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【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/
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274: エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ] 2015/03/12(木) 00:56:49.09 ID:q6o0fhgUO >>272 ……ぐっ………! 【振り切り、薙ぎ払う】 【ここまでは考えた通りに進むが】 【続くは日本の包丁】 【得物を振り切ったそのタイミングで迫る凶器を】 【それでも片腕で一本弾くが】 【もう一本が、右の太股を切り裂く】 …っ……まだ… 【動かすのはまだ問題は無いが、若干力が入らない】 【それを認識した上で、再び弓を引き絞る】 【更に弦を捻り、射る】 【今度は連射、僅かな時間差を置いた五連発であった】 【威力は貫通には及ばなくとも、同じ箇所に叩き込まれたならば効果はまた代わるであろう攻撃】 【しかし、こちらもまた壁越しの攻撃だ】 【細かい照準ではなく、飽くまで予想】 【直前に動かれたならば、当たる確率は下がる】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/274
275: カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga] 2015/03/12(木) 01:12:21.55 ID:3XpFJl+Mo >>274 【隠し玉の方は、その効力をどうにか発揮してくれたらしい。その上で、対応して見せる辺りは、実力差を思わされるが】 【小細工の甲斐はあった。足にダメージを与えられれば、機動力を削いで接近もしやすくなるはずだ】 【だが、それでも彼女は矢を番える。その精神力もまた、武器であった】 【立て続けに発射される五本の矢。顔を忌々し気に歪めながら、それを回避しようとする異形だが】 【一本目を避けた、直後二本目が右肩を射抜く。揺らいだ瞬間、三本目が腹の辺りに刺さる】 【どうにか体勢を低くして四本目をかわし、五本目がその背を掠めて血をまき散らした】 【壁越しとはいえ、的確に位置を予想しての射撃。見事に異形に傷をつけていく】 (まずい……さすがに、体力を削られ過ぎた……) (次の攻撃で仕留めきれねば……撤退を視野に入れねばならんか……) 【自らが受けたダメージを、どこか冷静に判断する異形。この傷と出血量では、これ以上を望むのは危険だ】 【ならば、最後の一撃に出る。右腕を掲げ、一気にその肉を真正面に向けて高速で膨張させ】 【そのまま、ゴミ箱もろとも彼女に叩きつけようとする。肉塊による右ストレートだ】 【攻撃範囲、威力とも高いが、速度はやはり大したことはなく、軌道も単純。加えて、異形は疲弊している】 【此処を乗り越えれば、勝利は彼女のものとなるだろう】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/275
276: ヴェール=カタストルフ [saga sage] 2015/03/12(木) 01:25:05.59 ID:8ZmCQuR9O >>273 自分のすること…ねぇ… 【少女に戦意がないことを確認し男はふと考える】 【自分のする事どころか何がしたいかも何をすべきかもわからない男にとってそれを探すことが何よりも一番難しい】 そう邪険にすんなよ冷ぇな、しょうがねぇから自分のすることに戻ってやるよっと 【と何か思いついたかの様にハッとし口を開く】 【ローブから溢れて見える男の口は歪んでいる】 【男は腰を下ろし塔の上からの景色を眺めるかの様に辺りを見渡す】 【少女の意思とは裏腹に滞在するつもりだろう】 【しかし少女の言い分には背いてはいない】 【男は当初寝床となる廃墟や廃工場を探そうとしていたのだ】 【低いところでは見えなかったが今は塔の上、男が求めていた場所である】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/276
277: エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ] 2015/03/12(木) 01:39:52.70 ID:q6o0fhgUO >>275 【感触は……あった】 【鈍く突き刺さるような音が、命中を知らせる】 【そして、続けて更なる攻撃を射るべく……】 ……! 【その途端、強引なまでの】 【ゴミ箱の壁ごと粉砕せしめようと迫る、肉の一撃】 ……なら… 【そこで、勝負に出る…出てしまう】 【再び使用するのは、魔眼】 【その、不可視の鎖を『肉の腕に』巻きつけ】 【しかし、これで止まるはずも無く】 【止まらないことは、分かりきっていたから】 ……! 【瞬間、腕を上へと引っ張りあげ】 【空いた地面との隙間に、体をねじ込む】 【どのような結果になるかは分からないが】 【最低でも、左肩を擦り、巻き込まれ皮膚をいくらか持っていかれたが】 【それでも、同時に一発の矢をカウンターの様に放つのだった】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/277
