イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (953レス)
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
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91: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/02/24(土) 22:56:19.53 ID:5bKaDpmHo 乙 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/91
92: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/02/27(火) 10:31:24.30 ID:EyPC3YVZ0 しばらく投下できずにいてごめんなさい、インフルエンザって怖い……身体に相談しつつちまちま投下していくので、よかったらお付き合い下さい… …ちなみにもう少しでイギリスのグレイ少将とドイツのヴァイス中佐が登場してきます http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/92
93: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/02/27(火) 16:23:40.60 ID:OEqJEJFto いっち、ちゃんと食べろよー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/93
94: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/01(木) 00:12:41.12 ID:bBCc8HBA0 >>93 グラツィエ…土曜日辺りは暖かい紅茶に砂糖とレモン、ラム少々を垂らしたものやショウガ入りスープで過ごしていましたが、おかげさまでこの数日は口も開くようになり、ちゃんと食べてます……とりあえず、せっかくなので少し投下していきます… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/94
95: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/01(木) 01:29:34.29 ID:bBCc8HBA0 提督「じゃあマルチェロたちはクルティザンのお姉さんたちと刺激的なひとときを過ごしたわけね♪」苦笑しながら両手を上げ、肩をすくめた提督 マルチェロ「いや、それで済めば良かったのだがな……本官がフローラ嬢のお店にお邪魔していた時に…」 提督「…え、まだ何かあるの?」 ……… …ヴェネツィア・高級娼館「白百合館」… マルチェロ「…ふぅぅ……何とも刺激的であったな……さすがに…息が…切れた……」ベッドにあお向けにひっくり返り、美しい天使と女神たちがみだらな行為にふけっているルネサンス風の天井画を眺めている… フローラ「そう、ならよかったわ。こっちも愉しませてもらったし…」黒いガーターベルトだけの姿で吸い口をはめた細いシガレットに火を付け、しばらく紫煙をくゆらせると、脱ぎ散らかしたマルチェロの服や綺麗に畳んであるフローラ自身の服、ベッドに放り出してあるべとべとになった玩具や道具を片づける… マルチェロ「…そうか、それはよかった……ところで、これだけの美女と愉しませてもらったのだ…それ相応の物が必要だろうな……?」たっぷりとリラ札を詰めてきた財布をちらりと眺めた フローラ「…あぁ、いいのよ。さっきの分で充分だわ」 マルチェロ「そうか?…ところで皆はどうしているかな」 フローラ「ふふ、それぞれうんとお楽しみなんじゃないかしら……特にルクレツィアにつかまってたあの娘…きっと腰が抜けてるわ」 マルチェロ「はははっ…あの可愛いエモがか……見られなくて残念だな♪」…と、せわしないノックと同時に「開けて下さい!」と命令口調の声がする フローラ「…はぁ……こんな時に風紀課の手入れかしら」 マルチェロ「…よかったら本官が時間を稼ぐが?」 フローラ「大丈夫よ、どうせこの辺りの婦警はみんな骨抜きにしているんだから……どなた?」 …ドアを開けると白の制服をかっちり着こなした女性二人が立っていて、一人がドアの外に立つと、もう一人がずかずかと入ってくる…マルチェロは入ってきた女性の格好からすぐに憲兵隊だと察しを付けた… フローラ「…なに、警察じゃないの?」 憲兵「海軍憲兵です…貴女ではなくそちらの艦娘に用があります……とりあえず何か身に付けてください」マルチェロにむかって言った… マルチェロ「そうか、お役目ご苦労…本官に何か用か?」全裸でベッドの上に起き上がると、中世の提督らしい三角帽子だけをかぶって敬礼した… 憲兵「はい。一時間ほど前に市警察から連絡がありましたが……運河沿いで一般人ともめ事を起こしたそうですね?」 マルチェロ「一般人…あぁ、スリに財布を盗られそうになって取り押さえようとしたら、けちなナイフを抜かれてな……正当防衛だと思ったが」 憲兵「武器を取り上げるだけなら正当防衛ですが…その後何かしませんでしたか?」 マルチェロ「さて…どうだったかな……美女ならともかく、あいにくちんぴらに割ける時間はなかったのでな。そこらのカフェの店主たちに預けておいた」 憲兵「…そう言う時は警察か憲兵隊、カラビニエーリに通報するのが義務です。それに水上タクシーに乗り、くだんの人物を水に突っこんでいたという証言もありますが?」 マルチェロ「ふむぅ……何かの勘違いではないか?本官は橋の上でこちらの春のように可憐な女神と談笑していたのだ…そんなむさくるしい連中と一瞬でも長く付き合おうとは思わんが」 憲兵「…まぁ良いでしょう。幸い市警察からも「街の風紀を乱す連中を懲らしめてくれた」と言うことで、大目に見ると言ってきていますから……ただし、規則ですから所属の管区には報告を送ります。身分証はありますか」 マルチェロ「あぁ、ここにあるぞ…それ」 憲兵「なるほど…イオニア海管区の「タラント第六」ですね……話は以上ですが、今後はそう言ったことはしない事です。それでは」 マルチェロ「承知した……たわけめ、情事の余韻にしかめ面で入って来おってからに…」憲兵が帰るとしきりに文句をいうマルチェロ… フローラ「ふふっ…それじゃあ、もう一回してあげましょうか……お代はその「面白そうな話」を聞かせてくれるって言うことで…どう?」 マルチェロ「うむ…それでは気分直しにもう一戦と行こう♪」フローラにまたがってもらうと、陶器のような肌に手を這わせた… ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/95
