたが振られる日まーで…」 第二十二号「本当に仲がいいね、松輪?」 松輪「むむ…嬉しいような嬉しくないような……」 第百二号哨戒艇(単艦)「そういうことは言わないの、大事な姉妹でしょ?」 松輪「まあね……」 百合姫提督「ねぇねぇ択捉、何か頼まない…?」 択捉「いいけど、お財布は大丈夫?」 百合姫提督「ええ大丈夫、そのためにちゃんとお金も下ろしてきたの……みんなも好きな物を頼んでね?」 日振「やった♪ それじゃあ私はパンケーキにする♪」 佐渡「じゃあアイスでも頼もうかな…お姉ちゃんにも一口分けてあげるからね」 日振「ありがと……提督は何にしますか?」 百合姫提督「私はイチゴパフェにするわ…お酒を飲んだ後はパフェを食べるって、北海道へ出張したときに教わったの♪」 択捉「ああ、そういえば聞いたことがあるかも…」 百合姫提督「そうそう「すすきの」でごちそうになったときも最後はみんなでパフェを食べて……懐かしいわ」 竹生(鵜来型)「提督も意外とあちこちで遊んでるよね」 百合姫提督「んー…と言うよりは、各地に出張で行くとたいてい地元の提督さんや幹部の人から「本日はお疲れ様でした…どうですか、少し?」って飲みに誘われるから…むげに断るのも悪いし……」 新南(鵜来型)「提督も私と同じであちこち行ってるもんねぇ…」 (※新南…戦後は海上保安庁の巡視船「つがる」となり皆既日食の観測などを行い、さらに海保退役後はボルネオ石油開発公団の宿泊船として用いられ、1971年(昭和46年)に解体と、長く数奇な運命をたどった) 百合姫提督「ええ、おかげで全国の繁華街は一通り巡ったと思うわ…すすきのに国分町、京都の先斗町(ぼんとちょう)に大阪の道頓堀、十三(じゅうそう)……神戸の「南京町」(中華街)や名古屋の栄…福岡の「親不孝通り」(天神)に中州……あと、沖縄の「国際通り」とかも」指折り数えてみる百合姫提督… 日振「へぇ、ずいぶん遊んでるんだ?」 百合姫提督「ううん、私はあくまでもお招きに預かっただけ……たいていはお店まで連れて行ってもらうから、道もよく知らないの」 第一号「そうなの」 百合姫提督「ええ…それより注文は決まった?」 択捉「決まったわ」 百合姫提督「それじゃあ電話を…と♪」 ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/741
742: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/23(火) 02:29:04.05 ID:FykYnvfk0 …数分後… 店員「ご注文は以上ですか?」 百合姫提督「はい、ご苦労様です……さ、遠慮せずに召し上がれ…♪」 日振「じゃあいただきます…♪」 百合姫提督「私もパフェが溶けないうちに……」 第二十二号「美味しいですか?」 百合姫提督「ええ、ひんやりしていて美味しい……はい、みんなにもおすそ分け…♪」柄の長いパフェスプーンでイチゴパフェをしゃくっては、順繰りに味見させる百合姫提督… 鵜来「ふわぁ、甘くて美味しいですねぇ…」 竹生「んー…♪」 百合姫提督「ね、火照った身体が涼しくなる感じがするわ…」 新南「提督にしてはいっぱい飲んでましたからね……さっきも中華を食べながら「杏露酒」とか「サンザシ酒」とか、けっこう色んなお酒を飲んでましたもんね?」 百合姫提督「そうなの。なんだか見慣れないお酒も多かったから味見してみたくて……」 第一号「提督のそういう所も可愛いです…♪」 百合姫提督「ふふ、ありがとう……それじゃあお礼にもう一口あげます…はい「あーん」して……♪」 第一号「あーん……ん、冷たっ」 第二号「分かる分かる、いっぺんに食べると「キーン」ってなるよね」 百合姫提督「あれはねぇ「アイスクリーム頭痛」って言うらしいわね…大丈夫?」 第一号「ん、平気」 百合姫提督「良かった……んぅぅ♪」満足げにパフェを食べ進めた百合姫提督…… …数十分後… 百合姫提督「みんな、忘れ物はなぁ…い?」 択捉「ちゃんと確認したから平気。それより提督こそ大丈夫?」 