[過去ログ] 【古舘春一】ハイキュー!!第43球【排球】 (1001レス)
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621: 2014/08/17(日)00:56 ID:OARGOFCK0(1/16) AAS
>>616
ち〜ん(笑)
859: 2014/08/17(日)19:48 ID:OARGOFCK0(2/16) AAS
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
静かな揺らぎを奏でる列車の中で、齢三十六にもなる男の奇声がこだました。
「夢だったナリか…」
唐突にそう呟く男。静まり返った車内で傍から見ればその様子は奇行そのものであったが、他の乗客は気にするそぶりがない。
ローカル線のような短い車両で、さらに夕方に入る少し前の時間帯であったためだろうか、人はまばらであった。
男は首をかしげた。当職は列車に乗った記憶などない。しかし気が付いたらここに座っていた。直前の記憶が全くないのだ。一体何故ここにいるのだろう。
車内を見渡す。学生らしき男が二人、若い女性が一人、それよりは少し年をとった女性が一人、初老の男が一人。
この中で弁護士なのはおそらく当職だけだ、そう判断すると男の顔は先ほどの不安もどこへやら、安堵に満ちた表情となった。
列車は、なおも走り続ける。
860: 2014/08/17(日)19:49 ID:OARGOFCK0(3/16) AAS
しばらくすると列車は緩やかに速度を下げ、どこかの駅に停車した。
ゴトン、と音を立て、車体が揺れる。空気が抜ける音。ドアが開くと、一人の女性が席を立った。
男はその姿を目で追う。先ほどの少し年をとった女性だった。女はドアへ向かって、どこか悲しげな表情で歩いていた。
その時、男の中にある感情が湧きあがった。彼女と離れたくない、行かないでくれ。なぜかそう強く思うようになった。
当職にそんな性癖はない。当職の射程範囲は12〜17である。なのになんだろう、この感情は。
そうしている間にも、女はドアに到着、足を踏み出し、プラットホームへ降り立った。
刹那、ベルが鳴り、再び空気が抜けるような音が響く。ドアが閉まり、列車はそそくさと動き出してしまった。
男の願いも空しく、最後までその姿を目で追っただけとなってしまった。
列車は、なおも走り続ける。
861: 2014/08/17(日)19:50 ID:OARGOFCK0(4/16) AAS
またしばらくすると、列車は駅に到着した。近くに川が流れているようだ。夜の訪れを感じさせる、爽やかで冷たい風が車内に流れ込む。
席を立ったのは、男子学生一人。男はその学生に見覚えがあった。と、同時に、彼の中に強い憎しみの感情が生まれた。
列車でたまたま同席しただけの人間に、なぜそんな感情が沸くのかはわからない。しかし何故か、学生の姿には殺意さえ芽生えていた。
学生がプラットホームに降り立つと、その周りを取り囲むように複数の学生が集まってきた。友人だろうか。その後を確認する前に、ドアが閉まってしまった。
男はとにかく、その学生が自分の視界から消えたことに安堵していた。彼には申し訳ないが、なるべくさっさと降りて欲しかったのが本心である。
制御器を動かす音が聞こえ、列車が一度大きく揺れる。プラットホームに響く打撃音は、車輪の音にかき消された。
列車は、なおも走り続ける。
862: 2014/08/17(日)19:50 ID:OARGOFCK0(5/16) AAS
その後、初老の男性一人降りた。身なりの整った、当職よりも裕福そうな男である。だがしかし、降りる間際、些か怯えたような表情をしたのが、唯一疑問であった。
次に学生が下りた。男は再び強い憎しみを覚えた。ただならぬ怒りを感じた。学生が降りる時、同じく怯えた表情であったが、男の気を晴れさせた。
列車は走り続ける。外の明るさは指数関数的に減っていき、いよいよ夜の到来を告げるようだった。車内に残っているのは、男と若い女性だけとなった。
男はふと女性に目を移す。女性は当職が見たこともないような法律の本を読んでいた。よく見ると胸のあたりにバッチがついていた。どうやら弁護士のようである。
「あの人も弁護士ナリか。勉学に励むとは良い心がけナリね。」
先ほどの男の判断は無事棚に上げられた。
列車が駅に近づく。速度が下がる。それに比例して、男は次第に苛立ちを覚え始めた。二人の学生に対して湧きあがったような、あの苛立ち、殺意である。
