イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (955レス)
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
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641: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2020/05/27(水) 01:39:59.47 ID:kM86nZ0E0 …二時間後… アクスム「…ぐぅっ!」ズシーン…! 下士の幻影「ディーゼル排気パイプ、損傷!」 水兵の幻影「コンプレッサーが台座から外れました!」 アクスム「取り舵一杯!深度百二十メートルまで潜航! …デジエ、貴女は無事でいてネ……う゛っ!」ズウゥ…ン! 下士の幻影「給気弁上部より浸水!」 電動機関兵の幻影「バッテリーの液漏れ発生!」 士官の幻影「石灰水で中和しろ、急げ!」 アクスム「…作業中断、両舷機微速!」ピーン…ピィー…ン…… アクスム「全員静粛に…物音を立てナイで」ピーン……ピーン…… アクスム「…」 …アクスムは結露したパイプに手をかけ、じっと上を見上げている……あちこちの配管や船殻からはぽたりぽたりと水滴がしたたり落ち、その間にも「シャッシャッシャッ…」と駆逐艦のスクリュー音が聞こえてくる… アクスム「このまま無音潜航…」深度が深ければ深いほど、周囲の水圧に押さえつけられるため爆雷の衝撃波は減衰する…が、同時に艦の耐久力も試されることになる……アクスムが駆逐艦をまこうと様々な小細工や技を繰り出す間にも、ときおり船殻から「ミシッ…ギギ、ギィィ……」と不安になるような音が聞こえてくる… アクスム「…」シャッシャッシャッ…… アクスム「……ふぅぅ、どうやらあきらめてくれたようネ」アスディックの響きとスクリュー音が次第に遠ざかっていき、完全に聞こえなくなると息を吐いた… アクスム「各部の被害状況を知らせ、修理せよ…」アクスムがまとっている競泳水着風の「艤装」は汗で一回り濃い色のしみができている……アクスムは額から垂れる汗を手の甲で拭うと上からひっかけていた熱帯用シャツを脱ぎ、艦長帽と一緒に海図台の上へ放り出した… アクスム「……それにしてもデジエは大丈夫カシラ…?」 ……… … …そのころ・トリポリ港外… 提督「両舷前進微速…針路そのまま」 ガリバルディ「了解」 提督「まだよ、まだ……もう少し…いいわ、両舷後進微速!」行き足をころすために後進をかけ、湾内のちょうどいい位置に近づいた… 提督「…投錨!」 …提督がそう言うとがらがらと錨鎖が滑り出し、錨が派手な水音を立てて水中に沈んでいく…そのうちに錨鎖が止まり、錨が底に着いたことを示した…一方、埠頭ではディアナが見事な腕前を見せ、タグボートなしでそのスマートな船体をぴったりと横付けさせた……また、ライモンやバンデ・ネーレ、エメラルドやティルピッツ、マエストラーレたちも問題なく投錨していく… 提督「ふぅ…」思わず安堵のため息をついた…と、ガリバルディが声をあげた ガリバルディ「提督」 提督「なに?」 ガリバルディ「港湾当局から信号…何でも「貴船団の入港を確認、心より歓迎す…これより税関当局のランチ(快速艇)を送る」だそうよ」 提督「了解……準備しておいて良かったわ」 ガリバルディ「それでさっき着替えていたわけね?」 提督「ええ。やっぱりこう言うときは金モールがものを言うから…♪」 …そう言ってガリバルディに微笑した提督は、四列にわたる略綬が胸元を飾る濃紺のダブルのブレザーとスラックス姿の冬期正装で、長い髪は綺麗にシニヨンにして結い上げ、白軍帽を少し斜めにかぶっている… ガリバルディ「まぁね…ランチが来たわよ」 ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/641
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