[過去ログ] 六月の花嫁を語ろう Part5 (770レス)
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696: 2014/10/02(木)19:21 ID:mFdXX2Ml0(2/2) AAS
罪なり而るに源空が謗法の失を顕わすは豈阿鼻の業に非ずや、答えて曰く涅槃経の文に云く「迦葉
菩薩・世尊に言さく如来何が故ぞ彼当に阿鼻地獄に堕すべしと記するや、善男子・善星比丘は多く眷属有り皆善星は是れ阿羅漢なり是れ道果を得つと謂えり我・彼が
悪邪の心を壊らんと欲するが故に彼の善星は放逸を以ての故に地獄に堕せりと記す」已上此の文に放逸とは謗法の名なり源空も亦彼の善星の如く謗法を以ての故に無
間に堕すべし所化の衆此の邪義を知らざるが故に源空を以て一切智人と号し或は勢至菩薩或は善導の化身なりと云う彼が悪邪の心を壊らんが為の故に謗法
の根源を顕わす梵網経の説は謗法の者の外の四衆なり仏誡めて云く「謗法の人を見て其の失を顕わさざれば仏弟子に非ず」と、故に涅槃経に云く「我涅槃の後
其の方面に随い持戒の比丘有つて威儀具足し正法を護持せば法を壊ぶる者を見て即ち能く駈遣し呵責し徴治せよ当に知るべし是人は福を得んこと
無量にして称計す可からず」亦云く「若し善比丘あつて法を壊る者を見て呵責し駈遣し挙処せずんば当に知るべし是の人は仏法の中の怨なり若し能く駈遣し呵責し挙処せば
697: 2014/10/06(月)20:19 ID:vhOYDTrJ0(1/3) AAS
是我弟子真の声聞なり」已上。予仏弟子の一分に入らんが為に此の書を造り謗法の失を顕わし世間に流布す願わくば十方の仏陀此の書に於て力を副え大悪法の流布を止め一切衆生の謗法を救わしめたまえ。
大文の第五に善知識並に真実の法に値い難きことを明さば之に付いて三有り、一には受け難き人身値い難き仏法なることを明し、二には受け難き人身を受け値い難
き仏法に値うと雖も悪知識に値うが故に三悪道に堕するを明し、三には正く末代凡夫の為の善知識を明す。第一に受け難き人身値い難き仏法なることを明さば、涅槃経三十三に云く「爾の時に
世尊・地の少土を取つて之を爪上に置き迦葉に告げて言く、是の土多きや十方世界の地土多きや、迦葉菩薩・仏に白して言く、世尊・爪上の土は十方所有の土に比べず善男子・人有り身を捨て
て還つて人身を得・三悪の身を捨てて人身を受くることを得・諸根完く具して中国に生れ正信を具足して能く道を修習し道を修習し已つて能く正道を修し正道を修し已つて能く解脱を得・解脱を得
已つて能く涅槃に入るは爪上の土の如く、人身を捨て已つて三悪の身を得・三悪の身を捨てて三悪の身を得・諸根具せずして辺地に生じ邪倒の見を
698: 2014/10/06(月)20:20 ID:vhOYDTrJ0(2/3) AAS
信じ邪道を修習し解脱常楽の涅槃を得ざるは
十方界の所有の地土の如し」已上経文此の文は多く法門を集めて一具と為せり人身を捨てて還つて人身を受くるは爪上の土の如し人身を捨てて三悪道に堕るは十方の土の如し三悪の身を捨てて人
身を受くるは爪上の土の如く三悪の身を捨てて三悪の身を得るは十方の土の如し人身を受くるは十方の土の如く人身を受けて六根欠けざるは爪上の土の如し人身を受けて六根を欠けざれども辺地に生
ずるは十方の土の如く中国に生ずるは爪上の土の如し中国に生ずるは十方の土の如く仏法に値うは爪上の土の如し、又云く「一闡提と作らず善根を断ぜず是の如き等の涅槃の経典を信ずるは爪上
