[過去ログ] 銀魂’〜ぎんたま〜第二百九十二訓 (771レス)
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158: 2012/11/27(火)19:07 ID:4ie2EG9T0(1) AAS
万斎の不安は、杞憂に終わらずその日の昼過ぎに確信に替わった。
桂が水菓子を作ったのだ。来島と。
そして、それは吉田松陰から教えてもらったものだという。
「高杉はあまり甘いものを食べないが、これだけは好きでな」と、来島に教えた。
来島は、自分の知らない高杉の話を聞きたくて仕方ないようだ。
省4
159: 2012/11/27(火)19:08 ID:BfYm6nQH0(1) AAS
「お前、好きだったろう」と月子が言うと、「甘いものはすきじゃねえ」と素っ気なく応える。そのわりに、じっとその菓子を見つめているから、なんだか可愛い。
気をよくしたのか、月子が得意げにしゃべり出す。
「銀時の家にやっかいになったときも作ったんだ。うまいと言って・・・」と桂が言い終える前に高杉が、ドン!!と、机に水菓子をたたきつけた。
そして、そのまま無言で去っていってしまった。
ぽかんとするのは、みんな一緒だ。
省9
160: 2012/11/27(火)19:10 ID:ePV2I9E/0(1) AAS
それから、二人の間に溝が深まるかと思っていたが、これまた意外なことに、そうではなかった。高杉にその後傷は出来なかったが、
月子が高杉の私室に泊まることが多くなっていたのだ。昔話に花を咲かせているのか、はたまた・・・
月子が来て、三週間が経ち、江戸はついに幕府が一人の女のために懸賞金をかけて捜索を開始した。もちろん、月子には伝えていない。
そろそろ頃合いかと万斎は高杉に話を持ちかけた。そして、どうしても気になった事も確認したかった。
「予定の変更もあるのでござろうか」
省7
161: 2012/11/27(火)19:10 ID:ymeLent80(1) AAS
今日は、何かの記念日だとかで、鬼兵隊の主要メンバーで宴会が行われた。万斎と高杉で三味線を弾く。そうしたら、月子が踊ると言い出した。
「てめえが踊りたあ・・・どうしたい?えらくあか抜けたじゃねえか」などど馬鹿にする口調なわりに楽しそうな高杉。
「事情合って、西郷殿に教えて頂いたのでな。」と、センスを片手に舞出す。元々が美人なだけに、立ち姿も舞姿も見事だ。みな、見ほれた。
万斎さえも。消すのは惜しい存在でござる・・・などと思ってしまった。
まるで、花のようだ。
省10
162: 2012/11/27(火)19:12 ID:vnKcA7bc0(1) AAS
呼ばざる客が来たのは、この翌日のことだ。
「ヅラいる???」
ご丁寧に、配達の海援隊の船でやってきた白夜叉。帯刀していないことを大げさにアピールしながら、のんきそうにやってきた。
考え抜いたあげく、自分を積み荷として、鬼兵隊に届けて欲しいと坂本に交渉したのだ。
血眼になって探している幕府のところへ、数日前鬼兵隊に月子がいる旨の報告が入った。
省7
163: 2012/11/27(火)19:12 ID:5HenIiQT0(1) AAS
高杉は、私室で桂に言った。
「お前が決めろ」
「銀時のところへ戻るかどうかか?・・・ずいぶんと世話になってしまったし、お前にもみんなにもこれ以上迷惑をかけるわけにいかんしな・・・」
「そうじゃねえ。将軍をお前が殺るかどうか、決めろ」
「な・・・」
省7
164: 2012/11/27(火)19:14 ID:u9I6jyN20(1) AAS
「だが、あの人は・・・先生を弾劾した将軍とはちがうのだ」瞬間、
「関係ねえ!!!」ぴしゃりと言った。
「いいか、ヅラァ・・・将軍の血は将軍の血よ。血統をつぶさなきゃならねえ」
「高杉・・・」
「できないってんなら・・・」俯いた高杉の表情は読めない。だが、狂気を感じる。
「・・・預かろう」
省9
165: 2012/11/27(火)19:15 ID:7KfPvRgz0(1) AAS
5.幸せな花嫁
さて、殺気立っていた江戸の街は一転、お祝いムード一色である。
桂が万事屋に戻ったところで、真撰組にもそのことがしれたためだ。
鬼兵隊の捜索は緩くなり、変わりに桂が将軍家へ嫁ぐための準備に大忙しとなったのである。
帰ってきた桂は一転して、結婚を承諾した。
省6
166: 2012/11/27(火)19:16 ID:miDyJ+280(1) AAS
別に、ヅラがどうなろうと、俺の知った事じゃない。あいつがやりたいようにやり、生きたいように生きれば良いだけだ。
俺たちは、元々昔からそうやって生きてきたじゃないか。それは、男であっても、女になった今も替わらない。
ただ、そうやって生きてきた中で、たまたま交わるところがあったと言うだけの話だ。これから先、交わることがないとしても、それはそれで仕方のないことだ。
だが・・・なんだろう、この釈然としない思いは。
あいつがまっすぐ生きていくことに、俺は立ち入ることはしたくない。あいつが曲がったときに俺が叩き斬るだけだ。そう言う関係だ、俺たちは。
