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【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/
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208: リーべ ◆my2He3rcPs [saga] 2015/03/10(火) 22:20:28.05 ID:OFmMZccDO >>205 はっくしょ……わ、わ、わ、な、なん、だ……っ!? ひゃ……わ、わ、なんだこれ……!? 【くっしゃくっしゃとそのまま紙に包まれ、水気を取られていく少女】 【慣れない紙の感触からか、くすぐったいからか、もぞもぞと身体を捩らせる】 【その様子はまるで風呂に入れてもらった犬がタオルで拭かれていくものとそっくりだ】 【──だが、無事に水分が服やら髪から抜かれてしまえば少女はふふんと笑い、相手の隣に素直に座ることだろう】 【いきなり現れた紙に関しては、紅蓮の少女が能力者なのだと考えれば納得がいくことだった】 ふふん! いや、ありがとう! 私もまさか水没もしていない街中で死にかけるとは思わなかったぞ! 溺死はともかく、お前がいなかったら凍死くらいはしてたかもしれないな! 【笑い事ではないであろうことをふふんと少女は笑い飛ばす】 【自分の生死に興味が薄いわけではないだろう。……恥ずかしさの裏返し、なのかもしれなかった】 【そしてひとしきり笑った後、少女はふぅと一息つくと──「本題」を、話し始めるのだ】 ……まずは、自己紹介をしておこうか。私はリーべ、という。リーべ・エスパスがフルネームだな 先ほどお前が「UTの頭が……」なんて言ってたから、気になって声をかけたんだ 単刀直入に言おう──お前、「セリーナ・ザ・"キッド"の救出」に、協力するつもりはないか? 【──ざ、ぁ……。噴水の音が、広場に響く】 【この少女は、リーべは、いきなり、何を言い出すのだ──?】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/208
209: ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage] 2015/03/10(火) 22:36:26.83 ID:Ko2Xs5VRo >>207 【男はわざとらしくニヤリと笑って】 そりゃあ、いい。気が合いそうだ。俺も煙草は嫌いだ 【それだけ言って、さっさと通りすぎようとした。了承?頷きも返答もしない】 【ムダに長い足を大股に歩いて、煙草の煙をまき散らして通り過ぎるだけだ】 【通り過ぎた後、少し歩いて立ち止まって、振り返って】 知ってるよ。そのカメラを付けた奴が俺がこれから行こうとしてる店のマスターだって事もな …もっと言えば、此処も撮られてるよ。…そのビルの壁のダクト。中覗いてみなよ まあ…何にせよ…俺は捕まらない。キャリアが違うよ、ルーキー… …人殺しを誰かに言いふらすほど悪趣味じゃないから安心しな 【そう言って彼はまた歩き出した。犯罪者&逃亡者のレッテルの貼り逃げをした】 【確かに彼の言ったダクトの隙間からレンズのようなものが見えた。となると…厄介だろう】 【カメラを壊せば隠滅という時代は終わって今はネットの時代である】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/209
210: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] 2015/03/10(火) 22:43:29.55 ID:TebYHvXUo >>208 ……寒中水泳をしたいならば、準備体操くらいはしておくがよい わらわの目の前で死なれでもしようものなら、夢見が悪い以前に信用に関わるのでの まあ……詳しくことは聞くまいが、な 【謎の登場シーンを演出した意味については……特に深く掘り下げない】 【きっと聞いても"本題"とはまるで関係がないであろうと考えたからである】 【水を拭き取った紙を腕の一振りで霧散させながらも】 【次に続く彼女の話に耳を傾け始めた――】 リーベ・エスパス? ……ん、リーベ・エスパスじゃと? ……ああ、嘘をつく理由も思いつかぬな。 