[過去ログ] [ZOIDS]総合雑談スレ[ゾイド]part.216 (1002レス)
上下前次1-新
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
562: 12/04(水)06:12 ID:??? AAS
「ポツンと届いたジェノザウラー」
昭和の香りが色濃く残る田中義一さん、通称「ゾイド爺さん」の家。木造瓦屋根のその家は、時間が止まったように静まり返っている。庭には雑草が伸び放題で、郵便受けには手入れされないままのチラシや封書が溜まっていた。
義一さんは生涯をゾイドに捧げた男だった。子どもの頃に見たデスザウラーの圧倒的な迫力に魅了され、それからずっとゾイドを愛し続けてきた。晩年、彼は「等身大のゾイドを作る」という壮大な夢に挑み、ついに等身大デスザウラーを完成させた。しかし、それが彼の最後の大仕事となった。夢を叶えた直後、義一さんは突如、大動脈解離で急死したのだ。
静寂の中に
その家に、ある日一台の宅配便が届いた。大きな段ボール箱には「AZジェノザウラー」と書かれている。義一さんが予約していたものだった。昨年の秋、デスザウラーの余韻に浸る中、「これも手元に置きたいな」と軽い気持ちでポチッと予約したものだ。
忘れ去られた箱
運送業者が玄関先にそっと置いたジェノザウラーの箱。誰も迎え入れる人はいない。その家に住む人間はもういないことを知らない業者は、荷物を置いて足早に去っていく。古びた玄関先にぽつんと置かれた箱は、あまりにも静かな空気の中で異様に目立っていた。
かつての情景
もし義一さんがこのジェノザウラーを手にしていたら、きっと子どものように箱を開け、細部にまで目を輝かせながら組み立てていたことだろう。完成した後は「やっぱりジェノザウラーは最高だな」と一人満足そうに頷き、その横にデスザウラーを並べて眺めていただろう。
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
あと 440 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル
ぬこの手 ぬこTOP 0.007s