[過去ログ] 【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
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(1): ??????◆/iCzTYjx0Y [saga] 2015/03/25(水)16:28 ID:7I1auojX0(1/4) AAS
【光と影が、同時に交わり合う事はない。交われば、どちらかは必ず消えてしまうからだ。】
【光には光の、影には影の住む世界と、過ごす生がある。そして、今この場所はそのどちらに属するのかと言えば―――】
【恐らくは、影の導く世界だろうか。暗く蠢く、明りの消えた悪の住む場所。それが、影の世界であり―――そして、目の前に広がる現実だ。】

 『―――……さん。纏めておいた資料を此処に置いておきますね。』
 『……? ソーンさん? ソーンさん、……聞いてますか?』

……、ああ。悪いね、少しボーっとしていた。次の予定は?

 『……ええ、夜9時過ぎから直属部隊の訓練状況を視察する件が残っています。』

  それが今日最後の仕事か。分かった、それまで特に予定は無いな。

 『そうですね、強いて言うなら"アレ"の地の国における戦闘状況を確認する作業があるくらい、でしょうか。』

  なら変わりはあるまい、彼の事だからな。―――次の大型作戦までまだ時間もある。
  気になるのはむしろ"キッド"の容態の方だ。……殺してはおるまいな?

 『確認している限りでは。殺すどころか、もう痛めつけてもいないみたいですよ?
  なんでも"反応が悪いからイジメても面白くない"、だとか―――それに、彼もああ見えて間抜けではありません。』

  大体分かった。―――少し休むとしよう、君は下がって良い。ご苦労だった。

【この世界における、影の住民。カノッサ機関のとある基地内部で、2人の男性が言葉を交わしていた。】
【1人は白髪をオールバックで整えた老齢の人物、スケジュールを尋ねる辺りは相当な地位に居る事が伺えるか。】
【そしてもう一人は、白髪の部下と思わしき兵士だった。若いと言うには少し年を重ね過ぎた、30半ば程の普通の男性。】

【白髪の男―――"ソーン"と呼ばれた彼は静かに男性を部屋の外に下がらせると、自分もまた書類を纏めてから】
【フラリ、と基地内部を散歩し始める―――。研究員や兵士が、引切り無しに動き回る忙しさの中、彼は静かに広場へ進むと、】
【ぽつんと置いてあるベンチに腰掛け、まだ食べていなかった昼食―――ローブの中にしまっておいた湿気たサンドイッチを、食べ始めた。】

 
【風の国には騒がしい事で有名な酒場がある。】
【尤も、本来は酒場であると同時に、別の"機能"をもった場所、だった筈なのだが―――。】

 ―――で、そこでオレは言ってやったワケだよ。
 "アンタ雷落とすのは得意なのに、自家発電はしないのか?" ってな!

 『っははははははは! そうだな、神様っていやぁ雷だもんな!』

 「ヘイヘイ、笑ってる所悪いがよ、神様と酒飲み交した事があるなんて与太話が、なんで普通に罷り通ってるんだ。」

 なんだよ信用ねぇな。これでも知り合った悪魔の数と神様の数ならそうそう負けないぞ、オレは。
 
 「バカバカしいったらありゃしねえな、大体アンタ、セリーナの友人? ってなんだよ、オイ。」
 
 『おう、そうだそうだ、代理ならこんな所で酒なんて飲んでねえで地の国行って来い! 俺の故郷も滅茶苦茶なんだぞ!』

 オイオイ、それならアンタらだって賞金稼ぎの端くれだろ? 小遣い稼ぎの為に命投げ出してこいよ、仕事ならたんまりあるぞ。

 『ひっでえ店主だな、客に死ねと来やがった、はははは!』

 「セリーナ以上に失礼な野郎だ、どうなってんだい、この店は。」

【UNITED TRIGGER。それがこの店の名前で在り、そしてこの組織の名前で在った。言わずと知れた、正義を掲げる団帯の本拠地である。】

【しかし―――本来なら其処に居るべき"彼女"はおらず、代わりに良く分からない胡散臭そうな男が今、店主を名乗っていた。】
【彼の名前はキング、此処最近、攫われたセリーナに変わって、友人として代理で店主兼指揮官を務めている、という事だそうだが。】
【集まったゴロツキ紛いの賞金稼ぎと酒を飲み交し、くだらないジョークで盛り上がっている辺りはどうにも、そうは見えない程だった。】
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