イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (965レス)
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805: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/10/22(金)02:17 ID:rRn+U1R80(1) AAS
提督「それからミミとの交際関係が始まったのだけれど……」

ライモン「…それがどうして提督がミカエラさんのお世話になる原因に?」

提督「ええ、今から話すわ…」

提督「……それから数回お茶を飲んだりご飯を食べに行ったりしているうちに、私が部屋に招いて夕食を作ってあげたりするようになって、いつしかそのまま一緒に暮らすようになったの…一見するとつんとすました感じの人だったけれど、私が作った夕食を「美味しい」って言って食べてくれるし、聞かれたくないことを無理に聞くようなこともしない…最初はとっても過ごしやすい相手だなと思っていたのだけれど……」

エウジェニオ「けれど?」

提督「…そのうちにどこか引っかかる感じがしてきたのよね」

カヴール「と、言いますと?」

提督「ええ…例えば私がキスをすると気持ちよさそうにしてくれるし、ベッドでもリードして欲しい時は包み込んでくれて、私がリードしたい時は受け入れて最後まで付き合ってくれる……でも、どこかよそよそしいというか…私に合わせすぎている感じがしたの」

アッチアイーオ「それはまた良く出来た相手だけれど……でも、そういう人だっているんじゃない?」

提督「私も最初はそう思ったわ…けれど、なんて言うのかしら…好きでしている感じではないけれど、上手に好きなふりをしているというか…ファッションレズだとか、無理に恋人に合わせているだとかっていう感じじゃなくて…もっと「目的のために教わった技能を使いこなしている」っていう感じがして……」

デルフィーノ「それは提督に合わせてくれていたのでは?」

提督「ええ、それだけなら私もそう思ったわ…でも、他にも気になることがあって……」

チェザーレ「ほうほう」

提督「ミミが私の部屋で一緒に過ごすようになってからというもの、お料理を教えて欲しいって言うからいくつか教えてあげて…本人も色々と勉強しては振る舞ってくれたのだけれど……あるときスパゲッティ・ボロネーゼを作ってくれたの」

………

ミミ「できたわよ、フランカ……味の保証はしないけれど、食べてみて」

提督「ええ…それじゃあ♪」くるりと巻いてパスタを口に運ぶ…

ミミ「お味はいかが」

提督「ええ、美味しい…赤ワインに良く合う味ね。 ほら、ミミもどうぞ…あーん♪」

ミミ「ん……確かに、我ながらなかなか上手く出来たわ」

提督「ふふっ、このまま頑張れば一流料理人も遠くないわね…♪」

………



アッチアイーオ「別にいいじゃない」

提督「ええ、料理を始めたばかりにしてはなかなか上手で美味しかったわ…でも、少し味の雰囲気が違ったのよ」

デルフィーノ「どういうことです?」

提督「ええ、実は食べたときかすかにサワークリームみたいな風味があって……もちろん隠し味にそういうのを入れる人がいないとは言えないけれど、ローマ生まれのローマ育ちが作る味にしては妙な違和感を覚えて……」

アッチアイーオ「たったそれだけで?」

提督「いえ、もちろんそれまでの事もあってどこか腑に落ちない気がしていたというか…で、その当時「海軍情報部」の中尉だったミカエラに相談しようと思ったの……」

…とある日…

提督「…ミカエラ、忙しいのに呼び出したりしてごめんなさいね」

フェリーチェ中尉「いいえ、気にしないで…それで、急にコーヒーに誘ったりしてどうしたの?」

提督「ええ。実は最近同棲するようになった彼女のことなのだけれど、少し気になることがあって……」

フェリーチェ中尉「浮気の相談や尾行のお願いなら探偵事務所にどうぞ?」

提督「ううん、そうじゃなくて…」かくかくしかじかと事情を説明する提督…

フェリーチェ中尉「…なるほど」

提督「で、もしかしてもしかしたらだけれど…彼女、イタリア人じゃないのかもしれないと思ったの……私の考え過ぎならいいのだけれど、ミカエラはどう思う?」

フェリーチェ中尉「そうねぇ、まぁ考えすぎだと思うわ」

提督「そう、ミカエラがそう言うのなら……」

フェリーチェ中尉「ええ、ところで…」フェリーチェはふと話題を転じ、そのままたわいない会話をして過ごした…
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