の土の如し乃至・一闡提と作りて諸の善根を断じ是の経を信ぜざる者は十方界所有の地土の如し」已上経文
此の文の如くんば法華涅槃を信ぜずして一闡提と作るは十方の土の如く法華涅槃を信ずるは爪上の土の如し・此の経文を見て弥感涙押え難し今日本国の諸人を見聞するに多分は権教を行ず
設い身口は実教を行ずと雖も心には亦権教を存ず。
故に天台大師摩訶止観の五に云く「其の癡鈍なる者は毒気深く入つて本心を失う故に既に其れ信ぜざれば則ち手に入
699: 2014/10/06(月)20:20 ID:vhOYDTrJ0(3/3) AAS
らず、乃至・大罪聚の人なり、乃至・設い世を厭う者も下劣の乗を翫び枝
葉に攀付し狗・作務に狎れ〓猴を敬うて帝釈と為し瓦礫を崇んで是れ明珠なりとす此黒闇の人豈道を論ず可けんや」已上、源空並に所化の衆深く三毒の酒に酔うて大通結縁の本心を失う法華
涅槃に於て不信の思を作し一闡提と作り観経等の下劣の乗に依て方便称名の瓦礫を翫び法然房の〓猴を敬うて智慧第一の帝釈と思い法華涅槃の如意珠を捨てて如来の聖教を褊するは権実二教を弁えざるが故なり。
故に弘決の第一に云く「此の円頓を聞いて崇重せざる者は良に近代大乗を習う者の雑濫に由るが故なり」大乗に於て権実二教を弁えざるを雑濫と云うなり、故に末代に於て法華経を信ずる者は
爪上の土の如く法華経を信ぜずして権教に堕落する者は十方の微塵の如し、故に妙楽歎いて云く「像末は情澆く信心寡薄にして円頓の教法蔵に溢れ函に満れども暫くも思惟せず便ち瞑目に至る徒に
生じ徒に死す一に何ぞ痛しきや」已上此の釈は偏に妙楽大師・権者たるの間遠く日本国の当代を鑒みて記し置く所の未来記なり。
問うて云く法然上人の門弟の内にも一切経蔵を安置し法華経を行ずる者有り何ぞ皆謗法の者と称せんや、答え
700: 2014/10/07(火)05:32 ID:g05o3MdI0(1/3) AAS
て云く一切経を開き見て法華経を読み難行道の由を称し選択集の悪義を扶けんが為なり経論を開くに付て弥謗法を増すこと例せば善星の十二部経・提婆達多が六万蔵の如し智者の由を称するは自身を
重くし悪法を扶けんが為なり。
第二に受け難き人身を受け値い難き仏法に値うと雖も悪知識に値うが故に三悪道に堕することを明さば仏蔵経に云く「大荘厳仏の滅後に五比丘あり一人は正道を知つて多億の人を度し四人は邪
見に住す此四人命終の後阿鼻地獄に堕つ仰ぎ伏し伏に臥し左脇に臥し右脇に臥すこと各九百万億歳なり、乃至・若し在家出家の此の人に親近せしもの並に諸の檀越凡そ六百四万億の人あり此
の四師と倶に生じ倶に死して大地獄に在つて諸の焼煮を受く大劫若し尽くれば是の四悪人及び六百四万億の人・此の阿鼻地獄より他方の大地獄の中に転生す」已上涅槃経三十三に云く「爾時に
城中に一の尼乾有り名を苦得と曰う、乃至・善星・苦得に問う答えて曰く我食吐鬼の身を得・善星諦に聴け、乃至・爾の時に善星即ち我所に還つて是の如き言を作す世尊・苦得尼乾は命終の後に
三十三天に生ぜんと、乃至・爾時に如来即ち迦葉と善星の所に往き給う善星比丘遥に我来るを見・
701: 2014/10/07(火)05:33 ID:g05o3MdI0(2/3) AAS
見已つて即ち悪邪の心を生ず悪心を以ての故に生身に陥ち入つて阿鼻地獄に堕す」已上善星比丘は仏
の菩薩たりし時の子なり仏に随い奉り出家して十二部経を受け欲界の煩悩を壊り四禅定を獲得せり然りと雖も悪知識たる苦得外道に値い仏法の正義を信ぜざるに依つて出家の受戒・十二部経の功