96: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/01(木) 02:14:36.47 ID:bBCc8HBA0 マルチェロ「…という訳で、素敵な時間の最中だと言うのに無粋な憲兵に踏み込まれた……という訳なのだ」 提督「…」 リットリオ「ふふっ、それもいい思い出ですよ♪」 ガリバルディ「そうよ…それにそのちんぴらを運河で「洗ってやった」話、痛快でいいわ♪」 トレント(トレント級重巡)「そうですね…少しはらはらしましたけど、なかなか面白いお話でした」 スクアロ(スクアロ級中型潜)「…私ならもっとシンプルにかたをつけていただろうがね……たとえばそのスリが逃走中に「不慮の事故」で橋から転落するとか……いずれにせよお楽しみの最中に憲兵とは…興ざめだったろう」 …艦名がサメ(海のギャング)にちなんでいるからか、びしっと決めたスーツ姿だったり「ゴッドファーザー」に出てくるアル・パチーノの物真似が得意なスクアロは、物騒な事をさらりと言ってのける… コルサーロ(ソルダティ級駆逐艦)「あぁ、そいつはまったく災難だぜ…だいたいあたしに言わせれば、憲兵だの警察だのって言うのはガミガミ言ってばかりでロクな事をしやがらねえ」兵種を艦名にしているソルダティ級の中では珍しい名前の「コルサーロ」(アラビア海賊)が息巻いた… エモ「…でも、お姉さんたちはすごかったから///」 ダンドロ「いかにも…相変わらずヴェネツィアのクルティザンたちは素晴らしかった♪」 モチェニーゴ「ああ、あれだけの女性たちを抱けるなら……提督、どうかしたか?」 提督「はー……あなたたち、憲兵隊と揉めてくれたわけね…」 マルチェロ「…まずかったか?」 提督「まずいとは言わないけど…憲兵隊の事だから、きっと査察か特別監査か……参ったわ」 マルチェロ「あー…本官が至らないばかりに迷惑をかけてしまった……申し訳ない」 提督「あぁ、いいのよ…むしろ聞いていて面白かったわ」 マルチェロ「そうか?」 提督「ええ…ただし、今度はスリを捕まえても「水浴び」をさせたりはしないようにね?」 マルチェロ「了解した♪」 ……… …数日後・執務室… カヴール「提督、年度替わり最初の書類が届きました」 提督「はぁぁ…相変わらずどっさりね……」 カヴール「まぁまぁ、私も手伝いますから…ね?」 提督「ありがとう……実際、一人で片づけられる量じゃないわよね」 カヴール「そうですね…よかったらライモンドとドリアも呼びましょうか?」 提督「そうねぇ、しばらくだけ手を借りましょうか……はぁい?」軽いノックの音に返事をする リットリオ「提督、いいですかぁ?」 提督「あら、リットリオ…そうね、お話くらいならいいけれど、この書類が片付くまでそれ以上の事は出来ないわよ?」 リットリオ「それならリットリオも手伝いますよ?」 提督「あら、本当?…ありがとう、助かるわ♪」 リットリオ「…ふふっ、提督にキスしてもらっちゃいました♪」 カヴール「おかしいですね……私はさっきからお手伝いしているのに」 提督「貴女は秘書艦でしょう?…でもいいわ♪」…ちゅっ♪ カヴール「うふふっ、これでまた頑張れます♪」 提督「そうね、協力して片づけましょう」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/96
97: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/01(木) 22:34:04.02 ID:bBCc8HBA0 …しばらくして… カヴール「はい、この書類は処理できました」 提督「ありがとう、カヴール」 リットリオ「…ふーん、ふふーん♪」てきぱきと書類を片づけるカヴールと、少し飽きっぽい代わりに速度の速いリットリオ… 提督「ふぅ、そろそろ五分の一は終わりそうね……って、やっぱり…」 カヴール「どうなさいました?」 提督「あー…これを見て」ひらひらと振ってみせた大仰な海軍の紋章入り書類には「特別監察の実施について」とある カヴール「あらあら、憲兵隊の……ふふっ、悪いことはできませんね?」にこにこしながら冗談めかすカヴール 提督「笑えないわ…きっと何につけてもねちねちと文句を言ってくるつもりでしょうし……まぁいいわ、今日はこれでおしまい♪」残りの書類を「未決」の箱に乗せると、椅子の上でひっくり返った… カヴール「お疲れさまでした、提督♪」 提督「いいえ。二人のおかげでずいぶん助かったわ…さぁリットリオ、ご用はなぁに♪」執務机に腕をおいて頬杖をつくと、小首を傾げてリットリオの方を向いた… リットリオ「はいっ、実は……妹が欲しいんですっ♪」 提督「そうねぇ…妹、いいじゃない……って、ちょっと待って」 リットリオ「はいっ。私の妹たちを鎮守府に迎えてくれませんか?」 カヴール「リットリオ級と言うことは…」 提督「未成艦の「インペロ」をのぞいた二隻ね…一応建造枠は余してあるけれど、出るかどうかは確約できないわ……」 リットリオ「ですから、試してもらえませんか?やっぱり一人ぼっちだと部屋が広すぎますし、姉妹で楽しく過ごしたいです」 提督「まぁ、それもそうね…いいわ、今度の建造の時に試してみましょう」 リットリオ「わぁぁ…やっぱり提督は優しいですねっ♪」…ぎゅっ♪ 提督「ふふっ、いえいえ…♪」さわっ…♪ リットリオ「あんっ、提督ったらどこを触ってるんですかっ♪」 提督「それはもうリットリオのすべすべな船底のバルジを…」そう言いながらスカートの中に手を差しいれ、すべすべのヒップの感触を楽しむ提督… カヴール「…そうですよね、やっぱり新型戦艦の方が旧式の改装戦艦よりもいいでしょうね」 提督「もう…カヴールは堂々たるド級艦でしょう?そう簡単にすねないの♪」 カヴール「でしたら私の機嫌がよくなるような一言を下さいな、提督?」 提督「んー、そうねぇ……大人の女性って素敵よ、カヴール♪」…ちゅっ、と頬にキスをしながら耳元にささやいた カヴール「うふふっ…いいでしょう。ただし、後でお昼寝もご一緒させてもらいます♪」 提督「ふふっ、了解…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/97
98: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/03/01(木) 23:36:13.60 ID:bBCc8HBA0 …夕食時… ムレーナ(フルット級中型潜)「それにしても査察か…なんなら私が片を付けようか」 …滑らかに波打つ金褐色の髪がウツボの尾びれのように背中に流れているフルット級中型潜の「ムレーナ」(ウツボ)……級名が「波」の優雅な言い方から来ている「フルット」級だけあってどの娘も端正な身体付きで、顔もミュシャの絵のように美しく、実際の性能もイタリア中型潜の中でも最も優れていたとされる……スクアロ級の「スクアロ」がしていたアル・パチーノの物真似は「本家」ムレーナの物真似で、こちらの物真似は絵のように美しい顔立ちもあいまってすごみもある… 提督「駄目よ、憲兵相手にもめ事をおこしちゃ」 ムレーナ「そうか…必要ならボート遊びに連れ出して、沖でこうしてもいいのだが……」しゅっ…と喉を切り裂く仕草をしてみせる スクアロ「あぁ、そうね…内勤ばかりの憲兵に喰らいついて……柔肉を食いちぎる…ふふっ♪」 デルフィーノ(スクアロ級中型潜)「だからなんでそんな怖い話をするんですかぁ…もう、提督ぅ!」 提督「はいはい、こっちにいらっしゃい♪」 デルフィーノ「もう、スクアロったらひどいんですよぅ…帰ってきて早々にホラー映画を見せて来るし!」…頭がよく愛嬌のあるデルフィーノ(イルカ)はいたずらでよく姉のスクアロに怖い目に合わされている……が、イルカだけに自慰にふけってしまう性質であったりもする… 提督「もう、スクアロもいい加減止めてあげなさい?」 スクアロ「ふふっ…デルフィーノの怖がる姿を見るとむらむらして…♪」 提督「デルフィーノは可愛いものねぇ…一人で喘いでいるのを聞くと私だってぞくぞくしてくるもの…♪」ひざの上に大き目な中学生くらいの「デルフィーノ」を乗せ、綺麗な淡灰色の髪を撫でている… デルフィーノ「…だ、だって///」 ポーラ「いいじゃないですかぁ〜…ね、デルフィーノ♪…一人でするのも刺激的ですよねぇ?」 