イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (967レス)
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464: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2019/01/26(土)01:41 ID:bJAj1Ff+0(2/3) AAS
提督「姫、横須賀は大丈夫だった?」

百合姫提督「ええ、おかげさまで」

提督「それは良かったわね…ところで、よかったらみんなでテラスに出ない?」意味ありげな含み笑いを浮かべている…

シモネッタ提督「…何かあるのね?」

提督「ええ…実はグロッタリーエ所属の空軍機が訓練を兼ねて、ちょっとしたアクロバットをしてくれることになっているの」

カサルディ提督「へぇ、フランカってば空軍に顔が利くんだ?」

提督「ううん、これは向こうの好意みたいなものよ……何しろ空軍は目立ちたがりだもの♪」

カサルディ提督「ぷっ…確かに♪」

シモネッタ提督「それで、どこならよく見られるかしら」

提督「そうねぇ…飛行ルートは沖合だから、二階のベランダかそこのテラスね」

カサルディ提督「じゃあそこでいいんじゃない?」

提督「そう? ならそこにしましょう…さ、姫は特等席にどうぞ♪」

百合姫提督「あ、そんな…私が一番いい席に座るなんておこがましいと思うの……むしろグレイ提督に座ってもらった方が…///」

グレイ提督「構いませんよ…わたくしは立っている方が好きですから」

ヴァイス提督「私の方が階級が下ですから、どうぞ先に座って下さい。そうでないと私も席を決められませんので」

百合姫提督「えーと…ならエクレール提督……」

エクレール提督「わたくしはこの席で構いませんわ…どうぞ遠慮なさらずにお座りなさいな?」

提督「別にマリーの椅子じゃないのだけれど…でもまぁ、そう言うことね」

百合姫提督「じ、じゃあ失礼して……」

提督「素直でよろしい…♪」

カサルディ提督「……あ、来たんじゃない?」

…空に溶け込むような灰色の迷彩を施した「パナヴィア・トーネード」が二機編隊でやって来て、湾に列を作って停泊している艦隊の上でロールを打ち、それから垂直上昇で高度を取ると、今度は機体を背面に入れてスプリットSをかけた…

シモネッタ提督「へぇ、空軍もなかなかどうしてやるじゃない…」

提督「そうね…あ、もう行っちゃった……」トーネードは翼を軽く振ると、独り占めにしたお客さんの歓声を後に残し、さっさと飛んで行ってしまった…

カサルディ提督「きっと燃料がないんでしょ?」

提督「…かもしれないわね」

…ジェットの響きが遠ざかると、またざわめきを取り戻し始めた会場……とはいえナポリやジェノヴァ、ヴェネツィア…あるいは市街地に近い「タラント第一」と違って、田舎にあるのどかな鎮守府なのでお客さんが詰めかけることもなく、海軍憲兵隊が上手くさばいてくれているのでたいした問題もない……そこで提督たちは会場を眺めながら、安心してお茶を楽しんでいる……

?「…気を付け!」

提督「!」ビクンッ…!

シモネッタ提督「!!」

カサルディ提督「っ!?」…不意に大声で号令をかけられ、反射的に直立不動の姿勢を取った提督たち…

?「よろしい、休め…!」

提督「もう、一体誰……教官!?」声の方を向くと、軍のデジタル迷彩服に身を包んだ短髪の女性が立っていた…ブーツはよく手入れされているが迷彩服のボタンは二つ目まで外していて、両手の邪魔にならないよう、ベレー帽は肩章を縫いつけるボタン留めの「輪っか」の所に突っこんでいる…

短髪の女性「久しぶりだな、『カンピオーニ候補生』……短い間にずいぶんと昇進したな?」敬礼を交わすと左右の頬に接吻をし、それから提督の手を力強く握った…

提督「ええ、おかげさまで…///」

女性「いや、お前の実力だよ……それはいいが、また肉が付いているな。私にがみがみ言われないからって運動してないだろう…って、なんだ、お前たちも一緒か?」

カサルディ提督「お久しぶりです、教官」

シモネッタ提督「お会いできて嬉しいです♪」

女性「なんだ、あの時の問題児どもが一堂に揃ってるじゃないか……それにどいつもこいつも金モールと勲章をベタベタつけて…昇進おめでとう」そう言うとニヤリと笑ってみせた…
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