きっと本当なのだろう――何じゃ、頭が痛くなってくる事実じゃの 【先日の事件――アインという魔術師については少女も覚えがある】 【報道が本当で、リーベがあの者に対抗できる戦力ならば相応の勇士であるはずなのだが】 【先程の奇行のせいか情報と目の前の人物がどうにも一致せず】 【言葉通り頭が痛いと言わんばかりに己が髪の上から手を添えた】 …………無論、御主が其れを為すつもりであればわらわは出来うる限り協力するつもりじゃ セリーナ・ザ・"キッド"が六罪王の手に落ちたという事実は、彼女個人の問題では留まらん 「稀代の英雄」「世界の星」とまで称えられた英傑の不在が齎す影響は多大なものじゃ UTは当然として、かの組織と同盟関係にあるSCARLETの士気にも関わり 更に民衆の混乱は既に広がり始めておる上 万が一対応が遅れ救えなかったとなればそれはそのまま正義組織全体への不審にも繋がろう 【英雄の不在により起こり得る影響は想像するだに恐ろしい規模となる事が予想される】 【個人が誘拐された事件とはワケが違うのだ】 【可能な限り早急に対応し、救出する必要があると少女は考えていた】 して、協力するつもりはないかと持ちかけたということは――何かしらの策を持ち合わせておるのか? もしもそれが有益と判断できる内容であれば一考しよう ……まあ、無かったとしてもまあ構いはせんがな。今は猫の手も借りたい状況じゃからな それが実力者の手ならば尚更、喉から手が出るほど欲しいものじゃよ 【リーベに対してそう訊ねた。持ち掛けたからには考えはあるのか……と】 【少女の胸には"SCARLET"の所属を示すワッペンが取り付けられている】 【もし組織を利用するつもりならば――それを話すという選択肢なども考えられるかもしれない】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/210
211: エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ] 2015/03/10(火) 22:45:39.80 ID:liqCqUPeO />>200で再募集します http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/211
212: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage] 2015/03/10(火) 22:57:25.20 ID:92V4ek3jo >>209 へぇ。……なるほど、最近のカメラはよく出来てる。 ご親切にどうも。犯人が私じゃない、って証拠が残ってるのなら、安心してこの場を去れるよ。 【じゃあね、と、杖を持った手を軽く振って、女は男と逆方向に歩き去ってゆく】 【何の事はない、ごく手短な夜の邂逅だ。角を曲がり切って、背も見えなくなった女はこのまま家に帰るし、】 【男は行きつけの店を訪れて、酒でも飲むのだろう。屍体はちょっとしたスパイスだ──】 /すいません、完全に此方の都合と力不足で申し訳ないのですが、後二時間ほどで終わらせる展開が思い付かないので、ここで終わらせて貰います…… /またの機会があれば、よろしくお願いします。お疲れ様でした。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/212
213: ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage] 2015/03/10(火) 23:04:42.02 ID:Ko2Xs5VRo >>212 /了解しました。キリもいいのでそちらで〆ということで /機会あればよろしくお願いしますー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/213
214: リーべ ◆my2He3rcPs [saga] 2015/03/10(火) 23:05:09.01 ID:OFmMZccDO >>210 【ちなみに謎のヒーロー演出に関してはマジで意味がない。関係ないどころか、意味がなかったのだ】 【強いていえば、「面白そうでかっこよさそうだったから」だろうが……うん。うん】 【なので、詳細を聞かないという相手の選択は限りなく正解に近いのだ】 【リーべ本人も、彼女の反応に対しふふんと笑うだけであったことから、いろいろお察しだ】 ふふん、なんだ私のこと知ってるのか! もしかしてニュースでも見たのか!? むぅ、恥ずかしいんだがな……朝ニュースつけたらばっちり顔映ってたし……ま、まぁそれはいい、いいんだ! で、だ──策という策は、まだない。