[過去ログ] 【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 (1002レス)
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960(1): No.1 ソーン◆/iCzTYjx0Y [saga] 2015/03/25(水)17:34 ID:7I1auojX0(2/4) AAS
>>959
【仕事の都合上、スパイや工作員といった特殊な人種と行動する事は多かった。】
【忍び足で近づいてくるひたひた、という音も、寝首を書かれた事が一度や二度では無い彼にとっては】
【何度となく聞いた音であったが―――にしても、殺気が無い。というよりは、どこか疲れている様な、そんな足音だった。】
【ソーンはゆっくりと、音のする方向へ首を振る。そして見上げた先に居た人物に対し、流石に驚愕を隠せず―――。】
……―――ごほっ、ごほッ……、失礼、まさか"君"……いえ、"貴方"だったとは。
いや、正直驚かされましたよ、こんな所にフラフラ歩く六罪王がいるのは初耳でしたし、
それに裸足で基地を散歩中、お腹が空いたから湿気たサンドイッチを所望するとは、予想外ですな。
―――アンドレイ・ニキシビリチャチ・ル・ダグラス・マックスウッド。
フル・ネームだと会話に支障が出そうだ、素敵な御名前ですが、今は"ダグラス卿"、とでも御呼びしましょうか。
さて、ダグラス卿。私のローブに入っているこのサンドイッチですが、確かに幾つかまだ余りがあります。チーズと、ハムと、トマト。
しかしながら、誠に僭越ではありますが……六罪王の御一人が口にするには少々―――……、安っぽい、というか、何と言いますか。
……必要であれば我が部下を呼んで今直ぐ何かお腹に良い物を用意させますが、……どうしても、と言うなら、まあ……。
【おずおずと、ローブに入っていたサンドイッチを差し出す。時間の経過でパンが痛々しく変形し、新鮮味はゼロに等しい。】
【さて、六罪王の口に入れるには、等と忠告した彼だが、彼は彼でカノッサ機関がナンバーズ、そのNo.1に属する老兵の存在だ。】
【食に拘りが無いからこそ、こんな物を平然と"遅めの昼ごはん"として食しているのだろうが―――にしても、と言う感じだった。】
……申し遅れました。私の名前はソーン、"参謀"という名前の方が此処では通っているでしょうか。
不肖ながらナンバーズを務めさせていただいております、言わば老兵ですな。いやはや、年は取りたくない物です。
こんな草臥れたサンドイッチでも、腹に入りさえすれば何でもいい、そんな風に思ってしまう。全く、優雅さの欠片も無い。
―――こんな姿で初めて六罪王に御目にかかる事をどうか、お許しくださいませ、ダグラス卿。
さて、前口上はさておき、散歩という事ですが裸足で歩きまわるのは聊か感心致しませんな。
自然派にしてはこの基地はコンクリートが多過ぎるし、それに今はまだ寒い時期です、御身体には気をつけないと。
ですが、貴方程の御方がこんな所でただ、散歩をしているとも思えない。何か用事があってこの基地へ? ダグラス卿。
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