イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (953レス)
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176: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/04/16(月)01:48 ID:eN/RZY3g0(1) AAS
…午前・執務室…

提督「ふぅぅ…図上演習も終わったし、あとは突き返されてきた書類の訂正だけね」

カヴール「あら、また主計部から差し戻しですか?」

提督「ええ……それでもあなたとライモンが手伝ってくれるから、ずいぶん少なくなったけれど」

ライモン「ふふ、そう言ってもらえるとやる気が出ます♪」

提督「そう?…それにしても主計部ときたら……ちょっと間違えただけなのに差し戻しなんて意地が悪いわ」

カヴール「ふむ…今回は何が悪かったのでしょう?」

提督「えーと…「鎮守府の需品向け予算で艦娘用の家具を購入した場合には、家具の用途、材質、縦・横・高さ、値段とその特徴を別紙に入力し、場合によっては家具の写真データと領収書を添付すること」だそうよ……あきれたわね」

カヴール「なるほど…で、何が足りなかったのでしょう?」

提督「それが「家具の用途が書かれていません」…だそうよ」

ライモン「それって、何を買った時のでしたっけ?」

提督「前にヴェネトとローマのために買ったクローゼットよ……全く、クローゼットに「服をしまう」以外の用途があるならうかがいたいものよね?」

ライモン「……身を隠す、とか?」

カヴール「中でえっちしてもいいかもしれませんよ…♪」

提督「はぁ…まったくもう、カヴールも最近デュイリオやリットリオに似てきたわね……」

カヴール「あら、そうですか?」

提督「まぁいいわ…そう言えばリットリオの言っていた「お届け物」がそろそろ来たころね、見に行きましょうか♪」

ライモン「はいっ♪」

…鎮守府・庭…

提督「それで、買ったものはどこにあるの?」

リットリオ「ふふふっ、こっちですよ…っ♪」あたりには暇な艦娘たちが集まってわいわい騒いでいて、リットリオはその中をかき分けつつ提督を引っ張り、車庫の方に連れて行く…

提督「……車庫に置いてもらったの?」

リットリオ「はいっ、何しろ…じゃーん♪」数台分のスペースがある車庫の手前に、綺麗な「フィアット・NUOVA500」(二代目チンクエチェント)が停めてある…

提督「え…リットリオのお買い物って、「フィアット500」だったの?」

リットリオ「ええ、そうなんですっ…これで近くの町まで行くのに、提督をわずらわせずに済みますよ♪」

提督「いや…綺麗なフィアット500だけど……」陽光に照らされた紅い車体のボンネットの隅には、右斜め上に向けて銀色の流麗なイタリックで「Littorio」という文字が塗装されている…

リットリオ「ふふっ、ヴァカンス中に車の免許を取って…ついでに買っちゃいました♪」

提督「それにしたって高かったでしょうに…」

リットリオ「そうですねぇ、色の塗り直しは別として五十万リラくらいでしたけど……すぐ買えちゃう値段だったので、現金で払っちゃいました♪」

提督「あー…まぁ艦娘の手当ならそうかもしれないわね」

ローマ「全く、姉さんったら前後の見境もなく車なんて……まぁ、一緒にお出かけできるのは嬉しいことだけど///」

ヴェネト「そうね♪…そう言えば姉さん、まだエンジンを試してないじゃない。せっかくだから鎮守府だけでも一周してみたら?」

リットリオ「ふふ、そこを提督に見せようと思って…それじゃあ提督、見ていて下さいね♪」

提督「はいはい…♪」

リットリオ「ふふっ♪」乗り込むとクラクションを鳴らし、窓を開けて手を振るリットリオ…

ムレーナ(フルット級中型潜)「あっ……止めろ、リットリオ!」相変わらず「ウツボ」だけに美しいがすご味のある顔立ちと、パリッとした背広姿がギャングのボスのようなムレーナ……と、急にリットリオに向けて叫んだ

リットリオ「えっ…?」エンジンのキーを回すと、何事もなくエンジンがかかる…

提督「…どうしたの、ムレーナ?」

ムレーナ「いや、爆弾でも仕掛けてあるんじゃないかと…ね」

提督「あー……映画でそんなシーンがあったわね」(※「ゴッドファーザー」パート2)

リットリオ「もう、おどかさないで下さいっ♪」

ムレーナ「…すまなかった」
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