これから、考える というのもだな……私は、セリーナを助けるには、あの六罪王「ベクター」を倒す必要があると考えてる お前、私のこと知ってるなら、魔術師アインと戦ったというニュースも、知ってるな? あの魔術師は──ベクターほどではないだろうが、かなり協力な魔術師だった アインと戦ったやつは、私含め4人。……協力し、連携をとって尚、国軍がくるまでの「時間稼ぎ」しかできなかった ……まずは、戦力が足りなかったこと。次に、連携がまだまだ不十分だったからだと、私は思っている ──ベクターと対峙しセリーナを助けるんなら……「その場に集まった連中で、その場凌ぎの連携」をするだけじゃダメだと思うんだ あらかじめ味方の能力、癖、思考、長所、短所……そういうのを全員が把握し、大人数で完璧な「部隊戦闘」をすることが、ベクター攻略の鍵だと思っている もちろん……情報収集もしないといけない。ベクターの弱点とか、癖とか、そういったことを、な そのためには……まずは人が必要なんだ。戦う意思を持ったやつらが ────お前、それは……SCARLETのワッペン、だったな もし……もし、この話に興味を持ってくれたなら……SCARLETの他のメンバーにも、声をかけてくれると嬉しい ……セリーナ・ザ・"キッド"の不在は、あまりに影響が大きすぎる 早くセリーナを取り戻さないと──国が、社会が、乱れる 【──彼女が語り始めたのは、策とも呼べぬほどに荒いものだった】 【しかもその内容が、六罪王の打破というあまりに高すぎる目標】 【その目標を、彼女は為すつもりでいるのだ。──ただのバカか、それとも】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/214
215: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] 2015/03/10(火) 23:34:39.34 ID:TebYHvXUo >>214 そうじゃな……わらわの話に聞いただけじゃが、ベクターとやらは随分と"ふざけた"力の持ち主らしいの そも、人を外れた異能者を相手に個人で対抗出来る者など わらわの知る限りでも思い当たる節はない。……じゃから、「部隊戦闘」という方針自体は正しい考えじゃ 【「無論、荒削りではあるが……」と付け加えながらも、リーベの意見には少女も概ね賛同するところであった】 【ベクターに限らずテロの主犯となるような者達は皆、相応の人知を超えた力を有しており】 【それらの驚異に一致団結し対抗する為に組織は結成されているのだから】 【それを、理解した上で少女は――】 …………判らぬな。 其処まで理解していながら、何故お主は"一人"で駆け回っておるのじゃ? 【――そんな疑問を、口にした】 【どういった意図の言葉であるかは、直ぐに理解出来ることだろう】 全員が完璧な部隊として活動するならば、事前に相応の会議や演習が必要となろう 如何に彼奴の情報を伝えようとも、無関係な他人同士がその日すぐに連携を取ることは極めて困難じゃ 必ずどこかで綻びは生まれ、それが全体に致命的な乱れを齎す事となる 無論、声を掛けるだけでよいと言うならば情報ネットワークを通して御主の意志を伝えることはしてもよい じゃが……そうじゃの――リーベよ、この状況を本気で憂いておるならば……もう一歩先へ進んでみる気はないかの? 【少女はリーベを"誘う"】 【今より一歩先に、更に踏み込んだ奥地へと】 一時的でもよい――リーベ・エスパスよ、SCARLETに身を置いてみるつもりはないか? 組織でも直に対策会議が開かれることじゃろうからな 其処で御主を対策班の長へと推挙し――奴に対抗する集団を率いるだけの"権力"を与えることも可能じゃろう まあ……それは大袈裟としてもじゃな、組織に属する事で得られる恩恵は多い 求める情報を得るためにも、対抗しうる人材を見極め集める上でも――組織の力というものは非常に多岐に渡り役立つことじゃろう 【簡潔に言ってしまえば、少女のしていることは"勧誘"だ】 【彼女の意思が本気であると読み取ったからこそ、個人での活動ではなく組織に属するべきではないかと】 【添えている通り「一時的」――セリーナを救出するまででの構わないという条件だ】 【情報ネットワークのアクセス権を得られるだけでも、出来る手の幅は大きく広がることになる】 【より高度な"組織的作戦"を行う為の第一歩として、それが必要なのではないかと――少女はリーベの瞳を見つめながら返事を待った】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/215
