イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (964レス)
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949: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2024/11/03(日)01:59 ID:BGHiRYGp0(1) AAS
…帰宅後…

提督「ということがあって……」

クラウディア「あら、そんな大事なことを私たちに話しちゃっていいものかしら?」

提督「もちろん了承を得ているわ「私のお母さまとおばさまにも話してみていいかしら?」って。なんでもベルリーニさんの娘なんだって言っていたけれど、お母さまたちは知っている?」

シルヴィア「ああ、ベルリーニのね……なるほど」

クラウディア「あぁ、あの子ね……ええ、顔は知っているわ」

提督「まるで知らない訳じゃないみたいだけれど、何かあったの? 私とアンナのことも多少知っているようだったし……いくら小さな町だからって、私との関係を知っている人間はそういないと思うのだけれど……」

シルヴィア「確かに」

提督「それじゃあどういうわけで、いままで話したこともないような女の子までが私のことを知っているの? 別に隠し立てするようなことじゃないとは言え、アンナとの付き合いがゴシップ記事みたいな扱いになるのは嫌だわ」

クラウディア「えーと、ね……そのことだけれど、多分アンナちゃんからだと思うわ」

提督「どういうこと?」

シルヴィア「ベルリーニの家はカネッリのお隣でおかみさん同士はよくおしゃべりしているけれど、そのカネッリのおかみさんがカスティリオーネ家の家政婦として雇われているからね……おおかたアンナの両親がしゃべっているのを小耳に挟んだんでしょう」

クラウディア「あるいはフランカが煮え切らないものだから、アンナちゃんが広めて回っているのかもしれないわよ?」

提督「アンナに限ってそれはないわね。色々と欠点はあるけれど、二人の思い出をよその人にしゃべって回るような事はしないわ」

シルヴィア「信頼しているのね」

提督「ええ。許嫁どうこうはさておき、一番の幼馴染みであることは揺らがないわ」

クラウディア「もう、フランカったら……そこまで信頼しているならアンナちゃんと結婚すればいいじゃない。向こうもやきもきしているし、私だって二人のためにウェディングドレスを仕立ててあげたいんだから♪」

提督「勘弁してほしいわ……アンナと一緒にいたら一日中ずっと引きずり回されて、休む暇もなくなっちゃう」苦笑いをしながら肩をすくめた……

シルヴィア「ま、帰省のたびに結婚だの縁談だのの話をするなんていうのは年寄りの田舎者がすることだし、もうやめにするわ」

提督「そうしてくれると助かるわ。あんまりその話題ばかりだと、せっかくの夕食が喉を通らなくなっちゃうもの」

クラウディア「そうね、せっかく作ったご馳走なんだもの。残さず食べてもらいたいわ?」

シルヴィア「残して年越しの時に食べたっていいじゃない」

クラウディア「年越しの時はまたご馳走を作るもの、残り物で済ませたりはしないわよ」

シルヴィア「フランカ、これは服がきつくなる心配をしておいた方が良さそうね」

提督「同感」

…夕食後…

シルヴィア「ふー、案の定だったわね……お腹がはち切れそう」

提督「同じく……」

クラウディア「いっぱい食べてくれて嬉しいわ♪ ドルチェはもう少し後にしましょうね」

シルヴィア「それがいいわ……それにしても、あと二日もしないうちに新年ね」

提督「そうね、何だかんだで今年もいい年だったわ」

クラウディア「私はシルヴィアと結婚してから毎年ずうっと良い年を過ごしているわ♪」

シルヴィア「私もよ」

提督「ふふ、このやり取りも例年通りね♪」

シルヴィア「言わなくても伝わるけれど、言った方がもっと伝わるもの」

クラウディア「そういうこと♪」

提督「ふふ、お母さまたちらしいわ♪」

シルヴィア「そうね」

クラウディア「ええ♪」テーブル越しにお互いの指を絡め合って、見つめ合う二人……

提督「私は邪魔になりそうだから、しばらくお暇させてもらうわ……ドルチェを出す時になったら教えてね?」

クラウディア「ええ、そうするわ……♪」
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