[過去ログ] 日蓮って ver.30 (737レス)
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720: 2015/03/06(金)08:45 ID:BiFCkDkh(1) AAS
>>709
まず念のため予めことわっておきますが、私の見解は、初期経典に大乗的要素が萌芽的にあった(697参照)というものです。
これらが後の大乗思想に明確な形で発展していったものと考えます。したがって用語そのものより、思想に注目してください。

「全ての人が仏になる」という思想
・汝らはこの道を実践せよ。これこそ悪魔を迷わして(打ちひしぐ)ものである。汝らがこの道を行くならば苦しみをなくすことができる。
 そのために私はこの道を説いたのだ。(ダンマパダ274、275)
・ことばを慎み、心を落ち着けて慎み、身に悪を為してはならない。これら三つの行いの道を清く保つならば仙人(=仏)の説きたもうた
 道を克ち得るであろう(同281) なお「仙人(=仏)」というのはは中村元博士の訳)。

「ブッダは一人ではないという思想」
やはり同じダンマパダの194、195に「もろもろのみ仏の現れたまうのは楽しい」「拝むにふさわしいそのような人々、もろもろのブッダまたは
その弟子たちを供養するならば、この功徳はいかなる人でもそれを計ることはできない」との記述がみられます。

またスッタニパータの149、150には「一切の生きとし生けるものども」や「全世界」にたいし「無量の慈しみの心を起こすべし」とあり、
大乗で強調される利他の精神が既に原始仏典にあったことがわかります。

初期経典では、釈尊は菩提樹下で悟りを開いてから、説法したものかどうか決しかねているところに諸天の勧めで説法することにしたとの設定ですが、
このこと自体、釈尊の教説はすべての人々を済度するためにすべての人々に向けて説かれたという意味を含んでいると思います。
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