216: リーべ ◆my2He3rcPs [saga] 2015/03/11(水) 00:12:14.08 ID:az+vQ8jDO >>215 【まず得られたのは、賛同。だが、リーべはそれだけでは満足していなかった】 【表情に宿るのは──僅かな緊張。そしてかけられた、必然ともいえる疑問】 【いずれどこかでこのような疑問をぶつけられることを……リーべは理解していた】 ────私は、組織にはいるつもりは、ない それは自警団であろうと、SCARLETであろうと、UTであろうと……国直属の軍隊であろうと、変わらない ……組織に所属することで得られるものが大きいことはよく理解できている、つもりだ 味方は無条件で得られるし、組織に属する施設だって使いたい放題 個人で得られることはない圧倒的情報量に、国との繋がり……それは確かに、魅力的な条件だ 【──す、と一度息をつく】 【誘いを断る。躊躇など、なかった】 【まるではじめから、「そう」聞かれたら「こう」答えると決まっていたように】 ……組織に所属してしまえば、私のやりたいことはできなくなってしまうかも、しれないんだ 私は────社会から「零れ落ちて」しまった人たちを助けたいと思っている それは路地で倒れている人たちだったり、廃墟で暮らす人たち、だったり そして──道を踏み外してしまったばかりに罪を犯さざるをえなくなってしまった「犯罪者たち」も、私が助けたいと思ってる人の中に入っている もちろん……カノッサ機関の構成員たちも、その対象だ SCARLET、UT、自警団、各国の治安維持部隊──彼らは、社会から落ちそうになっている連中を「掬い上げる」機構を持っている 逆にいえば……それらの組織がどれかでも機能しなくなれば──社会から落ちる連中が、増えることになるんだ 私のやり方は……「社会不適合者1人1人に向き合い、社会に戻してやること」 でもこれは、その零れ落ちた社会不適合者が少人数だった場合の、話だ 私がセリーナを助けたいと思う理由は、そこにある──UTが機能していないと、セリーナという求心力がいないと、私が困るんだ ──もし私がSCARLETやUTに一時的にでも、所属したとしよう 私は、悪く言えば犯罪者やカノッサ機関員の味方だ 彼らを社会に戻し、一般的な生活を送らせようとする ……かつての「正義組織」の構成員が、そんな、傍目からみれば反社会的人間たちと積極的に接触していると知れてみろ ──お前たち正義組織は不信感を抱かれるかもしれない そうなると……困るんだよ 組織に所属していない「協力者」という立場であれば──まだ、「一個人のスタンドプレー」ですまされる けれど……組織への所属は、責任が伴い規律に従い模範的行動が求められることをも、意味する 私には……きっとあわないだろうな 【それは、少し長い話だった。だが、勧誘を蹴った理由は──ただの無謀でないのは、分かるだろうか】 【彼女は彼女の目的がある。悪くいえば……「セリーナ救出」だって、その「踏み台」のようなものなのだ】 ──甘いことを言っているのは、わかるつもりだ でも多分……私の組織所属はきっと、長い目でみればお互いのためにならない どのみち、SCARLETとUT両方に接触するつもりだった 出来れば、SCARLETやUT、自警団や有志たちをも巻き込んだ大々的な作戦にするつもりだったんだ ふふん、なんせ話はSCARLETだけですむものじゃ、ないからな! 「対ベクターチーム(仮)」で、3組織+有志をレンタル会議室にでも集めて会議や演習することは可能だ 今は昔と違って、通信手段はメールだけのやり取りだけじゃない 無料の通信アプリでグループトークだってできるんだ。……いや、もちろん、ハッキングの可能性は否定できないが── 【──ここで、一旦リーべは話を切った】 【長くなってしまった話なのだ。だがそれも一区切りついた。一度、相手の意見も聞きたかったのだ】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/216
217: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] 2015/03/11(水) 00:38:20.89 ID:qP8RAtYVo >>216 …………ふむ、成る程のぅ。そういう事情があるのならばこれ以上誘いはすまい しかし、思った以上によく考えておるものじゃな 今の語りをしている間だけ……まるで御主が別人に見えるようであったぞ もう少し感情的に動く人間であると思うておっただけに、ちと面を食らったのじゃ いや、勘違いはするでないぞ? 