百合姫提督「ありがとう、大丈夫……っ」 松輪「あぁもう、全然大丈夫じゃないですよ……さ、つかまって下さい」 百合姫提督「本当に大丈夫だから…それに提督として松輪たちに迷惑をかけるような事はしませんし、こうしてちゃんと歩けます……っとと」 日振「もう、大人しい顔して頑固なんですから…」 百合姫提督「…それよりみんなも帰り支度をして、もう一度忘れ物がないか確認すること…あぁ、それと個別で頼んだものの支払いは私が済ませてきますから…みんなはお店の邪魔にならないように外で待っていてね……」 第六十七号「提督、一人では足元がおぼつかないですから……私が随伴します」 百合姫提督「いいからいいから、支払いなんて私に任せて…」 足柄「……またずいぶんとへべれけじゃない…提督にしては珍しいわね」 鵜来「あぁ、足柄さん」 足柄「なぁに、提督ったらあなたたちの言うことを聞かないでいるわけ?」 日振「えぇまぁ……私たちに「支払いは私が済ませるから先にお店を出ていなさい」の一点張りで」 足柄「変に律儀だものねぇ、うちの提督は……さ、それじゃあ私が肩を支えてあげるから」 百合姫提督「大丈夫よ足柄、ちゃんとお財布はこうしてあるから…ほら」 足柄「別に財布の中身を心配しているんじゃないの……いいから一緒に行くわよ?」 百合姫提督「りょうかぁ…い♪」 足柄「どうも済まなかったわね、提督をあなたたち「ちびっ子」組に任せちゃって」 第一号「むぅっ…私たちに「菊の御紋」がないからって「ちびっ子」言うな!」 (※海防艦…当初は帝国海軍における狭義の「軍艦」に含まれていたが、途中で類別が「特務艦艇」へと変更され、またほぼ全ての海防艦が1943〜45年に就役したため「軍艦」にのみ施される艦首の「菊の御紋章」の飾りはない) 足柄「あぁ、悪かったわ。別に他意があって言ったわけじゃないの」 第一号「ならいいけど…小さいからって役立たずってわけじゃないんだから」 足柄「知ってるわよ…さ、帰りましょう?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/742
743: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/02/27(土) 01:36:53.89 ID:Y/Bh6zKJ0 百合姫提督「…♪」 足柄「あら、ずいぶんとご機嫌ね?」 百合姫提督「だって、久しぶりにみんなとお酒を飲んで……それに…こうして足柄と一緒だから…///」足柄と手をつなぎ、肩に頭をもたせかけている… 足柄「///」 間宮「あらまぁ。ずいぶんと仲がいいじゃあありませんか、足柄……もしかしてイタリヤでお二人の仲を進展させるような事でもあったんですか?」 足柄「よ、余計なお世話よ…///」 吹雪「もう…いいじゃないですか、提督に頼られて」 白雪「本当ですよ、私たちだってしたいくらいなのに」 初雪「足柄ばっかりずるいです…」 百合姫提督「あぁ、みんなごめんなさい……それじゃあ交代…っ♪」 吹雪「はい、じゃあ支えますよ…っ!」 白雪「右手は私が」 初雪「じゃあ左は私ですね」 百合姫提督「まぁ、みんな手が冷たいけれど…大丈夫?」 白雪「いつものことじゃないですか、大丈夫ですよ」 初雪「それより提督こそずいぶん火照ってますね……溶けちゃいそうです」 百合姫提督「まぁ、ふふ…雪のみんなが溶けたら雨になっちゃうわね……♪」 摂津「そないなことより、はよ渡らんと信号が変わってまう…!」 百合姫提督「それじゃあ最大戦速で渡らないと……さぁみんな、急いで急いで♪」 吹雪「わわっ、酔ってるのに走っちゃ転んじゃいますよ…!」 第一号「ま、待って…ふぅ、ふぅ……そんなに早くされると追いつけない…」 間宮「ええ、私も……はぁ、はぁ…走るのが…遅いものですから……」 潮(「吹雪」型駆逐艦)「本当に前進しているのか後退しているのか……ほら、手を出して…」 間宮「…ふぅ、ふぅぅ……ええ…助かります……」 …鎮守府… 百合姫提督「はい、ただいまー…♪」 足柄「はいはい……いいからまずはお風呂にでも入って、歯を磨いたらとっとと寝床につきなさいよ…明日があるんだから」 百合姫提督「そうしま……ふわぁ…」 雪風「ふふ、提督もかなりおねむみたいですね…♪」 比叡「さ、どうぞお風呂に……みんなは提督が入浴を済まされた後ですからね」 吹雪「了解」 百合姫提督「あぁ、今のは取り消し…私が出るのを待っていたら遅くなるから……「入浴許す」をかけますから、みんなで入っちゃいましょう…♪」 比叡「しかしそれでは艦隊の規律が…」 長門「まぁまぁ、提督がそう言っているのだから……ね?」 比叡「確かにそうですが……」 金剛「そういうことよ…それとも比叡は提督の命令が聞けないの……んん?」生っ白い指をくねらせると、ねっとりした手つきで比叡の頬を撫で上げる「蛇」の金剛… 比叡「そ、そういうことではありません!」 百合姫提督「はい、それじゃあ行きましょう…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/743
