[過去ログ] 【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
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788: [sage saga] 2015/03/22(日)21:50 ID:Fs/oxkKo0(1) AAS
【街中――大通り沿いの道に面したカフェ】
【だいぶん暖かくなった春も近い夜、それなら、ちょっとした涼しさが心地よく】
【満点の――とは行かないまでも星空の下、お茶を楽しむ客でテーブルは埋まる、そんな店先】

ふあ、あ……、なんだろ、朝早く起きちゃったから……、……。

【一番道に近い席。歩行者との距離はほんの手が届くくらいで、なんなら、もっと近くを通るひとも居る】
【座っているのは少女が一人、向かいの空席には近所にあるぬいぐるみ専門店の袋が置かれていて、】
【なんだかかわいい柄のお洒落な袋の中身は見えずともその類だと分かる。――ついでに言えば、最新の限定もの】
【朝早くから並ばないと買えなかったとか――そんな話。まあ、それは余談なのだけど】

【真っ黒い髪は腰まで届く長さ、顔の横に垂れる髪をリボンを混ぜた三つ編みに編んで、リボンの赤と金が煌き】
【瞳は左右で色の違う黒と赤。どこか蛇の目に似て、だけど温度を持ち。右耳には宝玉の欠片のピアスをつけていて】
【赤いワンピースは裾がまあるく切られていて、花びらのよう。間にはふわふわとしたペチコートのレースが覗き】
【いくつかあるリボン飾りの中でいっとう大きいのは背中のもの、結んだ尾っぽは膝の辺りまで垂れていて】
【足元は薄手のタイツと編み上げのロングブーツ。分厚いかかとは足跡がハートマークになるようにカットされていて】

ねむ、たい、……、……ううん、でも、これ飲まなきゃ……。飲んだら帰――。

【そんな少女は、さっきから死にかけというよな様子だった。顔を掌で覆うように頬杖をついてはぐらぐらしたり】
【大きなあくびを繰り返したり。だけど帰らないのは、――眠気から進まないドリンクがまだたっぷりあるからで】
【大きめポットで提供される紅茶が売りの店。彼女の前にあるのも、また、銀のティーポット】

【少しでも飲もうとカップにお茶を注ぐ、そのとき、眠気からか姿勢が崩れたと思うと】
【――机の上にびたん、と、顔で倒れこむのは傍から見たらどんな光景だろう。がしゃりと食器も大きく鳴り】
【びっくりして視線を集めるくらいの音と視覚的なインパクトはあったように思えて――】
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