デルフィーノ「は、はい…///」 ザラ「それにしたってポーラ、あなたは少し頻度を考えなさい?」 ポーラ「……そう言っておきながら、いつも一番乗り気なのはザラ姉さまじゃないですかぁ〜♪」 ザラ「う…だってポーラたちが可愛くって仕方ないんだもの……姉妹えっちだって気持ちいいし///」 ポーラ「あー、ザラ姉さまったら赤くなってますねぇ〜…か〜わいいっ♪」…ちゅっ♪ フィウメ「ザラ姉……私もザラ姉のこと、好きですよ♪」 ゴリツィア「私もです…姉様たちの事……離したくないくらい///」 デュイリオ「あらあらぁ、見せつけてくれますね……ドリア、お部屋で私と一杯いかが?」 ドリア「ふふっ、そうですね…今日はデュイリオだけに熱々のドリアを振る舞ってあげましょうか……♪」 デュイリオ「まぁ、それは美味しそうね……きっと中はとろっととろけて…♪」 ドリア「ねっとりと絡みつくような…さ、行きましょう♪」二人は指を絡めて手を握ると、意味ありげな笑みを交わしながら出て行った… 提督「…さーて、私もお風呂にしましょう……エリトレア、今日の夕食も素敵だったわ♪」 エリトレア「はいっ、満足してもらえて嬉しいですっ♪」 …植民地用スループと言うことで航続距離はあったが低速の「エリトレア」はそこそこの性能の割にはかなりの幸運艦で、エリトレア・マッサワ港から東南アジアへの脱出を阻止しようとする英海軍や、反対にイタリア敗戦後には東南アジアのサバンからインドの英海軍に投降しようとして日本の軽巡「球磨」に追われ、それも振り切るなどなかなかの幸運の持ち主でもあった……今はディアナと交代で厨房を担当していて、戦時に駆け回っていたせいか東アフリカ風料理や、エスニックな東南アジア風料理が得意だったりする… 提督「それじゃあ、バーカウンターの店じまいはいつも通り0100時までにね♪」…食堂の隅っこに作られているバーカウンターでシェーカーを振っているフルット級「ヴォルティーチェ」(渦・渦動)に声をかけると、ライモンを連れて大浴場に向かった http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/98
99: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/02(金) 00:30:07.95 ID:wfZkV8FD0 …ある日… 提督「はぁ…海外の提督さんたちが来る前に特別監察なんて……まったく、憲兵隊には私の事を恨んでいる誰かがいるに違いないわ」優雅な姿勢でコーヒーにグラッパ(※ぶどうの絞りかすブランディ…イタリア特産)を垂らすと、香りを楽しんでからすすった チェザーレ「提督ほどの女たらしならそれは恨まれるだろうな…んっ!」 提督「だとしてもそれを特別監査でぶつけてくるなんて…まったく、底意地が悪いわ」 チェザーレ「かもしれぬな…ぐぅっ!」 提督「…チェザーレ、さっきから剣の鞘を背中に回して何をしているの?」 チェザーレ「いや…どうにも肩甲骨の下あたりがかゆくてな……手も届かぬし、長剣の鞘ならと思ったのだが…」 提督「ふふ、そんなことなら私が…」 ダ・ヴィンチ(マルコーニ級大型潜)「…ちょっと待った!この不世出の天才「レオナルド・ダ・ヴィンチ」が新しい発明を持ってきましたから、ぜひ試してみて下さい♪」 チェザーレ「…ダ・ヴィンチか、今度はどんな発明品なのだ?」 ダ・ヴィンチ「ふふ…気になりますよね?……はい、どうぞ使ってみて下さい♪」木でできた板状のものを渡した チェザーレ「あー…チェザーレの目には薄い木のヘラにしか見えぬが」 ダ・ヴィンチ「んー、惜しい…よく見て♪」 チェザーレ「…よく見ると片方に曲線が付いているな、そしてそこに刻み目が入れてある……これで背中をかけばよいのか?」 ダ・ヴィンチ「はい、そうですよ…さぁさぁ、遠慮せず♪」 チェザーレ「ふむ…なるほど……おぉぉ…まさに「かゆいところに手が届く」な♪」 ダ・ヴィンチ「そうでしょう、まさに大発明です♪」 ジュセッペ・フィンチ(カルヴィ級大型潜)「待て、ダ・ヴィンチ…たしかジァポーネにはそう言う道具があるぞ」 …声をかけたのはカルヴィ級大型潜の「ジュセッペ・フィンチ」(フィンツィ)…フランス・ボルドーの前線基地から日本まで物資輸送任務に就く予定で改造されたがその前にイタリアの休戦を迎え、ドイツ潜「UIT.21」として戦没した経歴がある……そのせいかドイツ風の革長靴とかっちりした物腰、それに妙に間違った日本の知識をため込んでいる自称「日本通」で、鎮守府には実際に神戸まで到着した「ルイージ・トレーリ」などがいるにも関わらず、相変わらず的外れなことばかり言っている… ダ・ヴィンチ「そうなんですか…ジァポーネに先を越されましたか」 フィンチ「いかにも!それはジァポーネで言うところの「猫の手」というもので、ことわざにも「猫の手でも借りたい」と言う風に名前が出てくるのだ」 ダ・ヴィンチ「なるほど…」 ルイージ・トレーリ(マルコーニ級大型潜)「…あの、フィンチ」 フィンチ「何だ、トレーリ。ジァポーネにこういう道具はあっただろう?」 トレーリ「ええ、ありましたが…これの名前は「孫の手」で、猫の手じゃありませんよ……」トレーリは1000トン越えの大型潜らしい高校生くらいに見える姿と豊満な胸、きゅっと引き締まった腰、それに可愛らしい顔立ちながら、イタリア・ドイツ・日本の軍籍に属しただけあって三カ国語もぺらぺらで物腰も礼儀正しい…と、非の打ちどころがなく、滑らかな髪には日本らしいヒスイと銀の髪飾りをつけている… フィンチ「そうか…間違えてしまったな……とにかく、こういった道具はジァポーネに古くからあるのだ」 ダ・ヴィンチ「それは残念…新発明だと思ったのに」 チェザーレ「ふむ…最初の発明者ではないにせよ、背中はかけるし良い道具だと思うぞ。ダ・ヴィンチ」 ダ・ヴィンチ「チェザーレ、ありがとう♪…それではもっとたくさん発明しますから、ぜひ実験につき合ってくださいね♪」 チェザーレ「う、うむ……参ったな」弾むようにアトリエに戻っていくダ・ヴィンチを見てげんなりしている 提督「チェザーレも大変ね?」 チェザーレ「うむ…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/99
100: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/02(金) 23:44:04.48 ID:wfZkV8FD0 バンデ・ネーレ「どうかしたの?」…相変わらず「黒備えのジョバンニ」だけあって黒一色の格好をしているジュッサーノ級軽巡「ジョバンニ・デレ・バンデ・ネーレ」……中性的な顔立ちで背が高く、かなり華奢な身体付きをしている… 提督「いえ、ダ・ヴィンチの発明品の話…そういえば、ミラノはどうだった?」 バンデ・ネーレ「うん、楽しかった。いっぱい買い物もできたし、黒い服もうんとあって…そうだ、ちょっと着替えて来る♪」…部屋に駆けていくと、しばらくして戻ってきたバンデ・ネーレ バンデ・ネーレ「どうかな…ボクに似合うって店員さんは言ってくれたけど」黒のしっとりしたスカートに袖なしのハイネックセーター、それにオニキスをあしらった銀のアクセサリー… 提督「…とっても綺麗よ、バンデ・ネーレ……同じ黒でも、すーっと吸い込まれそうな艶のある黒ね」 バンデ・ネーレ「…て、照れるな///」 提督「ううん、お世辞じゃなくてよく似合うわ…♪」 チェザーレ「うむ…ぐっと大人びた魅力が出ているぞ」 バンデ・ネーレ「ありがとう、でももういいよ…これ以上言われたら顔が火照ってきちゃうから///」 提督「…あらあら、行っちゃったわ♪」 チェザーレ「ふふ、可愛いものだな」 リベッチオ(マエストラーレ級駆逐艦)「どうしたの?」 …今度は褐色の駆逐艦「リベッチオ」が提督の横からひょいと顔をのぞかせた…北アフリカ向け船団護衛任務に就いた艦が多い中でどうして「マエストラーレ」級だけが褐色なのは謎ではあったが、少し船型を拡大した以外はほぼ同じ姿をしている「オリアーニ」級の艦娘たちと見分けがつきやすいので、提督としては便利ではあった… 提督「あら、リベッチオ…日光浴はもういいの?」 リベッチオ「うんっ、いっぱい太陽を浴びてきたから♪」 提督「そう、よかったわね♪…相変わらず裸で日光浴をしているの?」いたずらっぽい笑みを浮かべて聞いた リベッチオ「そうだよっ、だってその方が気持ちいいもの…相変わらずマエストラーレお姉ちゃんは水着を着ているけど♪」 提督「ふふっ、もったいないわよね♪」 リベッチオ「そうだよね♪それじゃあ、また後で♪」 提督「ええ♪」 ライモン「…にやけていますよ、提督」 提督「だってねぇ…あのぷりっとした玉のような肌をしたリベッチオたちが全裸で日光浴をしていたら表情も緩むわ♪」 エウジェニオ「そうね、まるでレスボス島で愉しんできた私みたいにね。そうでしょう…て・い・と・く?」…後ろから背中にくっつくと、耳元に息を吹きかける軽巡「エウジェニオ・ディ・サヴォイア」… …エウジェニオは「R・モンテクッコリ」級に始まるイタリア軽巡の華とも言うべき新型軽巡の一隻で、艦娘としても整ったしなやかな肢体に白い肌、長いまつげに玉を転がすような涼しげな声が特に優美で美しい…が、戦後をギリシャで過ごしたせいかすっかりビアン気質が染みつき、鎮守府の艦娘という艦娘を誘惑している… 提督「あら、エウジェニオ…ギリシャはどうだった?」 エウジェニオ「一言で言えば最高だったわ…綺麗な女性から可愛い女子学生まで食べ放題で……ふふっ、久しぶりに別名で遊んできたわ♪」 提督「…別名って?」 エウジェニオ「あぁ、私の別名は「エリ」っていうの。戦後賠償でギリシャに行ってからつけられた名前だけど、今回はうんと活用させてもらったわ…♪」 提督「あら、本名を隠してだなんて…いけない娘ね♪」 エウジェニオ「いいじゃない、おかげで欲求不満そうなフランスの小娘からギリシャの花売り娘まで巻き込んでうんと遊ばせてもらったわ♪」 提督「まぁまぁ…憲兵隊の査察の時は黙っていた方がいいわね♪」 エウジェニオ「あら、憲兵なんて私にかかればすぐベッドの上で撃沈させてあげるわ。それじゃあ、アオスタ姉さんを待たせているから…チャオ♪」軽く提督の耳たぶを甘噛みすると、足取りも優雅に出て行った… 提督「もう、エウジェニオったら相変わらずなんだから…♪」 ライモン「提督。コーヒーの時間もいいですが、そろそろ書類の整理に取りかからないと査察の時に困りますよ?」 提督「分かったわ…はぁ……それじゃあね、チェザーレ」 チェザーレ「うむ、チェザーレも時間が出来たら応援に参るぞ」 提督「ありがとう。…それじゃあライモン、行きましょうか」 ライモン「はい」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/100
101: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/03(土) 00:24:48.17 ID:Rd+pmMDk0 …数日後・食堂… 提督「……いよいよ特別監査の日ね。ライモン、準備はいいわよね?」 ライモン「はい、万全の態勢を整えてあります」 提督「助かるわ…みんな、今日は海軍憲兵隊の査察があるから、くれぐれも粗相をしたり裸でうろついたりしない事……廊下でキスしたりもダメよ」 エウジェニオ「あら、あいさつもいけないの?」 提督「あんまり唇に近いのはね。とにかく、真面目に振る舞っておくこと…いいわね?」 一同「「了解」」 提督「よろしい…そろそろ到着時間だと思うけど……」 ドリア「提督、門に憲兵隊の車が来ました」 提督「了解、すぐ行くわ」 …鎮守府・門… 提督「よくいらっしゃいました…さぁ、どうぞ?」…海軍カラーに塗られた「フィアット・パンダ」を迎え入れる提督 憲兵「ええ、少将」女性の憲兵隊士官はかっちりまとめた髪、シワ一つない制服と眼鏡姿で、採点するように提督を眺めた… 提督「…」(うわ…この人今までに笑った事ってあるのかしら……) 憲兵「ここが鎮守府の本棟ですね?」 提督「え、ええ…そうですよ。それで少佐のお名前は…?」 憲兵「私の名前が必要ですか、少将?」 提督「ええ、まぁ…いつまでも「少佐」では肩が凝りますし」 憲兵「そうですか?……まぁ良いでしょう。憲兵隊少佐、アンジェリカ・カルディナーレです」 提督「フランチェスカ・カンピオーニです…よろしくお願いします、カルディナーレ少佐♪」 カルディナーレ「ええ、よろしくお願いします」 提督「…長旅でお疲れでしょうし、まずはコーヒーでも……」 カルディナーレ「いえ、結構です。各鎮守府での「もてなし」は受けるなとの指示がありますので」 提督「あら、そうですか…」 カルディナーレ「それより、司令官の執務室に案内していただきたいのですが」 提督「…どうぞこちらへ」 …執務室… 提督「どうぞ、おかけになって下さい」小さいテーブルを挟んで椅子を二脚並べてあり、カルディナーレ少佐の方には鎮守府の中で一番座り心地の悪い椅子を用意しておいた提督… カルディナーレ「失礼します」椅子に座ると早速ファイルとペン、ノートパソコンを取り出した… ライモン「…良かったらどうぞ」コーヒーとお茶菓子を置く カルディナーレ「いえ…そう言ったもてなしは結構ですから」 提督「…そう言わずに。せっかく淹れたコーヒーを無駄にしたくないですから」 カルディナーレ「いえ、ですが指示がありますので…」 提督「その指示は鎮守府で酒食をごちそうになり、査察の基準が鈍るといけないという判断からでしょう?……私はカルディナーレ少佐を「コーヒー一杯で手心を加えてくれるような不真面目な方」だとは思っていませんよ?」(…普段生真面目な女性は真面目さや律儀な所を素直にほめてもらうと喜ぶのよね♪) カルディナーレ「それはもちろんです」 提督「でしたら冷めてしまわないうちにどうぞ」 カルディナーレ「…いただきます……いいコーヒーですね」 提督「ええ、いつも艦娘たちは激しい任務に就いていますので…せめてコーヒーぐらいは美味しいものを飲ませてあげたいですから」 カルディナーレ「…なるほど」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/101