744: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/03/05(金) 01:53:02.85 ID:iR33lOce0 …浴場… 百合姫提督「ふぅ……このお風呂に入ると「帰ってきた」っていう気分がするわね…」 足柄「ええ。タラントのお風呂は少し贅沢すぎたものね……このぐらいの方が気楽でいいわ」 …壁沿いに並んだカランが十数個と、色あせたタイル張りの真四角な浴槽……風呂自体にはかろうじて追い炊きや保温の機能がついているが、それ以上でもそれ以下でもない「横須賀第二」鎮守府の浴場……まるでさびれた温泉旅館をほうふつとさせる浴室ではあるが、艦娘たちにとっては「真水とお湯が自由に使える」というだけでも充分に贅沢だというので、文句が出ることはあまりない……手桶で一つ二つとかけ湯をすると、ほどのいい熱さのお湯にほっそりした身体を沈める百合姫提督… 吹雪「提督」 白雪「…隣、よろしいですか?」 百合姫提督「ええ、どうぞ……」 速吸「では私も…♪」 足柄「ちょっとちょっと、何もみんなして提督の周りに集まることはないでしょう……せせこましいったらありゃしないわ」 比叡「そうです。だいたいちゃんとかけ湯はしましたか?」 明石「…うわ、まーた比叡のガミガミが始まった……」 比叡「何かいいました?」 明石「なーんにも…ね、間宮♪」 間宮「はい…♪」お互いに顔を見合わせ、いたずらっ子のような笑みを浮かべる二人… 比叡「……まぁいいでしょう。それから流しは交代で使って、一人で長く使わないこと」 百合姫提督「はーい…♪」 比叡「あっ、いえ……決して提督に申し上げたわけではありませんので」 百合姫提督「ううん、ちゃんと私も守らないと不公平になるもの……そろそろ身体を洗いましょうか」 雪風「あっ、私が支えます…!」 百合姫提督「あぁ、私は大丈夫だから……ゆっくり浸かっていて?」 電「それに私がいますから…提督、お手をどうぞ♪」 百合姫提督「ありがとう…」 …カランの前に座ると少々ぼんやりした様子で石鹸を泡立て、身体を洗い始めた百合姫提督……長い黒髪は紺ですすきの模様が染め抜いてある手拭いでまとめてあり、酔いと入浴で火照ったうなじが桜色を帯びている… 足柄「…」 松「…」 明石「ごくり……」 百合姫提督「……ふぅ、それじゃあ今度は頭を…と」手拭いをほどくとしっとりとした「烏の濡れ羽色」の髪が滝のように背中へと流れた… 羽黒「提督の髪は相変わらず綺麗ですね……しっとりしていて艶があって…」 百合姫提督「あら、それを言うなら羽黒だってこんなにすべすべ…それに那智も、本当に「那智黒」の名前にぴったりな黒髪で……」羽黒の髪を手のひらですくい上げると優しく撫で、それから碁石で有名な「那智黒」を連想させる、那智の艶やかな黒髪にそっと指を沈めると手櫛で梳いた… 羽黒「///」 那智「…て、提督///」 長門「ふふ、提督はだいぶ聞こし召していらっしゃるようですね……あんまり長くいるとのぼせてしまいますから、頭を洗ったらお上がりになったほうがよろしいですよ」 百合姫提督「ええ、そうさせてもらいます…長門は優しいわ……♪」 長門「い、いえ…別にそういうつもりではないであります///」 明石「…んふふっ♪」 長門「な、何…?」 明石「いいえ……でもいつも帝劇のスタアみたいに凜々しい長門が長州弁で「デアリマス」なんて言うものだから……おかしくって♪」 梅「くくくっ、確かにのう…♪」 長門「…っ///」 百合姫提督「明石、人の訛りを笑ったりするんじゃありません……」 明石「はい、提督」 百合姫提督「よろしい…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/744