褒め言葉として受け取ってもらえたならば有難いのじゃ 【リーベの口から放たれた内容は、思った以上に理知的で全体を見据えたモノであった】 【最初行っていた登場シーンから、感情的な正義心で動く人物と判断していたのだが】 【その実リーベという少女は秀才といってもよい、確りとした知性を備えた少女なのだろう】 【口にした通りそのギャップに少しばかり面を喰らうも、それらが本気であることは疑いようもない】 【彼女ほどの年齢でこれだけしっかりとした自分の意見を述べられる者は少ない】 【しかもその内容が内容だ。その覚悟と、意志をしかと認識した上でカミナはそれ以上の勧誘は無駄と判断し、即座に打ち捨てた】 よいぞ……ならば、"SCARLET"としての呼び掛けはわらわからさせて貰うとしよう 御主は御主で有力と思える人物を探し……そうじゃの、此方にも連絡を入れて貰えたならば助かるのじゃ それと……作戦を実行する上で必要な道具や施設も、わらわの方で用立てることも出来るからの 組織の仲間ではなく――――同じ目的を目指す"同志"としてこの手を存分に利用するがいい 【そして、自分は自分の出来るやり方で協力することを約束し】 【各面からサポートが可能であることを彼女に告げる】 【もし必要となればこの少女に連絡することで、無理のない範囲であれば叶えることは可能となるだろう】 ……さて、随分と遅れたが自己紹介させてもらうとしようかの? わらわはカミナ、SCARLETのカミナ・ゲルギルなのじゃ 御主の掲げる"義"は信ずるに値するものじゃ――出来るならば永く、善い関係でありたいところじゃの 【ニィ、と口元を釣り上げながら】 【無より小さな紙を生み出し懐から出したペンでサラサラと何かを書き記すと】 【彼女の手に添えるようにして渡そうとするだろう】 【内容は、恐らくは察しの通りカミナの"個人的な"連絡先だ】 【組織の連絡先を渡せない以上、飽く迄もこれは個人としての協力作戦となるだろう】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/217
218: リーべ ◆my2He3rcPs [saga] 2015/03/11(水) 00:58:49.30 ID:az+vQ8jDO >>217 ──ふふん。感情的に動くときだってあるさ ムカつくときは壁を殴るし、嬉しいときは跳び跳ねる でも……そればっかりじゃ、生まれたばっかりの赤ん坊と変わらない もう──学校だって卒業したんだ。駄々をこねるばかりじゃ、あんまりだろう? 【ふふん。リーべはそういって笑った。長いこと話していたからか、少し口の中が渇いていた】 【真面目な時とふざけている時。そのギャップは、かなり大きなものであったが──】 【普段から大真面目にこんなことを考えていたのであれば、そりゃあおふざけのひとつやふたつ、してみたくもなるというものだろう】 ……ありがとう。助かる すでに1人、「りえる」って女の子に賛同してもらっているんだ 本名は「りえる・かおす」──なんかこう、角生えて翼あってしっぽあってゴスロリでオッドアイでっていう、属性特盛な女の子 もし街で会うことがあれば、声をかけてやってくれ! それに──道具や施設の提供は本当に助かる。遠慮なく、使わせてもらうぞ! ふふん……カミナ、カミナ・ゲルギル! よろしく! もちろん、無意味に敵対するつもりなんてないけどな! ──ある程度人数が集まったら、多分また連絡することになると思う カミナはSCARLETの面々に声をかけててくれ、な! 私は今度、UTの酒場に顔を出してみるから! 【──にやりとカミナが笑う。それを信頼の証しと受け取ったのだろう】 【ぱっと、リーべもまた嬉しそうに笑うのであった】 【そして紙を渡されればそれを拒む理由などなく、そっと受け取り──代わりに、自分の連絡先も教えるはずだ】 【一先ず、話は纏まった。これ以上語ることがなければ……】 【「じゃあ、よろしく頼んだぞ!」と元気いっぱいに別れの挨拶をして、リーべは夜の街中を駆けて去っていくのだろう】 【──ベクターへの対処。セリーナの救出。夜色から生み出された作戦は──まだ、始まったばかりだ】 /時間もそろそろですし、このあたりで〆でしょうかっ /絡みありがとうございました! お疲れさまでしたーっ! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/218
219: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] 2015/03/11(水) 01:00:57.15 ID:qP8RAtYVo >>218 /お疲れ様でしたー! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/219