殺意の対象はもう一人の女であった。なんだかわからないが、この女を殺してやりたい。そう強く感じた。
列車が駅に到着するころには、男の憎しみはもう少しで女に飛びかかろうかというところまで増大していた。既の所で女性は立ち上がり、降車した。
列車は、なおも走り続けた。
863: 2014/08/17(日)19:51 ID:OARGOFCK0(6/16) AAS
いよいよ列車に乗っているのは男だけである。男は、ここまで自分の身に起こった数々の奇妙な現象について考察をしていた。
そして、ある事実に行き着いた。その事実に気付いた途端、男の顔は急に青ざめた。男は全て気づいてしまった。乗客の正体、そして列車がどこへ向かうのかも。
最初に降りた女性は、当職の母親であった。だから当職はあの女性に対して執着するような感情を起こしたのだ。当職の母は、生まれて間もなくこの世を去った。
次に降りた学生は、当職の弟だ。いけ好かない野郎だった。弟は地元の悪いものたちに集団暴行を受けた後自殺した。いい気味だ。
その次に降りた初老の男性はよくわからないが、恐らく当職の遠い親戚だ。何年か前に事件を起こしてその後自殺したと聞いたことがある。
その次に降りた学生は、当職に対し不遜にも殺害予告をした奴だ。最後の女は当職に逆らって勝訴した弁護士だ。どちらも当職が手を下した連中である。
この列車は、死人を乗せる列車。それも当職に関わりのある人間のみを乗せた列車だ。一つ駅に着くたびに、一人の人間が降り、人生の終わりを迎える。
そして、最後に乗っているのは当職――
864: 2014/08/17(日)19:51 ID:OARGOFCK0(7/16) AAS
「嫌だ…まだ死にたくないナリ…」
男は譫言のようにそう言い続けた。列車は一定の速度で歩みを進める。いくら弁護士だろうがSFC出身だろうが、この運命はどうすることもできなかった。
夜の帳は降りた。無機質な蛍光灯の灯りが、冷たく男を照らしている。列車は次第に速度を下げ始めた。男は、遂に自分の生命が終わりを告げることを悟った。
「あ……ああ………」
駅の先端が見えた。一秒がまるで無限のように感じる。終わってほしくない。まだ当職は死にたくない。おいしい物を食べて幼女を犯して過ごしたい。
生きたい――
金属が擦れる音が聞こえ、列車が前に傾く。ゴトン、という音と共に、列車は完全に停車した。空気が大きく抜け、ドアが開く。冷たい空気が流れ込んだ。
「嫌だ!当職は生きるナリ!降りないナリよ!早く折り返すナリ!早くするナリ!!!!!」
男は頑なに降車を拒んだ。どっしりと大きな尻を置き、梃子でも動かない覚悟のようである。すると、唐突に運転席の扉が開き、運転手らしき男が男に近付く。
顔を上げるなり運転手を睨む男。運転手は、静かにこう告げた。
省2
865: 2014/08/17(日)19:52 ID:OARGOFCK0(8/16) AAS
「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
静かな揺らぎを奏でる列車の中で、齢三十六にもなる男の奇声がこだました。
「夢だったナリか…」
唐突にそう呟く男。静まり返った車内で傍から見ればその様子は奇行そのものであったが、他の乗客は気にするそぶりがない。
ローカル線のような短い車両で、さらに夕方に入る少し前の時間帯であったためだろうか、人はまばらであった。
男は首をかしげた。当職は列車に乗った記憶などない。しかし気が付いたらここに座っていた。直前の記憶が全くないのだ。一体何故ここにいるのだろう。
車内を見渡す。学生らしき男が二人、若い女性が一人、それよりは少し年をとった女性が一人、初老の男が一人。
この中で弁護士なのはおそらく当職だけだ、そう判断すると男の顔は先ほどの不安もどこへやら、安堵に満ちた表情となった。
列車は、なおも走り続ける。
870
(1): 2014/08/17(日)20:02 ID:OARGOFCK0(9/16) AAS
河野茂典ナリよ
919: 2014/08/17(日)21:46 ID:OARGOFCK0(10/16) AAS
カーラスゥーワ家は今のトーラヌモン王国にあたる地に存在した王族である。
トーラヌモン王国といえば民族衣装の装飾に使われる細工が有名だ。
それはカーラスゥーワ家時代の文化で今でも残っているもの。
カーラスゥーワ家は非常に商才に富んだ家系であり、トーラヌモン王国の全盛期は彼らの時代とも言える。

