[過去ログ] ピカチュウの人生6 (828レス)
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1: ◆v98fbZZkx. 2012/03/20(火)02:59 ID:???0 AAS
全世界のポケモンの支配を企むピカチュウを主人公とした小説を書くスレのその6
※続きを書く前に前スレ・過去スレ・議論所・保管サイトをしっかり読み、
過去からの流れと設定、キャラの性格と口調等はしっかり掴んでおきましょう。
※小ネタ歓迎。絵も歓迎。
※荒らしはスルーが基本。書き手が降臨するまでまったり待とう。
※sage進行推奨
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省17
809: ◆Pc42BttzIw 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
隊長は先んじて幕の手前で跪き、子ニューラは隠れるように隊長の背に
虫みてえにぴたりと張り付いたままでいた。そのすぐ後ろにマフラー野郎、
マフラー野郎を挟んで両隣にニャルマーとあっしはおずおずと座り込む。
あっしらの背後にはニューラ達がずらりと横に並んでいて退路は完全に塞がれている。
何か狼藉でも働こうもんなら即座に叩っ斬られそうな雰囲気だ。
「あいつの姿が見えないが?」
幕の奥からの声に子ニューラはぎくりと毛を逆立てた。
隊長は「ささ」と子ニューラを自分の背から引き離し、
そっと幕の前へと押し出した。
「うー……」
省10
810: ◆Pc42BttzIw 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
込み上げてきたものを抑えきれないように頭領は子ニューラを抱き上げ、
頬擦りし、べろべろと顔を舐め回すのが音と影の動きで分かった。
呆気に取られてマフラー野郎とニャルマーも目が点になっていた。
隊長は小さく溜息を吐き、ごほんと咳払いする。
「頭領様。お客人をお待たせしておりますが」
隊長の一声でハッと我に返ったのか、頭領は子ニューラからそっと手を離して、
何事も無かったかのように取り繕って再び腰を下ろした。
横で子ニューラは憤慨しながらごしごし顔を拭っている。
「ああ、そうだった。その後ろに控えているのが件の恩人か」
「はっ」隊長は素早く横に退き、あっしらに前に進み出るように手振りする。
省13
811: ◆nHbSPFGRkE 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
乙です
なんか「おぼっちゃまくん」のよーしゃなき厳しかお父ちゃまを思い出したw
明日か明後日にでも続きを書きたいです
812: 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
保守
813: ◆nHbSPFGRkE 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
明日の夜か深夜に投下します
814: ◆nHbSPFGRkE 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
そうか、こいつが……ロケット団を脅かすニューラの進化系、マニューラというポケモンか……
だが、それ以上にあっしの脳裏に閃いたのは、昨夜マフラー野郎の話に聞いた、奴の戦友――
奴と共に死地を戦い抜き、身を挺して奴を助けたという黒猫――スカーの存在だった。
嫌でも目立つ顔のバッテン傷を始め、その姿も言動も、マフラー野郎の話とぴたりと当て嵌まる。
そうでなくとも、体中に刻まれた無数の古傷から、相当な修羅場を掻い潜ってきた歴戦の猛者だろうと察しがついた。
しかし、それなら何故、そんな奴が頭領の地位なんかに納まってやがる?