徳を失い生身に阿鼻地獄に堕す苦岸等の四比丘に親近せし六百四万億の人は四師と倶に十方の大阿鼻地獄を経るなり、今の世の道俗は選択集を貴ぶが故に源空の影像を拝して一切経難行の邪義
を読む例せば尼乾の所化の弟子が尼乾の遺骨を礼して三悪道に堕せしが如く願わくば今の世の道俗選択集の邪正を知つて後に供養恭敬を致せ爾らずんば定めて後悔有らん。
故に涅槃経に云く「菩薩摩訶薩悪象等に於て心に怖畏すること無く悪知識に於ては怖畏の心を生ぜよ何を以ての故に是の悪象等は唯能く身を壊りて心を壊る能わず悪知識は二倶に壊る故に、是の
悪象等は唯一身を壊り悪知識は無量の善身無量の善心を壊る是の悪象等は唯能く不浄の臭き身を破壊す悪知識は能く浄身及以び浄心を壊る是の悪象等は能く肉身を壊り悪知識は法身を壊る悪
象の為に殺されては三趣に至らず悪友の為に殺されては
702: 2014/10/07(火)05:34 ID:g05o3MdI0(3/3) AAS
必ず三趣に至る是の悪象等は但身の怨と為り悪知識は善法の怨と為らん是の故に菩薩常に当に諸の悪知識を遠離すべし」已上。
請い願わくば今の世の道俗設い此の書を邪義と思うと雖も且らく此の念を抛つて十住毘婆沙論を開き其の難行の内に法華経の入不入を〓がえ選択集の準之思之の四字を案じて後に是非を致せ謬つ
て悪知識を信じ邪法を習い此の生を空うすること莫れ。
第三に正しく末代の凡夫の為の善知識を明さば、問うて云く善財童子は五十余の善知識に値いき其の中に普賢・文殊・観音・弥勒等有り常啼・班足・妙荘厳・阿闍世等は曇無竭・普明・耆婆・二子
夫人に値い奉りて生死を離れたり此等は皆大聖なり仏・世を去つて後是の如きの師を得ること難しとなす滅後に於て亦竜樹・天親も去りぬ南岳・天台にも値わず如何が生死を離る可きや、答えて云く末代
に於て真実の善知識有り所謂法華涅槃是なり、問うて云く人を以て善知識と為すは常の習いなり法を以て知識と為すに証有りや、答えて云く人を以て知識と為すは常の習いなり然りと雖も末代に於て真
の知識無ければ法を以て知識と為すに多くの証有り、摩訶止観に云く「或は知識に従い或は経巻に従い上に説く所の一
703: 2014/10/10(金)21:44 ID:2QyOx7Hci(1) AAS
俺の経験上、店スレに既知外が居着いてる店は
俺みたいな普通のリーマン客を嬢が歓迎してくれて
思いがけない行幸に与れることが多い。
704: 2014/10/11(土)09:07 ID:QB6ipUgS0(1/3) AAS
実の菩提を聞く」已上此の文の意は経巻を以て善知識と為す、法華経に云く「若し法華経を閻浮提に行じ受持すること有らん者は応に此の念を作すべし皆是れ普賢威神の力なり」已上
此の文の意は末代の凡夫法華経を信ずるは普賢の善知識の力なり、又云く「若し是の法華経を受持し読誦し正憶念し修習し書写すること有らん者は当に知るべし是の人は即ち釈迦牟
尼仏を見るなり仏口より此の経典を聞くが如し当に知るべし是の人は釈迦牟尼仏を供養するなり」已上此の文を見るに法華経は即ち釈迦牟尼仏なり法華経を信ぜざる人の前には釈迦
牟尼仏入滅を取り此の経を信ずる者の前には滅後為りと雖も仏の在世なり。
又云く「若し我成仏して滅度の後十方の国土に於て法華経を説く処有らば我が塔廟是の経を聴かんが為の故に
其の前に涌現し為に証明を為さん」已上此の文の意は我等法華の名号を唱えて多宝如来本願の故に必ず来りたまう、又云く「諸仏の十方世界に在つて法を説くを尽く還し一処に集めたまう」已上釈
