イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (953レス)
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852: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/11/03(木)01:07 ID:lgP2pU9P0(1) AAS
ニッカネン「ところで、フランチェスカ……ホテルに戻る前にクリスマス市でも見ていきませんか? 今日は時間もありますし」

提督「そうですか、それではぜひ♪」

…ヘルシンキ市街・クリスマス市…

提督「ふふ……♪」

ニッカネン「何かおかしかったですか?」

提督「いいえ♪ こうして楽しげなクリスマス市を見ていると、それだけでこちらも気分がうきうきしてきますね」

ニッカネン「そうですね」

…ニッカネンと連れだって、時代を感じさせるヘルシンキ市街の綺麗な建物とその前に開いているクリスマス用品のマーケットを見て回る提督……繊細なガラス細工やオルゴール、クリスマスツリーにぶら下げるオーナメント(飾り物)の数々……街頭や店先の灯りに照り映えて、キラキラと光り輝く光景はどこか幻想的で美しく、にぎわう街の喧騒さえもどこか美しく聞こえる…

提督「クリスティーナ、お店の人に「これを一袋下さい」と言ってもらえますか?」フィンランド国旗を彷彿とさせる、綺麗な青と白の二種類が入っている玉飾りの袋を指さした……

ニッカネン「ええ、分かりました」

…ゆったりとした歩調で通りを歩きながら時折足を止め、鎮守府へのお土産としてクリスマスツリーに吊るすオーナメントや綺麗な細工物を見繕う提督……フィン語でのやり取りはニッカネンにお願いして、着々と買い物の量を増やしていく…

ニッカネン「フランチェスカ、荷物の量は大丈夫ですか?」

提督「ええ。トランクは結構空きがありますし、もし入りきらないとしても追加の手荷物料金くらい払いますよ……それとお店の人に「どうか良いクリスマスを」と伝えてもらえますか?」ニッカネンに向けて微笑を浮かべつつ、お店の人から商品の袋を受け取った…

ニッカネン「伝えましたよ……フランチェスカ「貴女にもよいクリスマスを」だそうです」

提督「グラツィエ♪」

…辺りにはオルガン音楽やクリスマスを題材にしたポピュラー音楽が流され、コートの合わせや靴底から伝わってくる冷たい夜気も、サウナのおかげか、さもなければ暖かな気分のために心なしか柔らかく感じられる…

ニッカネン「フランチェスカ、少し身体が冷えてきたのではありませんか? ……良かったらコーヒーハウスにでも寄っていきましょうか?」

提督「ええ」

…コーヒーハウス…

提督「ふぅ……身体の中から暖まりますね」

ニッカネン「美味しいですか?」

提督「ええ、とても。フィンランドの方はみんなコーヒーを淹れるのが上手ですね」

ニッカネン「まあフィン人の「みんな」と言うこともないでしょうが……それに、コーヒーを淹れるならやはり森の中、焚き火を使って銅のポットを使うのが一番です」

提督「素敵ですね。 静まりかえった森の中、二人きりで焚き火のはぜる音を聞きながらコーヒーを沸かす……なんて」テーブルの上に置かれたニッカネンの手にそっと自分の手を重ねる……

ニッカネン「え、ええ……///」かすかに頬を赤らめて、乗せられた手から自分の手を引き抜くかそのままにしておくかためらっているニッカネン……

提督「……さてと、そろそろホテルに戻りましょうか」

ニッカネン「そ、そうですね……///」

…ホテル前…

ニッカネン「サウナはいかがでした、フランチェスカ?」

提督「ええ、とても気持ちが良かったですし、機会があったらまた行きたいものですね。 それに買い物も楽しめました」買い込んだ飾り物の袋や箱を積み重ね、その下に腕を回して支えている提督…

ニッカネン「それは何よりです。 それでは、明日の夕食会でまた」

提督「ええ、また明日……っと、ちょっと待って?」ホテルの前まで送ってきてくれたニッカネンがボルボに乗り込もうとするところを呼び止めた…

ニッカネン「何か?」

提督「ええ……ちゅっ♪」

ニッカネン「……あっ///」

提督「今日はとても楽しかったわ、クリスティーナ……チャオ♪」ニッカネンのひんやりした頬に軽くキスをすると、軽くウィンクを投げた……

ニッカネン「そ、そうですか……喜んでいただけたようでなによりです///」提督の唇が触れた部分に手を当てると、何を言うか迷っているように口ごもり、ようやくそれだけ言って車に乗り込んだ……

提督「ふふ……っ♪」いつもよりぎくしゃくした運転で走り去るボルボを見送ると、含み笑いをしながらホテルの入り口をくぐった……

………


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