278: アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/12(木) 01:41:08.72 ID:QH7AGMIso >>234 【扉を蹴破ると、其処に広がっているのは緑の園。文字通りに、植物の楽園であった】 【洞穴の中に偶然光が差し込む穴が空き、そこに雨水と植物の種子が緑を育んだのだろう】 【隔絶された土地だ。場所さえ知っていれば上から入れるのだろうが――隠れ場所には、ピッタリで】 【問題はその奥だった。其処には岩壁をくり抜くような形で、教会の壁が存在し】 【その扉は開け放たれていて――奥の奥、祭壇には異様な背丈の人物が確かに立っていた】 【最早詳しく姿を描く必要もないだろう。聖人であり、悪魔の使徒である男】 【或いは混沌の大司教≠ニいう異名を取る、スラウロット大水害の主犯。】 【アーグ、という怪異が其処に居た。木戸が蹴破られた音に、おもむろに振り返り――】 ……ほう?あの沼を越えて小僧がただ一人やってくるとは、そうそう思わなんだ 何処かで見たような顔だが……生憎もう忘れた。……誰だな、貴様は? 【名を尋ねた。まだまだ距離は遠く、直線にして数十mはあるだろうか】 【アーグの手の内には巨大な宝杖・カテドラルも握られており】 【まさか歓迎してお茶を飲もうというタイプでもない。――少年は、贔屓目に見ても不利であった】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/278
279: クローフィ・チャイカ [sagesaga] 2015/03/12(木) 01:42:20.58 ID:F+5cAmx0o >>276 いきなり怒鳴り付けといて優しくしろとは図々しい……って、なんでここに腰を据えちゃうんですか? 【これでやっと自分の時間に戻れる……と思ったのもつかの間、男のとった行動に彼女は驚きを隠せない】 【自分への嫌がらせか、ここに用事があるのか、はたまた他の何かか……なんにせよ、少女にとっては些か不愉快なようだ】 【まぁこの場所の所有権を彼女がもってるわけでもないから、男は男でしたいようにすればいのだが】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/279
280: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/12(木) 01:55:26.74 ID:RCMo5lcYo >>278 【蹴破った扉から差し込む光が、暗闇に慣れていた目を不意打ち、地下の腐った空気と違う新鮮な肺に入ってくる】 【毒の中からいきなり薬に放り込まれたみたいに、環境の急な変化が体の感覚を狂わせる、しかしそれも時期に慣れるだろう】 【三原色の光球が中を泳ぐ視界で、辺りの様子を改める。まるであの地下空間と繋がっているとは思えない緑溢れる自然の世界】 【だが、それに感嘆の声を表す前に、視界の奥の奥にいる『ソレ』の姿を見た瞬間から、もう他には何も見えない】 ───アァァァァァァァァァァァァァァァァーグゥゥゥゥ!!!! 【溜まりに溜まった憎悪が爆発し、慟哭が辺りの空気を震わせる。齢17の少年が出せるとは思えないような怒りの叫びだ】 【挑発に乗った?いや違う。何があろうと彼はこうしていた、叫びながらアーグへと真っ直ぐ駆け出し、両手に鉄紺色の焔を燃やす】 【この瞬間から少年はヒトから獣と成る、憎しみと怒りに囚われた復讐の獣】 【しかし、地下での芋虫による麻痺毒が効いているのか、動きが洗練されているとは言えず、油を注していない機械のようにそれはぎこちない】 【そうでなくとも、船でアレだけの数の能力者を相手取ったアーグだ、たった一人、能力者に成り立ての少年が向かって何になろうか】 【だが、そんな己の状態を見て歩みを止める事は不可能でしかなかった】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/280
281: ヴェール=カタストルフ [saga sage] 2015/03/12(木) 02:05:57.04 ID:8ZmCQuR9O あぁはいはい、うるせぇな。んだよ 【街の景観を見ていた男だが少女の声に反応し目を配る、もっともローブで隠れていてよくわからないが】 俺もここに用があんだよ、来たのは偶然喧しいクソガキがいたせいだけどな 【鼻で笑った後不愉快そうな少女の様子をみる、まぁ当然といえば当然でこの男と出会ってこのような顔をしなかった人間は少ない】 【男は自分勝手で理不尽で自分が自分である事に妥協はしない】 なんだったら力づくで追い出してみるか?その方が分かりやすいぞ 【言い終わってから暫くして『冗談だ』と続ける】 【多分この会話ですら男には暇潰しの一環なのだろう】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/281
