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【機械式】グランドセイコーを語る97【GS】 (1002レス)
【機械式】グランドセイコーを語る97【GS】 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1537667822/
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568: Cal.7743 (ワッチョイ 81bd-JQi9 [126.83.91.24]) [] 2018/12/16(日) 00:37:43.50 ID:mpisYwih0 セイコートゥールビヨンのナゾ http://www3.coara.or.jp/~tomoyaz/higaax16.html#161214 ここのところ時計には興味が無かったWebmasterは、時計業界の状況については遠い所から時折眺めているだけだった。そして今年になってやっと、というべきか、今頃というか、セイコーよりトゥールビヨン「FUGAKU」が発売されたことに気付いた。価格は5000万円だと言う。 トゥールビヨンについては、過去 □難物トゥールビヨンの修理のナゾ □怪しげなトゥールビヨンのナゾ でも解析した。修理した現品(中華製)は譲っていただき現在手元に有る。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1537667822/568
569: Cal.7743 (ワッチョイ 81bd-JQi9 [126.83.91.24]) [] 2018/12/16(日) 00:41:28.07 ID:mpisYwih0 http://www3.coara.or.jp/~tomoyaz/higaax16.html#161214 トゥールビヨン部の構造は、 概念図のように、これはフライングトゥールビヨンと呼ばれるもので、元はブランパン社の設 計をプログレスウォッチ社がパクってそれを中国シーガル社が中華的コピーしたものだ。ケー ジの軸が片持ちで表面に邪魔なケージの支持が無い所がミソである。なお当初はケージ軸の支 持はボールベアリングと推測していたが、分解した所は固定歯車の中心にある大口径のプレー ンなサファイヤ板を上のケージと下のワッシャで挟み込む設計であることが解った。修理後の ビデオである。 ビデオ RealAudio 220kbytes 動画はrealplayerもしくはVLCメディアプレーヤーで再生でき る。Webmasterのものは落下のショックでガンギ車が脱臼していたので整復調整した。固定歯 車の大口径サファイアを上下で挟んで支持しているものの、基本的には片持ちで耐ショック性 に不安が残る設計だ。なお、オリジナルのブランパン社の設計ではケージの2カ所から固定歯 車に歯車で噛み合って支持を安定化させていたが(US特許)、パクられる内に簡略化されたよ うだ。 個人的にはフライングトゥールビヨンの修理は二度とやりたく無いと思った。組み上げたもの の、しばらく放置するとたびたび止まってしまので何度もバラして洗浄、調整をやりなおす結 果となった。 これを読んでいる方にトゥールビヨンの修理をする人はいないとは思うが、念のため書いてお く。まず、サファイア板のベアリングには油分があってはいけない。次にガンギ車と固定歯車 の遊び(アガキ)が一周イーブンになるようにしないと方向によって止まる。ケージには重さ があるので軸が傾いているとアガキがキツイところで止まるのである。軸の傾きの補正といっ てもネジを締め直したりチョンと押すだけなのだが、それで相当アガキが変わる。 これ以後時計修理のトピックが無かったのは、トゥールビヨンを何度も分解して懲りたからで ある。個人的にはショックに弱いトゥールビヨンを普通使いするのはお勧めできない。どうし ても使いたいなら革バンドは落下の危険があるので、金属製か鎖が付いていて落下しないバン ドをお勧めする。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1537667822/569
571: Cal.7743 (ワッチョイ 81bd-JQi9 [126.83.91.24]) [] 2018/12/16(日) 00:45:38.10 ID:mpisYwih0 http://www3.coara.or.jp/~tomoyaz/higaax16.html#161214 さて問題は、今回の製品がWebmasterの期待とは違う方向に向かってしまったことだ。(写真はセ イコーからのリンク) 1)トゥールビヨンが一番古いタイプ。 今回のものはケージ軸の両端に耐ショック性の軸受けを持つものの、基本的にはイングリッシュレ バーを用いた古典的なもので、構造的にまったく目新しい点が無いところがセイコーらしく無い。 ブレゲがこのタイプの特許をとったのは実に1801年で、200年以上も前なのだ。 セイコーはかつて新型トゥールビヨンを開発し特許(平9-54169)を取得していたが発売に至らなかっ た経緯があるからだ。それは、過去のトピックでも紹介したが、 アンクルは普通のタイプで、ガンギ車は歯車の内側から、またケージ外周をドライブするようになっ ていた。おそらく68系キャリバーとのマッチングのために、今回は200年前からある旧式のトゥール ビヨンを乗せてきたのだろう。ケージ軸を両持ちにしたのは、耐ショック性を確保するためと、寂 しいダイヤル面に飾りとなる大きめの支持梁を渡すためだろう。 2)技術レベルが世界水準から遅れている。 世界的にはトゥールビヨンは2軸や2個持つ物があるなど、複雑時計の技術のハードルが格段に上 がっている。またスイスで発表された複雑時計のの中華性コピーがすぐに出回るなど、底辺の技術 レベルも高くなっている。既に2種類のトゥールビヨンを持った中華製ムーブメントが売られてい る。さらに持続時間が37時間しか無いのは、元となるムーブメントのチョイスに問題がある。 今回のものはどちらかというと超複雑時計というよりは服飾時計の方向であり、それは旧式のトゥ ールビヨンだけでは商品性が弱いと見たからだろう。トゥールビヨンを始め各部の歯車等全ての仕 上がりが、日本発の独立時計師 HAJIME ASAOKA氏の作品とは比べ物にならないほど劣っている。 氏の作品は銀座和光で売っているから、セイコー社の技術者は実物を見ていると思うのだが。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1537667822/571
