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【瀬尾公治】風夏37【マガジン】 [無断転載禁止]©2ch.net (1002レス)
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983: @無断転載は禁止 [sage] 2016/06/10(金) 11:45:03.68 -どう近付きになるか、だよな- 心地良い疲労感に包まれながら、俺は思索を巡らした。 -俺の方から挨拶ってのも変だしな- そのとき股の物に目がいった。 -そうだよ、これがあるよ- 本当はしまって置きたい。でも、おやじさんとの接点は、今のところこれしかなかった。 -俺のベランダに落ちてたことにして・・- さっきのセンズリですっかり、ベトベトになっている。 -洗濯しないとな- 腰から引き抜くと、自前の越中とからめて、籠の中にほうりこんだ。 翌日帰宅すると、早速洗濯にとりかった。水槽に水を張り、洗剤を入れる。泡が立ちはじめると、俺の越中と共に、おやじさんの越中褌を突っ込む。幾枚かの越中は互いに絡み合い、渦の中で踊った。 -ああやって、おやじさんと絡みてぇ- 洗濯機を眺めながら、勃起してるのは、恐らく俺くらいだろう。 「パーン、パシッ」 洗い終わった越中の端を摘み、勢いよく空中に撃ち付ける。小気味良い音と共に、霧のようなしぶきが舞う。ピンチに挟むと、端を引いて縦皺をのばす。指で扱くとひものよじれがとれた。 「カタン、カタン」 夕風に越中があおられ、物干しが鳴った。 -今日は大人しく寝るか・・- 甘い予感に苛まれ、なかなか寝つかれぬ夜だった。 「おまえ、これでも出来ちゃったの?」 小指を立てながら、同期の林が詮索の眼差しで見た。 「るせ-なぁ」 「んと、付き合い悪いぜ」 「ごめん、今度埋めるからさ」 心はそこになかった。帰りの電車が、いつものスピ-ドを忘れたかのように、ノロノロと走った。 -早く走れよ- そう感じているのは、恐らく俺一人だった。 部屋に戻ると、風呂を沸かし、洗濯物を取り込んだ。自分のはそのままで、おやじさんの越中を、丁寧に畳んだ。 いつもより早めに風呂を済ませ、洗い立ての越中を締めると、タイミングを見計らった。 -明かりが付いてたから居るのは確かだな- 「よしっ」 声に出してふん切りをつけた。わずか数歩の隣室との距離が、期待と不安で永遠に感じられた。 意を決してノックをした。 「こんばんは、隣の加藤です」 暫くの静寂の後、ドアに近付いてくる、気配がした。 「はい、なんでしょうか」 たじろいだ。セリフを用意してなかったのだ。 「あっ、あの、その」 しどろもどろであせった。 「カチャッ」 ドアが開き、白い物の混じった、不精髭の顔がのぞいた。 「あの、これ落ちてました」 居たたまれなくなった俺は、越中を渡すと、慌てて踵を返した。 http://hanabi.5ch.net/test/read.cgi/wcomic/1461674206/983
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