[過去ログ] 【空知英秋】銀魂 二百十四訓 (760レス)
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382: 2012/12/03(月)23:23 ID:S+Kc6waG0(1) AAS
>>371
【桂】
風呂から上がって、のそのそと着物を着た。
のぼせた・・・いやいや、しかし、まさか万斎が着ているとは。というか、
奴がいるのか・・・
部屋に戻ろうとした時、売店の前を通りかかったが、この旅館では24時間どうも運営しているらしく、煌々と明るい。
普段世話になっているお登勢や、万屋のみんな、お妙殿などに土産を交おうかと思って立ち寄った。なにより、飲物も買いたかった。
まんじゅうやお菓子、いろんなものをかって、さて会計・・と思った時、ふと目に入ったモノがある。
煙管・・・
そう言えば、万斎が言っていた。“突然一千両用意しろと”“おたふく風邪にかかって”・・・松之助が入院していた時、誰が来てくれたのか枕元にそっとおもちゃがおいてあって。
でも、誰がおいたかは分からない。だが、もしかしたら、奴が来てくれたのでは・・・と思ったが、電話でも「しらねえ」としかいわなかった。
あいつ、端午の節句には、鯉のぼりも送ってくれたな・・・今日は誕生日か・・・
だが、あのいつぞやの電話の時の女の声を思い出して、・・・ふん、少しくらいもてなくなればいい。
あえて、あいつ好みの感じでなさそうな、煙管を一本手にとって、
そのまま会計に向かった。
さて、このまま戻ったら、
銀時に煙管を見つかったら、
何を言われるか・・・
そもそも部屋番号をしらない。フロントに預けて、渡してもらおう。
そう思って、フロントに行こうとしたが、
どんどん血の気が引いていくのが分かる。
足取りも重たく、くらくらする。
湯あたりが、長引いているのか、それとも・・・
フロントに行く、廊下の途中、倒れるように、近くの備え付けのイスに座る。
「大丈夫ですか?」
と、男の声が聞こえた。
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