[過去ログ] ●アイヌ語総合スレッド○ part 3 (469レス)
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(1): 2022/03/05(土)14:25 ID:0(372/469) AAS
東北の地名のいくつかが、アイヌ語に由来するらしいことは知られている。筒井さんは今回、アイヌ語と確実に言える地名を拾い、分布域をはっきりさせることに挑んだ。まず地図や地名辞典を見て、アイヌ語由来の「モヤ」「タッコ」「オサナイ」と読める語を含む地名を調べた。例えば「モヤ」は、アイヌ語で「聖なる山」を意味する「モイワ」がなまった言い方だ。

 地形や地物の特徴が、アイヌ語の意味に合致していることが一番重要。こじつけだと疑われないために、必ず訪れて確かめ、写真に撮った。車を運転して一日三百キロ、東北の海辺から山奥をめぐった。宿には泊まらず毎晩車中泊。カーナビに表示された「らしい地名」に気づき、現地に急行することもあった。

 秋田県八峰町の母谷(もや)山は、アイヌが信仰の対象とするにふさわしい小高い独立峰だ。岩手県岩泉町の長内(おさない)沢の下流は、「オサナイ」=「オサッナイ」(川尻が乾いた川)の語意の通り、伏流水となって水がなかった。同県一関市の旧大字「達古袋(たっこだい)」のある地点からは、宮城県境の栗駒山(一、六二六メートル)が遠望できた。「タッコ」=「タプコプ」(聖山の遥拝(ようはい)所)の意味と一致した。

 「フィールドワークは、こちらの見立て通りにいかないことが多いですが、今回ばかりはしてやったりの気分でした」と誇らしげ。こうして筒井さんは東北の三十七カ所の地名をアイヌ語由来と断定。奥羽山脈の西側は秋田・山形県境、同東側は宮城県北部をアイヌ語地名の南限と結論づけ、最新著『アイヌ語地名の南限を探る』(河出書房新社)で成果を発表した。
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