102: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/04(日) 23:24:53.64 ID:kgnaoGaY0 カルディナーレ「それでは早速ですが…カンピオーニ少将」パラパラとファイルをめくる… 提督「何でしょう?」 カルディナーレ「これからいくつか質問をさせていただきます…別に公式な査問という訳ではありませんが、正直にお答えください」 提督「ええ、どうぞ」 カルディナーレ「…まず、あなたの経歴ですが……士官学校を優秀な成績で卒業。運動は全般的に不得意ながら水泳と射撃は成績上位で、座学では特に海軍史、文学で優秀な成績。卒業後はフリゲート「インパヴィド」級での海上勤務を始め、ナポリ、ミラノ、ジェノヴァ、ヴェネツィア、ローマなど主だった司令部や基地で勤務していますね」 提督「ええ」 カルディナーレ「さらに士官学校卒業からここに着任するまでに「卓越した指揮および勇敢な行動」により勲章および感状数回…特進も二回ありますね」 提督「ええ、そうですね」 ライモン「…♪」(やっぱり、提督ってすごい人なんだ…♪) カルディナーレ「ですが同時に…」 提督「……ほーら来た」 カルディナーレ「何か言いましたか?」 提督「いえ、別に」 カルディナーレ「そうですか…とにかく、士官学校在籍時に「候補生同士で不適切な関係を結んだ」という嫌疑が数回」 提督「はい」(本当は教官も含めて「数回」どころじゃなかったけど…ふふっ♪) カルディナーレ「少尉の時に女性士官宿舎で「みだらな行為をしているようだ」と憲兵隊への通報数回…中尉、大尉時にも同様の通報ありとなっていますが」 提督「あー…それにはいずれも「誤報」とあるはずです。…事実、私の部屋で持ち寄りパーティを開いていたり、ワインを飲みすぎた同僚が少し騒いだだけなんです♪」(…あの時は憲兵さんがそういうことにしてくれたのよね♪) カルディナーレ「…しかしこれだけ回数が重なると、間違いにしても疑わしく思えてきますが」 提督「疑わしいだけで取り調べを受けるのですか?」にっこり微笑んで切り返す… カルディナーレ「いえ…さっきも申しあげた通り査問ではありませんから。単にお尋ねしているだけです」 提督「そうですか…ではもうよろしいですか?」 カルディナーレ「そうですね……あぁ、あともう一つだけ」 提督「何でしょう?」 カルディナーレ「カンピオーニ少将…着任以来、鎮守府の「艦娘」たちと不適切な関係は結んでいませんね?」 ライモン「…っ///」 提督「ええ、もちろん節度をわきまえております♪」(執務中はえっちしないもの…♪) カルディナーレ「そうですか…質問は以上です」パタンとファイルを閉じた 提督「そうですか…それで、この後は?」 カルディナーレ「鎮守府の査察を行いますから、案内をお願いします」 提督「分かりました…それじゃあライモン、一緒に行きましょうか」 ライモン「はい」 カルディナーレ「ライモン?…個人的なあだ名をつけるとは、少将と「ライモンド・モンテクッコリ」はずいぶんと親密なようですね?」 提督「そうですか…通信でも聞きとりやすいですし、便利だと思って呼んでいるのですが?」そっとライモンにウィンクをする提督 ライモン「///」 カルディナーレ「ふぅむ…まぁ良いでしょう……」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/102
103: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/05(月) 00:02:20.68 ID:YO26LppB0 …鎮守府・廊下… カルディナーレ「それにしても立派な施設ですね、手入れもよく行き届いているようです」 提督「ええ、毎日過ごす施設ですから…まずはどこを見たいですか?」 カルディナーレ「そうですね、まずは通信室を」 提督「分かりました…あら、ルチア♪」 ルチア「…ワフッ♪」 カルディナーレ「…い、犬ですか」そっとルチアから距離を取り、意識せず提督に近寄る形になったカルディナーレ… 提督「犬は苦手ですか?」 カルディナーレ「いえ…ですがこんなに大きい犬は初めてで……」 提督「大人しい子ですから大丈夫ですよ…ね、ルチア♪」(…あら、カルディナーレ少佐ったらなかなかいい匂い♪) ルチア「♪」ぱたりと尻尾を振りながらカルディナーレの匂いを嗅ごうと鼻を寄せた… カルディナーレ「…ひゃっ!」タイトスカートの中へ鼻を突っこもうとするルチアにすっとんきょうな声を上げる 提督「あぁ、こらっ…大丈夫ですよ、カルディナーレ少佐」 カルディナーレ「あぁ、どうもありがとうございます…」 …しばらくして… 提督「通信室、建造施設を見ましたが…次はどうしますか?」さりげなく後ろの方にディアナが付き従っている… カルディナーレ「そうですね……使用頻度が高い食堂や体育館を見るつもりですが、その途中で艦娘たちの部屋を見させてもらいます」 提督「分かりました。それでは、どの娘の部屋にしましょうか?」 カルディナーレ「では、まずは一番近い部屋を」 提督「それでしたら駆逐艦「ソルダティ」級の部屋ですね…駆逐艦では最も姉妹艦の多いクラスですよ」 ディアナ「…」すっと離れて角を曲がった… …ソルダティ級の部屋・共有スペース… ランチエーレ「あー…庭で駆け回れないのは退屈ね」 コルサーロ「全くだぜ、あたしも…アヴィエーレ、何を読んでるんだ?」 アヴィエーレ「んー…漫画さ」 コルサーロ「漫画なのは分かってるって…何の漫画だって聞いているんだよ」 アヴィエーレ「架空戦記ものだよ…「エリア八八艦隊」ってやつ」 コルサーロ「面白いのか?」 アヴィエーレ「死ぬほど面白いよ……「坂井」とか「ヒゲだるま」とかいろんなあだ名のエースが出て来てね」 コルサーロ「へぇ…よかったらあたしにも……」と、ジリリリン…ッと電話が鳴った ランチエーレ「わっ…はい、ランチエーレ……はい、了解」 アヴィエーレ「どうした?」操縦士だけに電話の音を聞くと身構えてしまう… ランチエーレ「憲兵の査察よ、漫画を片づけて!」 カラビニエーレ「任せて、私からすれば同業者みたいなものだから…よし、これでいいわ」艦名が「カラビニエーリ隊員」だけにきっちりした性格のカラビニエーレがあちこち手直しする… …廊下… 提督「ここがソルダティ級の部屋です…ちょっといいかしら?」ノックをする提督 カラビニエーレ「どうぞ!」 提督「それじゃあ、ご覧になって下さい♪」 カルディナーレ「…失礼します……なかなか片付いているようですね」 アヴィエーレ「〜♪」 提督「ええ。艦娘たちはみんな真面目ですし、私も「イタリア海軍の名に恥じぬよう行動せよ」と常々訓示しておりますから…♪」カルディナーレに見えないよういたずらっぽく笑ってウィンクした ランチエーレ「ぷっ…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/103
104: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/05(月) 00:33:57.69 ID:YO26LppB0 提督「次はどうしますか?」 カルディナーレ「そうですね…重巡ザラ級の部屋はどうなっていますか?」 提督「ザラ級ですね、ではこちらへ…♪」 ガリバルディ「…」ガリバルディがすっと手近な部屋に入って行った… …ザラ級の部屋… ザラ「あぁぁ…んっ♪……んぁ、あぁぁぁっ♪」 ポーラ「ザラ姉さま…ぁ、明るい所だとザラ姉さまの綺麗なあそこがよく見えますよぉ〜♪」くちゅっ、じゅぶっ♪…蜜をとろとろとしたたらせているザラのふとももに頬ずりしながら、すんなりした白い指で秘所をまさぐるポーラ… ザラ「あっ、ひぅっ♪…いいっ、そこっ……いいのぉ♪…ポーラ、ポーラもっと…ぉ♪」立って壁に背中を預けながら両手でスカートをたくし上げ、腰を突きだして愛蜜を垂らすザラ… フィウメ「…もう、ザラ姉の妹はポーラだけじゃないんですよ……それっ♪」じゅぶっ…♪ ザラ「あぁぁっ、いぃっ…ひぐぅぅっ♪」ぽたぽたっ…とろっ……♪ ゴリツィア「私も…お姉さまたちの事……大好きです…///」ぬちゅっ…くちゅっ、ずりゅっ……♪ ザラ「あぁっ、んぅ…ゴリツィア……そこ、気持ひいぃ……♪」 ポーラ「えへへぇ…ザラ姉さまぁ〜♪」…んちゅっ、ちゅっ♪ ザラ「ん、ふ…待って、ポーラ…電話が……」 ポーラ「もぉ〜、興ざめもいい所ですねぇ〜……もしも〜し、はい…分かりましたぁ〜♪」ガチャリと受話器を置いた ザラ「…はぁ………ふぅ…で、何だったの?」 