省7
167: 2012/11/27(火)19:17 ID:t4f1eaMc0(1) AAS
その夜、珍しく銀時が一緒の部屋で寝て良いからと、ソファーじゃなく自分の寝室に二組の布団を引いた。
「最後に、ずいぶんと優しいんだな」
「お前、本当は何企んでるんだ?」
「何も企んでなどいないさ」
ふう、とため息をついて銀時が正面から桂を見据える。
省11
168: 2012/11/27(火)19:18 ID:Go/QRPLh0(1) AAS
「女になれば、考えも変わる・・・ということか。お前も、一度女になって見ろ。世界が替わるぞ。物事の見え方が替わってくる。新しい発見の連続だ。
そう言う意味では、この経験も悪くはなかったかもしれぬ。もちろん、戻れるのであれば今すぐにでももどりたいが」
「答えになってねえだろ」
「そうか?」
「俺は、高杉と何があったかって聞いてるんだよ」
省7
169: 2012/11/27(火)19:19 ID:P062BqkP0(1) AAS
大奥の御台所なんてたいそうな地位、ちょっとやそっとでは外に出ることはかなわない。
一度入ったら、ツレが死ぬまで(将軍が死ぬまで)、いや、死んだ後だってそうそうでれないだろう。
「いやいやいやちょっとまって。お前さ、子供産んだら男にもどっちゃうんじゃなかったっけ??何でずっと大奥ですみたいな事言ってンの??」
「う??ん。そうだな、まあ、今のはもののたとえだ。子供がいつ出来るか分からないし、もし出来なかったら一生このままか・・・。
いや、俺は男にもどらねばならないし、もどったらまた攘夷活動をするだけだ。和田月子がこの世からいなくなるだけだな」
省5
170: 2012/11/27(火)19:20 ID:X+i8+IBl0(1) AAS
といったところで、いきなりふすまが飛んできた。
「うっさいある!!!ねろ!!!!」
神楽がつり上がった目をしてふすまごとけっ飛ばしてきたのだった。
まあ、銀時の言うことには一理あるが、もとより、目的は違うところにあるわけで・・・なんとか桂は銀時をなだめて、落ち着かせようとした。
「も??銀さんはしりません。」銀時の最後のせりふはそれだった。
171: 2012/11/27(火)19:22 ID:+Fojw+WR0(1) AAS
その日は、いきなりの、歌舞伎町からの嫁入り行列。
見物人も、警備員もすごかった。
見送りに銀時の姿はない。朝桂が起きたときからいなかった。
そんなものだろうな。と、昨日のケンカを思い出す。
そして、そっとみんなに笑顔で手を振ってからかごに乗った。
省6
172: 2012/11/27(火)19:23 ID:mo/cWKB60(1) AAS
俺は、どうしたらいい?
お前を止めればいいのか?
それとも、知ってて見ぬふりをすればいい?
・ ・・・
あ??もう!
省9
173: 2012/11/27(火)19:23 ID:fi2+5H8T0(1) AAS
「お前がいないと生きていけない??????!!!おれと結婚の約束したじゃないかあああ??????!!!」
取り押さえられながらも、一歩も引かない。
なんなのだ、一体。どういう設定になっているのだ。と、考えを巡らす桂。
「好き合っているのに、俺たちの愛は、権力にまけるのか?」
くそ恥ずかしいことを大声で言うな。
省7
174: 2012/11/27(火)19:24 ID:X5JXhDex0(1) AAS
ようやく、その声に反応して籠から顔をのぞかせた桂は笑って言った。
「私も、貴方を愛しています!!!貴方となら、何処へでも!!!」
大げさな、茶番だった。
正式に、桂と銀時は将軍にごめんなさいと謝罪をした。
あろうことか、将軍は、「好きな方がいたから、迷っていたのですね。正直に打ち明けて下されば良かったのに・・・」と笑顔で祝福してくれた。
省5
175: 2012/11/27(火)19:26 ID:cao1wOnP0(1) AAS
そうした事情合って、何週間か経った頃、万事屋で結婚式が開かれることになった。(というのも、そうしなければ納得されなかったためだ)
まあ、形式上の結婚式であったが、万事屋に何人かがお祝いに来てくれた。
事情を知らない万事屋以外の面々は、(特にさっちゃんの攻撃はすごかった)非常に驚いていたが。
なんやかんやとにぎやかな祝いの席で、桂が突然、気分を悪くしてトイレに立った。
それを見たお登勢がすかさず
省4
176(1): 2012/11/27(火)19:26 ID:ptHvlky90(1) AAS
「ヅラく??ん、ヅラ君・・・どういうこと?」
「あ・・・すまない。どうやら何かにあたったらしくて・・・」
「いやいや、みんな同じもの食べてるからね、コレ。っつーか、昨日もその前も同じモン食べてるからね!!!!」
「そうか・・・?」
とぼけたような桂の肩を掴み、ゆする。
省4
177(1): 2012/11/27(火)19:37 ID:Vo7Ze9hN0(1/2) AAS
毎度毎度うぜえ
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