先程の若えニューラは、この里の頭領は代々世襲制だ、とかいうような事を言っていやがったが……
どうにも分からねえ、やっぱりただの偶然の一致なのか。そう思いながら、あっしは隣のマフラー野郎を見た。
ところが、奴は……両手を床に着け、顔を上げた中途半端な姿勢のまま、大きく目を見開いて硬直していた。
いや、よく見ると、何かを言いたげに口元だけが動いているが、まるで喉にオボンの実でも詰まらせたかのように
省13
815: ◆nHbSPFGRkE 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
「あだだだだっ……だだだだーだーだーっ!! 何しやがんだこのクソ坊主!」
頭領は背負い投げの要領で子ニューラを放り上げ、クソガキは宙に一回転してビタンっと床に尻餅を搗く。
「いってー! 何だよー! テメーでやれっつったんじゃねーか! この酔っ払い親父!」
「誰が全力でやれっつった! 限度ってモンがあんだろーが! チクショー、おー、いってぇー……」
頭領は血の滲む頬をさすりながら蹲る。その姿にゃ、もはや威厳もへったくれもねえ。
「ククク……痛ぇってこたあ夢じゃねえ、夢じゃねえんだよな! ヒャハハハ!」
それでも素早く立ち直ると、その顔に満面の笑みを浮かべ、マフラー野郎と向かい合った。
「……ス、スカー……?」
ようやく絞り出したような震え声で、マフラー野郎が呟いた。
「おうよ……化けて出てきたってわけじゃねえよな、ネズミぃ……足、あるもんな」
省12
816: ◆nT58vM8A36 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
乙
明日明後日にでも続き書くよ
817: 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
保守
818: 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
保守
819: ◆nT58vM8A36 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
投下は明日の今くらい〜明け方には
820: ◆nT58vM8A36 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
ごめん、少し遅れそう
夕方くらいには投下できるようにする
821: ◆nT58vM8A36 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
「……頭領様」
声色に戸惑いを混じらせたまま隊長が控えめに呼びかける。
「おー、そうだったそうだった」
ずび、と鼻を拭い、ごほん、と喉を整えて頭領は入り口に並ぶニューラ達に向き直った。
「おう、オメェら、女中達に伝えろ。客人を持て成す宴の準備だ」
「はっ」
号令を受けニューラ達は水が捌けるようにあっという間に部屋を出て行く。
「山ほど積もる話があるからなぁ。何も肴がねえわけにはいかねぇだろ」
「ああ、俺は喜んでお受けしたいところだが……」
「ちょっと、冗談じゃない。アタシはそんな長居するつもりは――」
省14
822: ◆rgWFRtnaRA 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
あけましておめでとう
明日明後日にでも続き書きます
823: 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
保守
824: ◆rgWFRtnaRA 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
投下は今日の夕方〜深夜くらいに
825: 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
保守
826: ◆rgWFRtnaRA 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
すみません、立て続けに急用が入って中々書く時間が取れませんでした
今日の夜には間に合わせます
827: ◆rgWFRtnaRA 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
「と、と。それなら、俺様が直々に案内してやるよ」
目を回し、ふらつく足取りを整えながら頭領は言った。
「しかしながら、頭領様にはこの後ご老公方との評定が控えておられるはずでは」
「いいの、いいの。あんなもんどうせ老いぼ――お義母さま方にくだらねえ
嫌味でぐちぐちと突っつかれるだけだからよ。くたばったと思ってた旧友が
生きて現れたってえこの時に水差されたかねえってんだ、ヒャッハッハ」
豪快に笑い飛ばして、頭領は子ニューラを肩車したまま襖を足で勢いよく押し開け、
「付いて来な」ぐいと首であっしら招いた。「ついて来なー」その肩の上で子ニューラが
嬉しそうに真似をする。
小さく嘆息を吐く隊長に、「いつもこんな調子?」とマフラー野郎が小声で尋ねると、
省11
828: ◆rgWFRtnaRA 2012/03/20(火)03:12 ID:???0 AAS
庭から門までずらりと両脇に並ぶ女中や門番のニューラ達に大袈裟盛大に見送られながら、
頭領と共にあっしらは屋敷を後にする。途中、あっしには一つ引っかかることがあった。
ニューラという種族の性別は赤い左耳の長さである程度判別できる、
とどこかで聞いたことがあるが、まだガキで判別がつかねえ子ニューラと
すっぽり頭巾を被っていて耳が見えねえ近衛隊は除いて、
この屋敷にいたニューラは女中から門番、果てはあの屋敷に入る前に
突っかかって来た老いぼれとその御付の奴までが左耳がちんまりとみじけえ、
つまりはメスばかりだってことだ。
謁見の時に見せたあのニャルマーへの態度からしても、
きっとあの頭領は随分な好きものなんだろう。あっしは勝手にそう解釈して、
省5
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