ポーラ「憲兵さんの視察だそうですよぉ〜…さぁ、片づけましょ〜♪」 ザラ「嘘でしょ…早く着替えないと……んっ、く!」ぐちゃぐちゃに濡れて肌に張りつく下着をどうにか引きおろし、代えの下着に脚を通すザラ… 提督「…ザラ、お邪魔してもいいかしら?」 フィウメ「わっ、提督!?…ちょっと待ってくださいね!」 …廊下… 提督「ふふ…きっと何かおもてなしの準備でもしているのでしょう♪」 カルディナーレ「そう言ったものは不要と先ほどから…」 提督「あ、準備が整ったようですよ♪……もういいかしら?」 ザラ「は、はい…どうぞ……」 カルディナーレ「失礼…なんだか甘酸っぱいような刺激的なにおいがしますね」眉をひそめる フィウメ「えーと…それはきっと……」 提督「家具の一部は仕立てなおしたものなので、どうしても接着剤の臭いがしたりするんです…それをどうにかしようと思って香水を撒いてみたりするんですが、どうにも……ね?」 ポーラ「そうなんですよぉ〜…もっといい家具をそろえて欲しいですねぇ〜♪」 カルディナーレ「それは私ではなく主計官の方にお願いして下さい…なるほど、小ざっぱりしていて掃除は行き届いていますね」 ザラ「…ふぅ」 提督「それではここはもういいですね?」 カルディナーレ「ええ…次は食堂に案内してください」 提督「ええ…お邪魔したわね、ザラ♪」 ザラ「…は、はい///」 ライモン「///」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/104
105: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/06(火) 01:50:23.23 ID:Mzi6XeuM0 …食堂… 提督「ここが食堂です…食事の邪魔になるのでテレビは置いてありませんが、レコードとCDのプレーヤーは置いてあります」…さりげなく隅のバーカウンターには布をかけて、見えないようにしてある カルディナーレ「そうですか…そう言えばちょうどお昼時ですね」 提督「…よかったらお昼を食べていきませんか?」 カルディナーレ「いえ、結構です……昼食は査察を終えてから、来る途中にあった町で食べますので」 提督「そうですか?…まぁ、断食をなさりたいならそれでもいいと思いますが……」 カルディナーレ「…は?」 提督「いえ…いくらタラントの近くとはいえ、ここは南イタリアの田舎ですよ?昼の時間を過ぎて料理屋が開いている訳ないじゃありませんか♪…シエスタ(お昼寝)の時間ですからお店は軒並み閉まっていますよ」 カルディナーレ「え…ですがちょっとしたレストランやピザ店ぐらいなら探せば……」 提督「そんなローマやナポリみたいな観光客向けのお店なんかありませんよ?人のいいおじさんがやっている料理屋とカフェが数軒があるだけです」 カルディナーレ「…そ、そうですか」 提督「ですからどうぞここで食べていって下さい…なんならかかった材料の分の請求書だって書きますよ?」 カルディナーレ「いえ、そこまでは不要で……///」きゅう…とお腹が鳴り、耳を赤くするカルディナーレ 提督「ふふっ…さぁ、ここにおかけになって?」カルディナーレの肩を押さえて椅子に腰かけさせると、厨房に入って行った… カルディナーレ「ところで…さっきの話は本当ですか?」 ライモン「お店の話ですか?まぁ本当ですね」(…多分、おじさんを起こして頼み込めば何か作ってはもらえるでしょうけど) カルディナーレ「はぁ…つくづく南イタリアと言うのはのんきなものですね」 提督「…お待たせしました。さぁ、召し上がれ♪」コトリと置かれたのは大皿に入ったパスタで、細めのフェデリーニに緑も鮮やかなキャベツと紅い唐辛子、それにカラリと揚がっているニンニクの薄切りが散らしてある… カルディナーレ「キャベツ入りペペロンチーニですか。いただきます……」くるりと巻いて口に運び、途端に不思議そうな表情を浮かべる 提督「いかがですか?」 カルディナーレ「…美味しいです。ただのペペロンチーニではないようですね?」 提督「ええ、オイルサーディンの缶詰が残っていたので…ニンニクの香りが効いたオリーヴオイルの中でほぐして、茹で上がったパスタに絡めただけですよ♪」 カルディナーレ「いえ…本当に美味しいです、仕上げの粗挽き胡椒も風味が効いていますし……んっ!」 提督「あ、喉に詰まって……さ、飲み物をどうぞ」グラスを差し出す カルディナーレ「んくっ、んっ……はぁ、失礼しました」 提督「いいえ。パスタの一口目って時々のどに詰まりそうになりますものね♪」 カルディナーレ「ええ…って、ワインですか」 提督「すみません、どうしてもこの辺りは水道水があまり良くないので……つい」(本当はミネラルウォーターもあるけれど…♪) カルディナーレ「…なるほど、それでは仕方ありませんね……でも少しにしておいてください、帰りも車なので」 提督「ええ、それでもパスタを流し込むだけに飲んだこの一杯だけと言うことはないでしょう…どうか二杯目はちゃんと味わって下さいね?」 カルディナーレ「ええ、それはそうかもしれませんが…ではその一杯だけで……///」空腹だった上に普段飲みつけない高級なワインがしっとりと喉を流れ落ち、ぽーっと頬が紅くなる… 提督「パスタのおかわりが欲しくなったらそう言って下さいね♪」 カルディナーレ「いえ…もう結構れす……失礼///」少し舌が回らなくなり、慌てて謝る… 提督「いいえ♪…良かったら酔いが覚めるまで空き部屋でお休みしたらいかがですか。その状態で運転はまずいでしょう?」 カルディナーレ「…ええ、それもそうですね……ですがまずは査察を終わらせましょう」 提督「ええ、そうですね…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/105
106: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/06(火) 02:33:06.57 ID:Mzi6XeuM0 …鎮守府・廊下… 提督「ではこれから体育館の方へ…」 カルディナーレ「ええ…///」頬が桜色に染まり、しきりに眼鏡をずり上げては目をぱちくりさせている… 提督「どうかしましたか?」 カルディナーレ「いえ…どうも先ほどのワインが思っていたよりも効いてしまったようで……」 提督「あらあら…気分が悪くなったりしたらすぐ言って下さいね、どこかで休憩を挟みますから」 カルディナーレ「大丈夫です」 提督「そうですか、なら心配いりませんね…♪」そっと手を重ねる提督… カルディナーレ「…どうして手を?」 提督「いえ…腰や身体ですとなれなれしいかと」(…こういう場合「真面目な女性は無理に親しさを装って触ったりし過ぎてはダメ」なのよね、おばさま♪) カルディナーレ「…ええ、そうですね」と、ルチアがいつも一緒に歩くときのように提督の脇へとすり寄ってきた… ルチア「ワフワフッ…♪」 提督「あら、ルチア…遊んでほしいの?今は駄目よ」 ルチア「ワンワンッ!」構ってもらいたいルチアが提督とカルディナーレの足元にまとわりついてウロウロする… カルディナーレ「本当に大きい犬ですね……っ、きゃあっ!?」ルチアが踏み出した脚の間へ入り込むような形になってたたらを踏む… 提督「…っ、アンジェリカ!」…ぽすっ カルディナーレ「……あ、ありがとうございます///」見事に提督の腕の中に収まったカルディナーレ…オーバルレンズの眼鏡が胸の谷間で斜めにずれて、鼻にかかっている…… 提督「いえ…もう、ルチアったら!」 