迦多宝十方の諸仏・普賢菩薩等は我等が善知識なり若し此の義に依らば我等は亦宿善・善財・常啼・班足等にも勝れたり彼は権経の知識に値い我等
705: 2014/10/11(土)09:08 ID:QB6ipUgS0(2/3) AAS
は実経の知識に値えばなり彼は権経の菩薩に値い我等は実経の仏菩薩に値い奉ればなり。
涅槃経に云く「法に依つて人に依らざれ智に依つて識に依らざれ」已上依法と云うは法華涅槃の常住の法なり不依人とは法華涅槃に依らざる人なり設い仏菩薩為りと雖も法華涅槃に依らざる仏菩薩は
善知識に非ず況や法華涅槃に依らざる論師・訳者・人師に於てをや、依智とは仏に依る不依識とは等覚已下なり、今の世の世間の道俗・源空の謗法の失を隠さんが為に徳を天下に挙げて権化なりと称す依
用すべからず、外道は五通を得て能く山を傾け海を竭すとも神通無き阿含経の凡夫に及ばず羅漢を得・六通を現ずる二乗は華厳・方等・般若の凡夫に及ばず華厳・方等・般若の等覚の菩薩
も法華経の名字・観行の凡夫に及ばず設い神通智慧有りと雖も権教の善知識をば用うべからず、我等常没の一闡提の凡夫法華経を信ぜんと欲するは仏性を顕わさんが為の先表なり。
故に妙楽大師の云く「内薫に非ざるよりは何ぞ能く悟を生ぜん故に知んぬ悟を生ずる力は真如に在り故に冥薫を以て外護と為すなり」已上法華経より外の四十余年の諸経には十界互具無し十界互
具を説かざれ
706: 2014/10/11(土)09:09 ID:QB6ipUgS0(3/3) AAS
ば内心の仏界を知らず内心の仏界を知らざれば外の諸仏も顕われず故に四十余年の権行の者は仏を見ず設い仏を見ると雖も他仏を見るなり、二乗は自仏を見ざるが故に成仏無し爾
前の菩薩も亦自身の十界互具を見ざれば二乗界の成仏を見ず故に衆生無辺誓願度の願も満足せず故に菩薩も仏を見ず凡夫も亦十界互具を知らざるが故に自身の仏界も顕われず、故に阿弥陀如来の
来迎も無く諸仏如来の加護も無し譬えば盲人の自身の影を見ざるが如し。
今法華経に至つて九界の仏界を開くが故に四十余年の菩薩・二乗・六凡始めて自身の仏界を見る此の時此の人の
前に始めて仏菩薩二乗立ち給う此の時に二乗菩薩始めて成仏し凡夫も始めて往生す、此の故に在世滅後の一切衆生の誠の善知識は法華経是なり、常途の天台宗の学者は爾前に於て当分の得道を
許せども自義に於ては猶当分の得道を許さず然りと雖も此の書に於ては其の義を尽くさず略して之を記すれば追つて之を記すべし。
大文の第六に法華涅槃に依る行者の用心を明さば、一代教門の勝劣・浅深・難易等に於ては先の段に既に之を出す、此の一段に於ては一向に後世を念う末代常没の五逆謗法一闡提等の愚人の為に
707: 2014/10/13(月)14:03 ID:F4IkFDWY0(1/9) AAS
之を注す、略して三有り、一には在家の諸人正法を護持するを以て生死を離れ悪法を持つに依つて三悪道に堕す可きことを明し、二には但法華経の名字計りを唱えて三悪道を離る可きことを
明し、三には涅槃経は法華経の為の流通と成ることを明す。
第一に在家の諸人正法を護持するを以て生死を離れ悪法を持つに依つて三悪道に堕す可きことを明さば、涅槃経第三に云く「仏・迦葉に告わく能く正法を護持するの因縁を以ての故に是の
金剛身を成就することを得たり」と亦云く「時に国王有り名を有徳と曰う、乃至・法を護らんが為の故に、乃至・是の破戒の諸の悪比丘と極めて共に戦闘す、乃至・王是の時に於て法を聞
くことを得已つて心大に歓喜し尋で即ち命終して阿〓仏の国に生ず」已上此の文の如くならば在家の諸人別の智行無しと雖も謗法の者を対治する功徳に依つて生死を離る可きなり。