745: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/03/08(月) 04:02:22.78 ID:r8IW4DcX0 …寝室… 百合姫提督「よいしょ…あ、誰かお布団を干しておいてくれたのね……」 …百合姫提督が普段過ごしている執務室の隅っこには床の間のように一段高くなった三畳ほどの場所があり、その茶室のようなスペースには畳が敷かれ「仮眠用」の布団一式も用意してある…誰か親切な艦娘が準備してくれたのか、すでに敷き布団と枕は整えてあり、足元に三つ折りになっている掛け布団を広げるとふわりと軽い手触りがした… 百合姫提督「暖かい…これならよく眠れそう……」タラントとヴェネツィアではゆったりと過ごせたものの、最後の数日はローマへの移動、それから幾日もせずに帰国…と気ぜわしかったので、畳から漂う「藺草(いぐさ)」の青い香りを嗅いでほっとした… 百合姫提督「お休みなさい……」 …枕に頭を乗せると掛け布団を身体に掛け、ほっと息を吐いた…掛け布団は表に桃色で桜を散らし、裏地は「花色木綿」というつゆくさのような落ち着いた青色に染めてある布団で、折り返しについているラベルの部分には「横須賀第二・備品(三)」などとマジックで書きこんである… 百合姫提督「すぅ……」 ……… … …しばらくして… 百合姫提督「…すぅ……すぅ……」 ?「ふふ、よくお休みで…♪」 百合姫提督「……すぅ…」 ?「いやはや、提督は寝顔も可愛らしいですねぇ……では、ちょっと失礼して……♪」布団を少し持ち上げると、浴衣姿で眠っている百合姫提督の隣に身体を滑り込ませようとする… 百合姫提督「ん…ぅ…?」 …よく眠っていたが、不意に布団の隙間から冷えた夜風が流れ込んできて目が覚めてしまった百合姫提督…と、百合姫提督の寝ている布団に潜り込もうとかがみ込んでいる黒い影が視界に入った… 百合姫提督「……誰?」 ?「おや、起こしてしまいましたか……そのつもりはなかったんですが…」 百合姫提督「明石…?」 明石「はい、その明石ですよ…♪」 百合姫提督「ふわ…ぁ…こんな時間に一体どうしたの?何かあった…?」時計へ目をやると、すでに明け方近い… 明石「ええまぁ……久々に提督がお帰りですから、少々「お相手」でもしていただこうか…と♪」百合姫提督の隣に這いずりこむと、ねっとりした手つきで鎖骨の部分を撫でる明石……だいぶ酔っているのか髪は乱れ、ろれつも少し回らない… 百合姫提督「え、それって……」 明石「ふふふ…イタリーでは足柄と龍田が提督を独り占めだったんですし、今夜くらい私がいい思いをしたってバチは当たりませんよね……さ、どうか身を任せて……」蛸が獲物に巻き付くような様子で脚を絡めると、右手で浴衣の襟元をゆっくりと開いていく…… 百合姫提督「…あ、あっ///」 明石「いいんですよ、恥ずかしがらないで……提督を始め、みんなの身体に関しては隅々まで知っているんですから…♪」 百合姫提督「そういうことは言わないで…」 明石「それじゃあ提督が私のことを黙らせて下さいよ……ね?」 百合姫提督「わ、分かりました……///」ちゅ…♪ 明石「んふふふぅ、そんな口づけじゃダメですよぉ…と♪」 百合姫提督「んむぅ…っ!?」 明石「ちゅる、むちゅっ、ちゅぷぅ…っ……♪」 百合姫提督「んっ…んんぅっ///」 明石「ちゅぷっ、むちゅ…ぴちゅっ……ぷはぁ♪」 百合姫提督「も、もう……///」 明石「ふふふ、今夜はもう寝かせませんからね♪」 百合姫提督「それは困るわ、明日の執務に差し障るから……」 明石「大丈夫ですって、大淀もいるんですから…♪」 百合姫提督「あっ、待って……きゃあっ!?」 ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/745