282: アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/12(木) 02:07:27.31 ID:QH7AGMIso >>280 【少年の慟哭は、教会の奥にまでしっかりと響いた。無論、アーグの聴覚はそれを捉えてもいた】 【故に――喜悦、としか表しようのない笑みを浮かべて、彼は少年を見据えたのだった】 【手にした武器、声に滲む悲哀と怒気、憤懣やるかたないといったその心情】 【全てが真っ直ぐに伝わってくる。――楽しい、なんて甘露な感情を運んできたのだ、と。】 クっ、…クハッ……!これは、これは……!! 言わんでも良いぞ、名前など無粋な符号でしか無いと理解出来たわ……ッ! 私を殺したいのだろうな?心に付いてこない不器用な肉体で、私の心臓をえぐり出したいのだな? 違うとは言わせぬ……分かるぞ、その心=c―!素晴らしい感情の発露だ……褒めて遣わす。 ……だが内実を伴わぬ無謀と蛮勇は褒めるに値しない。どれ、まずは遊んでやろうではないか――。 【直進する少年に対して、アーグは徐ろに手をかざす。すると周囲の花々が一斉にソラに狙いを付け――】 【そして、その花弁や茎を散らしながら少年に迫る。単なる植物と侮っては行けない】 【魔術の効力か、その硬度は鉄に匹敵するのだ――つまり、プロペラや鉄針が飛来するのに等しい攻撃であり】 【そして何より、その攻撃は全て少年の脚部に向けられていた】 【動きを封じるつもりだろう。この攻撃を凌げば、教会内に飛び込んで緑の旋風からは逃れられる筈だが――。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/282
283: ヴェール=カタストルフ [saga sage] 2015/03/12(木) 02:07:59.36 ID:8ZmCQuR9O />>281は>>279宛てです http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/283
284: リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga] 2015/03/12(木) 02:12:04.11 ID:AbzjfeUxo ―――――ん〜……。 【華やかな街の陰には闇がある。繁華街には人が多くいるが、街の外れには人がいない】 【即ち闇が集まり、悪事の坩堝となる事が多く―――大抵、そういう場所は廃れている】 【人気の少ない街の外れ、廃墟では”白い”と形容するのに相当な女性が歩き回っていた】 【うーん、と首をひねったり、立ち止まり辺りを見回したり……少女という歳ではないが、物騒にも程がある】 中心街から1時間以内……周りには森、川……勿体ないですわね〜……。 【崩れた瓦礫跡の中に幾分か綺麗な椅子を見つけて、彼女は少し休憩する様に腰掛ける】 【かぱっ、と手にしていたアタッシュケースを開いて―――取り出した紙にすらすらと書き記していく】 【月明かりの下、白髪の女性が一人ペンを走らせる。その光景は奇怪だろうか】 【深夜に女性一人でこんな所に来るべきではない。そう考えると彼女は余程の実力者か、危機感の無い凡愚か】 …………テーマパークは立地が悪いですわね。 【ぴたり、とペンを止めて一人つぶやく――――とりあえず、お仕事脳の様だった】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/284
285: カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga] 2015/03/12(木) 02:14:17.59 ID:3XpFJl+Mo >>277 【幾度も感じてきた、肉による打撃の感触。進路にあるもの全てを押しのけ、引き潰し、破壊する感触】 【異形を出迎えたのは、その慣れた感触ではなく、彼女の魔眼がもたらす引力であった】 【巻きつけられ、それを感じ取って初めて、先ほどまでの力の片鱗がわかる。彼女が操っていたのは、これだったのだと】 【だが、時すでに遅し。引き上げられる感覚を認識した時には、すでに彼女は下にいた】 【見開いた単眼の先で、彼女が矢を番え。無理な姿勢で傷を負いつつも、正確な狙いが異形を捉えた】 【鮮血と共に、異形の胸部の真ん中に矢が突き立つ。その身体がのけぞり。ぐらりと揺らいだ】 ――――がふっ……!! ……負け、か……この場は、退かせてもらうとしよう…… いずれ、その武器とその命……必ず、奪い取ってくれる…… 【カウンターをまともに浴び、体勢を崩しつつもその動きを止めず】 【異形は彼女とすれ違うように動き、同時に伸びていた肉塊を収縮して回収すると】 【捨て台詞を掃きながら、蟹足を動かして公園の闇の中へと消えていくだろう】 【盗賊らしい逃げ足の速さ。残された血痕も、途中で途絶えることになる】 【夜の公園での、小さな邂逅は、彼女の勝利で幕を下ろした――――】 /遅れましてすみません……眠気が怪しいので、締めでお願いします…… /遅くまでのお付き合い、ありがとうございました! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/285