ルチア「クゥーン…」 提督「仕方ない子ね…ライモン、悪いけれどルチアを散歩にでも連れて行って?」 ライモン「はい。…もう、提督の邪魔をしたら駄目ですよ。さぁ、散歩にでも行きましょう?」 ルチア「ワフッ…♪」 提督「ふぅ…うちのルチアは可愛いですしたいていはお利口なんですが、時々ああいう子供みたいなところがあるんです」 カルディナーレ「…それより、少将///」(…今、私の事を「アンジェリカ」って///) 提督「はい、何か?」 カルディナーレ「…そろそろこの体勢を止めませんか……どうにも恥ずかしいので///」 提督「…そうですか?」カルディナーレの両手に自分の手を重ねると指を絡ませ「恋人つなぎ」にする提督… カルディナーレ「あの…っ///」 提督「…アンジェリカ、私……貴女の事が好きみたいです///」 カルディナーレ「…じ、冗談は止して下さい。まだ数時間しか会ってもいない相手に……」 提督「いいえ…だってアンジェリカは……」 カルディナーレ「…なんですか?」(…どうせ「私の前に舞い降りた天使(アンジェ)のような女性だから♪」とでも言うのでしょう?…はぁ、そう言うのは聞き飽きてます) 提督「…とっても律儀な人だから」 カルディナーレ「…えっ!?」 提督「キンキン声で話す子供みたいな女性や、頭の悪い可愛いコぶっている女の子なんかと違って…真面目で、真剣で……///」 カルディナーレ「あ、あの…っ///」 提督「よかったら…貴女の手にキスさせて下さい……」 カルディナーレ「…いえ、こんな所で……誰かに見られたら…っ///」 提督「でしたら…こちらへ……///」目を伏せてそっとカルディナーレを見上げ、まつ毛をぱちぱちさせつつ角を曲がる…左右に人気がないのを確認してからそっとカルディナーレの薄い唇に自分の唇を重ね合わせた… カルディナーレ「んっ…ふ……ん、ちゅっ…///」 提督「ちゅっ……素敵でしたよ、アンジェリカ…♪」 カルディナーレ「…ふぁぁ///」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/106
107: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/07(水) 01:31:28.57 ID:Pw0TOCG/0 …しばらくして・執務室… カルディナーレ「…それにしても、カンピオーニ少将」床にひざをつき、提督の膝の上にあごを乗せていたカルディナーレがおもむろに口を開いた… 提督「んー?」椅子に座ってカルディナーレの頬を優しく撫でながら小首をかしげる… カルディナーレ「さっきの言葉ですが…正直私にそこまでの魅力があるようには思えません」 提督「そんなことないわ♪」 カルディナーレ「では到着してからのほんの数時間で、どんなところに魅力を感じたというのです?」 提督「そうねぇ…最初に質問をしてきたときかしら。指がとっても綺麗だし、手もすべすべで……愛撫されたいと思ったわ///」 カルディナーレ「///」 …一方・ドアの外… ドリア「まぁ…提督ったら相変わらずお上手♪」 エウジェニオ「…ふふっ、いい口説き文句ね。今度私も使わせてもらおうかしら」 カルロ・ミラベロ(ミラベロ級駆逐艦)「そうね、あんなことを言われたら身体がうずいちゃう…♪」…駆逐艦の中でも特に小さい1000トン未満の船型から小学生にすら間違われそうな身体ながら、1916〜17年に就役した第一次大戦型の駆逐艦だけあってめっぽう耳年増なミラベロ級……ドリアたちと一緒にドアの隙間から漏れてくるやり取りに耳を傾けながらぞくぞくしたような表情を浮かべ、ふとももをこすり合せている… … 提督「アンジェリカ…もう帰るの?」 カルディナーレ「ええ、査察は済みましたし…そろそろ戻らないとローマへの飛行機に乗り遅れてしまいますから」 提督「そう…残念ね……せめてお別れにキスだけさせてもらえないかしら」 カルディナーレ「…いえ、ですが///」 提督「一回でいいわ…貴女と出会えた思い出に、私の唇を捧げたいの///」 カルディナーレ「で、では…一回だけ……」顔を上に向けると、提督の方に近寄せる… 提督「ん…ちゅっ……ちゅ、ちゅぷっ…♪」 カルディナーレ「んふっ…あむっ……ちゅる…っ……んちゅ…っ♪」 提督「んんっ…んぅ……あふっ…んあぁ……ちゅ…ちゅぽっ…れろっ……ちゅぅ♪」 … ドリア「まぁまぁ…提督ったらあの堅そうな憲兵さんをすっかりその気にさせてしまいましたね♪」 エウジェニオ「ふふ、百合の香りからは逃れられないのよ…♪」 ミラベロ「もう…あんなキスされたら腰が砕けちゃうわ……きっと♪」 … 提督「ぷは…ぁ……ふぅ、はぁ…とっても熱いキスだったわ、アンジェリカ♪」 カルディナーレ「あっ…いえ、つい夢中になって……はしたない真似を///」 提督「いいえ、いいのよ?…恋は理性でどうこうできるものでもないし、それに……禁断の愛であるほど甘い味がするものよ♪」ぱちりとウィンクを決めると、手を取って立ち上がらせた カルディナーレ「///」 提督「…それでは、本日は監査のためにおいでいただき、まことにご苦労さまでした」 カルディナーレ「あぁ、はい……こちらの鎮守府には何も問題ありませんでした。上官にはそう報告する予定です」 提督「それはよかった…では、気を付けて帰ってくださいね♪」 … ミラベロ「いけないっ、憲兵が出てくるわ…」 ドリア「ふふふ…っ♪」 エウジェニオ「…素敵なひと幕に感謝するわ、提督♪」そっとドアの前から立ち去る三人…… ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/107
108: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/07(水) 01:47:59.27 ID:Pw0TOCG/0 なかなか進まないのですが、今日はこの辺で投下を止めます……時間がかかりましたが、いよいよイギリス海軍のグレイ少将にドイツ連邦海軍のヴァイス中佐が出てきます …ちなみに前スレでグレイ提督の愛車を何にするか迷っていたところ、「アストンマーチン・DB4」辺りがいいのではというリクエストがありましたので、それを採用するつもりでおります。またヴァイス中佐は紺の無難な「BMW・320i」です あと、銃は多分グレイ提督が(いつもは)制式のSIG・P226辺りの軍用オートマティックで、趣味として.38ブリティッシュ口径のウェブリー&スコット・リボルバー…ヴァイス中佐はやっぱり軍用のSIG・P226かワルサー・P1(名銃ワルサー・P38の戦後型)辺りだと思っています… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/108