220: ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/11(水) 13:49:08.11 ID:yJZe+BOXo 【ドラクレア島】 【水の国からの転移ゲートで容易に訪れる事が出来るこの島は】 【別名"記憶の集う島"と言われ、ジャングルには様々な怪異や怪物が犇めいている】 【の、だが――ゲートからすぐの砂浜は別。危険は無く、南国の日差しが青い海を照らしていて】 いやぁ、良い天気だね……僕が運動の出来る人間なら迷わず海に飛び込むだろう、ってくらいだ。 "この身体"でも生憎、そう上手くは行かないけれど…――うん、良い日だ。 【その平和さを体現するような、一人の若い男が砂浜に腰を下ろしていた】 【格好は白のシャツにジーンズ。胸元や袖は開けていて、靴は履いておらず】 【ふわりとした金髪と、微笑を湛えた面立ちはどこか貴公子然としている】 【周囲には何もなく――故に、一人で海を眺める姿は目立って見えた】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/220
221: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/11(水) 14:42:58.33 ID:JtuH/bhPo >>220 ───知りたい事がある 【ザリ、と砂浜を踏みながら、男の背後から声をかける、常夏の明るい日差しとは対照的にも思える、暗い声と重苦しい雰囲気だ】 【それには僅かながら殺気も含まれており、近づいて来ていた時から探知は容易であっただろう】 【黒い外ハネの髪の上に、黒いキャップを被る、モノクロ迷彩のパーカーを来た少年だ。どうやらリゾートを満喫しているようでは無いらしい】 【キャップについたボロボロの缶バッチが鈍く太陽光を反射して、陽を拒否したような影が目元に挿している、その影の中の鋭い目が、男の背中を睨んでいた】 話にアンタの事は聞いている、ダグラス、とか言ったな? 単刀直入に言わせてもらう、『アーグの居場所を教えろ』 【ダグラスがこの島に訪れた人間に課した条件は知っている、だが、わざわざそれに応じて島中を探すだなんてやっていられない】 【仇の姿を一瞬でも早く見付け、殺す、その為に遊びまがいの事に付き合う暇はない───まるで余裕の無い少年は、しかし自分が対している存在がどれ程のものか知らぬ無知さも掛け持っていて】 【敢えて愚かと言えよう、『さもなくばお前から殺す』と言わんばかりの言葉を含み、ダグラスに問い掛けた】 /まだおりましたら http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/221
222: ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/11(水) 14:57:38.31 ID:yJZe+BOXo >>221 【海に向けられていた視線が、声に応じて背後に向き直る】 【明るい瞳だ。恐らくは、少年よりもよほど純粋に思える眼をしていた】 【そして黙ったまま話を聞くと、ゆっくりと立ち上がって】 ……ああ、僕はダグラス。ダグラス・マックスウッドさ 一応は六罪王……この間暴れてた、ベクターのお仲間だね まあ最も、僕は彼とは会ったことも無いんだけど……さて。 僕も単刀直入に話そうか。教えてあげてもいいけど、条件があるんだ ……キミの名前を教えて欲しい。名前も知らないで話すのは、なんだか無粋だろう? 【覇気がなかった。或いは殺意も、攻撃の構え一つダグラスからは感じられない】 【執念に燃える少年に比べて実に弱い――だが怯みもせず、名を尋ねた】 【なんだか道端で出会った友達と話すような、そんな軽々しい口調だった】 /居りましたー!よろしくです! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/222