286: エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ] 2015/03/12(木) 02:23:58.11 ID:lUcxguYGO >>285 ……っ…はぁ!…はぁ… 【バタンと】 【既に一人だけの公園に倒れこむ】 【盛大に息を吐き出し、吸い込む】 …はぁ……はぁ… 【自分が自分では無くなる感覚と】 【今さらながら戻ってくる本来の感情】 【戦いを乗り越えた彼女には】 【すでに、先刻の冷徹さなど消え去っていて】 …怖い…なぁ…… 【その一言】 【誰でもない、自身へと吐き出した一言が】 【静寂に包まれた公園に、響いた】 /了解です…遅くまでありがとうございました! /お疲れ様です! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/286
287: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/12(木) 02:33:58.17 ID:RCMo5lcYo >>282 邪 魔 だ ッ ッ ! ! 【両手に燃やす焔を凝縮させ、硬質化させ、作り出すのは元の手より一回り程大きな龍の爪】 【鉄紺色のそれは、心を映し出したかのような禍々しい光を鈍く放ちながら、目の前から襲い掛かる植物達に振るわれる】 【足を止める事は無い、いくら傷使うとも進めれば良いと、小さな傷が幾つ出来ても気にせずに、天野は突き進む】 【取りこぼした植物達が作る傷からは、赤黒い血がネバつき、滴る】 【教会内へと飛び込んだ頃には、決して少ないとは言えないだけの傷がついていた】 アーグ!……アァァァァァァァァーグゥッ!! テメェは!何であんな事をしたァッ!!何のために皆を殺し、街を壊したァッ!!答えろ!! 俺がテメェを殺す前にッ!!理由を聞かせろォォッ!! 【『アーグを殺し、復讐する』……掲げる目的はそれ一つだが、それと同時に何故か問う、『スラウロットを壊した目的』を】 【何か目的が無くては、あんな大事件を起こす筈が無い。目的が無いなら無いで、それはそれで殺す理由の怒りが増えるだけだが】 【しかし、聞いたからと言ってわざわざ立ち止まり返事を待つ程悠長な余裕は心に持ち合わせていない。天野は叫びながらアーグへと突っ込んでいく】 【両手には未だ巨大な龍の爪、接近への妨害が何も無ければ、天野は右手の爪でアーグを肩から袈裟斬りに薙ぐ様に腕を振り下ろすだろう。身長が足りていない為に、『肩から』というよりは『胸から』程度の範囲になるが】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/287
288: クローフィ・チャイカ [sagesaga] 2015/03/12(木) 02:39:34.78 ID:F+5cAmx0o >>281 えぇー、これまた屁理屈っぽいものが……あぁもういいですよ、力づくに訴えずとも私が退きますから 【またもや不条理、本日二度目である】 【今までのやり取りでこの男と口論するのは時間の無駄ではないのだろうかと薄々感づいてしまった少女は、もう色々と面倒なので場所を譲ってしまうことにした──どのみち、さっきまで考えていたような思考は今日はもうできないだろう】 【そこはかとなく「譲るのだから感謝しろ」という思いを込めてそい言い残し、少女は再び翼を展開する】 それではごきげんよう、名も無き変質者さん──精々、いい夜を 【最後にも嫌味を込めた挨拶を残して、そのまま塔から飛び降りた】 【もしその後も少女の動向を注視していたら、そのまま勢いをつけて滑空していくのが見えるだろう……だからどうしたという話だが】 【一夜の不毛な言い争いは、何か意味のあるものを残したのだろうか?──彼女はその問いにNoと自答した】 //眠気がきついのでこの辺で……からみありがとうです http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/288