問うて云く在家の諸人仏法を護持す可き様如何、答えて云く涅槃経に云く「若し衆生有つて財物に貪著せば我当に財を施し然して後に是の大涅槃経を以て之を勧め読ましむべし、乃至
・先に愛語を以て其の意に随い然る後に漸く当に是の大乗大涅槃経を以て之を勧め
708: 2014/10/13(月)14:04 ID:F4IkFDWY0(2/9) AAS
て読ましむべし若し凡庶の者には当に威勢を以て之に逼りて読ましむべし若し〓慢の者には我当に其れ
が為に僕使と作り其の意に随順し其れをして歓喜せしめ然して後に復当に大涅槃を以て之を教導すべし、若し大乗経を誹謗する者有らば当に勢力を以て之を摧きて伏せしめ既に摧伏し
已つて然して後に勧めて大涅槃を読ましむべし、若し大乗経を愛楽する者有らば我躬ら当に往いて恭敬し供養し尊重
し讃歎すべし」已上。問うて云く今の世の道俗偏に選択集に執して法華涅槃に於ては自身不相応の念を作すの間・護惜建立の心無く偶邪義の由を称する人有れば念仏誹謗の者と称して悪名を
天下に雨らす斯れ等は如何、答えて云く自答を存す可きに非ず仏自ら此の事を記して云く、仁王経に云く「大王我が滅度の後・未来世の中の四部の弟子諸の小国の王・太子・王子乃ち是れ
三宝を住持して護る者転更に三宝を滅破せんこと師子の身中の虫の自ら師子を食うが如くならん外道には非ざるなり多く我仏法を壊り大罪過を得ん正法衰薄し民に正行無く漸く悪を為すを以て
其の寿日に減じて百歳に至らん人仏法を壊りて復孝子無く六親不和にして天神も祐けず疾疫悪鬼
709: 2014/10/13(月)14:06 ID:F4IkFDWY0(3/9) AAS
日に来りて侵害し災怪首尾し連禍縦横して地獄餓鬼畜生に入らん」亦次下に云く「大王未
来世の中の諸の小国の王四部の弟子自ら此の罪を作らん破国の因縁、乃至・諸の悪比丘多く名利を求め国王太子王子の前に於て自ら破仏法の因縁破国の因縁を説かん其の王別えずして
此の語を信聴し、乃至・其の時に当つて正法将に滅せんこと久しからず」已上。
余選択集を見るに敢て此の文の未来記に違わず、選択集は法華真言等の正法を定めて雑行難行と云い末代の我等に於ては時機相応せず之を行ずる者は千が中に一も無く仏還つて法華等
を説くと雖も法華真言の諸行の門を閉じて念仏の一門を開く末代に於て之を行ずる者を群賊等と定め当世の一切の道俗に此の書を信ぜしめ此の義を以て如来の金言と思えり、此の故に世間の
道俗に仏法建立の意無く法華真言の正法の法水忽ちに竭き天人減少して三悪日に増長する偏に選択集の悪法に催されて起る所の邪見なり、此の経文を仏記して「我滅度後」と云えるは正法
の末八十年像法の末八百年末法の末八千年なり選択集の出る時は像法の末・末法の始なれば八百年の内なり仁王経の記する所の時節に当れり、諸の小国王の王とは日本国の王なり中下品の
710: 2014/10/13(月)18:39 ID:F4IkFDWY0(4/9) AAS
善は粟散王是なり「如師子身中虫」とは仏弟子の源空是なり諸悪比丘とは所化の衆是なり「説破仏法因縁破国因縁」とは上に挙る所の
選択集の語是なり「其王不別信聴此語」とは今の世の道俗邪義を弁えずして猥りに之を信ずるなり。
請い願わくば道俗法の邪正を分別して其の後正法に就て後生を願え今度人身を失い三悪道に堕して後に後悔すとも何ぞ及ばん。
第二に但法華経の題目計りを唱えて三悪道を離る可きことを明さば、法華経の第五に云く「文殊師利是の法華経は無量の国中に於て乃至名字をも聞