223: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/11(水) 15:18:47.82 ID:JtuH/bhPo >>222 ……… 【振り向いたダグラスの眼を見つめる、光の無い黒い眼】 【六罪王───カノッサ機関の幹部とも言える存在が、例えこんな人間でも許せる筈もなく、その上アーグに加担しているとなれば尚更。復讐と同時に殺す対象に彼も入っている】 【そんなダグラスの眼が、自分とは正反対な眼をしているのが気に食わない。人を何人も不幸に陥れておいて、その手助けをしておいて、何故そんな眼が出来るのか】 【心の中で渦巻き、哭く憎しみの魔物を抑え込みながら、答える……ここで今、すぐ目の前にいるアーグへの手掛かりを見失うのは、何よりも愚かだと知っているから】 ……天野、ソラ───アンタや、アーグが名前を知っている筈もない アンタらが排泄物みたいに水に流したスラウロットの、生き残りだよ……! 【名前と、自分のルーツを答えつつ、思い返される『あの日』の出来事に歯を食いしばり、ダグラスを睨み付ける】 【きっと名前所か、存在を認知してすらいない、そんな『その他大勢』の中から産まれた憎しみの化身、それが自分だと言いたそうに】 ……質問に答えたぞ、次はアンタが答える番だ 教えろ、アーグの居場所を……まずはアイツからだ 【無論、狙うべき相手はアーグだけでは決してない、あの事件に加担した人間や、何か間違えば止めようとしていた正義の者ですら───それ程に憎悪の棘が四方八方に向いている】 【勿論、無謀にもその憎悪はダグラスにだって向いてはいるが、まずは最初の目的、すぐ近くにいる筈のアーグだ】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/223
224: ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/11(水) 15:36:39.54 ID:yJZe+BOXo >>223 なるほど、ね……深くは聞かないよ。僕は贖罪するつもりも無いし キミの恨みを全部引き受けるようなつもりもないからさ。 でも名前は聞けた。天野ソラ……いいよ、アーグの所に案内しよう。 【話を聞いて尚、六罪王の様子は変わらなかった。彼の悲劇には自分も関わっている】 【しかし、その贖罪も禍根も知ったことではない――もとい、係る気はないと言う姿は】 【きっと、少年の怒りに触れるだろう。しかしそれすらも気にする様子は無く】 【おもむろに歩き出すと、ジャングルの中に続く狭くも整った道を行く】 【本来は様々な危険が潜む場所だが――"仕掛け人"であるダグラスが居るからか】 【周囲から何かか飛びかかってくるような事もない。やがて5分か、10分ほども歩くと】 ……さあ、アーグはこの洞穴の奥だよ。今は、だけどね 内部がどうなってるかは、僕は知らない。……個人的には、行かないことを勧めるけど。 【この自分勝手な助言に、相手が従うとは毛頭も考えてはいない】 【――洞穴の入り口は狭い。奥へ進めば、一転して大きな空洞が待ち構えていて】 【そこから徐々に下る道が続いていた。所々、十字架にも思える岩や木片が立っており】 【それがぼんやりとした光を放って、暗闇に光明を齎している。――何か、腐臭が奥から漂っていた】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/224
225: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/11(水) 16:01:12.98 ID:JtuH/bhPo >>224 構わない、ここで謝られてもムカつくだけだ。……いっその事そうやって開き直られる方がやりやすい 【寧ろ、ダグラスがこう言ってくれて少し嬉しいのかもしれない。ここで謝られたり、何らかの同情を貰えばそれこそやり場が無くなっていた】 【思った程怒りはない、もしくは冷た過ぎて自分にも認識出来ていないのか、とにかく返答は穏やかで】 【ダグラスの案内通りに後についてジャングルを歩いて行くだろう、驚く程に何もない道中をスムーズに進んでいく】 【もしこれが罠か何かで、怪物や獣が襲い掛かりでもしてくればその場で殺すだけだ、邪魔をするなら無関係でも殺す、例えそれが生の営みを享受しているだけだとしても】 ……ここ、か 【案内された先は、狭い洞窟だ、城か砦かと予想していたが、思っていたよりも隠れ家じみている】 【何にせよ、ここだと案内されたならそれを信じるしかない、広大な島を一人で探すよりは余程いい】 目の前にブチ殺したい相手がいて、『辞めた方がいい』なんて聞ける訳がないだろ ……俺は行く、アンタはリゾートを満喫でも他の奴とお喋りでもしてなよ……事が終われば、アーグの仲間と一緒にアンタも殺すけどな 【今更助言なんて聞くはずも無く、役目を終えたダグラスに『好きにしていろ』とまで宣うと、臆する事も無く洞穴の中へと向かっていく】 【天野にとってダグラスは優先順位が低いだけだ、いつかは矛先を向けるというだけで、今はその時ではない、だから何もしない───力量の差を知っていないからこそ、そう思えるのだろう】 【洞穴の中の空洞を、真っ直ぐ、ひたすらに道に沿って降りていく】 【漂い出した腐臭も、一瞬眉を顰めただけで気にも留めず───『アレ』を取り込んだ時よりはまだ不快感は少ない】 【何も妨害が無ければ、最早一瞬すら足を止めずに最奥まで進行していくだろう】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/225