289: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) [sage] 2015/03/12(木) 02:41:26.70 ID:YwcPYRcT0 >>284 【時は遡って少し前、女性の佇む町外れの廃墟から少し離れた林の中に、長身の男が一人、ぽつねんと座り込んでいた】 【黒々とした川面を見つめ、息を殺して動かない。面持ちは深刻だが、世を儚んで自[ピーーー]る一歩手前……などという事は別にない】 【それもその筈、男の右手には渓流用の釣り竿が握られていて、そこから伸びる糸の先端には、ひらひらと疑似餌が揺れていた】 【いわゆるところの太公望と言うやつだ。さて、男は数分のあいだ、そうして動かずいた訳なのだが】 フィーッシュ……ッな、これデカい!デカいよこれ!きた!?本命きた!?メイン川の主きた!?これで終わ……ああああッ! 【手の内にがつんと鋭いアタリを感じるや否や、それに合わせ、にわかに血相を変えてリールを巻き取り始めた】 【女の元まで届くほどのはしゃぎぶり。しかし矢鱈にハイテンションな叫び声は、数秒後には悲鳴に変わる】 【なんと釣り上げたその瞬間、魚が渾身の力で身を捻ったせいで釣り針が外れてしまったのだ】 【ルアーから逃れた魚は釣り上げられた勢いを保ったまま、明後日の方角へ──女性の方へと飛んでゆく】 【このまま行けば間違いなく、顔面直撃コースである】 そ、そこの人!避けて、避けてえええーっ!? 【月明かりを弾く白銀の髪は、闇の中でもよく目立つ。魚の飛んでいった先に人が居るのを素早く見てとった男は、大声で女性へと警告を発した】 //まだだいじょぶでしたらー。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/289
290: アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga] 2015/03/12(木) 02:46:05.01 ID:QH7AGMIso >>287 【少年の雄叫びと竜爪の如き焔の光に、大司教の口元は裂けんばかりであった】 【攻撃の大半は躱された。確かに傷を付けられはしたが、笑うほどのものか。】 【――否だ。笑う理由は、まったくもってただひとつの愉悦≠ノ起因する】 『何故、殺して壊したのか』……―貴様は害虫を駆除せぬのか? 家に虫が湧き、鼠が跋扈しても脳天気に飯を喰らって生活するのか? 例え目の前を汚らわしい存在が絶え間なく横切っていても、全く気にかからぬのか? ……ならん、というのなら話は別だが…――ク、フフ……それだけのことよ。 邪魔だから消した。私にはそれが出来た。かの者達は信心が決定的に欠けていた。 それと、小僧……一つ訂正しておいてやろうではないか。『貴様が私を殺す』のではない…ッ! 『私が貴様を壊す』のだよ、子犬風情が爪の一本で図に乗るでないわ――ッ!! 【少年の振るう巨大な龍の爪に対して、アーグは事も無げに豪奢な宝杖を振るって之を受け止め、はじき返した】 【杖という言葉で侮る無かれ。その重量はゆうに20kgを越し、魔術の加護もある逸品であって】 【そして何より、その杖は稀代の大魔術師が振るうものであった。仕込まれた魔術は衝撃=z 【爪に触れた杖は、その類まれなる重量に加えて炸裂する衝撃波で攻撃を弾き返す≠フである】 【その威力は強烈の一言に尽きる。気を抜けば、少年は倒れこむのに十分な程の力を備えていて――しかし、反撃や移動の類は無い】 【まるで遊びだった。ニヤニヤと笑う大司教は、全く少年を殺す気がないように見えた】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/290
291: リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga] 2015/03/12(木) 02:58:01.01 ID:AbzjfeUxo >>289 ――――はっ、そうですわ。この辺りをサファリパークっぽくしてしまえばいいんですわ。 それから立地の悪いさは無料シャトルバスでクリアして……ってなんだか、うるさいですわね……。 【明暗ではないか、と新しい事業開拓の思いつきにほくそ笑む。まあ、利益の見込はほぼ考えていないだろうけど】 【趣味と仕事が直結して、なおかつ彼女のする仕事の大半が自分があったらいいと望むものだった】 【資金は一生遊んでも使い切れない程あるから良いが……今のところそれでも外した事がないので、実は金儲けの天才かもしれない】 【さて、そんな事はさておき。彼女は一気に不機嫌な色に顔を顰めた――折角良い案が浮かんだのに、五月蝿い声が】 【というかこんな深夜にこの辺りで騒いでいるとは、非常識な……と、まあ自分を棚上げに苛立ちを覚えつつあった】 まあ、下見はこの程度にして帰りましょうか―――――はい? 【馬鹿は放置に限る。最近は変なのと関わりすぎている気がする。わざわざ人と関わる必要もないのだし】 【軽く伸びをして、立ち上がろうとしたら一際大きな声が聞こえてきた。何をしているのか知らないけど、五月蝿い―――と、視線を投げた先】 ―――――――――んきゃふっ!? 