572: Cal.7743 (ワッチョイ 81bd-JQi9 [126.83.91.24]) [] 2018/12/16(日) 00:48:26.34 ID:mpisYwih0 http://www3.coara.or.jp/~tomoyaz/higaax16.html#161214 3)デザインのバランスが悪い 宝飾と工芸の技術は優れたもので、これは間違いなく世界一のレベルにある。デザインセンスは和風とい うより中華風だが、これも良しとしよう。 最大の問題は外径と機械のバランスが悪いことだ。ケースに対してムーブメントが小さすぎるためにトゥ ールビヨンが小さく、また中央に寄ってしまっている。 ケース外径が43.1?に対しムーブメント径が25mmしかなく、デザインのかなりが額縁であり、いわゆる” 額縁時計”という印象が拭えない。古いオリエントにはこういう感じの時計が多かった。 特にデザインでいかにもマズイのは、ダイヤルにムーブメントの外周に相当するワッカがあることだ。こ のワッカのためにムーブメントの小ささが見えてしまうし、ダイヤルのデザインが分断され窮屈になって 伸び伸びとしていないのである。また針も短く細すぎてダイヤルに合っていない。 そこで、美術に心得が全く無いことを自認しているwebmasterがwindowsのペイントで余計なワッカを消し てチョコチョコと5分間変造した結果がこうである。 品が無い周囲の宝石とか、トゥールビヨンの部分が小さすぎて内側にあること、ダイヤル面が深すぎて斜 めから見たときのバランスが悪いことなどはどうやっても救えないが、少なくとも大型時計らしくのびの びとしてダイナミックなダイヤルデザインとなったと思う。素人の添削で急に見栄えが良くなるようでは デザイナーのレベルが低いとしか言いようが無い。 しかし良く良く考えてみると、最初のデザインはWebmasterの変造例のような伸び伸びしたデザインだっ たのでは無いか?という疑いが出てくる。 自然かつダイナミックで伸び伸びとしたデザインにするとトゥールビヨンが小さく位置が悪いことが目立っ てしまう。そこで左側に余計な地板の部分を露出させてバランスを取ろうとしたが、それでも左右のバラ ンスが悪いので、整理するためにワッカをはめてみたらデザインがビジーでぐじゃぐじゃになったけど、 バランスの悪さが目立たなくなったようなのでまあいいかで押し切ったのではないか?ある意味デザイナ ーの苦心の結果なのかも知れない。さてバランスが良いデザインとはどういうものだろうか? http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1537667822/572
573: Cal.7743 (ワッチョイ 81bd-JQi9 [126.83.91.24]) [] 2018/12/16(日) 00:49:34.73 ID:mpisYwih0 http://www3.coara.or.jp/~tomoyaz/higaax16.html#161214 例えば世界の複雑時計の基準となるのはおそらくBREGUETであろう。例えば人気のあるClassique Tourbillon Messidor 5335BR (1800万円) の外径が40mmと「FUGAKU」とほぼ同じだがムーブメントがギリギリまで大きい。特に宝石を並べた り彫金を施さなくてもムーブメントのパーツ自体が美しいので、デザインに地力というか迫力があ る。デザイン力というよりは、機械をまともに造ったら良いデザインになりました、という感じで ある。なお手巻き持続時間は50時間と、「FUGAKU」の37時間よりかなり長い。BREGUETの公式ビデオ を見てみよう。 これはダイヤル面の特大のトゥールビヨン支持を透明なサファイア板としてテンプだけが宙に浮い ているように見えるところがミソである。トゥールビヨンの大きなケージは敢えて丸い飾りの下に 隠してある。「FUGAKU」の厚みは8.8mmと外径41mmの時計としては薄い。しかしBREGUETも凝ったサ ファイヤ支持の特大トゥールビヨンを持ち持続時間50時間を達成していることを考えると9.65mmは 決して厚くない。この手の高級複雑時計では薄いことは重要でなく、むしろ重量感があり厚めの方 がアピールする。 持続時間も実用上は長いほうが良く、BREGUETが50時間持つことは有利である。持続時間37時間は結 局は毎日巻く必要があるので実質的には1日分と同じだが、50時間だと丸二日持つので、実用上の 持続時間は二倍あるとも言えるからだ。 これが1800万円なので「FUGAKU」の価格で3つ買えるし、もし事業が破産して売るとしても、資産 価値はさほど毀損しせず高く売れると思う。しかし「FUGAKU」が非常時に5000万円で処分できるか は疑問だ。 個人的には、セイコーの頂点にしてトルクを要する5000万のトゥールビヨン時計に、1969年に始ま るドレスウォッチ用の薄さ売りでトルクや持続力に余裕の無い小ぶりな68系ムーブメントを使う理 由が解らない。古いムーブメントを引きずるよりは35mm級のムーブメントを新たに起こしてデザイ ンを適正にするとともにBREGUET並の持続時間50時間を達成すべきであろう。 http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1537667822/573
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