[過去ログ] 読まれなくなった作家、読まれ続ける作家 (1002レス)
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511: 07/14(日)11:54 ID:g6pGurM5(1) AAS
>>509
『原色の街』『娼婦の部屋』だけで残るだろう
512: 07/14(日)20:26 ID:D02i9idj(1) AAS
>>510
その代わり鴎外は思想はハルトマンという今では誰も知らない学者の説を振り回して
当時ドイツで流行していたニーチェは留学時代無視して全く知らなかった
513: 07/14(日)21:05 ID:cixucc5c(1) AAS
「妄想」でハルトマン、ニーチェ含めて色々な哲学者に老後の心境から言及していて面白いですね。
そもそも哲学に正解は無く、今でも哲学者は屡々、各分野の学者から「2千年以上前から君たちは何も解決してない」と批判される分野であり、難しい所です。
要はあの時代の日本人で、ヨーロッパの文明の中に飛び込み、圧倒的な街並みや文化、アジア人蔑視も強い中、体も大きい独逸人の間で臆せずに堂々と振る舞った日本人と言う観点。侍、軍人の矜持を持ち、文学にも勤しんでいた人間性が興味深いです。
イギリス文明に圧倒され胃潰瘍になった漱石も、ある意味、当時の日本人像であり面白い。
514: 07/15(月)00:56 ID:I9eLbDrv(1) AAS
文豪と言われてる人ほとんどエリートだよね
515: 07/15(月)07:12 ID:IfD2VBUo(1) AAS
なんだったっけな……高橋源一郎と島田雅彦が中上健次について対談していて、俺たち二人とも良いところの子で、中上健次も社長の息子だから、結局、文学は中流階級のものなんだよな、みたいなことを話してた
516: 07/15(月)07:57 ID:ctaMw0NC(1) AAS
太宰も豪商の息子でしたし、谷崎も荷風も途中で家は苦しくなったけど、裕福な家の出でしたね。

昔に比べて、いわゆるエリートと言われる人達が文学をやらなくなったのは確かで、昨今は哲学も人気が無く、学科から外されてしまう大学も多いです。数学や物理などの様に明確な公式として答えが出ない世界であり、お金にならないので。

しかしながら知識、教養だけでは無く、気骨も叩き込む昔の士族の様なエリート教育があって、ある意味、他のアジア諸国とは異なり、当時の列強国と張り合えたのかもしれませんね。
517
(1): 07/15(月)08:42 ID:I1qt9WZ5(1/3) AAS
白樺派で読まれているのは志賀直哉と武者小路実篤くらいかな。何かのテレビ番組で武者小路実篤が自作の「友情」を涙ながら朗読していたのが印象に残っている。書いた当人をも泣かす「友情」はまれに見るロングセラーだね。
518
(1): 07/15(月)09:55 ID:DqxTV9Jo(1) AAS
坂口安吾は個人的には好きだけど
柄谷行人や浅田彰らが過剰に持ち上げてる、というか本当に文学者として評価してるのではなくて戦略的に使っているような
だっていつも浅田彰が坂口安吾を引き合いに出すのは小林秀雄への対立軸としてだから
そもそも柄谷たちが批判するほど小林秀雄はダメなのかというこもある
519: 07/15(月)10:47 ID:zIKvqc+M(1/2) AAS
>>517
気持ち悪っ
520
(1): 07/15(月)10:57 ID:IcsNdRdf(1/2) AAS
>>518
自分が好きなら、それで良いと思います。
名のある批評家が否定的に言おうと。
評論家と言われる人は、人の作品を俎上に商売にしますが、同業者を批判する時も常に大概同じです。