くことを得べからず」第八に云く「汝等但能く法華名を受持する者を擁護する福量る可らず」提婆品に云く「妙法華経の提婆品を聞いて浄心に信敬して疑惑を生
ぜざらん者は地獄餓鬼畜生に堕ちず」大般涅槃経名字功徳品に云く「若し善男子善女人有つて是の経の名を聞いて悪趣に生ずと云わば是の処有ること無けん」涅槃経は法華経の流通たるが故に引けるなり。
問うて云く但法華の題目を聞くと雖も解心無くば如何にして三悪趣を脱れんや、答えて云く法華経流布の国に生れて此の経の題名を聞き信を生ずるは宿善の深
711: 2014/10/13(月)18:40 ID:F4IkFDWY0(5/9) AAS
厚なるに依れり設い今生は悪人無智なりと雖も必ず過去の宿善有るが故に此の経の名を聞いて信を致す者なるが故に悪道に堕せず。
問うて云く過去の宿善とは如何、答えて云く法華経の第二に云く「若し此の経法を信受すること有らん者は是の人は已に曾て過去の仏を見たてまつり恭敬し供養し
亦此の法を聞けるなり」法師品に云く「又如来滅度の後若し人有つて妙法華経の乃至・一偈一句を聞いて一念も随喜せん者は、乃至・当に知るべし是の諸人等已
に曾て十万億の仏を供養せしなり」流通たる涅槃経に云く「若し衆生有つて熈連河沙等の諸仏に於て菩提心を発し乃ち能く是の悪世に於て是の如き経典を受持して誹謗
を生ぜず善男子若し能く一恒沙等の諸仏世尊に於て菩提心を発すこと有つて然る後に乃ち能く悪世の中に於て是の法を謗せず是の典を愛敬せん」已上経文。
此等の文の如くんば設い先に解心無くとも此の法華経を聞いて謗ぜざるは大善の所生なり、夫れ三悪の生を受くること大地微塵より多く人間の生を受くるは爪上の土より少し、乃至四
十余年の諸経に値うことは大地微塵よりも多く法華涅槃に値うことは爪上の土より少し上に挙ぐる所の涅
712: 2014/10/13(月)18:41 ID:F4IkFDWY0(6/9) AAS
槃経の三十三の文を見るに設い一字一句なりと雖も此の経を信ずる者は宿縁多幸なり。
問うて云く設い法華経を信ずと雖も悪縁に随わば何ぞ三悪道に堕せざらんや、答えて云く解心無き者権教の悪知識に遇うて実教を退せば悪師を信ずる失に依つて必ず三悪道に堕
す可きなり、彼の不軽・軽毀の衆は権人なり大通結縁の者の三千塵点を経しは法華経を退して権教に遷りしが故なり、法華経を信ずる輩は法華経の信を捨てて権人に随わ
んより外は世間の悪業に於ては法華の功徳に及ばざる故に三悪道に堕つ可からざるなり。
問うて云く日本国は法華涅槃有縁の地なりや否や、答えて云く法華経第八に云く「如来の滅後に於て閻浮提の内に広く流布せしめ断絶せざらしむ」七の巻に云く「広宣流布して
閻浮提に於て断絶せしむること無けん」涅槃経第九に云く「此の大乗経典大涅槃経も亦復是の如し南方の諸の菩薩の為の故に当に広く流布すべし」已上経文三千世界広し
と雖も仏自ら法華涅槃を以て南方流布の処と定む、南方の諸国の中に於ては日本国は殊に法華経の流布す可き処なり。
問うて云く其の証如何、答えて云く肇公の法華翻経の後記に云く羅什三蔵・須利耶蘇摩三蔵に値い奉りて法華
713: 2014/10/13(月)20:22 ID:F4IkFDWY0(7/9) AAS
経を授かる時の語に云く「仏日西山に隠れ遺耀東北を照す〓の典東北の諸国に有縁なり汝慎んで伝弘せよ」已上東北とは日本なり西南の天竺より東北の日本を指すな
り、故に慧心の一乗要決に云く「日本一州円機純一なり朝野遠近同じく一乗に帰し緇素貴賤悉く成仏を期す」已上願わくば日本国の道俗選択集の久習を捨てて法華涅槃の現