109: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/03/08(木) 00:48:44.12 ID:1/t9zx700 …数日後・執務室… 提督「メイク…完了。制服……よし。軍帽…よし」髪はアップに結い上げ、頬には軽くファンデーションをのせ、唇には自然な感じに見えるピンクのルージュを引く…そして豪奢な白い礼装に身を包むと、鏡の前で糸くずが付いていたり、金モールのよじれがないか確かめる… カヴール「背中は大丈夫ですよ…よく似合っていらっしゃいます♪」 提督「ありがとう、カヴール…でも少しふとももがきついかも……」お洒落にうるさいイタリア軍だけあって、軍服のシルエットはどれも細めに出来ている…が、鎮守府着任以来の食生活がたたって白のスラックスがぱつぱつに思える提督… カヴール「でしたらタイトスカートになさったら?」 提督「そ…そうね、そうしましょう」 ライモン「提督、お客様の到着予定時刻まであと数十分ですよ」 提督「ええ、ありがと。…時間が少ないしちょっと急がないと…カヴールは大丈夫?」 カヴール「ええ、もちろんです……年を取るとせっかちになりますからね♪」…ころころと甘い声で笑うカヴールはボリュームたっぷりの長身をイタリア海軍らしい、白に近い淡いグレイの上衣と膝丈のプリーツスカートでまとめている 提督「ごめんなさいね。まさかここまでバタバタするとは思わなかったわ…」 カヴール「いいえ…それに前回は提督のお知り合いでしたから、あまり肩が凝るような準備は必要なかったではありませんか♪」 提督「ええ、そうね…それに引き替え今度はイギリス海軍の少将にお堅いドイツ海軍の司令だもの……あー、今から胃が痛むわ」 カヴール「ふふっ、話してみたら存外いい人かもしれませんよ?…はい、大丈夫です」 提督「ありがとう、助かったわ…さぁ、行きましょう♪」 …しばらくして・庭… カヴール「全体、アテンツィオーネ!(気を付け!)」ずらりと並んだ艦娘たちと提督が敬礼する中、軍が用意した二台のマセラッティからイギリス海軍のグレイ提督とドイツ連邦海軍のヴァイス提督(正しくは司令)、それにそれぞれの随伴として艦娘二人づつが降りてくる… …鎮守府本棟の前に立っている国旗掲揚のポールにするすると「ユニオン・ジャック」(イギリス国旗)と、「シュヴァルツ・ロート・ゴルト」(黒・赤・金…ドイツ国旗)がタイミングよく昇って行く……提督の敬礼に二人の提督が答礼すると、レコードプレーヤーから「ハート・オヴ・オーク」(樫の心…英海軍唱歌)、続いてドイツ連邦国家が流れた… 提督「…この度はわが鎮守府までお越しいただき、大変光栄に思っております。栄光ある大英帝国海軍の皆様、それに質実剛健なドイツ連邦海軍の皆様…本官を始め、タラント第六鎮守府は皆様を心より歓迎いたします」 グレイ提督「…感謝いたします、カンピオーニ提督。わたくし、イタリア海軍の独創性には常々学ぶところも多いと思っておりました…この機会を大いに有効活用させていただきたいと存じます」 ヴァイス提督「少将閣下を始め、貴鎮守府の心よりの歓迎、感謝いたします…本官も多くを学ぶべく尽力いたしますので、なにとぞご教授下さい」 提督「こちらこそ、ロイヤル・ネイビー(英海軍)とブンデスマリーネ(連邦海軍)の皆様を迎えられて嬉しく思います…」 ティルピッツ「…う、うぇっ……」 ビスマルク「…おい」青ざめた顔で直立不動の姿勢を取っている艦娘「ティルピッツ」と、それを横目でちらりとにらんでから厳格な表情に戻る姉の「ビスマルク」… 提督「……以上で、歓迎式典を終わります」 カヴール「気を付け!」 提督「…ではグレイ提督、ヴァイス提督……紅茶が用意してありますから、こちらへどうぞ♪」 グレイ提督「ふふ、ありがとう…♪」 ヴァイス提督「はっ」 ……… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/109
110: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/03/08(木) 01:43:08.20 ID:1/t9zx700 …午後… 提督「…ヴァイス提督」式典を終えると礼服を脱ぎ、ブラウスにスカートの軽い制服に着替えてきた提督は、食堂前の廊下でヴァイス提督を見つけて話しかけた… ヴァイス提督「はい、カンピオーニ提督」 提督「あー…私の事は気軽にフランチェスカと呼んで下さって構いませんよ」 ヴァイス提督「いえ、たかが中佐が少将に向けて呼び捨てなどしたら規律が乱れてしまいますから。…それで、何かご用でしょうか?」 提督「ええ、ティルピッツの事で…多少顔色が悪そうでしたから、何でしたらお薬でも……?」 ヴァイス提督「…大丈夫です、お気になさらず。今正装を脱いでいる所ですから」 提督「そうですか?」 ヴァイス提督「ええ…彼女は北海での作戦行動が多かったので顔色が白く見えますが、いたって健康ですので」 提督「ならいいのですが…もし具合が悪いようでしたら遠慮せずに言ってくださいね?」 ヴァイス提督「はっ、感謝します」 提督「私は無帽なのですから敬礼は不要ですよ…ヴァイス提督♪」 ヴァイス提督「…失礼しました///」 …一方・ドイツ艦の客室… ティルピッツ「…だいたい、イタ公の運転手は飛ばし過ぎだ……マセラッティだか何だか知らないがラリーみたいに…うぇぇ…」洗面台に屈みこみ、蒼白になっているティルピッツ… ビスマルク「全く、車酔いとは情けない……それでもドイツ海軍の戦艦か?」コップに水を満たし洗面台に置くと、酔い止め薬を差しだすビスマルク…反対の手で背中をさすってやりながら、あきれたように首を振った… ティルピッツ「仕方ないだろう…姉上もよくご存じのはずだ、私は身体が弱いんだ……うぇ…っ」 ビスマルク「だらしないな、ティルピッツ提督が泣くぞ?…ほら、飲め」 ティルピッツ「ごくっ…ごくっ……ダンケ(ありがと)、姉上」 ビスマルク「ビッテシェーン(どういたしまして)…さぁ、食堂のティータイムに顔を出さんと英国海軍の奴に気どられるぞ」 ティルピッツ「うん……ふぅ、少し元気になった」 ビスマルク「全く…世話の焼ける妹だ」 …同じ頃・食堂… 提督「グレイ提督は紅茶とコーヒー、どちらになさいますか?」 グレイ提督「わたくしは紅茶を…♪」かっちりした正装でなくても常に姿勢が正しく、生まれながらにして優雅なグレイ提督…隣には無言の威圧感がある戦艦「クィーン・エリザベス」と、端正でエルフのように美しい軽巡「エメラルド」が控えている… 提督「お二人は?」 クィーン・エリザベス「わたくしも紅茶をお願いいたします…♪」 エメラルド「私も同じく…」 提督「それじゃあ、ディアナ…お願いするわ♪」 ディアナ「承知いたしました…♪」しばらくしてティーセットがテーブルに並ぶ…提督はよくティータイムに見られる「銀の鳥かごのようなアレ」がティーセットを広げられない貧乏貴族の家で使われるものと知っていたので、わざとテーブルいっぱいにお菓子ときゅうりのサンドウィッチを並べさせた… グレイ提督「まぁ…イタリアのお菓子は色鮮やかで綺麗ですこと。よかったら紅茶を頂いてもよろしいでしょうか?」 提督「ええ、ダージリンですが…お好きですか?」 グレイ提督「あら、わたくしの好みです……この香りはトワイニングですね?」 提督「ええ…フォートナム&メイソンは手に入らなかったので、我慢して頂けますか?」(※フォートナム&メイソン…高級紅茶ブランド) グレイ提督「いえいえ、トワイニングは肩の凝らないお茶の時によく飲むので好きですよ♪」 提督「ならよかったです」提督はポットで淹れた紅茶を漉してティーサーバーに移すと改めてグレイ提督のカップに注ぎ、ほどのいい所でグレイ提督はミルクポットから常温のミルクを入れる… クィーン・エリザベス「わたくしも紅茶は大好きです…それに何と可愛らしいお菓子たち……このエリザベス、視線が迷ってしまいます♪」 エメラルド「そうですね…でもやっぱりスコーンを……♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/110
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