しかし、歴史上から突如としてカーラスゥーワ家は消える事になる。
カーラスゥーワ家が滅んだ理由。
それは、"悪魔の子"と言われる15世タークウァヒルが巻き起こした権力争いだった。

タークウァヒルには弟が居た。
名前はアートゥス、非常に頭の良い人物で軍、商、芸、どれも高い才を持っていた。
元々、カーラスゥーワ家は能力のあるものに王権を渡すしきたりだったため、アートゥスは誰の目から見ても次期王になるのは間違いなかった。
省11
920: 2014/08/17(日)21:46 ID:OARGOFCK0(11/16) AAS
タークウァヒルは、王の座を奪うための行動を開始した。
まずタークウァヒルは密かにシルクロードを通じて天上薬と呼ばれる今で言う麻薬を買い占めた。

それを両親を夜な夜な酒に誘い服用させて、二人を姦淫させた。
ただの鬼畜な所業のように見えるがタークウァヒルの卑劣さはあくまで目的のための手段だった。

生真面目だった両親がすっかり中毒になり、快楽に溺れ始めたところでタークウァヒルは彼らに薬を渡すのをやめた。

既に正気でモノを考えられなくなったヒールォスは息子に泣きつき薬を懇願した。

タークウァヒルは間隔を開け渡し、焦らしに焦らし彼らがせびるために自分に淫らな奉仕をするまでに堕ちたところで言った。
省3
921: 2014/08/17(日)21:47 ID:OARGOFCK0(12/16) AAS
しかし弟のアートゥスがこれを黙っているわけがなかった。
しかし彼がヒールォス王に問い詰めようとした時には既にヒ両親は病床に伏していた。口もきけない状態で。

自分が他国を制圧に国をあけてた僅かな期間で何が起こったのか。
アートゥスはタークウァヒルに問うた。

だがやはり両親がタークウァヒルに譲渡を明記した文書を渡すだけ渡し、体調をいきなり崩したとだけしか言わなかった。

兄を不審に思ったアートゥスは自分の手で調査した。
まず、あれだけ元気だった両親が何故急に倒れたか。
王宮に運ばれた、毒物を想像したアートゥスは食物などの記録を調べた。

するとあるではないか。兄が何か分からないものを運び込んだ謎の香辛料という記録が。
922: 2014/08/17(日)21:47 ID:OARGOFCK0(13/16) AAS
アートゥスは物を売った商人を捕まえ、白状させた。

そして、売られたモノが頭を溶かす猛毒だと知り、激怒した。
アートゥスはすぐさま兄に真実を突きつけた。

すると兄はなんと簡単に自分の仕業を認めるではないか。
それどころか自分に王の地位はやれないが指揮を取らないかとまで言ってきた。

タークウァヒルは頭の良い弟の能力を認めてはいたのだ。

アートゥスはこれをはねのけ、国民の前での決闘を申し渡した。
なにからナニまで汚い兄のことだ、これも断るだろう、ならば民衆に問えばいいだけと考えていた。
省1
923: 2014/08/17(日)21:48 ID:OARGOFCK0(14/16) AAS
二人の衝突のその日の3日後が決闘日になった。

約束の日までアートゥスは両親の名誉の為、己の誇りのため剣を振り続けた。

約束の日の朝、アートゥスは天へ己の勝利を祈った。
決闘日は夕刻、兄の血で夕日を染めん。

街は朝から大騒ぎだった。無理もない、突如として朝に決闘の噂を聞いたのだろう。 

アートゥスも落ち着かないので、ヘルムを被り城下に降りていた。
省4
924: 2014/08/17(日)21:48 ID:OARGOFCK0(15/16) AAS
アートゥスは耳を疑った。
"死んだ"のではなく"殺された"、確かにそう聞こえた。

犯人は兄だ。決闘日に私の心を折る気なのか。

大声で両親の急逝を告げた男はまともや叫んだ。

犯人はアートゥスだ!王宮を今逃げ出して街に潜んでいるらしい。
タークウァヒル様が我々民にも手伝えと仰った、褒美も出すと。

もうアートゥスはその場にいられなくなった。
省3
925: 2014/08/17(日)21:49 ID:OARGOFCK0(16/16) AAS
馬小屋に駆け込む、しかしそこにいるのは馬主でなかった。

タークウァヒルとその腹心共だった。

すぐさまアートゥスは捕らえ決闘場に連れて行かれ、自分を罵る民衆に囲まれ首をはねられた。

アートゥスの最後の言葉はこう伝わっている

「無能の末路は自滅」
省9
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