文に依り肇公慧心の日本記を恃みて法華修行の安心を企てよ。
問うて云く法華経修行の者何の浄土を期す可きや、答えて云く法華経二十八品の肝心たる寿量品に云く「我常に此の娑婆世界に在り」亦云く「我常に此処に住し」
亦云く「我が此土は安穏」文此の文の如くんば本地久成の円仏は此の世界に在り此の土を捨てて何の土を願う可きや、故に法華経修行の者の所住の処を浄土と思う可し何ぞ煩し
く他処を求めんや、故に神力品に云く「若は経巻所住の処若は園中に於ても若は林中に於ても若は樹下に於ても若は僧坊に於ても若は白衣舎にても若は殿堂に在つても若は山谷
曠野にても、乃至・当に知るべし是の処は即ち是道場なり」涅槃経に云く「善男子是の大涅槃微妙の経典流布せらるる処は当に知るべし其の地は即ち是れ金剛なり此の中の諸人も
714: 2014/10/13(月)20:23 ID:F4IkFDWY0(8/9) AAS
亦金剛の如し」已上法華涅槃を信ずる行者は余処に求む可きに非ず此の経を信ずる人の所在の処は即ち浄土なり。
問うて云く華厳・方等・般若・阿含・観経等の諸経を見るに兜率・西方・十方の浄土を勧む其の上・法華経の文を見るに亦兜率・西方・十方の浄土を勧む何ぞ此等の文に違して但此
の瓦礫〓棘の穢土を勧むるや、答えて云く爾前の浄土は久遠実成の釈迦如来の所現の浄土にして実には皆穢土なり、法華経は亦方便寿量の二品なり寿量品に至つて実の浄土を定むる時
此の土は即ち浄土と定め了んぬ、但し兜率・安養・十方の難に至つては爾前の名目を改めずして此の土に於て兜率安養等の名を付く、例せば此の経に三乗の名有りと雖も三乗有らざるが
如し「不須更指観経等也」の釈の意是なり、法華経に結縁無き衆生の当世西方浄土を願うは瓦礫の土を楽う者なり、法華経を信ぜざる衆生は誠に分添の浄土無き者なり。
第三に涅槃経は法華経流通の為に之を説き給うことを明さば、問うて云く光宅の法雲法師並に道場の慧観等の碩徳は法華経を以て第四時の経と定め無常の熟蘇味と立つ、天台智者大
師は法華涅槃同味と立つと雖も亦〓拾の義を存す二師共に権化なり互に徳行を
715: 2014/10/13(月)20:24 ID:F4IkFDWY0(9/9) AAS
具せり何を正として我等の迷心を晴らす可きや、答えて曰く設い論師訳者為りと雖も仏教に違して権実二教を判ぜずんば且らく疑を加う可し何に況や唐土の人師たる天台・南岳・
光宅・慧観・智儼・嘉祥・善導等の釈に於てをや、設い末代の学者為りと雖も依法不依人の義を存し本経本論に違わずんば信用を加う可し。
問うて云く涅槃経の第十四巻を開きたるに五十年の諸大乗経を挙て前四味に譬え涅槃経を以て醍醐味に譬う諸大乗経は涅槃経より劣ること百千万倍なりと定め了んぬ、其
の上迦葉童子の領解に云く「我今日より始て正見を得たり此よりの前は我等悉く邪見の人と名く」と此の文の意は涅槃経已前の法華等の一切の衆典を皆邪見と云うなり、当
に知るべし法華経は邪見の経にして未だ正見の仏性を明らめず、故に天親菩薩の涅槃論に諸経と涅槃と勝劣を定むる時・法華経を以て般若経に同じて同じく第四時に摂した
り豈正見の涅槃経を以て邪見の法華経の流通と為んや如何、答て云く法華経の現文を見るに仏の本懐残すこと無し、方便品に云く「今正しく是れ其時なり」寿量品に云く「毎
に自ら是の念を作す何を以てか衆生をして無上道に入るこ
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