イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (955レス)
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82: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/02/18(日)02:23 ID:JBRTlGme0(2/2) AAS
…鎮守府…

提督「はぁぁ…着いたわね」電動ゲートに暗証番号を入れて門を開けると、ランチアを鎮守府の道に乗り入れる…

ライモン「ふふ、なんだか懐かしいですね♪」

アッテンドーロ「あーあ、これで夏休みも終わりなのね…改めて実感しているわ……」

チェザーレ「そう言うな、ここでもたいていはゆっくり出来るではないか♪」

アッテンドーロ「まぁね…それより、施設の掃除とか電源の立ち上げとかしないといけないんでしょ……提督、私も手伝いましょうか?」

提督「お願いできる?」

アッテンドーロ「いいわよ…それに電気と水道なしじゃ困るのはこっちだもの」

提督「ありがと♪」

…そう言っている間にも提督のランチアは入り口側に建っている「事務棟」こと、無機質なコンクリート二階建ての建物を回り込み、一変して花の咲いている前庭と建物の明るい黄色が陽光に映える、両翼の広い別荘風の「本館」前に車を停めた……提督は三人と一匹に降りてもらうと横手の車庫にランチアを入れ、入り口の石段に荷物を降ろすと、大きな観音開きの玄関を開けた……途端にむっとした空気が押し寄せてくる…

ライモン「うわ…!」

チェザーレ「むむむ……」

アッテンドーロ「ちょっと、ひどく空気が蒸れているわね…」

提督「本当ね…それじゃあ手分けして全部の窓を開けましょう、ルチアはゆっくりしてて良いわよ♪」

ルチア「ワンッ♪」提督の足下にまとわりついて尻尾を振る…

提督「あらそぉ?それなら一緒に行きましょうねぇ♪」

チェザーレ「相変わらずルチアと一緒になると甘ったるい話し方になるのだな…」

ライモン「…全くです」

…しばらくして…

ライモン「ふぅぅ…全部の窓を開けてきました……やっぱり海風が入ってくると涼しいですね♪」

提督「そうね。それじゃあ次は蛇口を開けて水を流して、あと建物のブレーカーを入れないと」

アッテンドーロ「電源ってレーダーは別なのよね?」

提督「ええ、あれは別に電源があるし、通信室と冷蔵・冷凍室はいつも稼働状態だから…あくまでもみんなの部屋の分ね」

アッテンドーロ「だったらなおの事ね…とっとと入れて来るわ」

提督「あ、電源は私がやるから水道をお願い♪」

アッテンドーロ「了解…はぁ、みんなにも早く戻ってきてほしいわね」

提督「あら、誰に会いたいの?」

アッテンドーロ「そういうのじゃなくて、色々やることが多いからよ…とりあえず、水道の栓を開きっぱなしにすればいいのね?」

提督「ええ。…それと、手伝ってくれたムツィオたちには私の特製パスタをごちそうしてあげる♪」

アッテンドーロ「ならいいけど……格別美味しいのを頼むわよ?」

提督「はいはい♪」
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