イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (966レス)
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga] 2021/08/03(火)02:37
ID:MfAXWcwc0(1)
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788: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/08/03(火) 02:37:43.63 ID:MfAXWcwc0 …とある日… アッチアイーオ「おはよう、提督」 提督「ええ。おはよう、アッチアイーオ…ん♪」文書便の束を両手で抱えて持ってきたアッチアイーオを執務室に迎え入れると、左右の頬に挨拶の口づけをした… アッチアイーオ「え、ええ……文書便を持ってきたわよ///」 提督「ありがとう、机の上に置いてもらえる?」 アッチアイーオ「分かったわ…そう言えば提督宛にずいぶん分厚い封筒が届いてるけど」 提督「本当ね、いったい何かしら……あぁ♪」A4サイズの分厚い書籍が楽々と収まりそうな大きい公用封筒に書かれた宛名を見て、得心がいったような声をあげた… アッチアイーオ「何だか分かった?」 提督「えぇ、これは「交換プログラム」の結果をまとめた報告書よ…各鎮守府の提督たちが提出したレポートをまとめたものね」 …ペーパーナイフで封を切り、中から綺麗に製本されたカタログのような冊子を取り出した……表紙は艶のある紙に単縦陣を組むイタリア海軍艦艇が写っていて、タイトルには「戦術知識交換プログラム報告書」と麗々しく記されている… アッチアイーオ「提督のもあるの?」 提督「もちろん。最も私の報告書だけじゃなくて、全部の報告書をコピーして見られるようにしておくわ……せっかくだからちょっと読んでみようかしら」目次を見て興味を引いたページをめくる… 提督「…これはルクレツィアの報告書ね「エーゲ海管区・レロス島第十二鎮守府。艇隊司令・ルクレツィア・カサルディ中佐」と……」 アッチアイーオ「カサルディ中佐…あの小柄でさっぱりした感じの人ね」 提督「そうそう…えーと、表題は「エーゲ海における「深海棲艦」船団に対する夜襲についての報告」と…今でこそいくらか静かになったけれど、エーゲ海と言ったら一時は深海棲艦がうようよしていた激戦地だもの……あのMS(※Moto Silurante…魚雷艇)やMAS(※Motoscafi anti sommergibili…直訳すると「対潜機動艇」だが、実際は高速魚雷艇)の娘たちにしたって、なりは小さいけれど、相当暴れていたって聞くわ」 アッチアイーオ「らしいわね」 提督「ええ「…日の2300時、月明を背にした敵船団に対し、島陰を利して隠密接近を図る。夜霧がかかっていたため接近は容易であったが、航跡が白く目立つためごく低速で射点に着く…」魚雷艇の戦いでは鉄則ね」 アッチアイーオ「ま、私たち潜水艦も似たような物だけれど…あっちは潜れない代わりに四十ノットは出せるし、こっちは潜れるけど水中じゃあ七ノットがせいぜい……どっちがいいかは「神のみぞ知る」って所ね」 提督「ええ。続きを読むわよ…「護衛は「ハント」級護衛駆逐艦一隻および「花(フラワー)」級コルヴェット二隻で、護衛駆逐艦が一キロほど先行し、コルヴェットが左右およそ500メートルに展開、およそ八ノットで航行」…目に見えるようね……」 ……… …エーゲ海・とある夏の夜… カサルディ中佐「…いい? 魚雷を発射したら一気に増速、尻に帆かけて逃げ出すわよ」 MS16「分かってるわ、司令」 カサルディ中佐「よし…22も分かってるはずだけど……」夜霧で霞む先をにらみ、僚艇であるMS22を見つけようとする… MS16「大丈夫、22とは息ぴったりだもん♪」 カサルディ中佐「そうだったね……魚雷は深度三メートル、速度四〇ノットに調整。目標、中央の輸送船タイプ」 MS16「調整よし」 カサルディ中佐「機銃と爆雷は?」 MS16「ブレダ二十ミリは榴弾を装填、8ミリ機銃は通常弾。爆雷は零深度に調定済み…あっちの足元に転がしたらきっと大騒ぎになるよね♪」 カサルディ中佐「ふっ、違いないね……発煙浮標」 MS16「いつでも落とせるよ♪」 カサルディ中佐「よし、それじゃあ一暴れ行きますか…魚雷一番、二番、てーっ!」 MS16「魚雷一番、二番、発射!」発射管から450ミリ魚雷が滑り出してバシャンと水中に飛び込むと、そのまま霧の向こうにぼうっと見える黒いシルエットに向けて航走する… カサルディ中佐「…気付かれた! 機関全速、取り舵一杯!」深海側も白く伸びる雷跡を目ざとく見つけ、たちまち探照灯が海面を払い、照明弾が打ち上げられる… MS16「命中! …いいけどにぎやかになってきたね、司令!」 …船団の中ほどにいた3000トンクラスの輸送船に魚雷が命中し、火柱が高々と上がる…しかし同時に深海側のエリコン機銃やポンポン砲がうなり、ヒュンヒュンと空を切る曳光弾の赤い尾と、左右の海面に水飛沫をあげながら着弾する機銃掃射が迫る…小さい身体で舵輪を回しながら、猛烈な速度で離脱を図るMS16… カサルディ中佐「ちっ、冗談にもならないわ…ハント級が追ってくる!」護衛駆逐艦が急回頭して、離脱にかかっているMS艇に追いすがってくる… MS16「それじゃあ爆雷があるから落っことしてあげよっか!」追ってくる敵艦の目の前で炸裂するよう零深度に調定にしてある爆雷を艇の後部から転がし、同時に敵艦が爆雷を避けようと回頭したところで座礁することをもくろみ、島の間の浅海をすり抜ける… カサルディ中佐「……あ、奴さんあきらめたみたいね」どうやら浅瀬の砕け波に気付いたらしく、追撃をあきらめて戻っていく深海棲艦の「ハント」級… MS16「ふふーん、私もやるでしょ…司令♪」小さい身体で伸びをして、唇にキスをした… カサルディ中佐「ええ、最高だったわよ……スリル満点でね♪」鉄兜を脱ぐと煤と硝煙と汗にまみれた額を拭い、歯を見せて笑いかけた… ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/788