安吾の堕ちた人間を底からまた立ち上がらせる「堕落論」は強い魅力があります。
荷風なども娼婦や遊女、放蕩者の汚れた世界の側から、悪徳の中に溺れる、そこで生きて行かざるを得ない人間に現れる真心、人情、哀しさ、美しさ等を書き集めていたので面白いですよ。
孤独な老境で1人の遊女との交流を描いた「濹東綺譚」は最高傑作だと思います。
521: 07/15(月)11:10 ID:zIKvqc+M(2/2) AAS
>>520
荷風の真骨頂は個人的には『つゆのあとさき』
522
(3): 07/15(月)12:36 ID:I1qt9WZ5(2/3) AAS
戦前の作家は鷗外、漱石、谷崎は読んでいた方がいい。個人的には谷崎は「少将滋幹の母」鷗外は「渋江抽斎」漱石は「明暗」がベスト。志賀直哉の文章は谷崎潤一郎や三島由紀夫の文章読本に名文の典型として挙げられているが、あれは個人の好みだな。大江健三郎は褒めているが太宰の明友だった安吾は「暗夜行路」は文学じゃないと一刀両断に切り捨てている。最近「暗夜行路」を再読して
安吾の気持ちが幾分分ったような気がした。
523: 07/15(月)13:07 ID:I1qt9WZ5(3/3) AAS
>>522
戦前と書いたが谷崎の「少将滋幹の母」は戦後昭和25年の作品
524
(1): 07/15(月)14:06 ID:Ge8p3CAB(1) AAS
小説は中産階級の書くもので、
批評はもうワンランク上の上流の下くらいの階級のやつが書くものだった、ということかも知れないな
沢山読んで沢山映画を観て上へも下へもマウントを取るような態度になる
525
(2): 07/15(月)16:01 ID:IcsNdRdf(2/2) AAS
>>524
村上春樹は評論家を「殆どが小説家になる才能が無かった人達」とバッサリ斬り捨てている。毛嫌いしていて自分の作品に絶対、あとがきを書かせない。
志賀直哉、谷崎潤一郎も評論家は不要と言っていた。衒学的に言葉を贅する、肯綮に当たらない感じが腹立つのだろう。
アメリカではサリンジャーなどが有名。

映画を観まくっていた評論家の水野晴郎さんが映画撮ったら「シベリア超特急」が出来た様に、
観て批評するのと、自分で生み出すのは決定的に違う。最低限の作り手への敬意が無い評論家ほど無駄に辛辣な傾向がある。
526: 07/15(月)17:29 ID:WyHjNcQz(1) AAS
>>525
前段はその通りだが後段の映画の例で水野をもってきてだから映画評論をしていた人が実際に映画を撮るとというのはいささか無理がある。フランスのヌーヴェル・ヴァーグはどうなのだ?
527: 07/15(月)21:05 ID:NrdwE3yB(1) AAS
>>525
福永武彦や中村真一郎ら近代文学派ももとは評論家からスタートじゃない?
528
(1): 07/15(月)21:58 ID:IwRngSzX(1) AAS
>>499
Fラン無理すんなよ笑
529
(2): 07/15(月)22:45 ID:CI0lAITx(1) AAS
>>528
話題が変わったところで絡んでくるFランは手に負えないな。漱石でも鴎外でも谷崎でも何でもいいからスレの話してみろよ
530
(1): 07/15(月)23:08 ID:w/m7GCnl(1) AAS
優れた作品と同じ様に、優れた評論を書ける作家は数少ない様に思えます。
評論家顔負けの文学論や文章読本、、戯曲、歌舞伎、能楽、浄瑠璃、、多岐にわたる怜悧な評論を残した三島由紀夫は稀有な存在で、まさに「文学者」を体現していました。日本文学の世界では、もう出て来ないと思われます。
谷崎はまるで評論に、書くことも書かれる事もとりわけ興味が無い感じでしたが、日本語文章への特異な愛着と慧眼は、その有名な文章読本の見事さに良く現れています。陰翳礼讃での美への視点、有名な芥川との大論争の様に、部分部分で強いこだわりを見せて饒舌になる感じでした。
鴎外は多くを語る事を良しとしない、侍の矜持か、内面を赤裸々に見せる事が少ないですが、晩年に書いた「妄想」は腹を割った姿が垣間見られて面白いです。
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