226: ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/11(水) 16:17:25.70 ID:yJZe+BOXo >>225 そう?……それは良かったよ、僕も怒ったキミに殴られたくないからさ 我ながら喧嘩は苦手でね。……まあ、お喋りしてろって言うならそうするよ。 ……それじゃあ、元気でね?後でどうなっても責任は取れないから…――。 【――そう言って、ダグラスは実にあっさりと引き下がるのだった】 【一人が去って、洞窟内には少年一人。歩みを止めずに進んだならば】 【豊富な栄養を蓄えた大型のネズミや、そのネズミを捕食する複数の芋虫や】 【或いはその類形と思われる生き物の掘ったらしい、岩に空いた無数の穴を見るだろう】 【ジメジメとしていた。唯一、十字架の光だけが途切れること無く続いていて】 【やがて下りが終わる。今までの道よりも、圧倒的に広い空間が地下には待っていた】 【まるで別世界――巨大な沼と、天井の見えない空洞がそこには在って】 【沼は深いのか、僅かに流動しているようにすら思えた。其処を横切るように】 【古ぼけた木板で渡り橋がかかっていて、所々に足場の様に土が持ってあって】 【そして、最奥には巨大な十字架が見えた。他の場所にも、意味ありげに転々と十字架の明かりが見えるだろうが】 【誰か居るなら最奥の其処だろう。沼を抜けた先に洞窟が続いているのが遠目に見えた】 【――どのような経路をたどるにせよ、この沼には注意点が幾つかある】 【それは足下から這い登ろうとする芋虫だ。彼らはおおよそ、大きい物で10cmほどで】 【足に這い登ると、服の上からでも顎の刺を肉に突き刺そうとし、その血液を吸い取らんとするだろう】 【加えてその刺には微量ながらも麻痺毒が仕込まれている。――素早く動けば、多少は避けられるが。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/226
227: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/11(水) 16:46:50.55 ID:JtuH/bhPo >>226 【まるで地獄か冥界へと続いているような、もしくはいつの間にか入ってしまっているのか、そんな風に思える道中だ】 【足元で這い回る芋虫を表情一つ変えず踏み潰しながら、段々と重く湿っぽくなってくる空気を吸い込みながら、奥へと進む】 【恐らくは最奥が近くなってきた頃、開けた場所に出ると、確認の為に一度立ち止まった】 ……悪趣味だな 【『こんな所にいてよく大司教などと言えたものだ』と、端的にその旨を吐き出す。どう見たってここは魔界か何かだ】 【どれくらい潜ったのかわからないが、とにかく広い、もしかすれば島の地下すべてがこの空間なのだろうか?】 【生憎地質調査をしに来たのではないので、それは深く考えない事にしたが】 【足元に広がる沼に足を踏み入れる勇気はない、この奥にアーグがいるとするならばアーグやその仲間がここを通るはずで、だとすれば使っているのはこの頼りない橋だ】 【だったらここを通る他に道は無いだろう、御誂え向きに怪しげな十字架も自己主張している事だし、この橋を渡る事にした】 ───触んじゃねえよ、気持ち悪い…! 【だがその前に、足元に来ていた不気味な芋虫に対し、右手に燃やした鉄紺色の焔をぶつける】 【生命を燃やす冷たい焔は、その芋虫が『ちゃんと生きている生物なら』圧倒的な苦しみと共に生命力を焼き尽くす筈だ】 【それも無尽蔵という訳にもいかない、一々相手していてはキリが無いと、天野は覚悟を決める】 【一度さがり、木板の隙間と土島の位置を確認、そして隙間や蟲を避けるようにして、一気に駆け抜けようと走り出した】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/227
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