とある日 アッチアイーオおはよう提督 提督ええおはようアッチアイーオん文書便の束を両手で抱えて持ってきたアッチアイーオを執務室に迎え入れると左右の頬に挨拶の口づけをした アッチアイーオえええ文書便を持ってきたわよ 提督ありがとう机の上に置いてもらえる? アッチアイーオ分かったわそう言えば提督宛にずいぶん分厚い封筒が届いてるけど 提督本当ねいったい何かしらあぁ4サイズの分厚い書籍が楽と収まりそうな大きい公用封筒に書かれた宛名を見て得心がいったような声をあげた アッチアイーオ何だか分かった? 提督えぇこれは交換プログラムの結果をまとめた報告書よ各鎮守府の提督たちが提出したレポートをまとめたものね ペーパーナイフで封を切り中から麗に製本されたカタログのような冊子を取り出した表紙は艶のある紙に単縦陣を組むイタリア海軍艦艇が写っていてタイトルには戦術知識交換プログラム報告書と麗しく記されている アッチアイーオ提督のもあるの? 提督もちろん最も私の報告書だけじゃなくて全部の報告書をコピーして見られるようにしておくわせっかくだからちょっと読んでみようかしら目次を見て興味を引いたページをめくる 提督これはルクレツィアの報告書ねエーゲ海管区レロス島第十二鎮守府艇隊司令ルクレツィアカサルディ中佐と アッチアイーオカサルディ中佐あの小柄でさっぱりした感じの人ね 提督そうそうえーと表題はエーゲ海における深海棲艦船団に対する夜襲についての報告と今でこそいくらか静かになったけれどエーゲ海と言ったら一時は深海棲艦がうようよしていた激戦地だものあの 魚雷艇や 直訳すると対潜機動艇だが実際は高速魚雷艇の娘たちにしたってなりは小さいけれど相当暴れていたって聞くわ アッチアイーオらしいわね 提督ええ日の2300時月明を背にした敵船団に対し島陰を利して隠密接近を図る夜霧がかかっていたため接近は容易であったが航跡が白く目立つためごく低速で射点に着く魚雷艇の戦いでは鉄則ね アッチアイーオま私たち潜水艦も似たような物だけれどあっちは潜れない代わりに四十ノットは出せるしこっちは潜れるけど水中じゃあ七ノットがせいぜいどっちがいいかは神のみぞ知るって所ね 提督ええ続きを読むわよ護衛はハント級護衛駆逐艦一隻および花フラワー級コルヴェット二隻で護衛駆逐艦が一キロほど先行しコルヴェットが左右およそ500メートルに展開およそ八ノットで航行目に見えるようね エーゲ海とある夏の夜 カサルディ中佐いい? 魚雷を発射したら一気に増速尻に帆かけて逃げ出すわよ 16分かってるわ司令 カサルディ中佐よし22も分かってるはずだけど夜霧で霞む先をにらみ僚艇である22を見つけようとする 16大丈夫22とは息ぴったりだもん カサルディ中佐そうだったね魚雷は深度三メートル速度四ノットに調整目標中央の輸送船タイプ 16調整よし カサルディ中佐機銃と爆雷は? 16ブレダ二十ミリは弾を装填8ミリ機銃は通常弾爆雷は零深度に調定済みあっちの足元に転がしたらきっと大騒ぎになるよね カサルディ中佐ふっ違いないね発煙浮標 16いつでも落とせるよ カサルディ中佐よしそれじゃあ一暴れ行きますか魚雷一番二番てーっ! 16魚雷一番二番発射!発射管から450ミリ魚雷が滑り出してバシャンと水中に飛び込むとそのまま霧の向こうにぼうっと見える黒いシルエットに向けて航走する カサルディ中佐気付かれた! 機関全速取り舵一杯!深海側も白く伸びる雷跡を目ざとく見つけたちまち探照灯が海面を払い照明弾が打ち上げられる 16命中! いいけどにぎやかになってきたね司令! 船団の中ほどにいた3000トンクラスの輸送船に魚雷が命中し火柱が高と上がるしかし同時に深海側のエリコン機銃やポンポン砲がうなりヒュンヒュンと空を切る曳光弾の赤い尾と左右の海面に水飛沫をあげながら着弾する機銃掃射が迫る小さい身体で舵輪を回しながら猛烈な速度で離脱を図る16 カサルディ中佐ちっ冗談にもならないわハント級が追ってくる!護衛駆逐艦が急回頭して離脱にかかっている艇に追いすがってくる 16それじゃあ爆雷があるから落っことしてあげよっか!追ってくる敵艦の目の前で裂するよう零深度に調定にしてある爆雷を艇の後部から転がし同時に敵艦が爆雷を避けようと回頭したところで座礁することをもくろみ島の間の浅海をすり抜ける カサルディ中佐あ奴さんあきらめたみたいねどうやら浅瀬の砕け波に気付いたらしく追撃をあきらめて戻っていく深海棲艦のハント級 16ふふーん私もやるでしょ司令小さい身体で伸びをして唇にキスをした カサルディ中佐ええ最高だったわよスリル満点でね鉄兜を脱ぐと煤と硝煙と汗にまみれた額を拭い歯を見せて笑いかけた
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