【視界いっぱいに広がる大きなお魚。世界が遅くなる……そうだ、此処に私のお墓を建てよう】 【とかなんとか考える暇は実際にはなく、男の警告も虚しく顔面にクリーンヒット………】 【大きな叫び声を上げてその場に倒れた。真っ白な肌、華奢なその身体は倒れただけで脆く壊れそうだというのに】 【目から星とはよく言った表現で……彼女はチカチカと点灯する視界を認識しながら、意識が飛んで行くのを感じた】 【ばたり、と倒れた白い彼女。本当に気絶してしまった様だが―――軽く起こして頂ければ、意識は直ぐに回復すると思われる】 /問題ありませんことよ! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/291
292: ヴェール=カタストルフ [saga sage] 2015/03/12(木) 03:06:32.22 ID:8ZmCQuR9O >>288 テメェまだ言いやがるかクソガキィ! 【翼を展開する少女に向かって叫び立ち上がるとまではいかないが体を起こす】 【しかし男が体を起こすときには少女は塔から飛び立っており滑空しているのが見える】 【少女とのやり取りとの間で夜もすっかり更けていた】 チッ、あのクソガキの所為で余計な時間とられちまったぜ。まぁ退屈はしなかったからよしとしてやるか 【自分から呼びかけて自分から登ってきたにも関わらず男は少女に責任転嫁する】 【だがこの夜の問答は男にとっては退屈ではなかった、それだけで良しとしている】 あ、そういや寝床探していたんだっけか。まぁいいや今日はここで 【男は当初の目的を思い出し一度立ち上がって空を見上げると雨の降る様子もなく星と月が明るく見える】 【1日くらい外で寝ても差し支えないだらう、そう思い男は電波塔のの中央部分に寄りかかり座り直す】 【大きな欠伸を一つし眠りにつく男にはもう少女の怒りなどは消え失せているだろう】 /お疲れ様です。ありがとうございましたー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/292
293: 天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga] 2015/03/12(木) 03:09:46.72 ID:RCMo5lcYo >>290 【巨大な龍の爪は、本物のそれと同じとは言えなくも、武器としては十分すぎる力を持っている】 【しかし、それだけで敵うのならばアーグという存在が脅威として語られはしない、杖に受け止められたかと思うと、それに対応する間も無く強い衝撃が天野を襲う】 ───……ガ…ァッ……!! 【まるで目の前で爆発が起きたかのような衝撃に、天野の体は弾き飛ばされ、呼吸も出来ずに宙を舞う】 【地面に落ちた天野の右手の爪は衝撃で割れて無くなっており、右腕そのものがグシャグシャに折れ曲がってしまっていた】 【度し難い苦痛、叫び声を上げても不思議ではない痛々しいダメージだが、天野は立ち上がり、アーグを睨み付ける】 ……『邪魔だから』……だと? 【今更何を言われようと、考えが変わる事は無い───例えばアーグの行動には深い理由があったとしても、それが世界の為だったとしても、一切変わらず彼はアーグを殺しにかかっただろう】 【故に、今更アーグの返答が悪逆非道に塗れていた物だとしても、今更『酷い』だのと宣う事は無い】 【しかし───それに対して激怒する権利は天野にだってある筈だ】 ふざけるな……!!テメェは人の上にでも立ったつもりか!? テメェなんかが!そんな理由で人を殺していい筈が無い!!そんな理由で、そんなゲームの魔王みたいな理由で、皆は……! ……───テメェは俺が殺す、命に違えても、地獄に落ちても、何が何でもテメェだけはぶっ殺す!!! 【ハエやネズミを駆除するように、街は壊された───そんな理由、聞いて怒らずにいられようか】 【より一層怒りを増した天野は、何度も何度も決意した事をハッキリと今一度口にする事で確立する。『自分がどうなろうと、アーグだけは殺す』】 【それは、家族や友達をゴミの様に扱ったアーグを許す事の出来ない怒りでも、自分がどうなろうと心配する人間はもういないと言う哀しみと現れでもあった】 【残った左手を高く掲げると、上にした掌に集まっていく鉄紺色の焔。渦巻いて渦巻いて、天野の心から幾らでも湧く怒りの如くその容量を増し、それを凝縮していく】 【やがて象られたのは巨大な槍、人に刺されば胴体を真っ二つに分かってしまいそうな程のそれが、左手を振るうと同時にアーグに向かって射出される】 【狙いは胴体……と言っても、その余りの巨大さ故に胴体以外を狙う意味がないのだが】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1425741001/293
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