746: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2021/03/15(月) 04:43:51.99 ID:3RqJy0zm0 …しばし間が開いてしまいましたが、ここで艦娘の紹介を一つ… 駆逐艦「松」型 基準排水量は1260トン前後で、速力は約27ノット。甲(陽炎型・夕雲型)乙(秋月型)丙(島風)に続く「丁」型と称され、前期型と後期型によって「松」および「橘(たちばな)」型に分ける事ができるが、帝国海軍ではひとくくりに扱っていた。 武装は単装12.7センチ40口径高角砲(前部)と同じく連装高角砲(後部)各一基、3連装25ミリ機銃四基、単装25ミリ機銃八基(艦によってはさらに増備したものもある)九二式4連装61センチ魚雷発射管一基。九四式爆雷投射器二基など。 「特」型を始め、戦前に設計された駆逐艦はカタログスペックを重視するあまりデザインを凝りすぎ、量産向きでなかったことから損失に対して補充が追いつかなくなり、また必要とされていた対空・対潜戦にも不向きだったため、帝国海軍が改㊄計画において「量産に向いた駆逐艦」として要求した実戦向きの駆逐艦。 とにかく生産性の向上を図ったが、生産しやすい優れた小型の高出力機関がなかったため速度は27ノットで忍び、しなやかで美しいダブルカーブ船首や各部の曲線はできる限り廃し、代わりに戦訓を受けて増備した多数の25ミリ対空機銃と、Yの字型をした「九四式爆雷投射器」及び艦尾舷側に爆雷投下軌条を設け、ラッパ型の22号電探や対潜用の探信儀など水測兵器も設けた。とはいえ設計時に「魚雷を持たないのは駆逐艦ではない」と押し切られる形で魚雷発射管を設けたあたりは、バックレイ級などを「護衛駆逐艦」と割り切って雷装を廃した米英と、あくまでも「簡易型の駆逐艦」とした帝国海軍の差が出ている。 完成直後は特型などに比べて簡素な作りで、また艦名を「松」「桃」「桑」「桐」など花木から付けたため一部に「雑木林」などと揶揄する声もあったというが、実際には「こだわり抜いた」設計であったはずの特型にも劣らない優れた凌波性、また特型とは比較にならないほど優れた対潜・対空能力を持ち、機関も分散配置するなどして生存性も高い優秀艦だった。 惜しいことに完成が大戦末期だったことから多くの戦果を上げることは出来なかったが、中の何隻かは国府(中華民国)海軍に賠償として渡され長く奉公し、また「梨」は「わかば」として海上自衛隊の草創期を支え、1962年(昭和37年)に起きた三宅島の噴火時には、避難民を乗せるなどして戦後も活躍した。 百合姫提督の艦娘「松」型はいずれも艦名となった花や木をモチーフにしたかんざしや髪飾りを付けている。戦前組の一部からは「駆逐艦もどき」などとからかわれることもあるが、実力は充分で百合姫提督の信頼も厚い。 … 海防艦「択捉(えとろふ)」型 1941年(昭和16年)に設計された海防艦。基準排水量870トン。速度19.7ノット。 武装は単装12センチ45口径砲三基、25ミリ連装機銃二基、九四式爆雷投射器および三型爆雷装填台(九五式爆雷36発)、九三式聴音機および九三式探信儀。 (後に機銃、爆雷を増備。二二号電探を追加。また九三式探信儀を三式探信儀に換装している) 開戦以前は短期決戦を考えていた海軍が予定していなかった南方進出と戦争の長期化に伴い、急遽護衛艦艇が必要となったことから大慌てで整備することになった海防艦で、北方警備用の占守(しむしゅ)型の設計を転用した。 そのため「設計の見直しや簡素化が不十分」で建造に時間がかかり、またモデルとなった占守型が「北方の漁場を維持する」目的で建造されていたため対空・対潜能力が低く、南方用だというのに北方向けの補助機関を付けているなど目的に合っていなかった。 海防艦としては不十分な性能とされたが、1943〜44年(昭和18〜19年)の完成時には米潜の攻撃が猛烈になってきていたためすぐ実戦投入され、14隻のうち半分の七隻が撃沈されている。 特に悲劇的なのは空母「大鷹」給油艦「速吸」を含む重要船団「ヒ71船団」を壊滅させた敵潜を撃沈するはずの「松輪」「佐渡」および日振型の「日振」が、米潜一の殊勲艦として知られる米潜ガトー級の「ハーダー(ボラ類の総称)」および「ハッド(カラフトマス)」の待ち伏せにあって揃って撃沈されたことで、これは当時の帝国海軍の探信儀・聴音機の性能が悪く、ハーダーとハッドの存在に気づいていなかったことによる。 (また「敵潜の攻撃があった方に急回頭し突撃をかけ爆雷を投射する」という戦法が米軍に知り尽くされていて返り討ちにあった海防艦も多いが、これも探信儀の性能が悪く失探してしまうことが多かったため、がむしゃらに魚雷発射点に急行せざるを得なかったことによる) 艦娘「択捉」は小さい身体に不釣り合いな12センチ砲を積み、乏しい爆雷と機銃で船団護衛を頑張るけなげな艦娘。もっとも百合姫提督による効果的な対潜戦指導もあってそこそこの戦果を上げている。 … 海防艦「日振(ひぶり)」型 基準排水量940トン。速度19.5ノット。 武装は12センチ45口径単装高角砲(前部)と12センチ45口径連装高角砲(後部)各一基。25ミリ3連装機銃二基、九四式爆雷投射器および三型爆雷装填台それぞれ二基、爆雷投下軌条二基、九五式爆雷120個、九三式水中聴音機、九三式水中探信儀。単艦式大掃海具。 (後に二二号電探の追加および機銃、爆雷の増備、爆雷投射器および装填台を一基追加、九三式水中探信儀を三式水中探信儀に換装) 戦況に合っていない「占守」「択捉」型と、それに続く中途半端な性能だった「御蔵(みくら)」型を見直し、船体の簡易化を進めて量産性を高めた「鵜来」型の船体に御蔵型の兵装を備えた、いわば両者の中間にあたるタイプ。 抜群の量産性を持っていた「鵜来」型の設計だけあって、一隻当たり四ヶ月という(当時の日本としては)早さで建造できたが、対潜戦には必要のない「掃海具」(機雷原へ侵入した時、艦尾からおもりを付けた長いワイヤーを曳航し、係維機雷なら海底と機雷を留めているワイヤーを切って機雷を浮き上がらせ、磁気機雷なら磁石棒を鈴なりにくっつけて反応・爆破させるもの)を用兵側に要求されたため爆雷投射器や装填台が減らされ、結果としてどっちつかずな性能になってしまった。 ネームシップ「日振」が「松輪」「佐渡」とともに撃沈された悲劇もあったが「生名(いくな)」が海上保安庁の巡視船「おじか」に、また「四阪(しさか)」が国府(中華民国)「恵安(Huian…フゥイアン)」となり、さらに中共に渡るなどして長く戦後も奉公した。 … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/746
747: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/03/16(火) 02:42:21.58 ID:bcwvjfeL0 海防艦「鵜来(うくる)」型 基準排水量940トン。速度19.5ノット。二十隻(うち敗戦までに完成・就役できたものは九隻前後)。 武装は12センチ45口径単装(前部)および連装(後部)高角砲各一基。3連装25ミリ機銃二基、九四式爆雷投射器二基、三式爆雷投射器16基、爆雷投下軌条二基、九五式爆雷120個、22号電探、九三式水中聴音機、九三式水中探信儀それぞれ一基。 (後に3連装25ミリ機銃を五基に増備、および爆雷を二式爆雷120個に積み替え、九三式水中探信儀を三式水中探信儀二基に変更など) 1943年(昭和18年)から敗戦までに九隻が建造された海防艦。これまでの中途半端な海防艦と違い、爆雷庫から「電動式揚爆雷筒」という世界的にも珍しい送り出し機構で爆雷を次々と甲板に送り出し、上がってきた爆雷を十八基もの投射器で投射するという対潜火力に優れた海防艦。 船体構造も生産性に優れていたが、主機の「艦本式二二号一〇型」ディーゼルエンジンが潜水艦用に回されてしまったため、思っていたほど建造できなかった。完成した二十隻のうち四隻は戦没したが、ネームシップの「鵜来」が巡視船「さつま」、「竹生(ちくぶ)」が「あつみ」、また「志賀」が海上保安大学校の練習船「こじま」になるなど、何隻かは戦後も活躍した。 特に「新南(しんなん)」数奇な運命をたどったことで知られ、引き揚げ船として各地の将兵を内地へ連れて帰った後に、巡視船「つがる」として活動する中ベトナムに派遣され、日本としては初めて海外で皆既日食の観察を行うなど1966年(昭和41年)まで長く活躍し、最後はボルネオ石油開発公団の宿泊船として活動し、1971年(昭和46年)に解体された。 艦娘「鵜来」型は身体こそ小さく速度もそこまで出ないが、爆雷投射器を多数備え、高角機銃も増備されていろことから船団護衛、対潜攻撃に関しては抜群で、その実力はあなどりがたい。鵜来は巡視船「さつま」となったことからサツマイモが好きで、好きな酒は焼酎「薩摩白波」という酒豪。新南は「つがる」になったことからリンゴ好き。 … 海防艦「第一号(丙)」型(計画132隻。うち完成53隻、戦没26隻) 基準排水量745トン。速力16.5ノット(主機「艦本式二三号乙八」型ディーゼル) 武装は12センチ45口径単装高角砲二基、3連装25ミリ機銃二基、三式爆雷投射器12基および爆雷投下軌条一基、九五式爆雷120個、22号電探、九三式水中探信儀、九三式水中聴音機。 (後に機銃の増備および二式爆雷への積み替え、八センチ潜水艦威嚇用「音響弾」迫撃砲一基、探信儀を「三式水中探信儀」二基へ換装など) 米潜および航空機による船団への被害が甚大になっていることをうけ、「鵜来」型に続けて建造された小型の海防艦で、同時に建造された「第二号」型とは主機が異なるだけで設計、能力ともにほぼ同じ。 その特徴は何と言っても鵜来型をさらに簡易・小型化したような設計で、船体外板も品質を落とし、煙突も鉄板を貼り合わせるだけで済むよう(上から見て)六角形にするなど「戦時急造」の目的にあった設計でまとめたことから極めて量産性に優れ、1943〜44年の護衛艦艇不足の時期にタイミング良く就役することが出来た。 ただ、海防艦にも搭載できるような小型・高性能かつ生産性の高い主機がなかったことから出力の低い主機で我慢することになり、速度面では海防艦で一番遅いフネとなってしまった。そのため高速の船団に対する護衛では貨物船についていくのがやっと、また戦局が悪化している中で戦力不足だったために、訓練も武装の増備もままならないまますぐ実戦投入され「第一号」から「第二十五号」までの最初の十三隻が全て戦没するなど厳しい戦いを強いられた。 艦名はいずれも奇数の番号で、戦後は数隻が国府海軍に引き渡され、さらに中共に鹵獲されて長く使われた艦もあった。 艦娘「第一号」型は小学生にも見える小さい身体で、船体の「痩せ馬」(※やせうま…品質の悪い鋼材を使うと起きる。外板の肋材と接合している部分以外がへこんでしまい「あばら骨が浮き上がって見える」状態のこと)が目立つ急造艦だったためか、肋骨が浮き出て見えるなど哀れをさそうような外見をしていて、百合姫提督も何かと美味しいものをごちそうしたりと気にかけている。 また「第一号」は国民からの献金を募って建造された「報国第一号海防艦」として(検閲だらけの当時の新聞ではめずらしく)進水が報じられたことから、出撃時は「報国」の鉢巻きを締めている。 … 海防艦「第二号(丁)」型(計画143隻。うち完成63隻、戦没25隻) 基準排水量740トン。速度17.5ノット(主機「艦本式甲二五」型オール・ギヤード・タービン) 武装は「第一号」型海防艦とほぼ同じ。 「第一号」型と異なり、主機に戦標船(※戦時標準型貨物船…戦時下に建造された簡易型貨物船)用の蒸気タービン主機を転用したタイプで、燃費効率が悪く「第一号」型の航続距離6500浬に対して、14ノットで4500浬しか航行できなかった。このため当初は内地からスマトラまでの航行がせいぜいということになり問題視されたが、皮肉なことその頃には南太平洋の各拠点を失っており、実用上で不便は生じなかった。 第一号型と同じく簡易設計で量産性に優れ、小型ながら対潜能力に関してはそれまでの海防艦より優れていたところもあった。とはいえ1944〜45年になってからは潜水艦よりも制空権を失ったことによる空襲が激増しており、機銃を増備したものの対抗することができず多くが沈められた。 艦名はいずれも偶数の番号で、「第一号」型と同じく一部が戦後賠償として国府(中華民国)に引き渡され、その後鹵獲されるなどして中共に渡るなどした。 百合姫提督の艦娘「第二号」型は第一号型とそっくりで見分けもほとんどつかず、やはりどこかすすけているような印象を受ける。 … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/747
748: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/03/22(月) 01:04:14.14 ID:7GBLMcGl0 哨戒艇「第百二号」 基準排水量1270トン。速度26ノット。 武装は単装八センチ40口径高角砲二基、あとは(詳細不明ながら)連装および単装25ミリ機銃数基に九四式爆雷投射器一基、一三式および二二号電探に九三式水中聴音機および九三式水中探信儀。 帝国海軍で(おそらく)一、二を争う数奇な運命をたどった哨戒艇で、元はフィリピンを根拠地としていた米海軍アジア方面艦隊の「クレムソン」級駆逐艦の「スチュアート」(DD−224)だったもの。ちなみに「クレムソン」級は七隻を「ホンダポイント事件」で座礁・喪失するなど事故が多かった。 (※ホンダポイント事件…1923年。夜間に高速航行演習を行っていたが推測航法にズレが生じ、また注意をうながした無電局からの位置情報を司令が「(まだ黎明期の技術だった)無電ビーコンなどアテにならない」と無視した結果、駆逐隊まるごとが座礁・転覆した大事故。死者は少なかったがヒューマン・エラーの例としても有名) 当時の米海軍としても太平洋、大西洋の二正面作戦は戦力的には難しく、そのため太平洋ではフィリピンの失陥を前提に「いい気になって日本軍が手を伸ばしすぎるまで引き寄せてから叩く」という考えがあったことから、アジア艦隊には旧型艦が多く回されており、スチュアートも1920年に就役した「フォア・スタッカー(四本煙突)」型と呼ばれた旧式駆逐艦の一隻だった。 スチュアートはバリ島沖の海戦で「朝潮」型四隻に砲撃され12.7センチ砲弾を被弾しスラバヤの浮きドックで補修中に、固定の仕方が悪く転覆し浮きドックごと沈没。日本軍が迫っていた事もあり自爆措置を施した。が、完全に破壊するまでには至らず、スラバヤの工作部でかなり大規模な改装を受けて哨戒艇「百二(一〇二)号」として再就役した。 特徴的な四本煙突は一、二番をつなげて三本煙突にし、25ミリ機銃や爆雷投射器と投下軌条、探信儀などを搭載し哨戒にあたり、それを見た米潜から「わが軍の四本煙突型駆逐艦にそっくりなフネが日本海軍にいる」「四本煙突型駆逐艦に攻撃を受けた」との報告が続き米海軍を困惑させ、一部では尾ひれがついて「日本側が欺瞞戦術として「四本煙突」型そっくりなフネを建造した」とまで言われた。 戦歴では「松輪」「佐渡」「日振」を沈めた殊勲の米潜「ハーダー」を海防艦「第二二号」と協同撃沈したことが有名で、よる年波で故障も多かった割には敗戦時まで無事に過ごし、戦後アメリカに帰還し「おてんば娘の帰還」などと新聞にも書き立てられ歓迎された。その後は航空機のロケット弾攻撃の標的として破壊処分されたが、日米双方の旗の下に長く活躍したフネだった。 百合姫提督の「第百二号」はあちこちいじくり回された結果アメリカンな部分をかなり失っているが、見た目は金髪に青い目をしている。またもとの「四本煙突」型に似ているためやせっぽちで、ちょくちょく故障している。 … 給糧艦「杵埼(きねさき)」型。四隻 基準排水量910トン。速力15ノット。武装は艦首楼上の砲座に設けられた8センチ40口径「三年式」単装高角砲一基および後部の13ミリ「九三式」連装機銃一基。搭載物資、生鮮品約84トン(杵埼は82トン)および真水約71トン。 本来は日華事変に応じて活動していた支那方面艦隊支援のため計画された二隻の給糧艦のうち、640トンの小型タイプだった「野埼(のさき)」と比較のため建造された拡大版の1000トンクラスの給糧艦で、当初は雑役船扱いだったことから野埼の「雑役船第四〇〇七号」と同じように「雑役船第四〇〇六号」と船名もなかったが、その後「南進(なんしん)」さらに「杵埼」と改名され、小型の野埼よりも補給能力に優れ使い勝手が良かったことから、姉妹艦となる「早埼(はやさき)」「白埼(しらさき)」「荒埼(あらさき)」の三隻が追加建造された。 外見はただの「船首・船橋楼型」構造をした一本煙突型の貨物船だが、冷凍能力があったことから漁場で買い上げた魚を直接冷凍し艦隊へ送り届ける事ができるなど補給面ではそれなりに活躍し、また1945年(昭和20年)に奄美で戦没したネームシップ「杵埼」以外は無事に敗戦を迎え、復員輸送を終えた後は「早埼」「白埼」がそれぞれ賠償艦としてソ連、中国へ引き渡し「荒崎」は当時の農林省水産講習所の練習船「海鷹丸」となり、解役後さらに船会社に払い下げられ転々としたのち、最後は1967年(昭和42年)フィリピンに売り渡されるなど長命だった。 艦娘「杵埼」型は小学生のような外見をしていて、普段は間宮の手伝いをして料理を運んだり材料を取ってきたりとまめまめしく活動しているが、場合によっては艦隊への補給に出撃することもある。魚の目利きと買い出しに関してはなかなかで、市場や魚屋ではかなり顔が利く。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/748
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